土曜日は夫を朝6時ごろ送り出し、
それからまた、こんこんと眠り続け、9時に起床。
10時半ごろ、訪問客が一件あり、
玄関先で、まぁまぁ、ぺこぺこ、と会話をした。
それから、午後3時ごろまで「りとろぐ」をいじり、
4時前には家を出て、久しぶりに実家へ帰った。
父親と母親と二番目の兄と私と、4人で鍋をつつく。
そこでは、12月に予定されている家族旅行について話し合われ、
また、親戚の問題についての報告がいくつかなされた。
夜9時ごろ家に帰る。
夫は飲み会で、電話をしたら「来る?」なんて言う。
やめとく、と返事をして、ひとりでパソコンを開く。
そうして、幾人かの知人にメールを出した。
「やっと、ご連絡ができました。
まだ、お伝えできていない人たちもたくさんいます。
徐々に、またもとのように、お話できたらなぁと、思っています。」
日曜日は朝から買物。
甥っ子のための、クリスマスプレゼントを選ぶ。
それから私自身の、誕生日プレゼントも買ってもらう。
午後4時、あまりに眠くて遅い昼寝をする。
6時半くらいまで。
眠っても眠ってもまだ眠い。
夜も11時くらいには就寝。
*
村上春樹『アフターダーク』読了。
今年の秋の読書はあたりばかり。
おもしろかった。
現在形だけで綴られた物語。
すばらしいなあ。
今は村上春樹『遠い太鼓』を再読中。
2004年11月18日(木) |
「UNFORGETTABLE」 |
出会ってから3回目のボジョレーだ。
毎年同じラベルのボジョレーを購入し、
このラベルが10枚も20枚も溜まったら幸せだねと、
そんな約束をしてから3回目の冬が来る。
今年は14日の日曜にわざわざ予約をしに行き、
今日、てくてくと歩いて、そのワインを受け取ってきた。
「ワイン」というものに全く興味がなかったというのに、
彼の影響で、私はボジョレーを解禁日に飲むようになってしまった。
それでもまだまだワインのことはさっぱりわからないけれど、
彼がワインのことを話しているのを聞くことは、とても好きだ。
「UNFORGETTABLE」
そのワインのラベルには、そう書かれている。
案外ロマンチックなんだね、なんて思いながら、
でもそうやって、
何かが積もっていくことを大切にできるということは、
素直に喜べることだ。
これが10枚も20枚も溜まるころには、
私たち二人の子供たちも、ずいぶん大きくなっていることだろう。
そして、私たちの繰り返される習慣を、ひやかしたりもするだろう。
そんな時そっと抱き寄せて、
ひとつひとつのラベルを見せながら、
「この年に私たちは出会ったのよ」とか、
「この年に、あなたが生まれたのよ」とか、
その年々に起こった出来事を、ゆっくりと語って聞かせたいと思う。
そんな風に夢見ていることは、人にはなかなか話せないことだけれど、
日記でなら言えてしまう。
本当の気持ちだ。
いつか何かで彼とケンカをすることがあったら、
このワインたちのことを思い出して、
また仲直りできたらいいと思う。
2004年11月16日(火) |
村上春樹『アフターダーク』を読み始める |
昨日の夜から「アフターダーク」を読み始めた。
村上春樹のアフターダーク。
読みながら、無意識のうちに夜の闇の気配をたぐりよせようとしている自分に気づく。
冒頭は、ファミレスの白々とした灯りの中の場面なのに、
窓の外の闇ばかりを意識してしまう。
明るいファミリーレストランの中で、
四角い4人掛けのテーブル。作り付けのソファ。
そこに差し向かいで座る二人を、通路側から私は眺める。
二人の背景にあるのは、四角く切り取られた窓の外の闇だ。
そんな風に、私はこの物語のそこかしこに夜の闇を感じる。
まだ物語りは始まったばかりで、
時計の針は、ほんの少しずつしか動かない。
*
村上春樹さんの小説は好きだけれど、時々、
この人の物語を読むのにはエネルギーがたくさんいる、と思うときがある。
以前の『海辺のカフカ』なんかがまさしくそうで、
うんうんとうなりながら読んだ。
今回のこの『アフターダーク』はどうだろうか?
今のところそれ程のエネルギーを必要としない。
電車の中でも読むことができる。
それがいいことかどうかは別として、
エネルギーをさほど必要とせずに読めるということは、
私の中に浸透しやすい物語だということなんだろう。
けれどももちろん、エネルギーが要るからといって、
私の中に浸透しないというわけではなく、
エネルギーがたくさん要るということは、
それだけ、私を考えさせるということだし、
物語と私の力関係において、物語の方が手綱を握っているということだ。
(つまり、どちらであっても、物語のすばらしさは変わらない。)
他の人がどう思うかわからないけれど、
私にとっては、
『海辺のカフカ』は『ノルウェーの森』や『スプートニクの恋人』に近く、
『アフターダーク』は
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』に近いと感じられる。
(どちらがいいとか悪いとかいうのでは、なくて)
*
それにしても、先を読むのが楽しみだ。