Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 佐藤琢磨をなめるな!
2004年06月02日(水)

 F1第7戦ヨーロッパグランプリでのルーベンス・バリチェロ(フェラーリ)と佐藤琢磨(BAR・ホンダ)の接触に関して、佐藤琢磨は特にフェラーリファンの間で批判の的となっている。しかも明らかに間違った認識で。よく知りもしないくせにあそこまで「でたらめ」を堂々と書き立てられて、黙っていられるわけがない。ここでもう一度はっきりとさせておこう、あの接触、悪いのはバリチェロの方だ。

 「F1は結果が全て、あそこで無理に仕掛けた佐藤はそのことによって自ら表彰台を棒に振った」という意見もある。しかし、佐藤はあそこで仕掛けるべきだった。あそこでしか仕掛けるチャンスはなかっただろう。「無理に2位を狙わずに3位を守るべきだった」という意見もある。F1はいつからそんなに上品になったんだ?F1は仲良しクラブか?レースとは常に上位を目指すものだろう!チャンスがあるのに仕掛けないなんて腰抜けの考えだ。しかも、あの時バリチェロがインに入られた佐藤に気付いてしっかりとイン側と開けていれば、接触することはなかった。バリチェロがバックミラーを見ないでぶつけてきたから悪いんじゃないか。

 「佐藤琢磨は危険なドライバー」と批判する輩、お前らの目は節穴か?地上波放送の解説がどうコメントしようがバリチェロや佐藤がどうコメントしようが関係ない。自分の目でちゃんと映像を見て正しい認識で判断しろ!自分の贔屓にしているドライバーの危険行為を棚に上げて、他のドライバーの批判をするのはやめろ!盲目的で正しい認識ができないやつに他のドライバーを批判する資格などない!非難するなら正しい認識を持って、自分の贔屓にするドライバーの否も認めろ!自分の贔屓にするドライバーの否を認めないのなら、他のドライバーに対して知ったかぶりしてえらそうにゴタクを並べるんじゃねえ!心の中で思っても、黙ってろ!佐藤が危険というなら、かつて故意にライバルにぶつけてきたシューマッハは「当たり屋」だろうが!もっとタチ悪い!だいたい佐藤は危険と言っている輩はまず間違いなく勘違いしていると思うが、昨年の最終戦日本グランプリで佐藤とシューマッハが接触したのだって、悪いのはシューマッハの方だぜ?シューマッハはレース後に「あそこでインを開けていると言うことは、前を譲ることを意味している」と言っていたが、だれがそんなこと決めたんだ?勝手にルールを作っているだけじゃないか!そもそも譲ってもらえるという考えが間違っている。

 佐藤琢磨は未だに「壊し屋」というレッテルを貼られている。いつの話だ?2年も前のことだろう!確かに2002年シーズンは佐藤もデビューシーズンで、しょっちゅう空回りしてスピンはするわ、チームメイトに追突するわ、見ていられないほどの「壊し屋」だったことは認めよう。だが、今シーズンの走りを見ろ!そんなに佐藤はマシンを壊したか?バーレーングランプリでは確かに縁石に乗り上げて自らのミスでフロントウィングを壊した。しかし、他のマシン破損は全てレースアクシデントか他者の非によるものかエンジンブロー、佐藤のせいではない。確かに今でも見ていて危なっかしいのは認める。しかし、佐藤は2年間でしっかりと学習して確実に成長しているのだ。そういった部分もしっかりと理解した上で判断するべきだ。

 「自分が応援しているドライバーの順位が上がるために佐藤にリタイヤして欲しい」、あるいは「佐藤琢磨が嫌い」というのなら話はわかる。誰かがリタイヤして応援しているドライバーがタナボタで順位を上げるのを願う気持ちは当然のことだし、ドライバーの好き嫌いはそれぞれの自由だ。しかし、自分の応援するドライバーの非を認めずに他のドライバーに非をなすりつけて批判するのはやめろ!




