舌の色はピンク
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トイレで気張ってるときに地震に見舞われて、 「終わった」 「世界は悲劇で満ちている」 と一瞬厭世主義に陥った。 あのまま家が崩れて、僕の恥辱にまみれた死体が発見されたならば…。 ありえるストーリーを0.5秒で想定してみると、 昨日のうちに自殺しなかった自分が恨めしく思われた。 "排泄している人間が深刻な危機に襲われたならば、 彼は刹那のペシミストとして全てを呪い、 恥が死に勝る恐怖であることを悟るのだ"とか頭に浮かんだ。 擬似哲学者。似非アフォリズム。 世界を見渡せば、あるいは歴史を振り返れば、 かなり恥辱極まる状態で死期を迎えた人がいるんだろうけど、 考えただけで身の毛もよだつ。 いっそこの場で安らかに永眠してしまいたくなる。
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