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■ ニュース番組のあり方とは
2005年06月17日(金)
自民党はが今日、北朝鮮の拉致問題をめぐる同党議員の発言に対し、テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」でキャスターの古舘伊知郎氏が言ったコメントについて、「名誉を著しく棄損した」として、武部勤幹事長の名で同社に訂正と謝罪を文書で求めたそうです。
自民党によると、拉致被害者家族連絡会代表の横田滋さんらを参考人に招いた10日の参院特別委で同党の岡田直樹氏が、北朝鮮への経済制裁に関し「万が一裏目に出て不測の事態が生じないかも心配だ」と指摘。これについて同日の番組で古舘氏は「無神経な発言」などとコメントしたということです。
この自民党の一件はとりあえずさておき、古館伊知郎の「無神経な発言」という発言自体が無神経な発言だと思うのは僕だけでしょうか? 「報道ステーション」の前身である「ニュースステーション」が番組終了となり、古館伊知郎は突然久米宏の後任として白羽の矢を立てられたわけですが、古館伊知郎は久米宏を意識してか、ことあるごとにニュースに対して自分の見解を述べています。
ニュース番組として、キャスターが個人的意見を述べるのはいかがなものかと。
ニュースとは、事実だけを視聴者に伝え、それに対してどう思うかは視聴者の判断に任せるのが本来あるべき姿ではないでしょうか。ニュースを流した後にキャスターの私見を加えることで、視聴者にはそのキャスターの私見がニュースを判断する上での先入観となってしまうからです。 これは、松本サリン事件の際、事件とは全く無関係の会社員が、憶測だけの報道によってあたかも容疑者のように伝えられ、世間も容疑者であるという先入観を植え付けられてしまったという一件を見ても、ニュース番組が世間に及ぼす影響の大きさを如実に物語っていると思います。
その点、NHKやニュースバードなどのニュースは、その日にあった出来事などの「事実」だけを淡々と伝えているので、非常に信憑性がありますよね。そして各ニュースに対して突っ込んだ考察をする場合は、ニュース番組という枠組みの中ではなく、NHKなら例えば「クローズアップ現代」などのようなニュースではない番組で特集を組んで取り上げています。 民放のニュース番組は、1日のニュースを伝えながら、注目のニュースについては多くの時間を割いて特集を組んだりして、番組としての見解を流したりしますよね。しかし、明らかにその報道が正しいものでない限り、僕はニュース番組がこういった番組独自の見解を示すのはどうかと思います。ましてや古館伊知郎のように、いちキャスターの私見を流すなどもってのほかだと思います。
それでも、久米宏の「ニュースステーション」に関して言えば、それまでニュースに対して番組がある程度の方向性を示すようなニュース番組が存在していなかったので、その先駆けという意味では価値があったものだと思いますし、それまでのニュースの常識を変えた、画期的な番組だったと思います。 しかし、その後に始まった「報道ステーション」だけでなく、「ニュースステーション」が放送を開始したのに続いて他のテレビ局もこぞって同じようなスタイルのニュース番組を立ち上げてきましたが、「ニュース23」も「ニュースJAPAN」も、「ニュースステーション」の二番煎じであり、単なるまねごとでしかないんですよね。そう言う意味で、当初から節操がないなあとは思っていました。
ニュースキャスターが私見を述べるにしても、他局の筑紫哲也、安藤優子、木村太郎などは、まだ元々ニュース畑の人間だったから、言っていることも的を得ているのでいいでしょう。 しかし、古館伊知郎はどちらかというとバラエティ専門の人でしたからねえ。久米宏の後任が古館伊知郎と聞いて、正直「大丈夫なのか?」と思っていましたが、やっぱりまだまだ古館伊知郎は甘いな。
だいたい、古館伊知郎は余計な一言が多い。歯に衣を着せない久米節を意識しているのかは知りませんが、とにかく余計な一言が多い。
以前、韓国ドラマ「冬のソナタ」でヒロイン役を演じたチェ・ジゥが来日した際、日本の女優木村佳乃とともに小泉首相を表敬訪問したことがニュースとして取り上げられました。そのニュースが終わりコマーシャルに移る直前に古館伊知郎が発した一言。
「私は断然!隣にいた木村佳乃さんを支持します!」
……おめーの好みなんて、誰も聞いてねえっつーの!
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