Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2003年06月30日(月)  82時間

金曜から寝てない。朝PC打ちながらうとうとして、ふと気づいたら左手首がだらんと死んでた。嘘でしょう?!
右は10日前から死んでる。左まで死んだら何も出来ない。大体、寝たら圧迫されてなったんじゃないの? 今は座ったまま一瞬うとうとしただけだよ? どういうこと?
慌てて30分かけて振ったり揉んだり。何とか感覚を取り戻すが、親指が痺れている。すぐに知り合いの医者に連絡を取り、タクシーで病院へ。出る準備に相当もたついた。

診察、レントゲン。医者、首をひねる。やはり両手というのが解せないらしい。散々診た挙句、やおら私の顔をひたと見据えて、
「キミ、何かしてない?」
「は?」
「何かしてるでしょう。手を使うこと」
「え、あの、いえ、せいぜい・・・パソコンくらいしか・・・」
「パソコン?」 医者の目がキラリと光る。 「どのくらいやるの?」
「・・・かなりやります」
「どのくらい? 何時間?」
「・・・かなりです。PCはつけっぱなしですし・・・」
とてもじゃないけど言えなかった。1日15時間以上なんて。
それでも医者は言った。「それだね。とにかくそれをやめて。2週間くらいやめて、様子見ましょう」

お薬が出た。前の病院で私がうっかり処方箋をシュレッダーにかけちゃったやつと同じだろう。どうせ気休めの薬だと放っておいたが。
薬剤師が、「これを飲んだからって、すぐに効くっていうものでもないですけどね」と言う。やはり気休めらしい。
帰宅して薬の説明書をシュレッダーしちゃってから、一度に何錠飲めばいいのか知らないことに気づく。・・・あーあ。

そして帰宅した私は、PCに向かってここ数日忙しくてたまってた日記、メール、その他の作業を始めた。今コレを書いてる火曜の深夜(明けて水曜)まで、寝る・食べる・読書などの時以外は打ちっぱなし。
要するに、無視してます、ドクター・ストップ。
え? そんなんだったら同情なんかしないよって?
当然でしょうw 要らないよ。

午後にLL(vo.g)から電話。彼の荷物を預かってたので、夕方渡すことにする。私の最寄駅で会うことに。

19時に駅で会って、ショッピングモールのカフェに入るが、LLが外に座りたいと言うので、飲物を持って外のベンチへ。
少し話しているうちに、何故か苛々してきてかなり冷たくしてしまう。

深夜0時頃いつの間にか寝てた。今回は多分82時間起きてた。



2003年06月25日(水)  And if the wind is right you can find the joy.

昨日から寝ないまま新宿へ。
出る支度せずぐずぐずしてて、ふと見ると終電まであと45分。普段外出準備に3時間かかるし、そのうえ今は右手が使えないってのに。
大慌てで着替え、不自由な手でもたもたとブロー。アナ・スイのお人形ぽいミント・グリーンのアイシャドウを塗ったくり、マスカラが鼻の頭についたのをぐいとぬぐって家を飛び出す。

今日はLL(vo.g)がライヴハウスでDJをやるので来てくれと前から言われていて、昨日も今日も彼から念をおす電話が来た。新宿駅に着いた途端にまた電話がくる。今1時だから、2時半に行くと返事。

19日ぶりのBLACK AND BLUEへ。SS(g)が来てた。お久しぶり。
マスター、「何にする?」
私、「んーと、何にしようかな」
「ジン・ロック?」
「あ、じゃソレで」
19日ぶりに、いつもの会話。私ここ来ると毎回これと同じ会話してる。

マスターが私の好きなのをこれでもかとかけてくれる。ザ・バンド攻撃の後はストーンズの Sticky Fingers の最初の3曲、ローラ・ニーロ(Eli's Cominのスリー・ドッグ・ナイトのバージョンも)、ビートルズウィングスS&G。私からのリクエストは、トラフィックヤング・ラスカルズ
途中1980年攻撃があり、クリストファー・クロスの"Sailing"、シーナ・イーストンの"Morning Train"など。'80年の夏はカリフォルニアにいたので、この年のヒット曲はよく覚えてる。ストーンズの"Emotional Rescue"、ポール・マッカートニーの"Coming Up"などね。

