2006年09月16日(土) |
Everybody says it's just like rock and roll. I move like a cat, charge like a ram, sting like a bee |
18時に荻窪駅でLO(g)と待合せ。の、筈が。
「絶対遅刻しない!」と宣言しておいて15分遅刻。と、思ったら。遅刻を見込んだLOの方がもっと遅く来たw
渋谷のクアトロへ。グラム・ロック・イースター(マーク・ボラン追悼ライヴ)を観に行く。何と今回で20回目だという。私はまだたったの2度目。おまけに前回も今回もご招待。
最初はアキマ&ネオスで、お馴染みのT. Rexナンバー。
アキマさんがT. Rexをやるというのは、極上のフェイクがフェイクをやるってことだ。極上のフェイク───要するにグラム・ロックってそういうことだと私は思っている。いや、本来ロックそのものがそうだと思っていたんだけど。'90年代以降のロックの殆どは明らかにリアル───等身大なのだ。別にそれが悪いとは言わないが。今やこれだけのフェイクが出来る存在は貴重だと思う。まして日本では特に。
私が以前から何度もこの日記に「(ステージでは)この世で一番可愛い生き物」と書いているギタリスト吉本さんは、今日も前回のGREと同じで何となくいつものネオスのライヴより印象が薄い。イベントだから抑えめなのか、それとももしやこの手のが不得手?(そうだとしても不思議はないけど。どう見てもばりばりハードロック上がりだからw)
PANTAさんは何と女性バンドを従えての熱唱。今回も'Cum On Feel TheE Noize'をやった。この曲は盛り上がるなあ。
再びアキマ&ネオスで、今度は次々ゲストが登場。最初はDAIGO★STARDUSTというジャニーズ系の男の子(初出演)。今日は妙に若い女の子の客が多いと思ったらこの人目当てだったらしい。相当若いようで、立ち姿の重心も視線も定まっていない。・・・客寄せで呼んだのかな。
次にローリー寺西登場。まるっきり力を入れずさらっと、ぎらぎらにゴージャスなフェイクをやってみせる。ああ、歌い方の発声がさすがだ。マイクにすっと通る。ギターも上手いこと。とにかく簡単に自分の世界に持っていく。
Heesey登場。元イエロー・モンキーのベース。前回のGREもこの人の客いじりが一番印象的だったが、今回もじっくりとやってくれた。キッスが大好きというだけあって、エンターテインメントに徹しようとするとだんだんジーン・シモンズぽくなってくるw (ライヴ後に聞いたら、「いやー、今日はグラム・ロックだから内股にしなきゃと思うんだけど、気を抜くとつい膝が開いてきちゃうんだよね」と言うので笑った)
演奏した後に、「俺やっぱバンドやりたいなあ!」と言ったのが、うんうんお気持ちよくわかります!と思ってしまった。バンドはいいよね。うんうんうん。ましてHeeseyさんのようなエンターテイナーなら特にね。
最後は全員で"Hot Love"と"Get It On"で締め。
何ともう23時。4時間もやってたのか。あっという間だったわ。
しかし。今日は出演者の一人のご招待だったのだが。そのひとが一番人気だったのにびっくりした。いや、びっくりするほどの大人気だったのだ。私の後ろの女の子なんか、彼の登場中ずっと名前を絶叫し続けていた。普段なら「うるせえ!」となるところだが、今日の私は、「・・・何なら私の携帯の(彼からの)着歴見せてやろうか?」くらいの気分になってほくそ笑んでしまったw
いやー。何だか今頃得意になってきたわ。実は私、先日この方に某ロックバーでお会いしたのがきっかけで今回誘っていただいたのだが。その時、どこかで見た顔だな?と思い、こともあろうに「バンドやってる? 何てバンド?」と訊いちゃったのだ。・・・答えを聞いて一瞬冷や汗が出そうになった。何て失礼な、と我ながら思ったが。
今日の客の大歓声を聞いて、あらためて「先日は失礼いたしました・・・」と思った。
XXさん、今日は本当に有難うございました!!(あの時電話で話したのと同じことをMCでも言っていたのが、何だか嬉しかったです)
打上げに出て、2時頃帰宅。
