結局、 あんまり人数集まらなくて。 会うことすらなく終わった。
少し、寂しかった。
矛盾してる。 あたしの気持ち。
先週会うまでは、 顔を見ることすら怖かったのに。 もう怖くないって思ったら、 余計会いたくなって。
もうこれ以上、 人生において悪いことなんて、 きっと片手で足りるくらいしかない。
そう開き直ったら、 強くなれたのかな。
でも、学生最後のこの時間を、 彼は家族と過ごすことを選んだのかもしれない。 それは正しくて、 むしろ当然のこと。
なのにあたしは傷付いてる。
傷付く必要はないのに。
これだから悲劇のヒロインぶってるって 言われちゃうんだよね。
期待しない。 彼が幸せな家庭を築けることを祈って。 あたしも幸せになろう。
彼が幸せなら、 あたしも幸せ。 …そんな考えは、正直わからない。
一緒に幸せになりたいの。
けど、これはもう、 どんなに願っても どんなに恋しがっても 永遠に叶うことのない想い。
少し上から見た目線で、 「あの人が幸せなら」 って、大人の余裕で乗り切りたい。
彼が幸せなら。
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