笑いながら
やまからのメールは、笑いの宝庫。
だけど、それだけじゃない。
過去にやまから貰った官能小説は、なかなかのものだった。

オトコはエロスの塊。
オンナも、もちろんそう。
これが、やまの持論。

私が落ち込んでいるとき、恋に酔い痴れている時
術後ベッドでうなされているときに、考え無しに
エロ満開のメールを送ってきたときは
温度差がありすぎて、怒り心頭だったけれど。

以前、やまにあるものをプレゼントされた。
今もまだ持っている。
壊れてしまったら、また買ってねと冗談で言ったら
早速、サイトアドレスを送ってきた。
忙しいと言いながら、こんなことだけはマメな男だ。

 どれがいい?
 自分が気にいったのは、これとあれ。

やまのコメントを見ながら、見比べていると
笑ってしまう。
私は化石じゃないし、化石化しそうな人の傍で
悶々と暮らす覚悟もない。
楽しく笑いながら、健全なエロスを堪能したい。








2005年01月14日(金)

多忙
彼から仕事が来た。
会社でないとできない作業をして、部屋に送る。
それも君が外出している間に。
2日続けて明け方までやった。
さすがに眠い。

その合間に彼と電話で話し、やまにメールしていると
PCの前にいるのに、日記を書く気になれなかった。
2日に1回、君は部屋に来る。
夕食の材料を買いに行ったり、引っ越し後しばらくかかる
手続きも、まだ全部済んでいない。

彼はPCを買い替えた方がいいと言った。
今なら差替えてパワーアップするより、市販の方が手間はないし
安いかもしれないけど。
 せっかく作ってくれたのに。
せめてモニターだけでも大きくしようかと思う。

前からノートが欲しかった。
冬になると必ず思う。
足先が冷えて、手がかじかむ。
前よりよっぽど暖かい場所に来たのに、子供の頃からの
冷え性は続いている。

君が来て、一緒にプロジェクトXを観た。
画面に映った光景を観て、硬直した。
君はチャンネルを変えようかと気遣うが、観たくてしかたないのが
わかった。
私は観ることで、自分がどう反応するか知りたくなった。
見終わり、無口になってしまう。

やまとのメールのやり取りは、笑いが詰め込まれている。
 『東京の愛人』に復活させてあげる。
  笑わせ隊・隊長に、任命します。
今週末は、隊長さんとデートだ。   

2005年01月13日(木)

こんな女でも
離婚した相手に「彼女」ができたらしい。
聞いた瞬間、笑ってしまった。
よかったね、と思ったり、隠れてコソコソ付き合うのは
情けないねと思ったり。

息子がバイトに行っている隙を狙って、会っていたそうだ。
息子は、父親に「彼女」ができたことを知ると
二人がいる「彼女」の家に乗り込んだ。
情けないね、相変わらずみっともないね。
息子のほうが、何倍もオトナだね。

意外だったのは、元の義理の両親は何も知らないこと。
私は、あの人たちに恨まれていると思っていた。
かわいいかわいい息子を捨てた、ロクでもない女だと。
ところが、彼らは、私に申し訳なく思っていると
聞かされた。
だから、「彼女」を作るなど、とんでもない話らしい。

一人息子を奪われ、新築の家を追い出された私。
彼らは、そう解釈したらしい。
それも彼らが知らない間に。
ある意味では、事実だ。
あの当時、使い古したカビ臭いダンボールに
荷物を詰め、必死の思いで、元の相手に貸した
モノだけを取り返し、それからの生活の元にした。

息子は、父親に彼女がいることを認めている。
再婚してもかまわないらしい。
だけど、母親に関しては、一切そんな話はしないらしい。
私が当時から、心に決めていることがある。
息子にとって、私はいつまでも母親。
この子が本当に独立するまでは、決して男の影を見せない。
そして、再婚もしない。
こんなグウタラな女にも、母親の面は残っている。





2005年01月10日(月)

甦った活気
彼が社名を考えている。
彼と私のイニシャルを一文字づつ入れたもの。
あのまま付き合っていたら、こんな優しさは
もらえなかったはず。

彼は、私の誕生日、クリスマス、お正月。
必ずグリーティングカードをくれるようになった。
離れたことで、彼はようやく気づいてくれた。

彼のメールには、私と過ごした大阪の情景が
ちりばめられている。
 
 今、大阪にいると、いきなり連絡して
 急いで迎えにきてくれたことあるじゃない。
 あのときの暑さとあのグランドを思い出す。

市内で生まれ育ち、離婚後また市内に戻った私。
初めて見る人の多さに面食らった彼。
大阪を出て、初めて帰省した時は、彼と歩いた道や
街を思い出し、ここには思い出が多すぎると胸が詰まった。


