Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2008年05月11日(日)  It's a joyful mess.

この土日は絶対どこにも出かけないと決め、家でひたすら英語をやっている。米のニュースを見て、小説の原書を読み、文法書を読み。

今日日曜の明け方、金曜の昼から40時間ぶりくらいに寝た。そのちょっと前に、キレかけた。が、かなり軽く済む。
今年に入ってからキレにくくなっている。今年に入って、本気で好きになれない男性との中途半端な関係がいくつかあり、それらはみんな結果的には単なる無駄なんだけど、少なくともひとつの効果としては、精神を適度に俗化させ、パニックを起こりづらくする。

寝る直前にグレアム・コクソンの'Crow Sit On Blood Tree'をアメリカのダウンロードサイトで購入したが(12曲で約120円)、あまりに眠くてDL途中で寝てしまう。起きたら完了していたので、聴いてみる。
何だかんだ言ってグレアムのソロはまだ一枚しか持っていないのだ。(持つっていうかDLだけど) 今回が二枚目。欲しいのがDLサイトになかったので、とりあえずこれを買ってみたが。
これが非常にいい。他のアルバムの代表曲もYouTubeなどで聴いてはいるが、それらより遥かにいい。アコースティック弦にぶつける自我と、エレキの'Kinky'な騒音、これはまんまグレアムだ。アコースティックは曲によってボブ・ディランポール・サイモンシド・バレットの影響を感じるが。エレキの曲は、もうとことんグレアム。
このアルバム、どうも世間的には評価されていない気がする。英米の音楽関連サイトでもまったく取り上げていない気配。しかし、探し当てたアイルランドのサイトのレビュー中に、"It's a joyful mess."の文章を見つけ、深くうなずく。

It's a joyful mess (喜ばしい乱雑さ)



2008年05月08日(木)  The Conductor Dances

本日東京に来た父と、えみちゃんと、19時から初台のオペラシティで東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートを観る。仕事で来た母に父がついてきて、私も今日はたまたま休みになったので三人分のチケットを取ったら、母が行けなくなったのでえみちゃんを誘ったのだ。
音楽なんざ全くわかっちゃいなく、とにかく聴いてさえいれば幸せな父がたまたま選んだコンサートの演目は、なんとガーシュインの'Rhapsody In Blue'―――私が昔から大好きな曲。

遅刻しそうだったのでタクシーで駆けつけたら。沖縄から来た父はコンサートホールを見つけるのに迷わず、笹塚(初台から歩けます)から来たえみちゃんが迷っていたw
席をネットで予約する時、一階の真ん中へんを選んだのだが。これが失敗。というのは、左後方に隠れて見えないバーカッションが一番活躍していたのだ。・・・二階にしておけば手元を見られたのに。

1曲目はジョン・アダムズの「主席は踊る」・・・誰だそれは?
指揮者がヒュー・ウルフというアメリカ人。この人が傑物だった。細い体とひょろ長い手足で、見たこともないくらい表現力豊かに、まるで踊るように指揮をする。動きを見ているだけで曲の聴き方が解るという、コンサートという最終段階においてもきっちりと存在意義のある指揮者だ。
この若々しい指揮者がまず導き出した一曲めの音は。
―――か、かっこいい。これ、ミニマル・ミュージックじゃん。(後で知ったが、ジョン・アダムズはスティーヴ・ライヒとも一緒にアルバムを出していた) 坂本龍一がやっていてもおかしくないような曲だ。この曲にパーカッションが大活躍なのだ。18種類の音が入り乱れ、しかもそれぞれが印象的。

2曲目が「ラプソディー・イン・ブルー」で、今回はオーケストラにジャズのトリオ(ピアノ、ウッドベース、ドラム)を加えていた。しかし私はこれがあまり気に入らなかった。ピアノは何だか印象が弱く、ドラムも物凄く上手いのはわかるのだがつまらない。ジャズトリオのソロが終わってオーケストラの聴き慣れたフレーズに戻るたびにようやくストレスが解消される感じだった。
この曲はクラシックにジャズの要素を持ち込んだことで有名だが、実際にここまでやってしまうと逆効果なんだろうか。
この曲でも、一番前で叩いていたジャズドラマーよりも、やはり左後方で見えないパーカッショニストの方がいちいち印象的だった。
しかし。たまにこうやってクラシックだのジャズだのを観ると、テクニックという点ではロックの演奏レベルは基準が格段に低いことを実感する。今回のジャズドラマーだって、リムショットひとつ取ってもいちいち感心するほどだ。
―――けど。ヘタクソが怖くてロックが出来るかっ。
実際パンク好きなどは、単にヘタクソのみを喜んで聴く奴らも多いが。私を含めた多くのロック好きは、テクニック以外のものを聞き取っているのだと信じる。

