2005年06月05日(日) |
I Want To Tell You |
髪をオレンジ・ブラウンからアプリコット・ブラウンに変える。髪の色を変えるのは久しぶりだ。赤からシャンパン・ピンクに変え、最近はずっとオレンジ・ブラウンだった。
赤は懐かしいな。黒を抜かずに染めたから、夜遊び中には黒に見えた。オールして朝の光の中で見て初めて「あれ? 髪、赤かったんだ」と驚かれた。カラーの上から赤のマニキュアもしていたので、珍しく日中に出歩くと艶やかな赤になった。
高校の頃は、上京したら髪を真っ青にしてやろうと思っていたが。結局やらずじまいだった。今では単に青は似合わないと判っている。
私は流行に興味がないどころか反発心すらあるので(店員に「これ今売れてますよ」と言われると一気に買う気をなくす)、当然ファッション情報は一切なく、おかげで若い頃は、今思えば結構趣味の悪い格好をしていた。私は他人のやることには口を出さない主義なので、もしも20歳の私に会ったとしても、先の人生のことに関しては何も言わない。でも、「もっと痩せろ」、「服装を何とかしろ」、「髪型を何とかしろ」の3点は言いたい。
ああ、あともうひとつ、とても大切なこと。「結婚式のメイクは絶対に式場の美容室に任せないこと」――自分でやったほうがマシだったわ。ったく。
I Want To Tell You (言っておくわ) *The Beatles の曲。(1966)
2005年06月02日(木) |
So she do what she do |
昨日エアーズから届いたキルズのDVDを見る。オフィシャルDVDの発売がもう3ヶ月も遅れているので、待ちきれずに関係ないブートを購入したのだ。2005年のTV用のスタジオ・ライヴと、2003年のライヴハウスの映像(オーディエンス・ショット)。
オーディエンス撮影には懲りているし、ましてこれはオーディエンスとしてもランクは中、しかも白黒。だからこれが他のバンドならまず買わない。でもキルズに限っては、モノクロだの荒い画像だのがぴったり合う。
そもそもVVやホテルが色鮮やかな衣装なんか着るわけないしね。
思ったとおり、スタジオ・ライヴ(わりとちゃんとした服装で、二人の絡みは少なく、VVが煙草を吸ってない)なんかより、ライヴハウスでの演奏の方がずっといい。
けれど2003年夏のライヴなのに、私の見た2002年の12月に比べると既に少し荒さが取れてきている。
あの時私は、最初VVを男かと思った。前に垂らした髪の毛で、顔が完全に隠れていた。VV以外の人間がやったら相当間抜けに見えただろう。
あの時点では、もしかしたら二度とキルズを見る機会はないかもしれないと思っていた。(場所がロンドンだったし、まだデビュー前だったので) だから私はVVの動きを食い入るように見ていた。こんなの今までに見たことがない。がちがちに硬いお人形。直線だけで出来た体と動き。
キルズは、音楽というより融合作品だった。二人の人間がいるとは思えない。場を巻込んでひとつになっていた。
思えば、「ギターと二人でもいいんじゃん」という発想はあの時に生まれたのかもしれない。
バンド名が「ザ・キルズ」で、代表曲のタイトルが"Fuck The People"―――このバンドにしか許されないわ。
So she do what she do (彼女は自分の流儀でやる) *Gypsy Death & You / The Kills (2003) の歌詞。
2005年05月29日(日) |
Fascinating |
ヤフオクにボアロー&ナルスジャックの7冊セットが出ていた。ハヤカワのポケミスで、7冊中4冊は未読というレアな内容。
軽く興奮し、終了50秒前に5,000円突っ込んでみた(開始値は900円)が、軽く自動入札にはねられた。どうやらまだまだ上の価格設定をしていそうなので、諦める。
よく見たら全て昭和40〜50年代の初版。余計な付加価値がついているわけだ。こっちは読めればそれでいいのに。状態も悪くてかまわないし。
ボアロー&ナルスジャックなんていうのは、とにかく全て読んでしまいたい作家だ。コーネル・ウールリッチ、カトリーヌ・アルレー、セバスチャン・ジャプリゾなどもそう。