 マクラーレン、ニュースペックをテスト
2004年06月01日(火)

 昨年キミ・ライコネンがチャンピオンのミハエル・シューマッハ(フェラーリ)にわずか2ポイント差のランキング2位に輝きながら、今年はマシンのパフォーマンス不足と深刻なエンジンの信頼性不足にあえぎ低迷しているマクラーレン・メルセデス。第7戦終了時点でクルサードは4ポイント、ライコネンに至ってはわずか1ポイントと長いトンネルを抜け出せないでいるマクラーレンは今日、起死回生を狙って現行マシンの改良型「MP4/19B」のテストをシルバーストーンで開始していまする。テストはライコネンが担当し、残念ながらウェット・コンディションの中のシェイクダウンとなっています。このシャシーのモノコックはMP4/19から変更されているが、既にFIAのクラッシュテストも通過しているようで、外見上の大きな変更点は、フェラーリのF2004にも似たリア周りと、ルノーのR24にも似たエンジン・カバーになっているそうです。もちろんこれから続くアメリカ大陸での連戦には間に合わないですが、マクラーレンにとっては大忙しの期間が続きそうです。

 「これはアップデートされた車だ。実質的にほとんどすべての部品は同じものだ。しかし、ボディーワークは大きく改良されている」とマクラーレンのチーフ・デザイナー、エイドリアン・ニューウェイ氏は語っています。注目のシルバーストーンでのテストでは、朝方は雨でウェットコンディションだったため、慎重に数ラップをしただけのキミ・ライコネンですが、午後路面が乾くとさらに順調に周回を重ね、この日トータル46ラップを周回。ベストタイムも1分22秒110とトップのルノーに僅差の2番手として続き、トラブルらしいトラブルもなく好走しました。

 しかしこのMP4/19B、積んでいるエンジンは現行のMP4/19とまったく同じエンジンなんですよね。メルセデスエンジンの信頼性不足は98年後半から深刻化して年々悪化の一途を辿っていますが、今シーズンは特にひどく、第7戦ヨーロッパグランプリ終了時点で積み上げてきた2台合計の8つのリタイヤのうち、7つがエンジンブローによるリタイヤという再起不能の状況に陥っています。いくらマシンを改良して速さとバランスが改善されたとしても、肝心のエンジンが1レース持たないんじゃ、まったくもって意味がないと思います。マシンを改良するよりもエンジン開発に資金を回して、少しでも信頼性を回復させることを優先するべきだと思うのですが……。

 この際ですからマクラーレンは、思い切って95年から続いているメルセデスとの蜜月関係に終止符を打ち、別のエンジンメーカーとのパートナーシップを模索した方が賢明だと思います。できればホンダと契約を結んでマクラーレン・ホンダを復活させてもらいたいですね。初めのうちはエンジンとシャシーのマッチングが合わないかもしれませんが、長い目で見ればこのままメルセデスエンジンを使っているよりもよっぽど未来は明るいと思います。昨年はメルセデスエンジンのおかげでキミ・ライコネンのタイトル獲得が失われてしまいましたからね。もし昨年のドイツグランプリでライコネンのエンジンがブローしていなかったら、昨年のチャンピオンはライコネンでした。




 インディ500
2004年05月31日(月)

 昨日はF1第7戦ヨーロッパグランプリの他に、モナコグランプリ、ル・マン24時間耐久レースと並んで世界三大レースのひとつであるインディカー・シリーズ第4戦「第88回インディ500マイル・レース」が米国・インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)で決勝レース(200周)が行われ、インディカー・シリーズ(IRL)参戦3年目でポールシッターのバディ・ライス(レイホール・ホンダ)がシリーズ初優勝をビッグタイトルで飾りました。ポール・トゥ・ウィンは史上17人目。2位はトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン)、3位はダン・ウエルドン(アンドレッティ・グリーン)、4位はブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン)と、アンドレッティ・グリーンが2〜4位を占めました。またホンダ・エンジンはインディ500を初制覇、トップ7を独占したそうです。

