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最近指輪をしてない。
あたしはめんどくさがりなので、
はめたりはずしたりあまりしないほうで、
だいたいいつもつけていた。
右手か、左手の薬指に。
自分でもあほみたいだなぁ、
コドモだなぁと思うのだけど、
ケンカをした日や、
すこし淋しい気持ちの時は
指輪を外してた。
なんとなく、ほんとに。
指輪はあたしの気持ちと、だいたい同じ道をたどってきてた。
でも、最近指輪をしていないのは。
特に何かあったわけじゃなく。
気持ち的なものでもなく。
金属みがき布ですこし研いて
ぴかぴかになった指輪を、そっとケースにおさめた。
できれば。
指輪をもらうまえくらい、まっすぐな気持ちになりたいなって思った。
もうけっこう前の話。
つきあって。
しばらくたって。
指輪が欲しい、なんて自分からは言えなかった。
なんだか、わからないけれど言えなかった。
彼の前の彼女が、
つきあってそうそうに指輪を欲しがって
彼があんまりいい顔をしなかった話を聞いたりしたことあるし
（どこで聞いたんだろう）
多分、
どこそこの指輪が欲しい〜
だの、
バッグがほしい〜
だの、
そういう雰囲気をあんまり好きじゃなかったから、かな？
（彼が。）
今から思えば、
リングなんて、好きな人からもらって、
やっぱ意味を持つものだし
（バッグや服よりは）
別に素直に欲しいな、って言ってもよかったのかもしれないけど
あのときのあたしは、
なーんか言えなかった。
つきあって、指輪が欲しいなんて思ったのも
初めてだった。
なんとなーく、
欲しいっていうより、
付き合って時間がたって、もらうものって感じだったから。
（なんじゃそれ）
生駒山の
ちょっと穴場の夜景スポットで誕生日の
話をしていて
彼はあたしのうしろに立って
あたしを囲うようにして柵をもっていた。
彼の手があたしの指に触れた。
彼の２本の指が、
あたしの薬指のまわりで軽く輪をつくる。
何号？
そう聞かれてほんとは、すごく嬉しかった。
ドキドキした。
指輪ってこんなに嬉しいものだったんだね。
彼は企画好きだから、
あたしの誕生日を、どう過ごすか、
たくさん考えてくれていた。
遊ぶところ、食べるもの、泊まるところ。
全部、それほど高価ではないけれど
あたしが喜ぶって思ってくれたんだな、
ってわかるような物、事。
でも、あたし、自分の誕生日はいつも試験まっさい中。
疲れと体調の悪さから、
日付が変わる直前まで、
ホテルで彼を放って爆睡してしまい‥‥(汗)
彼は、あたしの枕元に指輪を用意してくれていた。
12時になったら起こして渡そうって思ってた、らしい。
でもあたしは、１２時になる少し前に目を覚まし
枕もとの箱を見つけてしまった。
あーーーーーー、、、・・・おはよう。。
彼の、
しくった！！
って感じの顔だけ、今も覚えている。
どうせならもう少し寝とけよ〜
って後から言われたけど。
しかもあたしは、
寝起きでリアクションが薄く、
彼は
気に入らなかったのかなあ
と思ったらしい。
ごめんね。
すごくうれしかったんだけど。
なんか照れちゃって。
眠かったのも手伝って
うまくリアクションできなかったんだぁ。
次の日。
あたしの誕生日の日。
彼は花火大会に連れて行ってあげる、といってた。
あたしの体調が優れなかったので
車で見える場所に、って。
でも、
それすらしんどかったあたし。。。
彼のせっかくの計画をぶっつぶしてしまいました。。
ごめんね。
もうあれが１年以上前なんやね。
はじめの１年はけっこう長かった気がするけれど
今年はほんとうに短かった。
あっという間に時が過ぎて。
指輪はまだしてない。
別に何か決めてるわけじゃないし
したくなったらしようと思う。
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