ラストはベートーベンの交響曲第7番。これはかつてロマン・ロランが、「泥酔者の作であると言われている。それはまったく酩酊せる人の作である」と「絶賛」しているのを読んだことがあるが。
聴いてみて初めてその意味がわかった。第一楽章の目まぐるしいこと。主題がつかめない。軽いフレーズが発展せずにすぐに次へと切り替わる。
・・・よく指揮者はこんな音楽を覚えていられるなあw そしてこの曲、まさにこの指揮者の好みだと思われる。実に生き生きと躍動感を持って、ドラマチックに第4楽章をしめた。
えみちゃんも、うちの父親までもが相当感激した様子。

近くなのでパーク・ハイアットへ。NYグリルよりジランドールの方が美味しいのでそちらへ。後から仕事を終えた母も参加。
一番内容の多いコースに加えて単品も取り、更には人のものまであれこれちょっとずつもらう。シャンパン、パン、タラバ蟹とアボカドのサラダ、イベリコ豚生ハムなど添えたガスパチョ、鱸と海老の香草オイル焼き(ホワイトアスパラのソースが美味)、口直しのオレンジシャーベット、牛フィレ肉のポアレ、デザートはブルーベリーとゼリーのブランマンジェ、そしてコーヒー。

0時前に、コンビニに寄ってはいけないと自分をいましめつつ帰宅。

The Conductor Dances (指揮者は踊る)  *John Adams の曲'The Chairman Dances'(1985)の'Chairman'→'Conductor'に変えて。



2008年05月06日(火)  And Annie-Dog, she drags her leash

うちから1分のスーパーの入り口で、外人男性に声をかけられた。普通なら笑顔で無視するところだが。あちらが「あっ、久しぶり!」ってな顔をしたのと、ギターを背負ってるのとで、ふと思い出した。もしやあなた・・・「前に会ったことある?」と訊いたら、そうだと言う。
・・・ああ、この人、2年前の今日、私にしつこく声をかけてきた人じゃん。勿論顔なんか覚えていないが、近所でギターしょった外人に会うことなんかまずないもんね。
2年越しのナンパに笑ってしまい、名刺を交換する。今夜ジャズ・コンサートと食事はどうかと誘われたが、一人でゴハンしたかったので断る。では明日はと言うので、「仕事が終わるの22時半だよ」と言ったら、それでもいいと食い下がるので、では連絡すると言っておく。
プロのギタリストということだったので、家に帰って検索したら、NY出身でマイケル・ジャクソンのプロデューサーとバンド仲間だったとか。へー。

自分の詩のBGMにしたスマッシング・パンプキンズの'Annie-Dog'の歌詞を翻訳しようかなと考える。おそろしく美しい詞だと思うのだ。
We tumble out into the streets and Annie-Dog, she drags her leash
Pretty face, ugly mouth, bitter bred and so released
牝犬が、革紐を引きずって歩いていく―――そのイメージと、'leash'という単語の音の綺麗さに魅惑される。
出だしの1行は'Amphetamine Annie-Dog'で、この音も綺麗だ。これを「アンフェタミン、アニー・ドッグ」と訳することにどういう意味があるんだ。
―――ダメだな、これは訳しちゃダメだ。音を台無しにするだけだ。翻訳を拒む、これこそが良い詞だと思う。

同じアルバムで同じくらい好きな曲'Pug'のサビ(歌詞ではない)は、私にとってはまさに「恋」という錯覚の具現化だけど。
'Annie-Dog'は全く逆で、肉と臭いを持ち咀嚼と排泄をする犬の、昇華のような抽象化だ。

And Annie-Dog, she drags her leash (そしてアニー・ドッグは革紐を引きずっていく)  *Annie-Dog / Smashing Pumkins (1998) の歌詞。



2008年05月05日(月)  Ich wollt dir nur mal eben sagen...Ich hab Dich lieb.