 5位以下は、ブルーノ・ジュンケイラ(ニューマンハース)、ビトール・メイラ(レイホール)、エイドリアン・フェルナンデス(フェルナンデス)、スコット・ディクソン(チップガナッシ)、エリオ・カストロネベス(ペンスキー)の順。日本勢はロジャー・安川(レイホール)の10位が最高位で、松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス)はルーキー最上位の11位、高木虎之介(モーナン)は1周遅れの19位に終わりました。

 この日は不安定な天候に振り回されたそうで、朝方降った雨の影響で、午前11時予定のスタートが2時間遅れ。そして22周目で雨が降り出してイエローコーション、再開後の27周目に雨足が強まり赤旗中断。長い中断の後、30周目でリスタートが切られ、やっとレースになったそうです。首位が17回入れ替わる激戦の中、ポールシッターのライスは冷静にレースを運び、172周目から5度目のトップに立ちました。そして夕暮れ迫る6時すぎの174周目、雨と1コーナーに霧が立ちこめてコーション。回復が見込めないため、イエローのまま180周でレースは打ち切りとなった模様。

 現在インディカーシリーズはシボレー、ホンダ、トヨタの3つのエンジンで争われていますが、F1を制したホンダがこのビッグレースでトップ7を独占したのは、ホンダユーザーとしても非常に嬉しいですね。日本人ドライバーでは松浦孝亮がフリー走行でトップタイムを記録していたので期待していたのですが、決勝では11位と、さすがに優勝までの壁は厚いですね。しかしルーキーでは最上位となり、今後の活躍が期待できます。僕が注目しているドライバー、日本人としてはそろそろインディではベテランになりつつある高木虎之介はマシンバランスの調整に苦しみ、不満の残る仕上がりでレースに臨むことになったわけですが、最終成績は19位、やはり1台体制のモーナンでは最良のセッティングを見いだすのも難しいのが伺い知れます。しかしポイントランキングでは現在8位、開幕からここまで徐々に獲得しているポイントが減ってきていますが、次戦から再び盛り返して欲しいと思います。




 F1ヨーロッパGP決勝
2004年05月30日(日)

 F1第7戦ヨーロッパグランプリ決勝、日本人初のフロントローからスタートした佐藤琢磨(BAR・ホンダ)は、スタートで出遅れて後方のヤルノ・トゥルーリ(ルノー)、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)の先行を許してしまいますが、1コーナーのブレーキングでぎりぎりまでブレーキを我慢し、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の後ろ、2番手で1コーナーをクリアしました。その後4コーナーで佐藤とトゥルーリが激しいバトルの末に接触。この間にライコネンが2番手に浮上し、フェルナンド・アロンソ(ルノー)が3番手、佐藤は4番手、トゥルーリは7番手でオープニングラップを終えます。その後数周に渡ってペースの上がらない2位ライコネンに後方が抑え込まれ、その間にシューマッハが後続を突き放す典型的なフェラーリパターンとなり、佐藤もペースダウンを余儀なくされました。

 レースはシューマッハが8周目に早めのピットイン、以下トゥルーリ、ライコネンがピットインしたことで前が開いた佐藤がペースを上げ、15周目まで1回目のピットインを引っ張ったルーベンス・バリチェッロ(フェラーリ)がピットインしたことで2位に返り咲きます。しかしレース終盤の38周目にバリチェロが2回目のピットイン、その後44周目に琢磨が3回目のピットインを終えた時点で、バリチェロが佐藤の前に出て佐藤は3位に後退。

