最近、郵便物絡みで、ちょっと珍しいことが続いた。
「印鑑をお願いします!」という声とともに届いた白い封筒、
差出人は「日本自動車連盟」いわゆるJAF。
しかし、なんで印鑑が必要なんだろう?
商品券でも同封されてるのかも♪ なんて期待してしまうではないですか。
JAFから届く物といえば、定期的に送られてくる会員証、及び
JAFの雑誌以外に思い当たらないけどね。
封を開けると、あら、まぁ!「ご当選案内」という文字が飛び込んできた。
えっ? 何が当たったの? 何も応募したこともないのに。
どうやら、永年継続している会員の中から、抽選で選ばれたということ。
そりゃあね! だって、三十年間も年会費を払っていて、
まだ一度もお世話になったことないんだもの。
景品は、なんと、近々購入する予定の品物だったよ。
日本橋や、カー用品ショップ、ネットなどで
ちょうど、値段や性能を調べている最中だった。
それはETC車載器。
毎日、阪神高速を利用して通勤している主人にとって、
高速道路の回数券が無くなってしまうのは、ちょっと辛い話。
百枚単位で購入すれば、かなりの割安となっていたらしい。
日によっては、湾岸線も利用していたし、
とにかく、ETCに切り替える準備に入っていたところだった。
帰宅した主人は、景品の写真を見て「なんや、型が古いやんか」
などと文句をチラッとたれていたけれど、
いえいえ、タダで頂けるのですぞ! 贅沢を言ってはいけません。
(でもね、今まで払い込んだ会費を考えると・・・ハハ・・私も欲が深い)そして翌日、また白い封筒が届いたのだ!
今度の差出人も、私にとっては「えっ?」という感じだった。
市民病院には、先日も行ったばかりだけれど、
いったい、病院から私宛に何を郵送してきたのだろう?
一枚の郵便振替支払い通知書と手紙が同封されていた。
手紙の内容は、なんと、ちょうど4年前の私の入院費用の
算定方法が間違っていたので、差額分をお返しします、ということ。
返して頂ける物は、頂いておかなくては。たとえ824円でもね!
(四年分の利子を付けてよ!なんて、そんな厚かましいこと、絶対に言いません)二日続いて、期待も何もしていなかった、突然の贈り物(?)が
郵便で届いたものだから・・・
郵便屋さんのバイクの音がする度に、また淡い期待を抱いてしまうのです。
沖縄二日目の午後、それまで何とか持ち堪えていた天気、
残念ながら、本格的な雨となりそうな気配になった。
それでも、私が「行く!」と言って譲らなかった観光スポット、
亜熱帯の自然、ランの花々などをテーマとした「ビオスの丘」。
「ええやん! 傘をさしながら花を見れば」と悪条件にもヘコタレナイ私。
しかし入園した頃には、ほんとうにザザ降りの雨になってきた。
小道の両脇で無残にも雨に打たれる、たくさんのランの花達、
太陽の光を浴びて、もっと美しく、楚々と咲きたかっただろうに。
観光客の少ないこの時期、しかも平日で雨降り、
こんな日に、広い自然植物園を、高い料金を払って、
雨に濡れながら歩きまわる物好きは、私達だけ?
と思いきや、ジャングルクルーズに三組の客が乗船した。
若いカップルと子供づれファミリー、そして私達。
ビニールの屋根付きの船だから、雨には濡れないだろう。
いよいよ出航という時になって、船頭兼ガイドのお兄さんの
「あなた、芸能人ですね!」という声が耳に入ってきた。
その言葉にハッとなって、ガイドの視線をたどる私。
しかし、通路の反対側に座ってるその人、私の位置からはハッキリ見えない。
かろうじて、首の細い綺麗な横顔がチラリ。
ジーンズに白いブラウス、自然な感じの化粧。
「誰?」と主人に尋ねるが、芸能人に全く無知な二人はわからない。
連れの男性も、帽子を深く被り、眼鏡をかけて俯いている。
さて、楽しい船頭のガイドで、湖畔の植物やランの花、
水鳥などを観察しながら、船は湖の中をゆっくり進んだ。
ガイドのお兄さんは、園内の動植物の説明をしながら、
客の私達にいろいろな問題を出して、回答を迫る。
芸能人のその人、自然な感じで周りの雰囲気に溶け込んで、
とてもいい印象だった。
三択問題の時も、きっちりと手を上げているし、
ガイド先生の質問にも、みんなに混じって、気さくに答える。
船内は、和やかで楽しい雰囲気だった。
ガイドが教えてくれなかったら、私はその美しい人を
芸能人だとは、決して思わなかっただろう。
下船して、家族連れの人が「いっしょに写真を」とお願いすると、
「あっ、ありがとうございます。」とニコやかに並んで立った人。
(私、ファンになりそう)
船着場の売店でこっそり尋ねた。
「モデルの○○○さんですよ。」
「ふ〜ん・・・どんな漢字?」
「???? さぁ・・・ドラマやCMに出演されてますよ」
トンチンカンな質問だったようだ。
帰宅してからネットで調べた。
ひらがな、アルファベット、両方で名前が出ていた。
お隣の男性は旦那様だったのね。
でも、ネット上で見る彼女は、いかにも美人のモデル。
田舎者のオバサンには、近寄りがたい雰囲気の人。
雨の日の植物園、思い出にほんのり色を添えてくれた人。
これから、テレビをもっと注意深く見なくては!