授業後に真理恵ちゃん(生徒)に誘われてゴハンしに行く。うちから3分の、新しく出来たイタリアン・レストラン。
白ワイン、パン、サーモンのカルパッチョ、ボロネーゼ、仔牛のトマトソース。外での飲食に自分でお金払うの久しぶりな気がw
場所を変えて今度はコーヒーとデザート。抹茶ムースとチョコスフレを半分ずつ分ける。食い過ぎ。

真理恵ちゃんはもてるようだが、縛られるのが嫌いらしい。私が「私は束縛されるの大好き。『染色体がXYのものには近寄るな』とか言われたいわ〜」と言ったら、「そう思えたらいいですねえ」としみじみ言う。真理恵ちゃんは24歳なのだが、私が英語を教え始めた2年半前の時点で既に枯れきっていたのだ。当時「あなた本当は40代でしょう」と突っ込んだほどだ。
「男性に好きだと言われたら、ちゃんと答えなきゃいけないのが面倒ですよね」と言う真理恵ちゃん。・・・私、単純に喜んで笑顔で「有難う!」って言って、その後どうもせずっていうのが時々ありますけど。
だってほら、「つきあって下さい(命令文)」、「つきあってもらえますか(疑問文)」でない限り、お返事しなくてもいいわけだから。「好きです(平叙文)」って言われたら「有難う(スマイル)」でいいんではw

真理恵ちゃんの近況を色々聞き、私の近況も聞いてもらう。「Bunnyさんは、どういう点でいきなり嫌いになるか予想がつかないから、男の人にしてみたら怖いですよ」と言われた。何だか年上に諭されているような気分だ。
別れ際に「また相談に乗って下さい」と言われたけど。どう考えても私が相談に乗ってもらってる気がするわ。うん。

ところで、私がそれこそ恋愛感情のような惚れこみ方をしている曲、ブラー、というかグレアム・コクソンの'You're So Great'をYouTubeで出すと、アップしているドイツ人が画面にこう書いている。
Ich wollt dir nur mal eben sagen...Ich hab Dich lieb.
これを、自動翻訳で英語にしてみたのだ。そしたらこう出てきた。
I wanted to tell you only once just.... I love you.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・じーん。
うん、うん、うん。私も、この曲を聴くたびにそう思う。
やっぱり、返事はいらないわ。

Ich wollt dir nur mal eben sagen...Ich hab Dich lieb. (ただ一度、好きだと伝えたかっただけ)



2008年04月30日(水)  I'm gonna pick it up

ヤフオクでヒステリックグラマーのジーンズを落札したが、サイズチェックが甘かったのでボタンをとめても腰から落ちる。なので今日うちから3分の古着屋に売りに行ったら、980円で落としたのが2,000円になった。
先週も先々週も同じ店に、やはりヤフオクで落札したが気に入らなかったマウジーやヒスグラを持っていき、落札価格以上で売れた。
元々落札価格は20〜800円くらいだが、失敗しても売ればいいとなると、更にヤフオクに熱心になる恐れが。

というかとにかくネットショッピングし過ぎだ。実際買うのはそう多くないが、吟味している時間が長い。今日も急にコーヒーカップが欲しくなって、1,000点以上見てしまった。で、結局気に入ったものがない。
いつもそうだけど。モノは本当に欲しいものしか要らないし、どういうものが欲しいのかははっきりわかっている。だから、少しでも違うと即座にはじく。なのでいつまでも欲しいものに巡り会えない。

ちぇ。結局そういうことなんだよ。
先に誰かが理想像をつくってみせるからいけないんだ。
だから、「見つけた」ような気になって、30分も見ているうちに「違うわ、これ」ってがっかりする羽目になる。

ああ、何ならもう彼氏なんか要らないから。せめて気に入ったギタリストかピアニストだけでも。
以前に、ゴミの日に拾ったストラトを愛用しているギタリストがいたけど。ギタリストもそこらに落ちてないかな。拾うのに。

I'm gonna pick it up (拾うのに)  *Key / Yellow Magic Orchestra (1981) の歌詞。



2008年04月29日(火)  You look but see nothing.