 このままでも佐藤の3位表彰台は確実だと思われましたが、ペースはバリチェロよりも佐藤の方が断然速く、チェッカーまで15周を残した時点でホームストレートを走るバリチェッロの背後に佐藤がピタリとつけ、1コーナーの進入で佐藤はバリチェロのインに飛び込みます。しかし、アウト側のバリチェロもインを閉め、佐藤の左フロントウィングとバリチェロの右フロントタイヤが接触。佐藤はフロントウィングを失い、マシン修復の為にピットへ。5番手でコースに復帰した佐藤は追い上げを図りますが、ここで無情にもマシン後部からは激しく白煙。佐藤ホームストレート上のピットウォール側にマシンを止めてしまいました。

 どのみち佐藤はエンジンブローでリタイヤする運命でしたが、バリチェロをオーバーテイクしたシーンはとてもアグレッシブでセンセーショナルでした。バリチェロはレース終了後に「佐藤はアマチュアだ」と語っていましたが、あの接触の否は、バリチェロにあると断言します。バリチェロはバックミラーをまったく見ていなかったために佐藤の存在に気付かず、佐藤にインを取られたことにも気付かずにドアを閉めてしまったのです。バリチェロは佐藤のために1台分のスペースを開けるべきでした。アマチュアなのはバリチェロの方ですね。

 佐藤はまたしても不運に見舞われて表彰台のチャンスを逸してしまいましたが、今回のレースでは誰よりも素晴らしいレースをしたと思います。そして「F1では結果が全て」と言われますが、今回の場合、琢磨はあそこで仕掛けるべきでした。悪いのはバリチェロです。佐藤は行くべきところで行ったのです。あのオーバーテイクを見て「佐藤は危険なドライバー」などと批判する人は、F1のことをまったくわかっていませんね。今回の佐藤のレースを批判する人は、いったいF1の何を見ているというのでしょうか。佐藤琢磨、彼は近いうちに必ず表彰台の中央に立つでしょう。




 琢磨、日本人初のフロントロー!
2004年05月29日(土)

 F1第7戦ヨーロッパグランプリがドイツのニュルブルクリンクで開幕していますが、今日の予選で佐藤琢磨(BAR・ホンダ)が日本人最高位のフロントローを獲得しました!BARは昨日のフリー走行でもテストドライバーのアンソニー・デビッドソンがトップタイムをマークするなど好調で、今日午前中のフリー走行ではジェンソン・バトンがトップタイム、佐藤も3番手のタイムを叩き出していました。

 そして迎えた1回目の予選、2回目の予選での出走順を決めるこのセッションで佐藤はミハエル・シューマッハ(フェラーリ)を抑え堂々のトップタイム、そして明日の決勝でのスターティンググリッドを決める2回目の予選では、一足先にアタックしたシューマッハのタイムを目標にしんがりでコースイン。果敢な攻めをみせましたが、1分28秒986で0秒635届きませんでした。それでも自身が第5戦スペイングランプリで得た3番グリッドを上回り、日本人初のフロントローをゲット。初表彰台がみえてきました!

 ヤルノ・トゥルーリ(ルノー)が8人目のアタックで3番手、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)もメルセデスのホームで4番手と奮闘。ジェンソン・バトン(BAR・ホンダ)、フェルナンド・アロンソ(ルノー)が第3列に並びました。以下、ルーベンス・バリチェロ(フェラーリ)、ファン・パブロー・モントヤ(ウィリアムズ・BMW)、ラルフ・シューマッハー(ウィリアムズ・BMW)の順です。

 明日の決勝では、琢磨はグリッド偶数列、つまりグリップの悪い路面からのスタートとなります。しかも後ろには加速力の優れているルノーのトゥルーリ。何とか琢磨の伝家の宝刀「ロケットスタート」でルノーを抑えつつ、1コーナーまでに王者シューマッハに並んで欲しいと思っています。明日の決勝、今からとても興奮します!