ロマンティックなんだよね。
Fascinating (うっとり) *R.E.M. の曲。(2001)
2005年05月21日(土) |
In my lover's arms I find relief |
ガービッジの新譜'Bleed Like Me'が届く。昔のガービッジに戻ったと評判が高かったので購入してみたが。
確かに100%ガービッジではある。これが1stなら結構衝撃はあるのかもしれないが。実際の1stのあの尖って硬い、未熟で挑戦的な素顔の少女はもうどこにもいないし、かといって2ndの、リップ・バームを塗ってシルクのスリップを着ることを覚え、痛々しい色気を身につけた女とも違う。
私がコピーする3つのバンド、ホールとザ・キルズとガービッジのうち、ザ・キルズはVVとホテルの2人の見事な融合だし、ホールはコートニーのワンマン・バンドかと思いきや、実はエリックの存在はかなり大きいし、ビリー・コーガンという外部の要素がしっかり支えているのも見える。
でも、ガービッジはシャーリーの為のバンドだ。実情を全く知らずに言うが、ガービッジは、シャーリーという奔放な女の子に好きなことをさせて輝かせるべく、実力のある男性3人がつくったバンドだという風に見える。
ガービッジの4枚のアルバムはそのままシャーリーの成長記録だ。で、今回のシャーリーは、良くも悪くも「経験豊富な女」になった気がする。
巷の評判がかなり高いのは、3rdでがっかりしたからじゃないか?
ちなみに私が一番好きで、しかもこのアルバムを象徴しているように思うのは、'Why Don't You Come Over'のサビの後にシャーリーが笑うところ。
夜、5/3の日記(タイトルが「Do disturb ! =邪魔して=いつでも電話して」)をアップした途端にRonnyから電話。彼とはこういう偶然が多くて、それがいちいち嬉しい。
私は今もずっとMedicationの歌詞をきいては泣いている。恋人がいて絶望している女は、もう救いがないからだ。
ところが'Bleed Like Me'のラスト曲'Happy Home'の詞は"In my happy home I barely breathe. In my lover's arms I find relief"だ。
まだ幸福と言うには程遠い詞ではあるが、それを聞いて私はほっとする。架空の彼女の為に、良かった良かったと安堵する。
In my lover's arms I find relief (彼の腕の中でならやすらげる) *Happy Home / Garbage (2005) の歌詞。
2005年05月09日(月) |
I will never follow you |
今日は新宿かどこかでドラマーの集会ってのがあったらしい。その帰りだという4人組がご来店。当然全員ドラマー。20代と見えて、オルナタ中心に'80年代以降のロックには相当詳しい。一人は小さいレーベルからCDを発売したばかりで、そのCDを一枚いただいた。
そんな時に私がふとかけたBrown Sugar。
「今かかってるの誰ですか?」と、CDをくれた子が訊ねる。
「・・・ローリング・ストーンズですね」と、ゆっくりカタカナで答える私。
「ストーンズ? ああ、俺4〜5年前に1曲聴いたことあるわ。何だっけ・・・えと、じゃんぴん・じゃっく、とか」
「Jumpin' Jack Flashですね」
「ああそれ! それ、ありますか?」
「・・・さあ、それはどうでしょう。ちょっと探してみないと」と茶化したいのを抑え、「ありますよー」と答える私。普段JJFかけるとしたらまずどのライヴにしようか考えるところ。スタジオ版はどこだっけ。
かかった曲を聴いて、「ああ、これこれ! これ両親が大好きで!!」と喜ぶお客さま。
・・・しかし、面白いくらいに断絶してるもんだなー・・・・・w
色んなお客がいる。'60〜'70年代だけにやたら詳しい人。2年前のリリースを古いという人。裏声系が好きという人。うるさければいいという人。
でも、ありとあらゆる年齢と趣味の人たちが、一様にふっと反応するのが、ニルヴァーナだったりする。
