2009年10月28日(水)...愚骨頂

 其の寝顔を眺めながら、温め続けた台詞をそっ、と反芻する。猜疑と諦念に塗れた感情が全てを染め変えて、視野を鎖した。気晴らしにもならない行為と慰みにもならない存在が寄越す、目線も、温度も、言葉も、全部、ただ、ぺらぺらに形骸化された日常の一部で、今直ぐに切り落として仕舞いたい此の腕と同じく、不必要で、酷く不毛に思えた。
 其れでも、鋭利さを衝き立てて、ぐちゃぐちゃに切り刻みたい衝動を只管に抑える為だけの、監視と、拘束と、苦言が、今を繋いで居る。

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