Everybody says it's just like rock and roll. I move like a cat, charge like a ram, sting like a bee (これはまさにロックン・ロールだ。猫のように動き、牡羊のように突進して、蜂のように刺す) *20th Century Boy / T. Rex (1973) の歌詞。
2006年09月12日(火) |
Keep on faking your mystery world |
雅樹から自作の短編小説が届く。彼の作品を読むのは3作目。要するに彼の書いたものは全部読んでいる。
早速読み、早速感想をメールで送る。良いと思ったところは勿論、納得のいかないところも正直に細かく突っ込む。それでこそ感想を送る意味があるし、だからこそ雅樹も私に作品を送って来るんだと思う。
私は作家ではないが、書くことはこの4年間毎日やっているし、それ以上に読んだ量に関してはそこらのひとには負けない筈だ。毎年100冊前後(最高150冊)、すでに2,500冊以上の本を読んでいる。そして、一般文学の次に多いジャンルがミステリーだ。クリスティ、クイーン、カー、ガードナーはほぼ全部読んでいる。(これだけでも300冊くらいにはなる)
そして雅樹の書くのはミステリーなのだ。だから自信を持って批評出来る。
彼の書くものはいい。だが、まだこなれていないところがある。当然だ。だって彼は、生まれて初めて書いた作品で、いきなり新聞社主催の文学賞を受賞してしまったのだから。
(ちなみに彼が取った賞は、特にミステリー向けの賞ではない。そのせいか選考委員が作品の性質を理解せず、新聞紙上の選考評で結末をばらすという最悪のことをやってのけた。ミステリーのネタやオチをバラすのは重罪に値する。法で取り締まるべきだと思う)
18歳で家出して、一度は地元と全部縁を切った私が、雅樹と再会したのが2003年1月。以来彼とメールでやり取りしてきた。私は彼の友だちでいることをずっと誇りに思ってきたが、その彼が昨年12月に小説で賞を取った時は本当に嬉しかった。
そして今、書き上げた小説を送ってきては私の感想を聞きたがってくれることを、更に誇らしく感じている。
雅樹は私の支えでもある。私は、パニックを起こすたび、死にたくなるたびに、彼のことを考える。
雅樹がもっと頑張っている、そう思えば、そう簡単につぶれるわけにはいかない。
Keep on faking your mystery world (ミステリーでフェイクの世界をひろげよう) *Mystery Girl / Yeah Yeah Yeahs (2001) の歌詞。
2006年09月11日(月) |
I feel good |
昨夜、某有名バンドのメンバーから電話。私のサイトを見てくれたという。8/18の日記が「俺のど真ん中をついた」と言って下さった。・・・嬉しいなあ。
あの日記を書いた時は、ストーンズ・マニアから苦情メールのひとつも来るものと覚悟していたが。実際には誉めてくださる方ばかりで。
ロックを生業としている方からもそう言っていただき、本当にしみじみ、この日記を書いていて良かったと思う。
で、その方から、16日のグラム・ロック・イースター(マーク・ボラン追悼イベント)にご招待いただいた。かなりかなり嬉しい。
I feel good (嬉しい) *Till The End Of The Day / Kinks (1965) の歌詞。
まずは、彼が私の為に編集してくれた、44曲入りのCDを。それからやはり、ローラ・ニーロの'Eli And The Thirteenth Confession'を通して聴く。イーライは、彼と私の出会いの曲で、彼が「棺桶に入れたい」と言った一枚。彼の店にあったイーライは、今は私のところにある。
MATTさん(g)に、亡くなった場所へのお参りに誘っていただいたりもした。時間的には昨日のライヴ前に行くことも可能ではあったが。
昨年11月に、あの場所を見ていた自分。生まれて初めて気絶するかもしれないと思った。強い日差しを背に受けて、なのにじっとりと冷たくなっていったあの感じ。
あれを思い出すと。行く気力が出なかった。
今日はTACさんからお参りに行ったというメールが来た。「2年前もこんなに暑かったかなぁ」というひと言に、怒涛のように2年前の記憶が甦り、言いたいことが山のように浮かんだが、結局ひと言も返信出来ず。
2年前も、今日ほどじゃないけど暑かったよ。お天気が良かった。