実はBROCKのマスターは今月から私に英語を習っている。意欲的だし飲み込みも早いし、習ったことはすぐ外人客相手に実践しているらしい。いい生徒だ。

今日は「見る」と「聞く」について教えた。
「見る」を表す英単語はざっと思い出すだけでも十数個あるけど、基本は'see'、'look'、'watch'だ。違いを説明をした後に例文で覚えさせる。ビートルズの'Tell Me What You See'、ホールの'Celebrity Skin'の歌詞"Oh, look at my face"など。
「聞く」は'hear'と'listen'だが、これはフー・ファイターズの'In Your Honor'の出だしの歌詞"Can you hear me"、S&Gの'Sound Of Silence'の歌詞"People hearing without listening"など。
ロックバーのマスターだけあって広範囲に通じるので、教えるのがラクでいい。記憶にも残せるし。

洋楽が大好きなのに、英語は一切わかりませんという人は結構多いが。実際は洋楽好きこそ英語をやるべきだし、やれば覚えも早い筈だ。
今までただの音の塊りとして聞いていたことが、実は全て意味を持っているとわかった時、霧が晴れるように視界が開ける。
曲に対する愛情も、段違いに変わるよ。

You look but see nothing. (見れどもわからず) *この日の授業で出した例文。



2008年04月27日(日)  Bitch

16ヶ月ぶりにロックバーのカウンターに立つ。今日だけ臨時で、BITCHを一人で任されたのだ。
動きやすい服装で行こうと思って着替えてから、ふと気づく。これって、ちょっと前にヨシトにばったり遭遇した時の、全然納得がいかなかった格好と同じじゃん。でも今日は、シンプルながらきちっとコーディネートが出来ているように思える。あの時とは明らかに違うんだけど、何が違うのかわからない。アクセサリーひとつ変わっても全く雰囲気は変わるし。でも多分一番重要なのは、その時のコンセプトが確立しているかどうかかもしれない。だからやっぱり、人は自分の顔に責任があると思う。

19時半にBITCHに到着。30分で全て―――照明、飲み物、おつまみ、お金、グラス、レコード、ターンテーブル、CDプレーヤー等についてちゃっちゃっと解説してもらう。BITCHでカウンターに入るのは初めてだから、どれだけおたおたするかと思いきや、全くラクにのびのびと働ける。カウンターの中が普通より広めなことが大きいかもしれない。CROSS ROADは、でぶが働くのは不可能というくらいカウンター内が狭かったからなあ。
今日の音楽の選曲はなんとなく渋め。BITCHのレコードからトラフィックフリープロコル・ハルムモット・ザ・フープルストーンズ。私の持ち込みはナタリー・マーチャントマイナス5ブラック・クロウズのブートライヴ(ザ・バンドのカヴァーなど)、ローラ・ニーロドアーズの'Alive She Cried'など。持込みが全て、お客にかなりの好反応だったのが嬉しい。どれもあまり聴く機会のない音源だろうしね。

日曜だからあまり入らないかと思いきや、エミちゃん、のりちゃん(初対面。この日記を読んでくれているとのこと)、まるちゃん、sKamさん、猫ちゃんが来てくれた。
夜中にまるちゃんと二人きりになった時、二人きりでなければ聴けない秘密の音源を聴く。私が持ってきたR.E.M.の'Covering 'Em'だ。これは'80〜'90年代のライヴ音源(全てカヴァー)22曲を収めたブートだが。カヴァーしているアーティストが、ママス&パパスから始まって、バーズC.C.R.エアロスミスヴェルヴェッツモトリー・クルーS&Gともうメッチャクチャなのだ。しかも。どれもこれもマイケル・スタイプがヘ○クソで。おかげで歌い始めてもしばらく何の曲だかわからない始末。前から持っていた音源だが、こうやって大きな音でじっくり聴いていると、だんだんと「・・・もしかしたらマイケルって、本当は歌が上手くないのかもしれない」という恐るべき疑惑が沸いてくる。・・・こ、こんな危険な音源はとても他の人には聴かせられない。極秘にしなくては。

遅くから猫ちゃん登場。買ってきたばかりのツェッペリンのCDを、かけた後にそのままプレゼントしてくださった。おまけに物凄くいいペースの飲みっぷりで、なんと合計17杯!(うち4杯は私が飲みましたがw)
3時頃からどんどん人が入り始め、カウンターがほぼ埋まり、おかげで4時閉店の筈が、6時になった。人がいるほうが疲れないし、最後はかなり楽しくやれた。
お会計的にもかなりいったので(後で「初日であれはすごい」とBITCHマスターにお褒めいただいた)、お役に立てて良かった。
私って、人に音楽を聴かせるのと、お酒を出すのが好きなんだよね。家に誰か遊びに来た時もそればかりやっている。だからロックバーは楽しくて当然。
16ヶ月ぶりで10時間やったけど、全く疲れなかった。満足。来て下さった皆様ありがとね。

Bitch (BITCH)  *Rolling Stones の曲。(1971)



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