季節の入り口 探すように迷子の熱気は小さなつむじ風となり日焼けた髪を舞い上げる誰もいないブランコ揺れて見回せばぽっかり ここは秋と夏のあいだの公園誰かの引いたチョークの跡をはみ出さないよう歩いてみる約束どおりに 空の青は深まるのでしょうか風は高いところから吹いてくるのでしょうか午後の太陽は容赦なくアスファルトの上に黒い影を焼き付ける時の止まったベンチに腰掛けいつまでも往きたがらない この夏をここから一緒に見送ります