Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2006年03月01日(水)  Here Comes The Rain

雨。晴れたら会いに行くと約束していた人がいたが、見事に雨。
その人は自分のいる場所を動けないので、おいでおいでとメールが入る。しまいには「迎えを寄越す」とメールが来たので、嘘でしょう!と慌ててシャワーを浴びてみたが、結局は彼の舎弟(?)たちがどれも動けないというメールが来た。

雨が降ると、雨にちなんだ曲をかけるロック・バーは多い。
一度新宿のDMXで飲んでいる時、あれ?さっきはCCRのHave You Ever Seen The Rainがかかったよね、で次がディランのA Hard Rain's Gonna Fall、そして今度はツェッペリンのRain Song・・・まさか!と思って外を見たら、やはりいつの間にか雨、ということがあった。

雨は好きだ。大泉学園の3DKのマンションに一人でいた時期、働かずに毎日暮らして、無為に流れる時間の不安にとりまかれていた頃は、雨──特に土砂降りになるとほっとした。私の部屋が世界から隔絶されるようでもあり、世間も外に出られなくなって全てが停滞するような気がしたから。
そう、自分がうちにいるという前提で、雨が大好きなんだ。
今の私は───最近はシャワーのたびに水への恐怖からおかしくなる私は、もしも土砂降りの中に傘もなしで立たされたりしたら、5分ともたずにパニックを起こすだろうから。
(3/12up)

Here Comes The Rain (雨だ)  *Izzy Stradlin の曲。(1999)


2006年02月27日(月)  You just gotta call on me

ありがたいお客様が来て、3人(最初は5人)で22時から7時まで飲んでくださった。別にもう一人呼びつけ、こちらも朝までいた。私にも豪勢におごってくださったので、3人連れの支払い額は、普段のCROSS ROADの一日の売上げより多かった。
「もう一人」のほうも、私におごったりしたので払いがまあまあいったのだが。何と後から聞いたら、その金額が月収の1/10だって。しかし周りは、「Bunny様がお前みたいな奴の相手してくれるんだから、有り金置いていけ! どうせお前に口きいてくれる女なんて、コンビニの店員とオカンだけだろう!!」とたきつける。
この可哀想な子は、周りの圧力で、いつでも私が電話一本すれば、私の自宅までコーヒーなどの差入れをすることを約束させられていた。・・・そのうち試そうかなw

そしてその「圧力をかけた側」が、以前私に言ったこと。いつでも私が「困ってるの」って電話一本すれば、理由は聞かず20分以内に300万円用意してみせるって。貸すんじゃなく、くれるんだってさ。(彼の連れは3時間で50万円ならって言ってた)
いざとなったら3時間20分で350万円か〜。
・・・困ってみようかな?w

You just gotta call on me (電話一本すればいい)  *All I've Got to Do / The Beatles (1963) の歌詞。


2006年02月25日(土)  サイケデリックなコーディネーション

ニルヴァーナUKのCD「All Of Us」が届く。1967年デビューのイギリスのサイケポップのバンド。カート・コバーンのニルヴァーナが有名になり過ぎたので、ニルヴァーナ「UK」という俗称に落ち着いたらしい。3日前にネットでたまたま存在を知り、2日前にネット注文し、今日届いた。試聴すらしていない、完全な衝動買いだ。
で、届いてみたら、これを聴く体力がないときたもんだ。
しかしかつてない音ではある。と同時にイギリス的だ。何ともイギリスだ。ボーカルの節回しがくっきりとキンクスを思わせたりする。
上にあっさりと「サイケポップ」と書いたが。そんなジャンルを私がわかっているわけもなく。私の貴重な音楽雑食博識マニアックなお友だちの一人であるまるちゃんが教えてくれたのである。で、ほほうサイケポップね?と聴いてみたら。
最近の私は疲れている。何しろこの私が最近は週に一度はベッドで寝ているのだ。今日もぐったりで。
そこに聴くこのニルヴァーナ。明るく可愛いポップスなのに、芯のところで神経に障る。今の体力がこれを受けつけない、そんな何かがある。そこらへんが「サイケデリック」ってことか?
・・・このドラムとキーボードが前へ出るコーディネーションは、ナッズを思わせるなあ。ドラムは時たまフーみたいでもある。キース・ムーンなら、そりゃ疲れた神経を逆撫でもするわ。

で、気づいたらネットで、R.E.M.のたいして欲しくもなかった筈のPV集のDVDを衝動買いしていた。大丈夫か私?
(3/8up)

