2008年11月01日(土)
学生時代、2年間ほどは家に洗濯機がありませんでした。 コインランドリーで週に1回だけ洗濯。 下着とか靴下は、家で手洗いしていました。 もちろん、節約のためです。
大学3年生の夏だったでしょうか。 いっしょに住んでいた祖母が、はるばる私の住む街へやってきてくれることになりました。 おそらく、祖母が新幹線に乗ることは、これが最後だったのだと記憶しています。
あのとき、どうだったのかな。 祖母はどうやって私の家に来たんだっけ。 覚えていたようで、もうすっかり思い出せません。
それでも、私が祖母が来たときのために、貯金をはたいて近所の電気屋さんで二層式洗濯機を2万3千円で購入したことを覚えています。
きっと祖母は私が学校に行っている間に掃除や洗濯をしてくれる。 そんな祖母にコインランドリーまで重い洗濯物を運ばせるわけにはいかず……。
そんな洗濯機も今はもうありません。
今日、久々にコインランドリーに行きました。 洗濯機のまわる音を聴きながら、やはりどうしても思い出すのは、祖母の顔。
私の部屋に似つかわしくない新しい二層式の洗濯機を見てつぶやいた祖母の一言。
「まぁ、余計なお金を使わせたなぁ……」
そんなこと、ないよ。 私は、あのとき、あの部屋に、おばあちゃんがいてくれただけで、幸せだったんだよ。
今なら、言える。 でも、もう遅いね。
おやすみ。
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