誰にも言えない

2025年10月19日(日) 垣間見える本心

あるドラマの録画を母と観ていた。
老人が殺され、息子の妻が疑わしいが、犯人はまだはっきりしない。そこで次週に続いた。
母が「息子が犯人じゃないの? 執念深そうだし」と言った。
老人と息子の間に確執があったかどうかはまだ何も出てきていない。「執念深そう」と言うということは、裏を返せば、老人が何か息子に恨まれるようなことをしていたと母が推測しているということだ。例えば財産や保険金目当ての殺人なら、執念深いとは言わないだろう。
「執念深そう」という言葉には、本当はもう許すべきなのに許さないでいるというニュアンスがある。
だが、親が子どもに恨まれて殺される場合、それは親が100%悪いだろう。
私は、30年以上も父親に性加害を受け、それを今も許さずに、こちらから父親に話しかけることはない。そんな私を、母は執念深いと思っているのだろう。
結局、母は、尊厳を傷つけられ侮辱され続けた被害者の怒りと悔しさなんて、本当のところはまったく分かっていないのだろう。

夜、母の友人が気功だか手かざしだか、そういう怪しげな民間療法にはまっていると、母が言ってきた。
母は友人の気持ちを受け止めつつ、内心心配しているようだが、自分だって医学会で否定されている民間療法を長いこと私にやらせて、私の幼い頃の貴重な時間を散々奪ったくせに、そのことは棚に上げるだけでなくまったく反省していないように見える。
他人を心配する前に、自分が娘に効果のない民間療法を強制して、その過程で私を罵倒したことを心底悔いてもらいたい。
でも、無理なんだろうな。


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憂鬱天使

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