2005年04月16日(土) |
こういう家に住みたいなぁって |
夏の日のような日差しの日。
ひなたは暑くて、はずした第一ボタンからのぞく首元が
強く熱をおびてしまう。
友人の新居にお邪魔させてもらった。
新築マンションの5階で、シンプルモダーンな内装の、
すてきな愛の巣。
部屋のところどころに自作の作品が額に入れて飾られていて、
それがまたセンスがよくてオシャレで、売り物のように完成度が高かった。
紙を切って、立体的に張り合わせたような絵。
幾何学模様のような、ふぞろいの丸が組み合わされている。
すてき。
製作費は1000円くらいだそう。
美大系の人って、自分でなんでも作れるからすごい。
普通に日曜大工みたいなことができてしまう。
うらやましい限りだ。
おじゃまをするからには手土産をと思い、自宅から芋焼酎を、
途中のデパ地下でフルーツのたくさん入ったロールケーキを、買って持っていく。
このロールケーキが当たりで、ものすごくおいしかった。
店の名前を忘れてしまったから紹介できないけど、また買おうと思うおいしさ。
スポンジがほわんとしてて、軽くていくらでも食べられそう。
おいしいねぇと言いながら食べる。
出してくれた紅茶は、私が新婚旅行のお土産にあげたピーチティーだった。
それもいい香りがしておいしかった。よかった。
(でもこの紅茶は日本でも売っていた・・・)
3時間ほどおしゃべりをして帰宅。
夫に駅まで迎えに来てもらう。
なんだか疲れていて、目がしょぼしょぼする。
夫の作ってくれたカレイの煮つけと、私が作った肉じゃがを食べる。
焼きそばとおみおつけも。
最近スーパーに行ったらなすびがたくさん売られている。
なすびを薄切りにして水にさらして灰汁を抜いたあと、
塩もみしてカニカマといっしょに醤油とごま油のドレッシング(箸でよく混ぜ合わせただけ)で和えるとおいしい。
私のやみつきの一品です。
なすびのきれいなものが安く売られていると買ってきて作ります。
あと、友人が訪ねてきた時に付き出しとして出したり。
とっても簡単。
夫のカレイの煮つけは本を見て作ってくれていて、おいしく出来ていました。
私好みの甘い味。
「料亭の味ってかんじではないけど、家庭の味だな。」とちょっと不満気?な夫。
「おいしいよ。」という私。
とりあえず、
そんな感じで、今夜も夜がふけて行きます。
そろそろ本気で花粉症か?
鼻水がとまりません。。。
春眠暁をおぼえず。
この季節になると毎年口に出す言葉だけれど、
まったくまったく、眠っても眠ってもいくらでも眠れる。
このあいだからの風邪がまだ尾を引いていて、
鼻水がずるるーっとあふれ出てくる、そんな晴天の木曜日です。
今年はお花見らしいお花見(お酒をのんでどんちゃん)を
しなかったなーと思う。
そしてしみじみと、テレビ中継の中の美しい桜が、本当はいちばん
風流なかたちに眺められる桜風景なんだろうなーと思った。
まじかに見る桜は、花びらであり、がくであり、おしべであり、めしべであるから。
それでも、お花見ができなくてなんだか物足りない。
物たりなさはやはり「お酒」の宴的もりあげ小道具が足りないからだろうと
そんなことは百も承知なので、
今夜は甘酒を片手に、ベランダから花見でもしようと思う。
いただきもののよもぎ餅にきな粉でもまぶして、
甘い甘いと言いながら食べて飲もうと思う。
こういうとき、隣にいていつもあたりまえに夜を過ごしてくれる
双子の片われのような相手がいることを、うれしく思うのです。
2005年04月13日(水) |
パステル画教室のこと/小川洋子さんの「博士の愛した数式」のこと |
思いがけず肌寒い日。
ブラウス一枚の薄着で表に出たら、ぴゅうっと春風が吹きぬけて、
なんとなく斜めうしろ45度の空を見上げたくなった。
*
先日、パステル画教室に行ってきました。
絵を描いたのは何年ぶりだろう?
よくあるカルチャーセンターのカルチャー教室の一講座。
教室はおじいちゃんやおばあちゃんばかりで、
たぶん60歳そこそこの方々ばかりなんだろうけど、
みんなかくしゃくとしていて、「嵐のコンサートに行く」なんて話している。
この講座は特に「初級」とも「入門」とも書かれていなかったから、
もしや・・・とは思っていたけれど、初心者なのは私を含め3人だけ。
授業はいきなり女性のモデルを使った人物画でした(服は着ています)。
せいぜい花とか果物とかを描くのかと思っていたら、
いきなり人物画でした。
高校生の頃に部員同士でクロッキーをして以来の人物画。
デッサンもろくにとれないけど、とりあえず描かなければ始まらないので、もくもくと描いた。
消しては描き消しては描いていく。
ある程度のところで周りをみわたすと、もうパステルで彩色し始めている!
思い思いのタッチで、思い思いの人物画ができあがっていく。
私もいそいで彩色する。
なんだかぬり絵みたいに平面的な絵になってしまう。
難しい。
あいまに先生が手を加えてくれたりしているうちに、
あっというまに2時間がたってしまった。
集中していたのと、前の晩から風邪気味だったことと合わせて、
なんだか頭がぼーっとしてしまう。
絵を描くことは子供の頃から好きで、
小学校低学年ぐらいまでは将来画家になりたいと思っていた。
調子に乗りやすい性質なので、ちょっとほめられるとすぐその気になるから、
もしくは自画自賛的にいけるかも、とか思っていたんだと思う。
絵とか歌とか、国語とか算数とか、やはりちょっと得意だとか、
子供の頃にほめられた経験があるとか、
そういうところから「好き」という気持ちがわいてきて
はじめて「すきこそもののじょうずなれ」に辿りつく気がする。
センスが体の内側にそなわっていないと、
好きになることさえ難しいことが世の中には多いなぁと思う。
画家は断念したけれど(というか一瞬の桜吹雪みたいな夢だから断念も何もないけれど)、
絵を描くことはやっぱり好きで、上手いとか下手とかいうよりも、
自分らしい絵を、自分の思うように、思う様描くのが楽しいと思う。
そして出来上がったものがそれなりに人からも好きだと言ってもらえる絵なら
尚のことうれしい。
それは小説を書いたりこうして日記を書いたりするのに対する気持ちと同じで、
自己満足なんだけど、でもちょっとの欲もある。
表現されたもの、というのは自分自身でもあるわけで、
全く別のものにはできないから(もちろん全く同じでもないわけだけど)
けなされるよりは、好感を持ってもらえる方が、やっぱりうれしい。
次の講習は2週間後。
それまでに、また自分でもくもくと修正しなくてはいけない。
*
今は小川洋子さんの「博士の愛した数式」を読んでいます。
本の交換会の時に借りたもので、せっせと読んでいます。
物語はおだやかに、しずかちゃんの牛乳風呂のようにやさしく進んでいて、
この親子と博士の生活を眺めていると、
相手と正しく向き合うということの大切さを、せつせつと、
思わずふふと笑ってしまうようなエピソードの合間に感じるのでした。
物語はおそらく、せつない方向に流れていくんだろうと予想しているのでが、
これから先、どうなっていくのか楽しみなのです。