そよ風


2004年10月20日(水) 自然の悪循環?

  

今、台風がこの周辺で暴れ始めている。
これから、風雨のピークを迎えるのだろうか。
台風の襲来で思い浮かべるのは、この日曜日に歩いてきたばかりの大台ケ原だ。

頂上の紅葉はちょうど見頃だったが、大台ケ原には、緑や紅葉の木々に混じって、
白く立ち枯れた木々、倒れて朽ちた木々があちこちに混在しており、独特の雰囲気だ。
それらは、まるで白骨化した木々の死体のようで、なんとも物悲しくもある。
滅び行く大台ケ原の森林、どうしてこんなことが起こるのだろう。

発端は昭和三十年代の伊勢湾台風という。
台風の襲撃により、正木峠付近のうっそうとした森林で木々が倒れ、
明るくなった場所に笹が生い茂るようになった。

笹が増えると、笹を主食とするシカが増えた。
増えすぎたシカは、笹が足りなくなって、トウヒの樹皮を食べるようになり、木々が枯れてしまう。

木々が枯れて倒れ、明るくなった場所に笹が繁殖、それにつれてシカもまた繁殖する。
笹の回復は遅く、シカは、ますます樹皮を食べて、木は枯れる。

なんという悪循環なんだろう。
昔は、オオカミが、増えすぎたシカを減らす役目をしていたそうだが、今はオオカミも絶滅してしまった。

パンフレットや現地の説明ボードによると、ざっと、こんな理由らしい。
このままでは、大台ケ原の森林は衰退し、そしてシカもまた死滅するかも知れないという。

食べられた笹は回復するのが遅く、正木ヶ原周辺は、小さな笹が芝生公園のように広がっている。
そして、当たりいちめん、白骨化して倒れた木々、まるで樹木のお墓のようだ。

「大台ケ原の自然を守るために、私達人間に何ができるのでしょう」という問いかけ。

う〜ん・・・難しくて私には、わからない。
人間が、オオカミになって、シカを増やさなければいいのでは?
なんて動物愛護協会から怒られそうな、単純な答えしか思い浮かばない。



2004年10月15日(金) 優しくて力持ち!

毎週金曜日の夜は、公民館での太極拳の練習に通っている。
先週の金曜日のこと、接近中の台風22号の影響なのか、
雨がショボショボ降る暗い夜だった。
いつものように、町役場の駐車場に車を停めようとした。
夜だから、当然、だだっ広い駐車場はガラガラ。
なのに、私はいったい何を考えていたのだろう。
ガラすきの駐車場なのに、一番隅っこに停めようとした。
出口に近いその列だけは、一番奥しか空いてなかったのだが。

ボーっとしてたかも知れない。
なんせ、翌日は大事な初顔合わせ、
ちょうどその時間くらいに、台風が直撃という予想に、
いろいろ心配していたのも確かだ。

シャラシャラという音にハッと気付くと、金網のフェンスが暗闇の中に突然現れた。
シマッタ! 擦ったかな・・とあわててバックしようとハンドルを切った途端、
溝にすっぽり前のタイヤがはまり込んだ。
・・・ええっ? こんな場所に溝なんか、あった??

こういう場合、どうしたらいいのだろう・・・
哀れな車の周辺をウロウロするだけの私。
そうだ、近くに消防署があったっけ・・・
消防署の方に御出動をお願いしなければいけないのかなー

と、そこへ若い兄ちゃん風の男性が、突然現れた。
「どうしたんですか?」と尋ねてくださる。
夜なので、顔は、はっきりわからなかったけど、
私にとっては、天からの使者! とってもイイ男に見えたのは当然のこと。

あわれなマイカーの姿を見て、すぐに仲間を呼んで、
引き上げてくださった。
フェンス際で、作業も大変だったと思うが、さすが!!
助けてくださった4人の奇特なお兄様達は、
明日からのダンジリ祭りの練習に来ていた、野田青年団の人達。
力の強いのは当然!

なんでもない所で、フェンスに当たったまま、タイヤを溝に落として、
なんともカッコ悪くて恥ずかしかったが、
助けてくれた人達の善意がほんとうに嬉しかった。
特に、向こうから「どうしたんですか?」と、来て下さったことが、嬉しくて嬉しくて!

人が困っているのを見かけても、なかなか自分の方から声をかけることができない私だから、
なおさら感激してしまったわ。

(暗闇だから、若い女性とまちがえたんやろか・・)なんて、ヒガンダ考え方はしません。
私は、素直に喜んでます。


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