 また、一緒に大阪の街を歩きたい。

 そうだね、また一緒に行こうね。

私にとって大阪は、今は帰るところではなく
行くところ。
今回、帰省して楽しかったけれど、元日早々
予想通り、親戚間の揉め事を聞かされたことも事実。

彼は都会に馴染めそうになく、私は都会でしか
上手く呼吸できない。
離れた場所で、それぞれ暮らし、心は共に。
それでいいのかもしれない。

 ようの気持ちは、俺にあるとわかっているのに。
 でも、連絡がなくなると、とても焦ってしまう。

君の毎日は、相変わらずだ。
だけど、私は君無しで動き回り、楽しめる。
 東京にいる友達って、前に聞いた人のこと?
 他に何人もいるよ。

君の知らない世界で
一人でも楽しそうにしている私を
憂いているのかもしれない。
だけど、連れ出してくれて、ありがとう。 
大阪で一人で暮らしていた頃より
今の私は、落ち着いているよ。

2005年01月09日(日)

よくある話
ネットで住所変更をしてから、メーラーを起動しようと
ゆったりかまえていた。
22時過ぎに、彼にメールの返事を書き出した。
彼からのメールを読み返し、考え、思い出し
なかなか書き終えられなかった。

22時半、ケータイに彼からメールが入った。
PCに送ってくれたそうだが、私は気づかずにいた。
21時過ぎに送信したもので、電話で話したいという
内容だった。

1時間半経過して、彼は痺れを切らしたようで
ケータイメールになった。
2日間誰とも話していないから、話したかったらしい。
以前、私が声を出さずに数日を過ごすことが多いと
言った時、彼は自分の仕事は、誰ともしゃべらずに
するから平気だと言っていた。

周囲に人がいながら、誰ともしゃべらずに仕事をする
ことと、全く人の気配すらない場所で、声を出さずに
過ごす違いを、ようやくわかってくれた。

 だからね、私、血を吐いたんだと思うよ。

 そうだね、こんなに辛いと思わなかった。
 俺は2日で限界だ。
 たった2日で、独り言が多くなった。

私が今、機嫌が良くて元気なのは、人のたくさんいる街で
心地いい刺激があるから。
何を着ようか考えるし、きちんとお化粧するし
物価の高さには眩暈がしそうだけれど、それ以上に
活気を楽しんでいられるから。

***  ***  ***  ***  ***

彼から聞いたことがある。
私が前のサイトを止めるきっかけになったと
思い込んでいた見知らぬ女性のこと。

彼は、チャットで、その女性と知り合い
私たちのような関係について書いている
ある女性(つまり私本人だった)のことを、彼に告げた。
そして、私は、その女性が彼に、私のサイトのアドレスを
教えたものだと思い込んでいた。

彼は何度も聞いたらしい。
だけど、その女性はどうしても教えてくれなかったそうだ。
彼は、なんとかして見つけようと、私が話した
あるサイトを見に行ったらしい。
そして、そこにあるリンクを辿り、私のサイトを
見つけてしまった。

その女性に謝りたい。
どうして、私のサイトを教えなかったのか。
あれを読んで、教えられないと思っていてくれたなら
感謝しなければならない。

本当にごめんなさい。

日記を読んで、彼が未だに気にしているのは
やまのことだった。
私もやまも東京にいるから、会おうと思えば
簡単に会える。
そして、私が彼と付き合っていた頃、何かあるたびに
やまを思い出していた。

私は彼にはっきり言った。
やまは、友達になったんだと。

今、書いていることを彼は知っている。
だけど、私に直接聞けば、私は隠さずに話すように
なったから、彼は日記を読む必要がないらしい。

以前の日記を繰り返し読み、私が当時どんな思いで
いたのか、色々と重ね合わせて理解してくれた。

彼は大人になった。
去年の夏に、罵り合ったときのことを聞いた。
私は彼の本心を見せられたと思ったけれど
私を嘲ることで、私を吹っ切ろうとしたそうだ。

私たちの関係は、簡単に言えば
二股をしている状態で、昔の恋人とよりが戻ろうと
している、よくある話だ。
特別だとも特殊だとも、思わないし
ましてや運命だなどと、歯の浮きそうな甘ったるい
ことは全く思わない。

2005年01月08日(土)

今が全てでいい
彼からのメールが途絶えても、平気になった。
反対に彼はあれこれ考えて、イライラするようになった。
まるで昔の私みたい。

彼が何より心配しているのは、逢ったときにも
つい言ってしまったこと。
またこうして逢うことができたし、思い残すことは何もない
みたいに受け取られてしまった。

今の私は浮かれすぎて、おかしくなっている。
やまからもデートのお誘いが来た。
一人で出歩いて、行く先々で会う人と、楽しく
しゃべることができる。  
声を出せて、人の気配を感じられて、嬉しくて仕方ない。

