SAKURA'S STUDY DIARY
さくらのきままな毎日 一日一読一書 A reading and a writing for a day
もう、右も左も、どっちも霞むし、歪むし、時には痛い。 空気が乾燥している上に、モニタかテレビを見ている時間が長くて、目を酷使しているからかなぁ。次に日本に帰ったら、目医者に行かなくちゃかしら。 と、考えて。 一体、このコンタクト買ったのいつよ? 使用年数とかとっくにすぎている気が……。 次回の帰国では。 美容院の次に、コンタクト新調しに行こう。
教室には誰もいない。 あれ、おっかしーな。 他のクラスはもうタームが終わっているから、授業を受けに来ている生徒の姿も他にはない。みんな、次のタームの受付に来ている人ばかり。レセプションに聞きに行くと、インド人のおばさんが「授業は来週からよ〜」。 いや、違うのよ。次のタームじゃなくて、私達はまだ前のタームの授業がふたっつ残ってるのよ。そう伝えると、隣のおじさんに「そんな授業ある?」と聞く。おじさんは、そのまた隣で忙しく新しい生徒を受け付けているおねーさん(レセプションの主)に、「そんな授業ある?」と聞く。おねーさんは、ある、とだけ答えて、生徒の受付に戻ってしまった。 授業があるけど、時間は変更になってないよ、とおじさんは言う。 先生も他の生徒もいないのは事実なので、いまさら時間について文句を言っても仕方ない。まあ、無駄足にならないだけマシか、と思って教室で30分1人で待った。結局、先生はいつも通りの時間に来たのだけど(それでも最初生徒は私だけで、めっちゃ不安だったさ)。 でも。 絶対、電話では「6時から9時まで」と言ったはずだ。 だって、だって、さくらさんはロンドンから帰ってきたばっかりだったから、お耳が英語仕様だったもん! 口からこれっぽっちも英語が出てこなくても、UKに行って英語に浸かって、感覚ちょびっと戻ってたんだもん! だから、聞き間違えは絶対ないと言いきれる(←をいをい)。 絶対、6時45分とは言ってない。「残りのクラスは土曜日と日曜日の6時から9時まで」と言ったから、私もそれをきちんと復唱したのだよ。「土曜と日曜の、6時から9時ね」って。 英語電話嫌いのさくらさんは、それ故に電話の場合は時間と曜日を、例え単語の羅列でも復唱して確認するのだから。 ひょっとしたら、ラマダン中7時台はじまり10時終わりだったのが、6時台はじまり9時台終わりに戻ったと言いたかっただけなのかしら? だったら、そう、言って欲しかったな……。いや、私の英語はわかんなくてもさ、私はあなたの英語は分かるのだよ、比較的……。 やっぱ、英語の電話は嫌い(大泣)。 読了:『蹴りたい背中』 綿矢りさ 先月は他にも『OUT』とか『新宿鮫シリーズ』とか読んでました(苦笑)。何かと話題の『蹴りたい背中』を読んだわけですが、読んで良かった。文章の種類というか、表現の仕方が私好み。良い意味で私も頑張ろうと思える作品は、本当に久々でした。
誕生石のついたネックレスのチェーン部分の汚れが目立っていたので、いい加減キレイにしなくてはと思いつつも数ヶ月も放っておいた私。だって、あんまりネックレスをつける機会もないし。 でも、今日。何故か、つける用事も何のに。さくらさんの気が向いた。 いそいそとクリーナーを取り出し、布に挟んで磨いていると。 ぶちっ。 チェーンが切れた。 なんでー。私、そんな怪力でひっぱてないよぉ(涙)。 トップとチェーンが別になるのだから、チェーンだけ買えば済むのだけど。 ここ数日はものが簡単に壊れすぎる。っていうか、私が破壊しているのだけど。何でも、簡単にあっけなく壊れている。やばいのだ。 実は一昨日は他人様にお土産でもらったばかりの置物の先端を欠き、昨日は買ったばかりの髪留めクリップの爪をもうひとつ折った。 ひょっとして、ティーポットの持ち手を欠いたのも髪留めクリップのバネ部分を折ったのも、私の握力が並外れているのに気がつかなかったせいだろうか。 このままでは、買ったばかりのティーポットの運命も危うい(←マジでしばらく使うのを控えること決定)。 教訓。 破壊大王は、忘れた頃にやってくる。