 ミカ・ハッキネン、F1復帰!?
2004年05月28日(金)

 F1界に、僕にとって衝撃的なニュースが駆けめぐりました。第7戦ヨーロッパGP開幕を翌日に控えた27日、ウィリアムズがF1を引退した元王者ミカ・ハッキネンに、05年の起用を目指してひそかに接触を図っていたことが、関係者の話で明らかになったのです。現在はジェンソン・バトン(BAR・ホンダ)、ジャック・ビルヌーブ(前BAR・ホンダ)などさまざまな起用説が飛び交っていますが、そこに浮上したのがミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の永遠のライバルとして惜しまれつつF1を引退したハッキネン。今週発売の独「アウトモトル・ウント・スポルト」誌もこれらの動きを伝えており、チーム関係者の話では、第6戦モナコGP(23日決勝)前には既にコンタクトを始めて、候補者リストにもその名が加わっているといいます。

 ハッキネンは92年にロータスからF1デビュー、98、99年には2年連続でワールドチャンピオンに輝き、01年にF1を退いて以降、エリア夫人と一粒種の長男ヒューゴちゃんとともに悠々自適な生活を送っていますが、年齢は35歳で体力はまだまだ有り余っています。03年初めには欧州ラリー選手権のアークティック・ラリーで電撃復活し、今週末には母国フィンランドで行われる「ポルシェカップ・スカンディナビア」へのスポット参戦が決まるなど、今はセミ・リタイア状態です。

 しかし、ウィリアムズ側が復活を願っても問題点は2点あります。第1に、引退宣言した選手が復帰できるかどうか。引退宣言した選手でカムバックしたのは、70〜80年代に活躍したニキ・ラウダ、92年にいったん引退したナイジェル・マンセルなどの例があり、一時は引退を宣言すると復活できないという説もあったそうですが、今は支障となるような規則や協定は存在しないようです。第2に、現在有効なスーパーライセンスを保持しているかどうか。原則的に1年ごとの更新が必要なため、再申請が必要となりますが、国際自動車連盟(FIA)の内規で、参戦前に300km以上のテスト走行を行えば問題なく、ともにクリア可能です。

 しかしハッキネン自身は、フィンランド通信社の取材に「根も葉もないこと。テストに参加するつもりもない」とコメントしており、F1関係者の中には「所属したマクラーレンとの間で何らかの契約が残っている可能性も」と指摘する声もあり、ウィリアムズがいくらハッキネンのもとに足を運んでも実現は難しいという見方もあります。
 ファン・パブロ・モントーヤのマクラーレン移籍が決まり、ラルフ・シューマッハの離脱も秒読みといわれ、リスクの大きい総入れ替えをせざるを得ない状態のウィリアムズ。ハッキネン獲得の動きは、候補者を絞り込めない、チーム事情の露呈といえそうです。




 Mako的スカパー活用法(2)
2004年05月27日(木)

 昨日はスカパーを使った来客時の演出についてお話ししましたが、最近特に観たいテレビ番組がないときに常につけているチャンネルは、何と言っても「ニュースバード」ですね。この「ニュースバード」というチャンネルはTBSの24時間ニュース専門チャンネルで、JNN系列28局による国内ニュースはもとより、海外支局やCBSの協力により国際ニュースも瞬時にカバーしており、画面左隅に常に日本全国の天気が表示されており、このチャンネルさえ見ていれば世の中で何が起こっているのか、いっぺんに知ることができます。うちは自宅で新聞を取っていないので、今までニュースは地上波でのニュース番組かインターネットでのニュース記事を見ていたのですが、「ニュースバード」ならその時間までに入っている国内外のニュースを一通りチェックできるのでとても役に立っています。

 僕が見ている限り、「ニュースバード」は3人の女性キャスターが24時間の中で交代してニュースを伝えているようなのですが、インターバルを入れると1日1人約8時間もの間、このキャスターたちは同じニュースを何度も繰り返し読み上げているんですよね。よくずっと喋りっぱなしでいられるものだと感心してしまいます。もしやこの女性キャスターたち、精巧に作られたロボットか……?

