もやっと。否、もわっと。 鬱屈した物が毛穴という毛穴より。じゅるじゅるでてきたので。
気色が悪く、取り敢えず着物をぬがなければなりません。
しかも運の悪い事に今日に限り、上から下まで真っ白の着物でした。
はやく。 つく。 じゅるじゅるつく。
と、自分は全裸になり、びっくりした。
自分が朝起きて、虫に変身していた。という話は聞いた事があるが。
下半身が馬になっていたのです。
こうしたハプニングに見舞われた際、個々の素が見えるんでしょう。
自分は取り敢えず、どうして誤魔化そうかを考えたのです。
何せ。
下半身馬て。 暫く腕組みして考えていましたが、ふと。
鏡に映る自分を見たのです。
馬やった。 ユーエムエーでした。
いつなんだろか。 明らかにじゅるじゅるが出るまでは下半身も自分だった。
二本の足を通す通常のズボンに下着。 が、足元に脱ぎ散らかされているんだもの。
それに。 自分は今日、自転車に乗ってここまできた。 勿論、左右一つづしかないペダルをこいで。
え?
何故こんなことが?
罰? ここまでの罰て。 かなり非人道的な事件を起こしたとて。
どんな戒め?
思いました。 いやや。
言いました。 このかんじ、いやや。
神様、すみませんでした、許してください、自分は、今までの人生、 そんなに善行はしてないかもしれませんし、愚行は数々してきたのも 認知します。 嘘もいっぱいつきました、昨日も人の悪口ばかり言って過ごしました。 せやけど、
せやけど、これはないでしょう?
どうしたらいいんでしょうか?
しかも、今日は仕事で大事な商談が・・ せめて明日に・・・いや、 明日でも無理ですよ、無理ですけど・・これ・・・
少し肌寒い感じがして、上着を羽織ろうとしてやめた。
このビジュアルになってしまった以上、上着を羽織ると、余計に・・ 何か、格好悪いというか・・
ま、今の状態が格好良い訳ではないんだけれども。
どちらかと言えば、自然というか・・
弓矢があればもっとか・・ どっちでもえー・・
はー・・ とにかく、現状、自分は半人半馬。
そろそろ、商談も始まる。
きっと、まとまる話もまとまらぬだろう。。
更に、今思い出したが、先方には、お迎えに上がりますと言っていたのだ。
もう、いい。 背中、というか自分の、馬の部分の方の背中に、乗ってもらう事にしよう。
しかし、歩道と車道どちらを通行すればいいんだろうか。
いやいや、何か短時間の間に。 少し馴染んだんだろうか・・ 悩んでる事柄が。 半人半馬前提になってきている。
ぼちぼち出なければ。 商談に穴をあけてしまう。
おお、歩を進めるたび。 ぱっかぱっかゆうてるやないか。
馬や。
なんだか勇気が湧いて来た。
自分は勢いをつけ、ガラス張りのドアーに突っ込んでいった。
本日のBGM : gingnang boyz / DOOR gingnang boyz / 君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命
爪の甘皮をおしながら
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