昨日の新聞の朝刊に「地価下落率、関空対岸は底無し」の記事。
ベスト10のうち7地点までを大阪府南部の岬町が占めたそうだ。
そう、私達夫婦の出身地、今も双方の年老いた親達が住む町だ。
下落率とあるからには、少しは高くなった時期もあるのだろうか。
貧しい町だと思う。
海のすぐ近くまで山が迫り、広い田畑も少ない。
大きな産業もなく、関電さえも近い将来撤退すると聞いている。
交通の便も悪く、買い物にも不便。
実家の付近は年寄りだけの世帯がほとんど。
町には一本の鉄道が通っている。単線の多奈川線。
高校、大学時代には、毎日のようにお世話になった。
私が小さい頃にできた「みさき公園」には
数え切れないほど行ったよ。
家を継ぐといっても、ボロ家があるだけ。
遠く静岡に暮らす兄夫婦は、この家に帰ってくるだろうか。
私達には懐かしさがあるけれど、大阪市内育ちの兄嫁は
こんな退屈な町で生活できるのだろうか。
この町に、このまま変わらずにいて欲しいという気持ちもある。
でも道路事情を改善すれば、もう少し人口が増えるのでは?
花壇はもちろん、果樹園や畑もできるような広い庭のある家が
安く手に入るなら、不便でもまたあの町で暮らしてもいいかな、
あと十年くらい先のことだけど。
そんなことを最近チラリと思うようになった。
歳とったのね・・私。
トイレのウォッシュレットの便座が壊れてしまいました。
パソコンはもちろん、たいていの家電や道具を修理してくれる主人も
今回はお手上げ。
悲しいかな、人間はいったん文化的な生活に慣れ親しんでしまうと、
再び、それのない生活は耐え難いものなのです。
昔は、いいえ、これまでの我が人生五十○年のほぼ八割の永い年月を、
ウォッシュレットの便座など知らずに、ずっと生きてきましたのに・・
壊れた便座というのが、リモコンのボタンひとつで
蓋も便座も開閉するという便利な機能がついていました。
そうすると、やはり次に購入するのも、
それと同レベルか、それ以上という物が欲しくなります。
ダメですね。いちど楽な生活に慣れた人間は・・・
昨日は便座捜しに、半日走り回ってしまいました。
みどり電化、ヤマダ電機、コジマ電気、ホームセンター甲南、
ダイキ、イオンの電気器具売り場、ベスト電器、
全く同じ機種なのに、なんと値段は何処もちがう!
けっきょく、一番値段の安かったヤマダ電機店で買いました。
どの電気器具店も我が家から車で10分以内の範囲にあり、
考えてみれば、すごい店舗の数ですね。
以前は、ニノミヤ、和光、とかにも行ったものですが・・
これだけひしめき合っていたら閉店に追い込まれたのも無理ないかな。
さて、新しい便座は、もうボタンも押す必要がないのです。
センサーの働きで、おトイレのドアを開けた途端、
勝手にギギィーと蓋が上がるのでびっくりしました。
ドアから出ると、また自動で蓋が閉まります。
きっと、ますます、私はズボラな人間になるでしょうね。
便利で賢い機械のせいで、老化が促進されるのは間違いなしです。
心配しています。
よそ様のお宅でおトイレを拝借した時、きっと蓋を閉め忘れるだろうな。
お下品な話題でどうもすみませんでした。