仕事帰りの電車内。 僕はつり革につかまり、目の前の座席を見たら そこにはたっぷりと栄養を蓄えたメタボを超えた人が座っていた。 彼がいなかったら、悠々二人分ぐらいは確保できる。 それはだいぶ誇張しているが、そんな感じなのだ。
だいたい彼が言いそうなセリフはわかる。 「お前じゃ俺には勝てない なぜかって、お前と俺じゃ、食べてきた量が違うんだよ。」 うん、そんなセリフを惜しむことなく吐けるだろう。
それだけじゃなかった。 口元に食べカスが付着していたのだ。 「あははぁ〜君、キャラわかっているね。 そうじゃなきゃねぇ〜やっぱり」 などと思いながら 表情に出ないよう、必死に笑いを堪えていた。
なんの食べカスだろうとちょっと気になり、覗き見ると・・・。
食べカスなどではなく、ピアス だった。
・・・・・・。 背筋がぞっとし、僕は全力で目をそらした。
もし僕の心の中を覗かれていたら、間違いなく殴られていたであろう。
否!
それだけじゃ、すまされなかったであろう・・・・。
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