改札口で私を見つけたとき、彼は化粧が濃いなと
思ったそうだ。
だから、しばらくして、私が素顔に近づいた時
 やっと素顔になった
と、嬉しそうだった。

彼と付き合いだした頃、化粧直しをしている私を
じっと嬉しそうに見ていた。
 いつもきちんと化粧しててほしい。
そう言った記憶が抜けなかった。

 ようの素顔が好きだよ。

しばらくして、そう言われても、あの嬉しそうに
見ていた顔を思い出してばかりだった。

 どうしてこんなに遠回りしたんだろう

 遠回りしてよかったと思ってるよ

今の彼は、あの頃の私。
どこで何をしているのか、いつも不安だった。
他に気を取られているのを感じたくなかった。

彼は、いつかきっと私を迎えに行くと言った。
そんなふうに言われると、すぐだと思い込んでしまう
から、勝手に期待を膨らませるから。
じゃ、はっきり言うけど、5年は無理。

彼は正直だし、私も今は、言ってくれる気持ちだけで
嬉しい。
以前、2年も待てないと言ったことを思い出した。
3年だったかな。
曖昧な記憶。
それが5年になったんだとおかしかった。
言われても腹は立たないし、素直にそうだねと言える。
そして5年は長いよねと、他人事のように思ってしまう。

私は今が楽しい。
それで充分だと思える。

お金がないと、言い続ける君に少しうんざりしているけど。
ないときに、ないと言っても始まらない。
言うほうも聞かされるほうも、イヤな気持ちになるだけ。
彼は私を助けるために、仕事を取ってくれようとしている。
私が離婚した原因の一つは、お金がないと言われ続けた
せいだってことを、君は知らない。

2005年01月07日(金)

もっと いつも ずっと
君とは手を繋がない。
君が嫌がるせいもあるし、私も嫌がっているのに
強要してまでと思わないから。

彼は知り合った頃、傍に近づくのを嫌がった。
いつのまにか、いつも手を繋ぐようになり
運転中も握り合っていた。
今回のデートでもそうだった。

君は私に合わせて歩かない。
最初は戸惑ったけれど、いつのまにかどうでもよくなった。
だから私は私の速度で歩き、君はたまに振り返って
私がいるかどうか確かめる。

彼は私と同じ速度で歩いていた。
いつも横に並んで歩き、今回は彼のコートのポケットに
手を入れて歩いた。

彼も君も、外でべったりするのを嫌がる。
なのに、いつのまにか彼は、外でも
私の傍を離れなくなった。

君は触れられるのが嫌い。
髪も身体も顔も。

彼もそうだった。
だけど、私には全て触れさせてくれた。
いつのまにか
 よう 触ってて
と、言うようになった。

彼がどれだけ嫌がっても、私は徐々に距離を詰めながら
触れることに慣れさせた。
それは、私が彼に触れたかったから。

君が嫌がることを知ると、私は距離を置いたまま
無理させてまで、触れようとは思わなくなった。

彼からメールが来た。
 ようとは、いつもずっと触れ合っていたけど
 よう以外の人とそうしようなんて思わなかった。
 セックスが終わってしまうと、相手を不潔に感じて
 触るのがイヤだった。

今回、私は逢った瞬間から、彼に触れたかったけれど
彼に避けられるのではないかと気にしていた。

体重が増え、身体つきが変わった私を見て
すっと冷めてしまうのではないかと。
それならそれで仕方ないと思っていた。

 外見がどれだけ変わっても、ようはよう。 

何度もメールや電話で言っていても
実際に逢うと、どうなるかわからないと思っていた。
逢っている間は前と同じように振舞えても
別れて我に返った時、連絡はなくなるかもしれないと
覚悟もした。

今日届いた彼からのメールにあったのは
 
 もっと触れていたかった。
 次に逢う時は、ずっと触れ合っていたい。
 もっと、もっと。

2005年01月06日(木)

再会
 ように逢えたから もう、他はどうでもいい

二度と見ることはないと思っていた場所で、彼は言った。
15Fのガラス越しに、夜景を眺めながら、彼は涙ぐんだ。
私は彼の真剣さを茶化し続けた。

 「おねぇちゃんたち」は、どうするの?

 好きでもなんでもない女は、いらない。
 ようにまた逢えるとわかってから、一切連絡していない。
 ように逢ったから、他の女は必要なくなった。

 今度いつ逢えるかわからないのに?
 我慢できなかったんじゃないの?