後日、朝の陽射しの中で見たその場所は、呆れるほど平和な日常の象徴で、塀のすぐ向こうを車が行きかっていて。拍子抜けするくらいに、ありふれた日常だった。
悲しいほどお天気 *松任谷由実の曲。(1979)
2006年09月06日(水) |
You think that's where it's at but is that where it's supposed to be |
たったひと言が原因で、ぐったりと憂鬱になっている。あなたは何の気なしにそういう言い方をしただけだとわかっている。でもこの気分はどうにもならない。頭で分析済なだけに救いようがない。
いとも簡単に、「私なんか死んだ方がいいんだわ」まで突っ走る。短絡過ぎよ、馬鹿じゃないの、理性でそうわかっているだけに、もう自分ではどうしようもない。
ああ・・・この気分は面倒だなあ。
「地獄には血の池も針の山もない。ただえんえんと自己嫌悪が続くんだ」という発想を何かで読んだ。
全く、見事だと思う。
You think that's where it's at but is that where it's supposed to be (あなたは何の気なしに口にするけれど) *Jaded / Aerosmith (2001) の歌詞。
2006年09月03日(日) |
Ask The Angels |
20時半に、急激に胃が気持ち悪くなった。酒も飲んでいないし、食べたのは13時なのに。飲みすぎて吐く寸前みたいな辛さだ。そのうち寒くなってきた。(今日の最高気温31度) フリースを着る。立つことすら辛くなり、ソファベッドに倒れこむ。不規則な動悸がある。これはまるで、エックスでオーバードーズした時みたい。
22時にTM(drs)からメール。「1時間半前から気持ち悪くて動けない」と返信したら、すぐに「大丈夫?」と電話が来た。最初は舌もまわらず声も出ず、あちらが聞き取りづらそうにしていたが。話すうちにだんだんと血の巡りがよくなってきたようで、少しラクになってきた。
会いたいと言われたので、お酒を飲まなくていいならと言って、23時にうちから1分のバーに来てもらう。結局はチンザノをもらったが、お通しには手もつけられず。
ロックが聴きたいと言ったら、タクシーで西荻窪に連れて行ってくれた。適当に歩いたら、すぐにBというロックバーを見つけた。ストーンズがかかっている。
壁にジャケットが飾ってあったから「"Radio Ethiopia"の1曲目を」と頼んだら、日曜だけのバイトだという女の子に、それ何ですか?と言われた。知らないのなら、天使たちに訊いておいでよ。
Ask The Angels (天使たちに訊け) *Patti Smith の曲。アルバム'Radio Ethiopia'の1曲目。(1977)
2006年09月02日(土) |
I have my reasons. Call it my defense. Be careful what you're wishing |
天使と縁を切った昨年12月から8ヶ月、ずーっとおとなしくしていた。
イヴには体脂肪ひとケタのベーシスト(条件的にはど真ん中)の家でワイン飲んでオアシスのビデオ見てパティ・スミスを聴いて───で、終電で帰るという荒業を繰り出したし。
───今ざっと日記を読み返してみたら、意外と、「おとなしい」という表現からはほど遠いことを発見w ・・・でも、やっぱりかなりダレている。やる気とロマンスが欠如している。27歳の美形のポーランド系アメリカ人に熱烈に迫られつつ、「うちへ帰りたいなあ・・・」と時計を見ていたことを思い出す。(ちなみにこういうしらけた状態でいる時って、よく「小悪魔的だね」などと言われる。男って何てポジティヴ思考なんだろう)
で、先月半ばから、どういうわけかいきなり身辺がやたらとざわついている。
女友だちは、「とりあえず様子を見てみれば?」と言う。私は「いや」と答えている。
何しろ片づけ魔なので、未決のことが嫌いなのよ。
I have my reasons. Call it my defense. Be careful what you're wishing (私は自分自身のために抗いもするわ。あなたはどうしたいの?) *Temptation Waits / Garbage (1998) の歌詞。
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