これまで見てきた山下敦弘監督作品に比べると
ずいぶん違った雰囲気です。
山下敦弘監督の作品の幅の広さがおもしろい。
そして印象的だったのは、夏川結衣さん。
今まで見かけても別に何とも思ったことがない女優さんだったんだけど
田舎の奥さんという風情が何とも地に足が着いていて魅力的だったなあ。
『天然コケッコー』も良い映画だと思うけど、
(良い意味で一般受けする映画?だと思うから)やっぱり
『リンダ リンダ リンダ』が最初の出会いで良かった。
山下敦弘監督の映像って
全然イヤなところがないんだよなあ。
(どんなに感動した作品でも細かく言えば「ここがイヤ」って
いうところがあったりするんだけど)
色彩とか構図とか、雑然とした部屋の散らがり具合の
バランスとかも含めて、全部の要素に居心地の良さを
感じてしまう。
この映画は大学の卒業制作で作った作品だそうです。
『どんてん生活』 『ばかのハコ船』 『リアリズムの宿』
これら、ダメ男三部作というんだそうです。
『ばかのハコ船』の登場人物は全員「ばか」。
極端な人々を描いているわけではなく
リアリティをもって人間の愚か可笑しい姿を
見せて(気付かせて)くれています。
こういうトーンの作品だと(有名どころである)
木野花さんの演技力が邪魔に思ったくらい。
2008年01月28日(月) |
『リンダ リンダ リンダ』 |
『リンダ リンダ リンダ』を再び見ました。
映画(のDVD)を見るのは約2週間ぶりなので
ちょっと気付け薬の意味合いもあって。
やっぱりおもしろいです。
何度も見たい気持ちは変わってないです。
2008年01月16日(水) |
『老親』 落語「愛宕山」 |
『老親』
NHK-BSで録画したのを見ました。
嫁、舅、姑、家、介護、家、等々・・・女性を取巻く問題を
女性ならではの視点で(監督、原作、脚本は女性)
描かれているところが痛快でした。
映像が美しいとか、映画的にどうのこうのというより、
製作者の伝えたいことがストレートなので潔い印象です。
良い意味?で男性には作れない映画だと思いました。
こういう映画は有るべき。
落語「愛宕山」
桂米朝の「愛宕山」を聴きました。
つーか、内容を忘れてしまった。
この日記を書いている今現在、2月24日なわけで。
1ヶ月以上経って記憶が飛んでしまってる。
落語を聴くのって、思った以上に
時間と集中力がいるのよね。
また、聴き直します!
NHK-BSで録画したのを見ました。
カンヌ映画祭で受賞したというニュースを聞いてから
まだ間もないような気がするのですが、
早々と放映されてよかった。
(近場の映画館で上映されないタイプの映画だもん)
オープニングの映像がキレイだなあと思いました。
ドキュメンタリーと映画の境界線がないというか、
アートな雰囲気の漂ったトーンの作品というか。
だけど意外とテーマ自体は、深く掘り下げられてないような
印象を持ちました。
なんかフランス人が好きそうな作品だ。よくわかんないけど。(^_^;)
桂米朝の「魚の狂句」を聴く。
何だかね、ほのぼのタッチの対極にあるような親と子の関係、
きれい事じゃない人間の心、社会との葛藤の中での気持ちの揺れ、
みたいなものが描かれているのを見ると、正直、救われた気持ちになる。
『ある子供』 『息子のまなざし』 『イゴールの約束』 『ロゼッタ』
↑ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ(兄弟)監督の作品を
見てると、何故かフランソワ・トリュフォー監督の
『大人は判ってくれない』とオーバーラップします。
これらの作品は良い映画だと思います。
真剣、ど真ん中って感じ。(^_^;)
吉本新喜劇のベタギャクで大笑いして
バランスとりたくなるワシでした。
『ロゼッタ』VS 睡魔。
明日、見直すことに。
ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ(兄弟)監督の
作品を初めて見たのは『ある子供』でした。
『ある子供』でも感じた構成方法(←よくわかってないんだけど)で、
これが作品のトーンなんだから、こんなこと言うのは
野暮なんだけど、ラストシーンのその先がすごく見たくなる。
平たく?言うと、未来への予感の種を残して
ナタでぶった切ったようなラストなんですわ。
この監督の作品は、質の深い、とてもよい映画だと思うのですが、
気力がみなぎった時に見ないと睡魔に襲われてしまうワシでした。
山下敦弘監督の作品です。
作品が表現するリアリティの塩梅が何とも好き。
うまく言えないんだけど
漠然と持っていたリアリティがひょいと崩されて
目から鱗、みたいな。
・・・ううう、やっぱりうまく言えない。
↑この数行書くのに30分以上考え込んだワシ。
2008年01月07日(月) |
『その男狂棒に突き♥』 |
『リンダリンダリンダ』の山下敦弘監督、
そして『リンダリンダリンダ』でソンちゃんとやり合う(?)
カラオケ店々長を演じていた山本剛史さん出演の作品です。
山本剛史さんのキャラクターがとてもおもしろかったので
『その男狂棒に突き♥』も見る前から片腹がよじれる予感。(笑)
そして予感的中。(笑)
山本剛史さんが演じるのは、汁男優であり刑事でもある
「汁刑事」の尾崎。もう何だかよくわかりませ〜ん。(笑)
ちょっとAV系?と思って身構えていたのですが
エロなシーンの描写があるわけではなく
(厳密に言うとないわけじゃないけど)
強烈でメチャクチャな尾崎のキャラクターに
最後に何故かジンとしてしまうという
フェイクドキュメンタリードラマでした。
2008年01月05日(土) |
『春にして君を想う』 |
前の日、睡魔に襲われながら見てしまったのでもう一度。
良い映画だと思う。
こういうテーマの、こういうトーンの映画に対して
深く思い入れることが出来ないと、良さがわかってないような
気分にちょっとなりかけたけど、でもやっぱり
深いとこでつかまえられた感じじゃあない、と思うに至りました。
劇場の大きなスクリーンでアイスランドの自然を見ると
また映画の印象が変わるのかもしれないと思います。
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