舌の色はピンク
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ショーガクセーのころ。 近所のちっこい十字路で20歳くらいと見られる兄ちゃんと 自転車同士でぶつかってお互いにやや吹っ飛んだ。 二人とも大事には至らずすぐ起きあがれ、 気の良い兄ちゃんはごめんなぁ大丈夫かぁと心配しつつ 痛めたらしい自分の腰をさすっていた。
そこにテンションが高い中年男性が現れた。 中年はその兄ちゃんにくってかかり、 子供に怪我負わしてオメェ何考えてんだ もっと気をつけやがれ馬鹿野郎ォォォとまくしたてて、 はじめは勢いに負けてた兄ちゃんも次第に憤ってきたらしく、 関係ねぇアンタが口出ししてんじゃねぇよアァンこの野郎 俺だって気をつけててぶつかっちまったんだよワリいと思ってるよ と強めの抗弁を呈した。 僕は大人二人が自分をめぐって口論してるシチュエーションに参ってしまい まったく口を挟むこともできずただただ立ち尽くしていた。 段々ギャラリーもできてきたりして 収集つかん状態になってきてもう泣きたかった。
中年、兄ちゃん、僕。 全員が己の善意、正義のために不愉快な感情抱いて それを吐き出したり溜め込んだりしていた。
戦争ですよね。
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