……あと一週間早く、もしくはロンドンにいる間に壊れて欲しかった。 とはいえ。 前のがあっけなく壊れたので、同じものを日本で買ったのだけど。またしても半年で、しかも両方ともバネ部分が壊れるとは、やはりかわいくてもフランス製とかはやめた方が良いのだろうか。 その前に使っていたドイツ製のは、プラスチック部分を踏んで欠いてしまったから使ってないけど、クリップとしての機能(バネ部分)はまだ十分だもんなー。実家におきっぱにしないで、持って帰ってきたら良かった(涙)。どうせ、お風呂にはいるときに束ねるの専用だし。 しばらく外に出る予定もないし。 お風呂用でこだわらずに探せば、どっかにあるかな……。
……って、その割にリッツのアフタヌーンティーは自分へのご褒美に取っておくとか言っているんだから最高にゴージャスではないのだけど(苦笑)。それに、ブランド狂でもないし。引っ越し族のせいか、必要のないものは買わないくせがついちゃっているし。ま、「a little gorgeous」という感じ? ともかく、そんな感じでケチケチ旅行ではないけれども、かといって大金を使いまくったわけではなかったのだが。 さすが、世界一物価の高いロンドン(地下鉄初乗り400円!)。 旅行費用を計算してみたら、とてもとても3泊4日の出費とは思えない。まじまじと一体何を贅沢したのかと見直してしまいましたことよ。 やっぱ、イギリス人にとっては1ポンドの価値感覚って、日本人の100円なのよね。それで実際の貨幣価値は、ポンドが円の倍なのだから、そりゃ私達にはとてもキビシイわ。 と、行く度にポンド高の厳しさを噛みしめるさくらさんでした。 でも、また節約して行くもんねーvv
アラブに生活している者として、アラファト議長の死去を書かぬ訳にはいくまい。 ちなみに、わが家では数年前から、彼のことを「じーちゃん」と呼んでいた。 それは、彼に特段の親しみを感じているとか、PLOを積極的に支持しているとか、そういうのではなく。いつでも、テレビに映る彼は今にも死にそうだったから。 アラブの権力者は、大概が70代を越えている。 若者は、ヨルダンのアブドラ国王とシリアのバッシャール・アサド(←数年前にお父さんが死んで権力を引き継いだ)。 みんなそろそろ後継者の心配をしなくてはいけないお年頃なのだが、その中でもアラファトじーちゃんは弱っていくのが明らかだった。政府のトップとしての鋭さもなく、ただの老人にしか見えなかったから。 もう、じーちゃんも長くないかも。 そういう、かわいそうな弱り方だった。 そんなことを、テレビに彼が登場するたびに囁いていたのだけど、パリに行く時、真っ白な手で投げキッスをする姿を見て、これは本当にヤバイと思った。そして、ロンドンでじーちゃんが死んだと知ったとき、本当にあっけない最後に、どんな権力者でも死は簡単に訪れるのだと思った。カイロに集うアラブの指導者達や、口々に死を悼むパレスチナ人の姿を映すニュースを見て、カリスマ的な指導者を亡くした彼らをちょっぴりかわいそうに思った。 でも。 そんな風に感傷的だったのは、ヘリコプターがラマラに着くまで。 我を忘れて、自分勝手にヘリコプターに突進し、取り囲む群衆達。それを押さえきれないセキュリティ。威嚇発砲もきかないし、棺を下ろすスペースすらない状態で、延々と30分以上。しかも、イスラム教では、日没までに棺から遺体を取り出して埋葬しなくてはならないのに、もう3時過ぎ。