 またニュース系のチャンネルには「ニュースバード」の他に、ロンドン発のワールドニュース&ドキュメンタリーチャンネル「BBCワールド」や米国発・世界最大の24時間ニュース専門局チャンネル「CNNj」などもあり、各国から配信される世界ニュースやイギリス、アメリカ両国内のニュースも知ることができてとても面白いです。特にアメリカ国内では次期大統領選に向けてブッシュ大統領とケリー大統領候補の対立、そして全米で高まっている反戦活動の模様やブッシュ政権に対する世論の反応などが現地の生の情報として伝わってくるので、見ていてとても興味深いです。




 Mako的スカパー活用法(1)
2004年05月26日(水)

 今年からF1で佐藤琢磨がレギュラードライバーに復帰し、なおかつシーズン開幕前から琢磨の所属するチーム、BAR・ホンダが好調なので、その琢磨の雄姿をライブで、それもフルタイムで見ようと導入したスカイパーフェクTVですが、導入したはいいのですが、正直なところF1以外の番組って、なかなか見る機会がないんですよね。地上波でも面白い番組がたくさんあるわけで、スカパーはチャンネル数も多すぎて現在放送されている番組をチェックするのも一苦労、だからついつい地上波の番組を見てしまいます。
 本当は世界ラリー選手権(WRC)も見たいのですが、気が付くと終わっていたりするケースが多く、WRCスカパーを導入してからまだ1度も見ることができていません。ヨーロッパサッカーやNBAに興味があれば、もっとスカパーを見る機会が増えると思うんですけどね。しかしせっかくスカパーを導入して32チャンネル+デジタルラジオ100チャンネルが試聴できるのですから、どうにかして活用できないものかと、僕なりにいろいろと考えてみました。

 僕はBeBeさんの薦めで「ブルーパック」というセットを契約しています。このセットは音楽、国内外のテレビドラマ、スポーツ、アニメなどを中心にニュース、映画、ドキュメンタリー、エンターテイメント、レジャー番組などで構成されているセットで、特に音楽系が強く、ニューアルバムやニューシングルのランキング、新作ビデオクリップの上映やプレミアムライブなどの音楽チャンネルが多く入っています。また様々なジャンル別に分かれたデジタルラジオも100チャンネル聴くことができ、再生されている曲のタイトルとアーチスト名が画面に表示されるので、有線の感覚で好きなジャンルだけを楽しむこともできます。

 うちには結構友達が突然遊びに来たり飲み会の会場となることが結構多く、お酒だけでなくふらっと仕事帰りにうちの美味しいレギュラーコーヒーを飲みに来る友達も少なくはありません。それで今までは部屋を間接照明にして、BGMがわりに僕が所有している映画のビデオやDVDなどを流して、こじゃれたバーや喫茶店のような雰囲気を出していたのですが、当然上演時間が終わると止まってしまうので話の途中でビデオやDVDを変えたりと結構面倒でした。しかも映画だと興味のある人はついついそれに見入ってしまったりして、会話をしないうちに時間が経ってしまったりすることも多いんですよね。

 そこで考えたのが音楽チャンネルの活用です。先にお話ししたように、ブルーパックには音楽チャンネルが充実しているし、CMも入ったりしないのでBGMとしては最適!しかも音楽なら大抵の人が少なからず興味を持っているだろうし、常に最新の音楽シーンを配信してくれているので、テレビをつけておくだけでHMVやヴァージンレコードさながらの情報発信が可能となり、音楽だけでなくビデオクリップやライブ映像なども流れているので見た目にも華やかで話題にも事欠かないでしょう。

 またジャンル別のデジタルラジオも100チャンネルあるので、映像は文字情報しか付いてきませんが、最新の音楽よりも例えば70年代の音楽とか、ボサノバやジャズなどといったジャンルが好きな人などが来た場合はデジタルラジオをかけておけばいいので、各ジャンルの音楽CDを揃えずともあらゆる来客に対応したリラックス空間を演出することができます。皆さんも友人を招いてのティータイムやホームパーティーなどで、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。え?もうとっくにやってるって?