今日はマスター相手にジョー・ストラマー講義をしたというSS(ムチャするなー)、そんなSSの為にジョニー・サンダースパティ・スミスがかかる。これがこの店の精一杯だねw
SSに「オンリー・ワンズ知ってる?」 と訊いたら、ライヴもブートも、その前身バンドのイングランズ・グローリーも持ってるって。さすが。

久しぶりのBLACK AND BLUE、久しぶりのSS。なんか楽しくて楽しくて、LLに連絡もせずに居続けてしまった。ジン3杯のあとは、SSのジム・ビームのボトルを飲ませてもらう。

5時にBACK STAGEに移動。SSのフォア・ローゼズのボトルを出してもらい、ロックでいただく。
持込でイギー・ポップのブート・ライヴをかけてもらうSS。私もその中から"Real Wild Child"と"Search And Destroy"をお願いする。
クラッシュの"Know Your Rights"がかかったので Rock The Casbah もリクエスト。
SSのおかげですっかりパンクな夜になり。

と、いうか朝だ。もう8時。SSとお別れして9時帰宅。そのまま15時半まで起きてる。



2003年06月24日(火)  Where is the life that I recognise? Gone away.

ジェーンズ・アディクションというバンドは、何がいいって名前がいい。"Stop!"という曲の冒頭で、スペイン語で「アディクスョン」と紹介されるところなんか実にクール。

"addiction"という単語が好き。私は「addiction中毒」だ。自分が何かを「愛してる」のが好き。
カフェイン中毒、チョコレート中毒などの軽いのから。活字中毒なんかは私のコアを形成してる。

昨日、手首の件を心配した母から電話。「あんたは何かを好きになると熱中し過ぎるクセがあるから気をつけて」と言われる。さすが母。

Can't Stopを好きなんてのは結構じりじりする「愛」だ。どこへも持って行きようのないピュアな愛なので。
"Stage Fright"を「愛してる」。"Beware Of Darkness"を「愛してる」。"A Day In The Life"を。"The Sound Of Silence"を。
"I'm Not In Love"(愛してないわ)を。

繭(まゆ)のことも愛してた。思い出すと胸が痛い。あれは無償の愛だったな。繭はロップイヤーとミニ兎のハーフ。5年間毎日うっとりしながら育てたお嬢ちゃん。

"obsession"という単語も好きなんだ。"addiction"が生活の習慣を思わせるのに対して、'obsession'は魂の病のようだ。熱病、疲労、妄執、コントロールを失った顔。"addiction"にはまだ遊びがあるが、"obsesseion"にはもう救いがない。

その向こうには谷崎潤一郎が描き出すような美がある。それは一般的には放棄、無責任、逃避と同義だ。
きれいにドレスの裾をつまんで、ひと思いに「降りる」のだ。心の平和のある、「通常の世界」から。



2003年06月21日(土)  左手は律動的に、右手は夢見がちに

朝方寝て、夕方起きたが、やはり右手首は死んだまま。

外科へ。医者は症状を聞くや嬉しそうに笑う。病院にはしょっちゅう行くからわかるが、医者って100%確信の持てる症例に出会うと喜ぶんだよね。
「橈(とう)骨神経が圧迫されたんですね。馴れない環境、硬い寝床などで肘や肩が圧迫されたことが原因です」
「・・・自宅の柔らかいベッドで寝て、腕は布団の上に出したまま、寝返りひとつ打たずに寝てたんですが」
「それでもなる人はなります」
・・・私にとって寝ること自体が不慣れな環境ってこと?
「まあ通常皆さん、1ヶ月くらいで治り始めますね」
「い、いっかげつですかあ?!!!!!!!」

ひと晩寝て起きたら、全治1ヶ月!!!
やっぱり寝るとロクなことがないじゃないか!!!!!!

