☆空想代理日記☆
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最近の不逞者、大きな問題を抱えていて頭が破裂しそうだった。
その大きな問題とは、お気に入りのジーンズが破れてしまったことだった。歩いていてどこかの角に引っかかり、知らない間にジーンズがほどけてしまったのだった。
右足部分の下から順番に肌が露出してしまい、足首、膝、ふともも、そして右肩までもが裸なのだった。というわけで、半裸青年なのである。
上半身の肌は、愛嬌である。
なので昨日は、ジーンズを購入するために不逞者はいろいろな店を半裸のままで徘徊した。たぶん暴漢に襲われた人に思われていたに違いない。そうでなければ今頃は、牢屋で寝起きしているからである。
ようやく見つけた店内は広かった。半裸姿が目立たないくらいの広さと品物の豊富さだった。
1度でいいので「ここから、ここまで」といった、区切る部分にチョップする買い方をしてみたかった。
この願いを叶えようとお目当てのジーンズだけを選ぶかたちで、「ここから、ここまで」とチョップした。
ちょっとだけ見た目が悪くナイフで背番号を彫ってそうな店員さんは、一瞥しただけで不逞者のことを無視したのだった。
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