 どう思う?裁判員制度
2004年05月25日(火)

 少し前の話題になりますが、今月21日、国民に重大な刑事裁判への参加を義務づける裁判員法と、公判前の争点整理などを当事者に義務づける改正刑事訴訟法が、参院本会議で賛成多数で可決され、成立しました。無作為に選ばれた20歳以上の国民が裁判官と話し合いながら、被告の有罪・無罪や量刑を決める新制度が09年をめどにスタートします。

 裁判員法の成立を受け、野沢太三法相は「国民の感覚が裁判に反映され司法への国民の理解が一層深まり、司法がより強固な国民的基盤を得られるようになる」と意義を強調。「大きな仕事ができ、ほっとしている。社会の在り方そのものを変える力を秘めた制度で、参加することが誇りに思えるような機運を作るのが大きな課題だ」と述べました。施行には自民党総務会の了承を取り付けることが条件とされており、今後どこまで国民の理解を得られるかが重要なカギとなります。

 裁判員制度は、政府が進めてきた司法制度改革の最大の柱の一つで、国民の司法参加は昭和18年に陪審制が施行停止して以来。日本の刑事裁判にとり、歴史的な転換点となるといえるでしょう。裁判員は20歳以上の有権者が対象になります。幅広い国民の健全な常識を判決に生かし、司法の信頼回復や裁判の迅速化などを図るのが狙いだそうです。しかし、実際には「国民の理解が十分とはいえない」のが実情で、死刑判決にも関与するなど重い負担への懸念が指摘されているため、今後国民に負担受け入れへの理解が大きな課題となるでしょう。

 裁判員への守秘義務は、現、元職とも課され、評決時の「有罪」「無罪」の数などを漏らせば、6月以下の懲役か50万円以下の罰金、元裁判員が裁判官らとの議論の経過を漏らした場合は罰金だけとしました。

 《裁判員法の骨子》
 一、地裁で審理する殺人などの重大刑事事件が対象
 一、原則は裁判官3人、裁判員6人で有罪・無罪、量刑を判断
 一、裁判員は有権者からくじで選出
 一、病気や介護、思想信条などの理由で辞退可能
 一、職務上知り得た秘密などを漏らせば罰則。

 この裁判員制度は、現在欧米で採用されている陪審員制度と同じものと言えます。個人的な意見を言わせていただくと、僕はこの裁判員制度は反対です。これまで日本の裁判では、日本の法律を学んで来た裁判官が、被害者や加害者に対する個人的感情にとらわれず、法律の観点から双方の言い分を聞き、極めて平等な立場で事件を裁いてきました。しかしながら欧米諸国などで見られる陪審員制度における裁判では、時としてマフィアなどの大きな組織が絡むケースで、陪審員が買収、あるいは脅迫されたりして裁判の平等性を欠く事例が多く存在しています。またアメリカ南部の裁判では、人種差別による陪審員の不平等な剪定なども問題視されたりしています。

 また、すでに欧米諸国で陪審員制度が取り入れられているとはいえ、僕個人的な考えとしては、法律に関してほとんど無知に近い一般市民に量刑の判断をさせると言うことに、抵抗を感じずにはいられません。しかも現代の日本社会には、20歳以上の若者でも新聞やニュースを見ない者が多く、そういう世の中のことを知らない人間が審判員に選ばれたらどういうことになるかというのを想像すると恐ろしくて仕方がないですね。特に毎年の成人式での一部新成人たちのような頭の悪いバカどもが量刑を判断するなんてことになったら……。

