はぐれ雲日記
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今日は次男の卒業式です。 わたしは入学式、卒業式といった式典が嫌いです。 緊張や静けさが苦手です。 でも、式場には早く行って、シャっターチャンスが狙える一等良い場所に座ることにしています。
卒業生入場。 全部で七クラス。威風堂々の行進。 息子は2組。和泉元弥に似ているのですぐわかりました。 緊張にゆがんだ表情で着席。
と、となりに坐っているおばさんが突然大声をあげました。 「センセー、センセー!今の子ブレザーを捨てて行きましたよ!!」 と、前方に黒いガクランに金ぴかの菊の御紋と男の人生と書かれたドハデな刺繍を 身にまとった生徒さんの後姿が見えました。 「あっ、2枚着ていたんだ!」と先生方が慌てた様子で走りました。 どよめきが治まらない中、最後のクラスが入場・・・。するとまた、隣の人が 「またです。またです。センセー!また上着を落としました!。」と実況中継しました。 もうひとり、見事な刺繍で”○中卒業””花も実もある”と書いてある生徒さんが通り過ぎました。
わたしは我慢できなかったので、その人に 「好きな格好で卒業させてあげたらいいじゃあないですか。別に彼等は騒いだり 他人を傷つけたりしてるわけじゃないんですから・・・。」 と言ったのですがツンとしていましたので、反対隣りの男性に「ねえ!」と相づちを求めたら「エエ。」と言われました。 さきほど入り口で、複数の先生方が何人かのチャパツの生徒さんにシュウシュウブラックのスプレーを 無理やりかけていましたので行き過ぎではないかと感じていたりもしました。 発見が早かったおかげで可愛いレジスタンスの生徒さんは二人ともすぐに制服を着せられました。
君が代齋唱。 思いっきり歌って、案外気分の良いものでした。 校長先生の祝辞・・・・これだけ抑揚の無い話し方をする人も少ないでしょう。
来賓のブラウン邦子市議の祝辞・・・「これからつらいことやへこたれることがあるでしょう。 でも、世の中の荒波に負けない方法を教えます。それは人を愛することです。愛されるより愛すること!」 ウォ〜イイゾイイゾ、ブラウン邦子。オーソウダ!ジジョガ ガッコウデ ホウカハンニマチガエラレタトキ コノヒトニソーダンスレバヨカッタノダ。コノツギカラ ナニカアッタラ ソーダン二ノッテモラオウ。
それから優等生のY君の泣きながら答辞。感動の嵐。嗚咽と鳴り止まない拍手。 これで思いっきり流れが変わりました。 最後のコーラス。”大地の賛歌”という曲を在校生、卒業生で熱唱。 きれいなハーモニー、光り輝くような歌声、見事なメリハリ。すんばらしい!
そうそう。となりのおばさんとはその後、最後までひとことも口をききませんでした。
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