 もういい。
 ようだけでいい。
 これからもなかなか逢えなくても、電話も毎日しないし
 メールも控えるけど、それでもいい。 
 

1年ぶりに見た彼は、20代の半ばに見えた。
だけど頑な表情は和み、優しい笑顔を浮かべるようになった。

外を眺めながら、手摺にもたれ、たくさんの話をした。
観覧車に乗り、車で走り、食事し、ライトアップされた公園を歩いた。

 私はここでは暮らせない。
 あの当時の惨めで辛かったイメージが吹っ切れない。

 ここにいたときに、もっとかまってあげたらよかった。
 
1年ぶりに逢った彼は、当然のように私の旅行バッグを持ち
手を繋ぎ、いろんなところに連れて行ってくれた。

 私ね、楽しむことにした。
 何も買わずに節約して、引っ越すごとに、桁違いの出費があった。
 4年間で5回は、きつかったよ。

 逢うことを楽しみに、生きていてほしいと言われて嬉しかった。
 だから楽しみにして、毎日、過ごした。
 逢えて嬉しい、本当に嬉しい。
 今すごく幸せ。

元日からの4日間は、この数年しなかったことをした。
終電を気にせず、深夜まで呑み、タクシーに乗るときは
高速を使って移動した。
毎日出歩き、友達に会い、食事をし、買い物して
着て行ったコートは、あっさりと捨ててきた。

 少し前に知り合った人は ようと同じ歳だった。
 でも全然違う、ようとは全然違う、全く好きにならなかった。
 そばに寄るのもイヤだし、触れたくなかった。
  
 私、逢えて嬉しいよ。
 逢うことを楽しみに過ごしたよ。

 どうして逢う気になったの?

 もう逢わないって決めてたのにね。
 きっとあの地震があったから。

 今日で最後のつもりなの?
 まだ月明かりを見てないよ。

日が暮れるのを待ち、二人で夜空を見上げ、月を探した。
月はどこにも出ておらず、厚い雲があちこちにあった。

次は俺が逢いに行く。
そして、いつか、月明かりを見に連れて行くから。

2005年01月05日(水)

1年
4カ国にまたがった津波の犠牲者が、日を追って
増えていく。
最初に地震の速報を見た時、身体が硬直した。
津波の映像が繰り返し映し出される。
身勝手な私は、なるべくテレビを観ないようにしていた。

ここの空気は悪く、水は不味い。
だけど、気持ちが元気になった。
風邪は治らないままだけど、毎日が楽しい。
ようやく落ち着いてきた気持ちだから
少しでも、このままの状態を続けたい。

どこで何があるのかわからない。
どこにいても、何が起こるかわからない。
ニュースを観て、自分を振り返り、思う。

今夜は、部屋で焼肉をした。
 この1年、ありがとうございました。

君に言って、乾杯した。

あっという間の1年だった。
去年の今頃を思い出すと、本当に早かった。

1年前の12月、私は一人でいた。
年末年始と働いて、休みを取ったのは2月に入って
からだった。 
いつもと同じようにPCに向かい、テレビもつけずに
年越しをした。

明日の大晦日も、私は一人で過ごす。
君は実家に帰ってしまい、私は悲しいとも
寂しいとも感じない。

初雪の日、私はウキウキと歩いて通勤した。
そして、また明日、雪になるらしい。

2004年12月30日(木)

あの頃と今と
彼から突然電話。

 出るの、早かったね。

 すぐ傍にケータイ、置いてるから。

仕事の問題点や悩みを話すと、即座に反応してくれる。
同じソフトを使っていることがわかったので
話が早かった。

 ようが元気そうでよかった。

彼は何度も嬉しそうに言った。

 ように逢えると思うと、他の女性をくどく気が失せた。

もうすぐ逢えると思うと、気持ちが弾む。
こんなささやかな幸せを糧に、数年間過ごしたんだと
あの頃が甦ってくる。
常時続くイライラと悩みと、瞬間的な幸せを
天秤にかけ、あの頃は、耐えることを選んだ。

 ようはどうなの?

きっと、君のことを聞いているんだとわかりながら

 私が男性をくどくのは、変かな。
と、答えた。

お互いが、誰にも渡さない、誰にも触れさせないと
言っていたあの頃と今は違う。
今は、言いたくても言えない立場なのはお互い様。

だけど、彼に逢うために美容室へ行って
彼に見てもらうために、今できる限りの最上の
私を準備したいと願ってしまう。

辛かったあの頃に戻りたいとは思わない。
彼に追い詰められてるようだと思わせた
あの頃に戻りたくない。

この数日、君が外出している隙を見計らって
彼にメールを出し続けた。
あの頃と違うのは、突然途絶えても、気にしなくなったこと。
謝ることも心配することもない。
お互いがお互いだけを求めて、それでいて我を張っていた
あの頃とは違う。

やまが言った。

 いい人見つけてやるって気持ちもいいと思うよ。

遠慮のような距離感が、やまと私に当然のようにあり
彼との間にも生まれてきた。
元に戻らないよう、自分に歯止めをかけている。

2004年12月28日(火)

初日 最新

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