 問題はそれだけではありません。くじで決められた裁判員の秘密は果たして本当に厳守されるのかという点です。裁判員の守秘義務だけでなく、誰が裁判員に選出されたのかということに関する秘密に対しても、しっかりとした対応が必要になってくると思われます。特に殺人事件の裁判においては、その量刑を巡って裁判員にも危険が及ぶ可能性は否定できません。裁判員は一般市民なわけですから、判決による関係者の報復や批判に対して、その立場は非常に弱いものであると言えるからです。

 僕に言わせてもらえば、裁判員制度を導入するよりも、もっと法律を学んだ裁判官を多く育成していく方がよっぽどいいような気がします。せめてもの救いは、今のところこの裁判員制度は「地裁」のみで適応されると言うことでしょうかね。




 拉致問題で家族会議
2004年05月24日(月)

 僕は個人で仕事をしている関係で、昼食や夕食を実家で両親と食べる機会が多いのですが、今日はその夕食の席で、土曜日の小泉首相訪朝について、両親に感想を聞いてみました。

 両親も土曜日の小泉首相の記者会見、そしてその後の拉致被害者、家族会の記者会見を見ていましたが、母は僕と同じような見解でした。(僕の見解は5月22日付の通り)しかし、父の意見は僕らとは違うものでした。父はニュースや新聞をよく見ていて知識も豊富、物事を俯瞰的に見ることのできる人なのですが、その父が「オレが被害者の家族だったら、家族会と同じように『ばかやろう!なにやってんだ!』と言っていただろう」と言ったのです。

 父の見解はこうでした。日本政府はこれまで20年以上の間拉致問題に取り組もうとせず、やっと拉致問題が動き出した現在では、残された家族の多くは高齢で、今の機会を逃したらもう2度と再開するチャンスが訪れないという思いが強い。被害者の家族にとってはもう時間がない、少しでも早く解決させて欲しいと思っている。だから小泉首相や日本政府に強く言い続けて、この問題がうやむやのうちに終わってしまわないように必死に努力している。だから家族会が自己中心的に今回の日朝首脳会談の結果に失望し、怒りを露わにするのは当然。被害者の家族たちは、この問題が今後も継続されるように必死でアピールしている。

 父の話は、とても理にかなっていて納得のいくものでした。しかし、それでも僕の考えは、やっぱり変わっていません。もちろん被害者の家族にとっては時間がないのは確かです。僕も自分の家族が北朝鮮に拉致されて行方不明になっている身だったら、同じように日本政府の対応に憤慨していたかもしれません。ですが、そういった個人的な感情を抜きにして、客観的な視点から見た場合、やはり土曜日の家族会の会見のように、小泉首相に対してあそこまで批判するのは賢明ではないと考えています。

 日朝首脳会談では、「達成できたこと」と「達成できなかったこと」の2つの要素があります。その後者のことだけを今の時点で批判することで、世論は日朝首脳会談が「失敗」だったという見方に変わってしまう恐れがあります。そしてそれは国会でも影響を及ぼすでしょう。小泉首相が野党に、あるいは自民党内でも批判を浴びることになれば、政治家としての責任をとって小泉首相が辞任せざるを得なくなってしまう危険すらあるのです。

 今、拉致問題や日本が抱える多くの問題を少しずつ解決していこうと思うなら、小泉首相が辞任してしまうという事態は、あってはならないと考えています。日本は与野党がお互いの足を引きずりあって、ただ政権獲得のことだけしか頭にないから、国のトップが節操なくコロコロと入れ替わって長期的な政策の実現を困難にするのです。1人の実行力のある総理大臣が、じっくり腰を据えて政策に取り組んでいくことが、今の日本にもっとも必要なことなのです。僕は自民党も民主党も好きではありませんが、小泉首相には期待しています。この人ならきっと日本を変えてくれるに違いないと信じています。実際、日本は少しずつですがいい方向に変わりつつあると感じています。


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