|
僕は、昔から絵を書くことが苦手な子供でした。 苦手だったせいか、よくサボってイタズラばかりいたから 毎回のように美術の先生に叱られていた。
もちろん色々と反抗はしたけど、所詮は子供扱い。 しかし、僕が本来の意味で絵の嫌いな本当の理由の一つとして やる気がなかったのが最大の理由なのだが、その他に一つとして “物の輪郭” つまりモノとの境目 境界線のようなモノをどのように書いたらよいのか、わからなかったからだ。 モノの輪郭をエンピツで、どの程度の濃さで表現すればよいのか どの色を、どの程度の濃さで塗ればよいのか、 絵を書こうとするたびに頭を抱え悩んでいたのだ。
このことは大人になった今では 何かしらの妥当性を見てとらせるが輪郭の表現に迷った挙句 最後には必ずといっていいほど、適当に雑に誤魔化そうとするようになっていた。
好きなことなどで頭を悩ませるのは大いに歓迎できるが 絵の事で悩みたくはない。 下手な絵しか書けない自分を嫌悪したくはない。 そして上手な絵を描ける人が今でも羨ましい。
|