アータン三宅の何でも聴いてやろう
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2008年06月11日(水) |
シューベルトの「ザ・グレイト」 |
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレの 『シューベルト/交響曲 ザ・グレイト』
第1楽章の演奏開始58秒後から1分40秒後までの42秒間に音楽の魔法が生まれる。
ドレスデン・シュターツカペレが作り出すビロードのような極上の音。
まず、ここから聴くべき。これこそが世界一のオーケストラ。
第1・第2ヴァイオリンからチェロを経てヴィオラへと渡される音のバトン。
適度に感情を抑えた表現が身上のブロムシュテットが、
シューベルトのロマンチシズムに抗えない自身の心情を
カミングアウトしているかのようにも聴こえてしまう。
ドレスデン・シュターツカペレとはこういう音を創り出すオーケストラなのだと
みんなに知ってもらいたい。深く入り込んで、聴きこめば聴きこむほど
他のオーケストラが物足りなくなっていく。
僕が一番好きなオーケストラの、一番好きな演奏がこれ。
自信をもってお薦めする。
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