おまけに早く治そうと何しても駄目だと言う。栄養とろうが、リハビリしようが、一切ムダ。圧迫が原因なので、マッサージにいたっては逆効果。

呆然と家に帰り、呆然と薬の処方箋を、領収書と一緒にシュレッダーにかけてしまう。 ・・・あ、しまった・・・またやっちゃったよ。前に婦人科の処方箋をなくしたばっかじゃんか。 ・・・医薬分業なんか嫌いだ・・・。
もういいや、どうせ気休めっぽい「神経痛に良い薬」らしいし。

そうか、治るの待ってても1ヶ月はかかるのね。それならば。

帰宅して、日記のアップを始めた。
結局どうやってコレを打っているかというと。
肘をついた右手をだらんとキーボード上に垂らし、上から中指1本を落としては叩いているのだ。───うんざりするほど時間がかかる。最初は10行書くのに1時間かかった。
でもそれでも何とかなる。これが完全に打てないとなったら、私どうしてたんだろ?

左手は律動的に、右手は夢見がちに  *Ashkenazy Who? / 矢野顕子 (1981) の歌詞。



2003年06月20日(金)  Screaming Body

お昼に起きたら、右手首が死んでた。

昼にリサイクル・ショップの買取が来るのを忘れて寝てたら、12時半に電話で起こされた。慌てて準備しようとしたら、右の手首に全く力が入らない。痛くも何ともない。ただだらんと垂れている。
何コレ?
30分もかけて、顔を洗うのがやっと。

買取が到着。衣類、バッグ、雑貨、食器など。どれも状態が良いと言われる。そりゃそうだ。状態が悪ければどんどん捨てている。今日用意したのは未使用品も多く、ミッシェル・クランのワンピースなど\23,000の値札がついたまま。
相当買値の安い店だったが、それでも合計で\14,000になった。お金になったことよりも、45ℓのゴミ袋3杯分のモノがうちから消えたのが嬉しい。
モノは嫌い。着ない服なんか見るのもイヤ。

そんなことより、右手。
そのうち治るだろうと軽く考えていたが、一向に良くなる気配がない。
手首に力が入らないと、ありとあらゆる動作が出来ない。洗顔、歯磨き、入浴はもちろん、お箸どころかスプーンも使えず、瓶の蓋も開けられない。───とにかく何も出来ない。
何よりも、PCのキーボードが打てない────。
マウスは何とか使える。なのでアップ作業などは、時間はかかるがまあ問題ない。でも、キーボード入力は・・・。

仕方なく、本を読む。何と今日だけで3冊も読了。

「エンガッツィオ司令塔」 / 筒井康隆。スカトロ小説だ。気持ちを入れないようにして読む。天才筒井の本領発揮の文章に、そんな態度で臨んでいいわけがないんだけど、でも勘弁して下さい。私まだ、甘ちゃんなもんで。

「悲鳴をあげる身体」 / 鷲田清一。80頁くらい読んでしばらく放っといたのを今日また取り上げた。面白くない。ピアーシングが身体毀損願望のあらわれだなんて書いてるし。ピアスはファッションだろうが。外国じゃ5、6歳の子がしてるのに、その子たちが 「自らの身体を毀損することでしか手に入れることのできないもの」 を持ってるっての?
読む価値のあったのはただ一箇所。人は所有することによって所有される、ということを書いた文章。 「人びとは、所有物によって逆規定されることを拒絶しようとして、もはやイニシアティヴの反乱が起こらないような所有関係、つまりは 「絶対的な所有」 を夢みる。あるいは逆に、反転を必然的にともなう所有への憎しみに駆られて、あるいは所有への絶望のなかで、所有関係から全面的に下りること、つまりは「絶対的な非所有」を夢見みる」 ・・・コレって一言で言うと、「着ない服なんか見るのもイヤ」ってことじゃん。何てタイミングいい。

「密室への招待」 / 1E・D・ホック。ハヤカワのポケット・ミステリを古本で読むことの快感。ホックはそれにまさにうってつけ。
───何だかこの本には肩すかしのトリックが多かった気もするが、まあそこはホックに免じて多めに見よう?

