2005年08月26日(金) |
栗田有起さん『オテル・モル』読了。 |
「オテル・モル」読了。
電車の中で読んでいて、泣きそうになる。
栗田有起さんのことはのろのろさんのページで知って、
いつか読もうと思っていた。
PICNICAさんもすごくはまっているみたいだし、読もう読もうと思っていた。
そうしたら、不思議な縁で、
麦ふみクーツェの解説を栗田有起さんが書いていた。
それを読んで、すぐさまオテル・モルを購入した。
なんだかすごく適確に麦ふみクーツェのことや、
いしいしんじさんのことを書いていて、
そしてその言葉がやわらかくて、この人の小説はおもしろいに違いないと思えた。
でも、その解説から受けた印象とはまた違う印象のお話だった。
もっと女性的(内に秘めた激しさをもっていて)で、
そしてもっとユーモラス(淡々としたおかしさがある)だった。
麦ふみクーツェの解説の中で栗田さんは
「読書とは、文字による合奏に参加すること」だと言っていた。
もちろん、合奏という表現は麦ふみクーツェからきているのだけど、
いわば栗田さんの小説も、合奏そのものだ。
読みながら、私は主人公の気持ちと呼応して
一緒に泣いたり踊ったり眠ったりさせてもらった。
合奏している楽しさと、それは似ていると思う。
不思議なホテル(オテル)、不思議な人たち、哀しい出来事、哀しい事実。
ユーモアを含んだおかしみと、悲痛なぐらいの哀しい出来事とが、
こんな風な形でふたつ絡まりあっている話をはじめて読んだ気がする。
2005年08月25日(木) |
だからつらかった、でもちょっと楽になった。 |
ずっと心の中にあった不満を、ようやく吐き出すことがきた。
吐き出したらずいぶんすっきりしたし、
また、その不満が私だけ感じていたものではないことがわかった。
最初は違和感だったと思う。
違和感が、怒りになったり、悲しみになったり、憤りになったりして、
しまいには諦めになっていた。
諦めて、それ自体を最初からなかったもののように考えようとしていた。
違和感だと感じたのは、私の気のせいだと。
諦めてから、ずいぶん経っていた。
ずいぶん経っていたけど、やっぱり心の中に違和感は存在しつづけていた。
その違和感から発生した怒りや悲しみや憤りは、不快感になって、
諦めとともに、ただ単に遠ざけていただけだったことに気付いた。
ひょんなことで、それを吐き出した。
そうしたら、それは私だけが持っていたものではなかった。
ずいぶん気持ちが楽になった。
これでまた、元通り、遠くへ遠くへ追いやって、なかったことにできる。
解決なんてないのだ。それはわかってる。
吐き出して、だからどうなるってことはない。
でも、もっと楽な気持ちで遠くへ追いやることができる。
きれいにダンボールの中にしまいこんで、押入れの、奥のほうへ。
このことは私にとって新しい展開だ。
何も解決はしないけれど、単純に言えば「安心」した。
吐き出すことで恐れていたこと―裏切るとか傷つけるとか悪い噂がたつとか―は、
なにもないことがわかった。
一人で抱えていなくてもいいことだった。
だから、よかった。
*
私はいつも、怒りは誰かに話して発散するし、悲しみは泣いて発散する。
だけどそれがずっと、このことに関してはできなかったのだ。
だからつらかった。
でも、ちょっと楽になった。
2005年08月24日(水) |
ことばには魂が宿るから |
なるべく「きもちいいことば」を言いたいしききたい。
*
朝起きたら、風がとてもすずしくなっていた。
雨が降って、ぐっと秋の気配が近づいたようだ。
昨日の、あの嫌な言葉のことは、もう気にしないことにした。
気にしない、というのは、その言葉自体を忘れるってことじゃなくて、
それを「誰が言ったのか」に執着しないことにした、ということ。
たぶん、誰しも思っていて、でも言わないことってあるし、
たまたまその人の虫の居所が悪い時にぶちあたってしまっただけのことだと思う。
悪意はないのだろう。
「その人が言った」ということにこだわってもしょうがない。
いつもいつもその人から言われるなら話は別だけど、そうではないし。
身体的なコンプレックスは、自分で治していくしかないわけだし。
*
朝はやく、近所を歩いていたら、子供たちがラジオ体操に向かっていた。
夏休みももう終わりだけど、夏休みの習慣はまだ残っているんだなと思う。
すっかり記憶の外にあるけれど、
ラジオ体操というのはお盆の時期は中断されるのかもしれない。
お盆をすぎたあと、また8月末までラジオ体操があるのだろうか。
*
ある人からメールが来て、そのタイトルが「やっぱりプリン!」だった。
ネットでお取り寄せするプリンの共同購入のお誘いだった。
ひとつ500円くらいする。
で、6個いりだから3千円。
ひとりで6個もいらないから、一緒に買おうってことだろう。
大人のプリン
→でもその後話は途中で止まってしまった。。。
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そしてやはり歯が・・・
*
栗田有起さんの「オテル・モル」購入。
歯の痛みも忘れて読みふける。