格子蝶

2008年09月18日(木) 芥川三昧

どんだけ好きなんだ、私は?!
と、突っ込みたくなる位、ここ2.3日は芥川ばっかりです。
で、読んでるのが、小説だけじゃなくて、他者の芥川評
とかも、入っています。
もう、菊地の"芥川の事ども"は辛いなぁ。
菊地は、芥川で無いから、気にしない。
芥川は気になるから、三越の10円切手をアンソロジーに収録した
作家すベてに送る。
付き合いが長いから、気にならない、菊地。
小学生全集で気まずく芥川に話し掛けられない、菊地。
7月、文藝春秋社に2回立ち寄る芥川(2回とも留守の菊地)
それを死後知る菊地。

菊地宛の遺書は、4月には書かれていたと云う。


私は女だから、引き合いに出すのが、照日の前や六条の御息所
なんだけど、そんな風には生きられないとずいぶん前から
思っていた。羨望しても得られない物があると知っていたから。

芥川にとって、それは木曽義仲であり、往生絵巻の五位の入道
なんだろう。正宗白鳥に「白蓮華は咲かない。骸は腐るだけ」みたいな
事をと云われても、芥川にしてみれば彼のような人にこそ、咲かせなければ
いけないと思ったはずで、菊地が頸縊り上人では、芥川にしてみれば
ありえない人物に紫雲たなびき芳香をかぐわせた。
まさに菊地。という小説だった。
そこで、六の宮の姫君が出てくるわけです。

姫君は、現実を見ないふりして、悲しい事も少ない変わり嬉しい事も
無い安らかな生活の中で、男の援助を頼りにする。
一心にすがる物の無い彼女は、経文さえ満足に唱えられず亡くなる。
そして、死を受け入れられず朱雀門でさ迷い続ける。
芥川は彼女に、慶滋保胤を対抗馬として当て、「極楽も地獄も知らない
不甲斐ない女の魂」と云う。




まぁ、芥川なら、地獄変がおすすめです。
アレは新聞連載なので、かなり緻密に面白いです。
そして、主人公の画師は、義仲や、五位の入道と同じ人だと思う。


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