読書記録

2025年06月27日(金) テミスの剣 / 中山 七里


 昭和59年 豪雨の夜の不動産業者殺し。強引な取り調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。だが5年後、刑事渡瀬は真犯人がいたことを知る。強引な取り調べに加担したこともあって、渡瀬は隠微を図る警察組織の妨害の中、ひとり事件を追う。

『テミスの剣』はギリシャ神話に出てくる女神テミスから取られている。テミスは右手に力を表す剣、左手に平等を意味する秤を持ち、正義を司る。
 だが我々を守り、裁き、公正な判断を下すのは神ではなく人なのです。
 人ですから、間違いも犯します。
 もしその間違いが他人ではなく自分の身に降りかかったら。

 最後、すごいドンデン返しで面白かった。


 文庫本を読んだのだが、俳優の谷原章介氏が解説を書いてらした。













2025年06月22日(日) この道の先に、いつもの赤毛 / アン・タイラー


 小川高義 訳


 ボルティモアの郊外で、コンピューターの便利屋をしながら独り暮らす43歳のマイカ・モーティマー。
人付き合いの少ない彼は、毎朝7:15になるとランニングに出かけ、その後シャワー、朝食、掃除・・・というように決まった日課を守って毎日を過ごしている。
そんなある日、マイカの息子だと名乗る青年が彼の元を訪れる。さらに、恋仲の女性には別れを告げられるという、予想外の出来事が続き、日常のテンポがズレ始めた…不器用な中年男性のやり直しの物語。

そうは言っても その青年が自分の息子でない確信があったし、昔の恋人との再会はあったものの 大した事にはならずマイカの日常は続いていく。



2025年06月14日(土) 四国遍路別格二十霊場 / 田中 ひろみ


 空海伝説の地を旅する

筆者は実際に妹さんと霊場巡りをされた

 四国別格二十霊場の各寺にまつわる空海伝説をはじめ、寺伝や仏像の解説、見ておきたい史跡などをイラストとともに紹介。お遍路用品・用語、参拝や読経の順序を解説するほか、おすすめの四国グルメも収録


いつか行きたいと思っていた四国88カ所札所巡りの別格遍
私には敷居が高いなぁ。。。



2025年06月12日(木) 禁忌の子 / 山口 未桜



 『救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とは――。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ! 第三十四回鮎川哲也賞受賞作。』



我々は、子供を持ちたいという夫婦の願いを叶えることばかりに気をとられていて、産まれてくる子供たちの権利を、人権を、あまりにも蔑ろにしてきたのではないか。



2025年06月08日(日) 看護師僧侶の妙憂さん!「いい死に方」ってなんですか! / 玉置 妙憂



 最愛の夫を自宅で看取った経験を持ち、“看護師”と“僧侶”という二つの肩書きでスピリチュアルケアを行う著者のもとには「死」に関するさまざまな質問が寄せられる。今、20代から90代までのいろんな人が、いろんな理由で、いろんな見方で「死」について考えているという。

 日常から死が切り離された現代において、突然やってくる「看取り」の機会や「治療の選択」に戸惑う人は少なくない。パートナーや家族に先立たれた人、終末期の患者や家族、さらには死を意識していない若い人にとっても、避けることのできない「死」と向き合うことは、今生きている「生」を充実させるためにも必要なことだと語る。


どんな形で最後の息を閉じるかは、本当にいろいろです。
いいじゃないですか。孤独死も。
ひとりで立派に終うなんて、むしろ ”孤高死”と言ってさしあげたい。











2025年06月03日(火) 最高の一年 / 真田 正明


 五十六歳で逝った妻は教えてくれた

 妻は秋に子宮がんの手術を終え、ふだんの生活に戻り冬を過ごし、春には長女の出産で単身オーストラリアへ。しかし夏に体調が急変し…。「朝日新聞記者の200字文章術」の著者が、自身のいちばん大事な人を失った体験を綴る。


 著者は2010年11月から2018年3月まで夕刊のコラム「素粒子」を担当されていた。


あまり感情をだ出さずに 夫婦して終の住処になるはずだった鎌倉の自然もたっぷりと、淡々として書かれている

奥様が亡くなられるときの情景は 私も主人のときのことを思い出して思わず涙した


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fuu [MAIL]