それにしても本当に幸運だった。読書だけが、左手のみで出来る作業だったのは。



2003年06月15日(日)  We don't think we can make it

今日は寝てない。居間へ書斎へ、4、5冊の本を持ってうろうろと移動している。
どうも額が熱いと思ったら38℃近くあるし。

ダンナが失踪した理由。今日それをひとに訊かれて、理由を訊いているってことこそ、うちのダンナを知らないという証だなあと思った。
ダンナが消えた時、ダンナの両親と私は、一瞬も事故や事件を疑わなかった。「全く何やってんだか!」と怒ったものだ。
要するにダンナは「そういうヒト」なのだ。当時ダンナは酒びたりで、フリーの建築積算士とは名ばかりの状態だった。私に家を追い出されて、実家で既に4ヶ月ぶらぶらしていた。実家には弟たちやその妻子までいて、普通に考えれば相当恥ずかしい筈だ。

ダンナが現れた時、私は失踪の理由を訊こうともしなかったが、ダンナが言うには、「実家で肩身の狭い思いをするのが嫌だったんだ」とのこと。・・・馬鹿馬鹿しい。そんなに嫌なら、働くか一人暮らしを始めれば良かったのだ。
そんなこと信じないよ。あんたは平気だったんだ。水が低いところに流れるように、ふとずり落ちていっただけだ。
ダンナは「堕落」という言葉の生きた見本だ。その恐ろしさは、結果を少しも怖がらないというところ。

もしも、この日記を初めからずっと読んでいる人がいたら、ここであれ?と思い当たったに違いない。だって「堕落」はScreaming Bunnyのキーワードじゃないか?
実はダンナと私はある一点で似ている。二人とも物事を全うする能力が欠けている。私の延長線上にダンナがいるのだ。但し大きな違いは、ダンナはそのことを何とも思っていないところだ。

この10ヶ月間の自分の変化はダンナと関係ない、と言っている私だが、実はひとつだけダンナからの影響があった。
それはつまり、ああいうことが出来ちゃうんだなという見本を示されてしまったこと。ただ消えて終わり。それっきり。何て簡単な。
そこに従来からの自殺願望が加わり、寝ない食べないの自虐趣味、ひいては 「いざとなったら死ねばいい」 の発想につながった。

結局どこまでもダンナと大きく違うのは、私ってとことん真面目なんじゃん。
ダンナ、前も見ないで落ちるなんて、かっこいいったらありゃしない。そんなこと出来るか!
私は崖っぷちでちまちまと自分を突き通してくれるナイフを磨いている。それはクロスのかたちをしている。

実際に毎日磨いているのは指輪で、いつも私はこうやって、何かの象徴にばかりすがって暮らしている。
生活の、やってくるサイクルだけが見える。



2003年06月14日(土)  「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う」 (デミアン / H.ヘッセ)

15時頃に寝た。

電話が鳴ってる。取ったらダンナ。今何時よ・・・23時半?! またこんなに寝ちゃった・・・また背中が痛い・・・
「背中痛い。寝返り打たないせいだわ・・・私って寝てるときぴくりとも動かないらしいね」 と口走る。
「え、それどういうこと」 とダンナ。
「いや、寝てるとこ見たヒトがそう言ったんだよ・・・」
「だからそれどういうこと。何か隠してることがあるのなら言って」
・・・どうして私があんたに男関係を隠さなきゃならないのよ。

ダンナ、「今後の生活どうするつもり?」なんて訊くし。ひとに訊いてる場合じゃないでしょう!
結局訊きたいのは離婚のこと。夕べ姑が、「Bunnyさんはあんたが帰ってきたら離婚すると言っていた」と言ったらしい。「・・・ああ、そうね。まあ特に急がなくてもいいけど。離婚するから署名してね」と言う。
・・・しーん・・・
「・・・どうしてもダメ?」
「うんダメ」
寝起きなんで、我ながらとりつくシマもない。

ところでダンナは昨日、ちょうど読み終わったからと言って文庫本を一冊おいていった。旅行記。
一昨日からうちのbbsが障害を起こし、ふと時間が出来たおかげでずっと本を読んでいる。並行読みがクセなので、今も4、5冊読んでいるが、この本も読み出した。
私はダンナが、食物を買うお金もない時に本を買ったことが嬉しかった。それは単にダンナの計画性の無さを示しているに過ぎないかもしれないが。
私たちは、同じ本の同じ箇所に感動したことがきっかけでつきあい始めた。その出来事の大切さは、ダンナに対して一片の愛情がなくなった今でも変わらない。



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