スペースを作るために群衆の中を車がめちゃくちゃに走るわ、ベレーを被った兵隊たちはただうろうろしているだけだわ、ヘリの扉を開けて階段を下ろすこともできないわ、なんか、もうね。 しかも、ようやく棺を下ろして、何とか車の上に乗せて運んでも、関係ない市民が一緒に車の上に乗って叫んでいるし。車の上だけならいざ知らず、棺の上にまでよじ登っているヤツもいるし。棺を運ぶはずの儀仗兵は見あたらない、車はどこに向かっているか分からない、「ノーセキュリティ、ホープレス(by BBC World)」な状態。大混乱じゃすまされない、まさに混沌。滅茶苦茶。 ……こいつら、やっぱりおばかさんだ。 なーんも考えてない、どうしたらいいかわかってない、おばかさんだ。 自分の感情だけに従い、周りのことも先のことも考えられない、おばかさん達だ。 無秩序な混乱に嫌気がさして、テレビは消した。 儀礼ばった埋葬だけが素晴らしいというわけではないけれど(でも、さくらさんの基準は儀式なのだが)。でも、ともすれば棺が奪われかねない状態にまで陥るってのは、どう好意的に捉えても大混乱以外のなにものでもないわけで。 じーちゃん亡き後、いったいこの人達はどうするんだろうと、かなーり不安になったのでありました。 ただでさえアラブ人は、外面的には一致団結しているように振る舞いますが、蓋を開けるとどこでも内部抗争大好きなので、寄り合い所帯の自治政府内で、好き勝手なことを言いだして、その上ノーオーガナイズで、空中分解しないといいけど。大丈夫なのかしら。 さて、ここまで読むとさくらさんはアラファトじーちゃんに対して好意的なようにも受け取れるが。 彼は確かにカリスマ的な指導者だったかも知れないが、元々はテロリストであり、さらに各国からの援助金を自分の懐に直接入れ、側近や親族に利益を分配し、自治政府内はかなり汚職がはびこっていることを追記して(奥さんはマネーロンダリング容疑がかけられているわ、じーちゃんは何故か世界で6番目にお金持ちな国家元首だわ、一族が利権を独占しているわ)。 さっさと和平が結ばれることを心からお祈りしております。 (ま、お互いに譲歩って言葉を学ばねば無理だろうけどね……)
予定通りに食べたおいしいもの、頑張って探したのに外したもの、期待以上に楽しめたもの、変わってしまってがっかりなもの、とぎっしり詰まった3泊4日(実質動けたのは2日)でありました。 まあ、詳細はまた後日旅行記として上げるとして(今度こそは素早く!)、一言感想など。 今回改めて気がついたことは、ロンドンは大都市だと言うこと。砂漠の人工都市に住んでいるせいか、「外を歩く人」というのをほぼ見かけないことに慣れてしまって、町中を行き交う人、信号待ちの人の群れ、バス停の列、地下鉄のエスカレーターに乗る人、公園でランチの人、と、とにかく人がたくさんにて、なおかつ皆生き生きとしているのがとっても印象的だった。 それから、作り物の町、全てを外から持って来た町は絶対ない魅力。人が生活している息づかい。「それ」が「そこ」に自然に存在するという自然。 ホテルに戻る帰り道、地下鉄のエスカレーターを上がっていくと、どこかからか漂う甘く香ばしい匂い。改札を抜けると、小さなホットドックスタンドがあって、玉ねぎが飴色に炒められてるの。朝出かける時に開いていた、相向かいのお花のスタンドはもう見る影もない。チューリップにバラ、ガーベラや百合、菊なんかが小さなバケツに溢れんばかりだったのに、今はもう小さなストールはしっかり閉められている。そこにお花やさんがあったことすら、閉じられた扉に薄く書かれた看板を読まなければ分からないほどに。 そんな些細な風景が、とっても素敵に思えた。 久しぶりのロンドン滞在は、まさに新鮮な、冷たい初冬の空気でした。
AOISAKURA
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