悩みは人生を充実させる/文集「人生の時」

2014年10月17日(金) (3)真実の愛を求めていたから


慈悲のこころ
つめたく
慈愛のこころ
さびしく


わたしは空を見る
まっさおな空を見る
そのなかを、
きみの形をした雲が、
ひとつ、
流れてゆく
呼んでも答えない
叫んでも答えない
辛い・かなしい・さびしい


かつて、わたしが、こころを閉ざしたとき、
きみは、泣いた
わたしは、かなしむ余力もなく、
絶望と失意に、
打ちひがれた
「真実の愛」を、求めていたから
わたしの人生で、一度きりの愛
きみを愛したゆえに、
愛に失望し、
その失意は、海より深かった
きみの正しい、正直なこころを、思うとき、
わたしのかなしみは、海よりも深い

→文集「生きていることの哀感」
 2014・06・13〜10・17〜
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