そよ風


2004年12月27日(月) 結論

年末も押し迫り、のんき系主婦の私でも、さすがに気分だけでも忙しくなってきた。
こんな日記を書いている場合でもないかな、と思ったけれど・・・

ただ、中途半端なところで、今年の日記を閉じるのは、
何かやり残したような、モヤモヤした変な気分に陥りそう。
書き始めてしまったのだから、最後まできちんと書こうと思う。
自分自身のためにも。

インターフェロンの治療のこと、

主人は私よりも、ある意味、C型肝炎治療に対しては熱心だった。
今までにも、何度か「インターフェロンで治療できないのか?」
と声をかけてくれたにもかかわらず、
私の方が「私のは軽すぎて、全然、そんなの必要ないのよ」と
笑って、取り合おうとしなかった。

輸血の経験がないので、私のウイルスなんて、きっと微量だから、
ぜったいに、将来もこのまま進行などすることはない、
と頭から信じ込んでいたから。

今回、医者から、治療を勧められたことを話すと、もちろん、主人は賛成、
しかも、今はどんどん良薬が開発され、治療の成果が上がっている、などと言う。
どうも、本人よりもいろいろと詳しいようだ。
ネットなどで、けっこう熱心に調べていたらしい。

来春予定の娘の結婚式が終わってから、という話になった。
私としては、やっぱり当日は、若々しいとは言えなくとも、
せめて、健康的な花嫁の母くらいには、なりたいと。
(実は、副作用による髪の脱毛が心配だから)

主人は言う。
「オレ、絶対に治ると思う。」
「なんで?」
「おまえは、丈夫やから」 

たしかに・・・。

すぐに風邪をひく主人から見ると、全然病気をしない私は、鋼鉄のような女?
それに、単純だから、薬はすぐに効くタイプ!



2004年12月24日(金) 迷い

「他人事だと思ってる人が約100万人」
パンフレットの最初のページの言葉。

今日のクリスマスイブに、ふさわしくない話ですね。

私なんて、自分の病名を知っていても、それは「他人事」。
長期間、全く無症状なうえに、ハッキリ言って、私は風邪もひかない丈夫な人。

そして、こと自分に関しては、病気とも言えないようなC型肝炎のことを、
こんなところに書く予定は全くなかった。

「私の血液を輸血でもしない限り、決して私からは感染しない」
と、現代医学で確証されていたとしても、
余計な疑いをかけられたり、変な心配をされるかも知れない、という不安がある。

自分や身近な人がその病名を告げられない限り、
誰もその病気のことを、正しく理解しようと努力しないと思うから。

特に隠す必要もないけれど、言う必要もないと思う。
日記の中だけでなく、実際の日々の生活の中に、
この病気があまり登場することはない、と甘い予想をしていた。

一生、このウイルスを抱えながらでも、栄養と健康に気を付けていれば、
肝硬変や肝臓癌になることもないだろう、と。
だから、今のままで、ずっといいのよ、って。

先日、七年ぶりくらいで市民病院で診察を受けた。
そして、思いがけずインターフェロンによる治療を強く勧められた。

今、できるだけ早く治療すれば、完治する確率が高いそうだ。
それでも、50パーセント。

「保険は下りるのですか?」「はい」

「髪の毛は、抜けるのですか?」「多少はね・・」(それ、けっこうツライよ)

「今、私はとても元気だし、肝機能(GOT、GPT、γーなど)は、ほぼ正常値です。」
「今は、ウイルスが暴れていないからですよ。」
(腹立つわ、ウイルスのヤツ・・私の体内で、ぬくぬくと・・・)

「このまま、一生、暴れないで大人しくしていないのでしょうか」
「たぶん、60歳前後で暴れ出す可能性があります。ウイルスの値は高いです。」
(アンタ達が体内に、じぃっと潜んでるから、風邪のウイルス達も怖がって近寄らないのね!)

「暴れだしてから、インターフェロンの治療を始めてはダメなのですか?」
「完治する確率はグンと下がります。インターフェロンの量も増えます。」

もし、今、少しでも肝炎の症状に苦しんでいたなら、きっと、即決したと思う。
でも、私は、今のところ、とても元気で楽しい日々。

運が良ければ、このまま、肝硬変にも肝癌にも進行しないで、
そこそこ健康に歳を重ねて行けるのでは、と期待してしまう。

インターフェロンの副作用は、調べると決して穏やかではない。
一年間、耐える価値はあるのだろうか。
完治しない場合もあるのだ。確率は半分・・

保険は下りても、インターフェロンは高額だ。
それに、髪の毛が復活するまで、どうすればいいの?
やっぱり、高額なア○ランスも買ってもらわないと。

こんなこと、今、現実に病気と闘っている人達から見れば、贅沢な迷いだろうけど。


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