I will never follow you (他人の趣味なんか知るもんか) *You Know You're Right / Nirvana (1994) の歌詞。
2005年05月04日(水) |
So now you better stop |
また水曜日の常で客の入りが悪い。おまけに体調も悪く、カウンターに突っ伏してしまう。23時の時点でお客がゼロだったので、オーナーに電話して終電で帰ると伝える。ところがその直後から客が入り始め、結局は5時半まで営業。
2時頃に来たお客がツェッペリン好きらしく、ブートのライヴをリクエスト。たまたまその時いた他のお客が、常連なのにロックは全く知らないという人だったので、何せツェッペリンのライヴだから、なるべく辛くない(長くない)のを選んでかけた。ところがグラスを洗ってる間に次の曲に行ってしまった。あ、やばい、次行っちゃったわ、次は何だろう?って見たら。
Moby Dick――――うわあ、ボンゾのドラム・ソロだ。うわあ、18分って。
フェイド・アウトを検討するも、見ればリクエストした客が超ノリノリの大喜び。ロック好きでないお客さまに「すみません。辛くないですか」などとなるべく話しかけつつ、しょっちゅうチェックして「・・・あと6分かよ」などと気が気でなく。
しかしあんな叩き方でよく18分も。昔のロッカーで早死にした人たちって、ジョプリンもそうだけど、みんな無茶し過ぎよ。
・・・しかし、18分ものソロを、「あ、そろそろ終わる」ってわかる私も私だなあw
So now you better stop (無茶しないで) *Immigrant Song / Led Zeppelin (1970) の歌詞。
2005年04月27日(水) |
Wednesday's Song |
CROSS ROADに勤めて、今日が3回目の水曜出勤だが。これが3回とも見事に人が入らない。(1回目・2回目ともお客が5人)
今日もそう。なのでCDの整理(同一アーティストのCDを一箇所に揃える)に精を出す。
お客の切れ目に、(珍しく)ラムだの(いつも通り)ジンだのを飲む。どんどん飲んで、ほろっと酔っ払う。
今日出がけにAmazonから届いていたXTCの White Music をかける。Old Grey Whistle Test で見た画像のあまりの可愛さに、とうとう購入したのだ。しかし人気がないのか、たったの¥900。目当ての Statue Of Liberty は Old Grey Whistle Test のまんまの音。軽快で可愛いものの、同時にアンディ・パートリッジという人物の知性が支配する音楽だ。ある意味、相当ロックっぽくない。
その次の曲がかなりかっこいい。ブルースハープと、三連のドラムが痺れる。と思って曲名を見たら「All Along The Watchtower」――あら、これボブ・ディラン? オリジナルどんなだっけ?と思い、聴こうとしたら、2枚組みCDの2枚目(そっちに入っている)がない。
後日オーナーに訊いたら、「・・・ごめんね。数年前にちょっと苛々して、物に当たっちゃって」と言う。割ったんですかあ?!と驚いたら、恐縮しているオーナー。「割るならケース割りましょうよ。何も2枚組の1枚を割らなくても」と言ったら更に恐縮。
何だか私、最初からオーナーにはこうやってぽんぽんと何でも言う。(愛情表現くらいのつもりだが) そしてオーナーは、常連客のことは笑顔でけなしたりするが、私(女性ということだろう)に対しては非常に低姿勢だ。こういう男性っていいなあ。本当に男らしいってこういう人だと思うわ。
しかし、いい雇い主に巡り会えて良かった。思えば今まで個人に雇われた時の殆どは、しつこく言い寄られるか、(私が先に敵対心を示した結果)敵対されるか、どっちかだったものだけど。
何だか私、初めて仕事というものにやり甲斐を感じている気がする。職場環境も雇い主も好きだなんて、そうそうないよね。
Wednesday's Song (水曜日の歌) *John Frusciante の曲。(2004)
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