サイケデリックなコーディネーション  *モニター / 近田春夫 (1980) の歌詞。


2006年02月24日(金)  See You

明け方に一人で入ってきた金髪の若い男性。英語が聞き取りづらいなと思ったら、観光旅行中のフィンランド人だった。ハノイ・ロックスが好きで、フィンランディア(フィンランドのウォッカ)は好きじゃないらしい。
東京中あちこち回ったが、高円寺が最高だと言う。・・・変わってるねえw

フィンランドについて何を知ってる?と訊かれたので、「ハノイ・ロックス、ムーミン、オーロラ、白夜、サンタクロース、ヘルシンキ」と答える。実際これで知識は殆ど全部だ。
思えばハノイのメンバー以外のフィンランド人と会話するのは初めて。音楽に関しても相当感覚が違うのかな。
音楽何が好き?と訊いたら、「フー・ファイターズ」という答え。ああ、フーファイ好きなの?!

で、次から次へとフー・ファイターズをかけ、すっかり意気投合。最後は大好きだというEverlongを聴いて、満足して引き上げた。
さよなら。縁があったらまたどこかでね。名刺渡したから、このサイトも見るかもね。読めないだろうけど。

See You (またね)  *Foo Fighters の曲。(1997)


2006年02月23日(木)  Sayin' we all should be shining

ケンタくんご来店。19歳。初来店なのに、わけあって山のような食べ物の差し入れ。
'80年代以降はあまり聴かないというケンタくん。ちょっと好みを探った後で、ある音源を聴かせてみた。すると「こういうの好きです」と言う。
「好きでしょう? で、これいつ頃の音だと思う?」
「'70年代ですか?」
「・・・このバンド、'90年デビューよ。そしてこれは2005年の演奏」
昨年4月のニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテージ・フェスティヴァルに出た時の、ブラック・クロウズの演奏だ。
驚いてメモをとるケンタくん。狙い通りの反応にほくそえむ私。

「〜は聴かない」というお客様が来ると、私は大抵こんな風に黙って何かの音源をかける。彼らのかたくなな気持ちをとかす筈の何かを。
ビートルズはオーディエンスに媚びているから嫌い」というメタル好きのお客に、黙って「Helter Skelter」を聴かせたり。また別の時は、「フーキンクスなどのUKロックは嫌い。シンプルで泥臭いアメリカン・ロックが好き」という方に、黙ってキンクスの「Strangers」を。いずれも、「これ誰ですか? かっこいいですね!」という反応だった。

別に、ひとの好みを変えてやろうとは思わない。皆好きなものを聴けばいい。
でも、アタマから何かの条件をつけないほうがいい。音楽には素晴らしいものがたくさんあって、みんな「カテゴリー」なんかに入れてしまうことの出来ない個性をきらめかせている。
「一人暮らしでレッチリ好きで、体脂肪ひとケタのバンドマン」以外にも愛せるひとはいるかもしれない。うん、わかってはいるのよ、一応は。一応ね。

ジェフ・ベックは聴かないの?と訊いたら、'80年代のPVを見て嫌いになったとのこと。「ボーカルいた?」と訊いたらそうだと言う。・・・ああやっぱジミー・ホールがやっちゃったか。
ベック、ボガート&アピスを聴かせたら一発ではまった。(翌日CDを買ったらしいw)
(3/6up)

Sayin' we all should be shining (みんなきらめくだろう)  *Cosmic Friend / Black Crowes (2001) の歌詞。


2006年02月19日(日)  若さと馬鹿さ空転りするさ

「ねぇ、レッチリってフジにくるの!?」
マチちゃんから携帯にメールが来る。「どっから聞いた?」と返信。案の定、夕べの某レッチリ関係サイトの書込みを読んでいた。しかもタイトルだけ。
何せタイトルが「(レッチリ)フジロック出演決定!」なのだ。そして内容を見てみると、「という情報が友達からきたんですけど、本当ですかね?」
このタイトルはまずいだろう、消すべきじゃないかといったレスが続々書き込まれている。私も「スポーツ新聞じゃないんだから」と書いた。
しかし、次々と書き込まれる苦言に、書込みをした男性は相当青くなっているだろうと思い、ちょっと気の毒になっていたら。とうとう本人から再度書込み。「確認したところ出演は決定です。公式発表は3/1」・・・おい、それはそれでまずいだろう。それって堂々とした情報漏洩じゃないか。それに、万一違ったらどうしてくれるんだ。即座にそのことを責めるレスがあらわれ始める。
しかし書込みが増えてくると、やはり中には「素直に喜べばいいのでは」「漏洩とか難しいことはわかりません」という人間も現れる。こういう意見を言うのはもう例外なくかなりの若者で、こうなると反論をする気にもなれない。ちなみにそもそもの書込みをした男性も20代前半。若いから、まずいことをした時には謝っちゃうのが一番ラクだということを知らない。何とか取繕おうとしてまたまずいことを重ねる。

オスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」は若さをテーマにした小説で、そのラスト近くに「若さにかなうものは何もない」という科白もある。これを読んだ時の私はかなり若かったが、自分が先々年老いていくことを思って暗澹とした気分になったのを覚えいている。
けれど今の私は全くそうは思わない。若い頃の私は、上の例にあるような軽率な言動を繰り返して恥をかいてばかりいた。いや、今でもそれがないとは言わないが、相当減った筈だ。
若いというのは──本人が気づいていようがいまいが──恥ずかしい状態なのだ。とにかく何よりあの恥多き時代から抜け出せてよかったと思う。中島らもも、いくら積まれてもあの(恥ずかしい)頃に戻るのはごめんだ、といったようなことをどこかに書いていた。

これは前にもこの日記に書いたが、ここまでの人生で、年齢を重ねることは私にプラスの影響しか与えていない。
実は私は、自分の外見ですら、10代20代の頃より今のほうが好きなのだ。そしてそう思えることを、有難いと感じている。
(2/27up)

* 2/26の21時、ラジオで、レッチリのフジ・ロック出演決定が発表されました。なので安心してこの文章を書いています。

若さと馬鹿さ空転りするさ  *塀の上で / はちみつぱい (1973) の歌詞。


2006年02月15日(水)  I can't remember your name

自分のサイトに手いっぱいで、よそのサイトを覗く暇がほとんどないが。
今日はBBさん(♀)のサイトを見てみた。そしたら、ドストエフスキーの「罪と罰」を読んだ感想が書いてあって嬉しくなった。
BBさんは私が「罪と罰」のことを書いた文章を読んで、今まで敬遠していたこの古典を読む気になってくれたのだ。以前には「敷居が高い」と言っていたが、読後の感想は「ジャンル分けするのであれば、犯罪心理サスペンス」「実にスリリングで、どんどこ先を知りたくなる」といった風で、「本で真の興奮が得られるのは数年に一度ぐらいしかないけど、これは間違いなくその一冊」と結んでいる。先日うちのbbsにも、「文句なしで殿堂入り」と書いてくださったばかりだ。
嬉しい。喜びに胸がわくわくして、落ち着かなくなる。そう、ドストエフスキーは大衆文学なんだってば! 純文学の古典的名作と持ち上げられ、かびていっていいような代物じゃないんだ。ドストエフスキーは純粋に面白いんだから。難しいと思われがちなのは、単に彼の名前の印象じゃないか??

名前。そう、ロシアの名前は難しい。BBさんも、「罪と罰」の登場人物の名前の長さには閉口したと書いていた。
ロシア人の名前は、「個人名+父称+姓」で出来ている。父称というのは要するに「父の名前+ヴィッチ(女性ならブナ)」で、〜さんの息子(娘)という意味。つまり「フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー」のミハイロヴィッチとは「ミハイロさんの息子」という意味なのだ。
・・・名前が長くなるわけだわ。
おまけにロシアでは苗字すら男女で異なる。男ならドストエフスキーだけど、女ならドストエフスカヤなのだ。
さらには愛称がある。ロシアでは親しい間柄ならたいてい愛称で呼ぶし、その愛称がまたころころ変わる。母が呼ぶのと、友達が呼ぶのと、恋人が呼ぶのでは愛称が変わったりするのだ。「ナターシャ、ナターシェンカ、ナータ、ナターシェチカ」・・・これは全部、ナターリヤという名前の愛称である。
ロシアの名前の恐ろしさはまだまだあるのだけど、今日はこれくらいにしといたるわw

ロシア文学が「敷居が高い」と敬遠されている理由の大半は、実にこの名前の複雑さだと思う。
翻訳ものの出版関係者は、アメリカのミステリーに登場人物一覧をつけている暇があったら、ロシア文学の作品にこそ登場人物一覧(愛称つき)をつけるべきではないか。
(2/25up)

I can't remember your name (名前が覚えられないよ)  *Hammering In My Head / Garbage (1998) の歌詞。


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