今日のおたけび または つぶやき

2011年04月23日(土)  滝沢歌舞伎2011



20日(水)に拝見したのですが、その翌日から急にお腹の風邪にやられ、

吐き気と頭痛で全く動けず、水を飲んでも吐きそうだったのでほぼ何も口にせず、

でも体重はさほど落ちもせず(無念)、今日あたりからぼちぼち固形物(うどんとか)を食べて

めきめき回復しつつあるわたくしです。


真冬のような寒さの中、うっかり薄着でウォーキングしてちょー冷え冷えになってしまったり、

かと思えばぽかぽか陽気に大汗かいてみたりと、気温変化にうまくついて行けてなかったようです。



いやー、元気って大切。

具合が悪いときに大きめの余震とか来ると、もう何も太刀打ちできない気分になってしまいますから。

元気があれば何でもできる! は、本当ですな。




さて、今年も拝見しましたよ。「滝沢歌舞伎2011」。

「歌舞伎」だけあって、当然ですが舞台上は男ばかり。

滝座長に舞台で鍛えられてきた皆さんは、踊りはもちろん動きの一つ一つからセリフのひと言にいたるまで

清々しい緊張感と力強さがみなぎっています。圧倒的に体育会系な歌舞伎です。




滝沢さんは、「この子の持ち味をどう生かすか」ということをひとりひとりについて

とてもよく見極めて配役してくれる演出家であるだけでなく、

本番の舞台の上では誰より一番危険も多く体力も消耗する激務にありながら、

きっちり全員を引っ張ってゆく座長。

滝沢演舞場の頃からずっと拝見していますが、その姿は何度見ても本当に頼もしいです。



ちったいお子ちゃまJrから、滝沢さんとはもう何年も一緒の舞台に立っているキスマイや

4U(MADがいつの間にか改名してましたよ。4人ともゆーちゃんだから納得だけど。)まで

あれだけ多くの出演者全員にちゃんと見所があるし。笑いどころもあるしね。



一幕では、滝沢さんによる十役早変わりがとても面白かった。

歴史上の有名な人物に次々と変わってゆくのだけど、今、牛若だったのに次の瞬間には目の前にいた

弁慶になっていたり、が、十人分素晴らしい速さで続いてゆき、

そのひとりひとりがちゃんと麗しくてね。ドタバタ感もないし。



二幕の将門は、殺陣がものすごく多くて、もちろんヤラさん(久しぶりだー!)との空中4D殺陣も

去年に引き続き披露。いつもながら、後半になってもあれほど体力や集中力を必要とする

危険な演目を大迫力で見せてくれる心意気が素敵です。



「SHOCK」に続き、4Uの皆さんの活躍も拝見できてうれしいこと。

福ちゃんとタツミの狂言回しはやっぱり面白いし、松崎くんはひとりでも面白いし、こっしーも

落ち着いたお芝居を見せてくれるし。


将門の影武者として大活躍の捨十役は、今年はキスマイの二階堂くん。(見てるときは誰かわからず、後でパンフで確認。)

去年、ABCの河合くんが演じた捨十も最高に当たり役でしたが、今回もお見事でした。



そしてやはり、日生劇場は舞台が近くに感じられて本当にステキな劇場です。





2011年04月18日(月)  「JIN ー仁ー」



待ってたよー。待ち焦がれていたよー。

最初のシーン、最初のひと言から集中しまくりですよー。

たまたまなのでしょうが、ナレーションやセリフ、シーンの多くが今の日本の状況に

ものすごく重なります。見た目の状況も、人々の抱える気持ちなども。



 僕たちはあたりまえだと思っている


 思いたてば地球の裏側に行けることを

 いつでも想いを伝えることができることを

 平凡だが満ち足りた日々が続くであろうことを

 昼も夜も忘れてしまったような世界を


 けれど それはすべて与えられたものだ


 誰もが歴史の中で戦い もがき苦しみ

 命を落とし 生き抜き 勝ち取ってきた結晶だ


 だから僕たちは さらなる光を与えなくてはならない

 僕たちのこの手で




最初から、JINのすべてを語りつくすかのようなナレーション。仁先生のステキな声でね。



あれから2年後ですか。

変わらずに活気あふれる市井、でも大きく変わろうとしている江戸という時代。



仁先生も2年前と変わらず「自分は何のためにこの時代に送られたのだろう」、

「自分がその命を助けることで歴史を変えてしまってよいのか」と、自問自答を続けながらも、

医者として必死に日々を送っておられます。

医術以外では不器用で間が悪かったり、刀に対して全く非力だったり、な、仁先生らしい

ちょっと弱っちいところもあるらぶりーさもステキ。




咲ちゃんや山田先生はじめ、仁友堂の皆さんもめきめきと腕を上げ成長されているのがわかります。

前回も龍馬さんや勝先生、緒方洪庵、長州の久坂玄瑞、など多くの歴史上の有名人が登場しつつも、

エピソードの中心はほぼ江戸のふつうの人々でしたが、

今回の初回を観た限りでは、今後は歴史的な大事件や重要人物の生死の方に多く関わってゆきそうですね。




重要人物なだけに「この命に関わることで未来の歴史を変えてしまってよいのか」と、

迷い悩むことばかりになるわけですが、もはやそんな迷いを最初にバッサリ断ち切ってくれたのが

仁とは反対に未来に行って戻ってきた佐久間象山との出会い。



「私ごときが歴史にかかわってしまうなんて」といつまでも逡巡する仁に、

「それこそが神の意思だとは思わんのか。歴史を変えるために自分が送り込まれたのだとは。

おまえは歴史を変えてしまうことを恐れている。裏を返せばそれは、

自分が歴史を変えてしまえるかもしれない、と思っているからだろう。相当な自信家だ。

つべこべ言わずに救え。もしオマエのやったことが意に沿わぬことであったら、

神は容赦なくおまえのやったことを取り消す。神はそれほど甘くはない。ならば救え! 

その心のままに。救え!」



仁と同じようなタイムトラベルをしてしまった人がもうひとり登場、となると、さらにSF度が増しますね。

でも、それくらい大胆なことでもないと、仁の迷いやこだわりは断ち切れないということでもあり。

仁にとっては歴史として尊重しなければならないものでも、今の江戸の人にとっては全く未知の未来。

未来を良くしようとする努力を、遠慮しなくてはならない理由なんてないのだから。



「再び京の町に出ると、世界は変わっていた。世界は変わっていたんだ。」

燃えさかる町、逃げ惑う人々、傷ついて倒れた人々。

このシーンのあたりから、被災地や被災者の方々を思いおこさずにはいられません。


傷ついて運び込まれた者としては同じでも、火を放ってしまった長州藩士への風当たりの強さには、

原発関係者の姿がよぎったりもする。



命を差別する者にはなりたくない仁先生は、誰に対しても最善を尽しているのに、

万遍なく救うなんてことはできない。

西郷の手術をしている最中に、その西郷を斬りに刺客が来る。その刺客が返り討ちにあって切り捨てられる。

命を救おうとする端から失われてゆく命。どの命も差別はしていないのにそれが現実。

急ごしらえの診療所に戻ってみれば大やけどの少女はすでに亡くなり、長州藩士の姿も消えていた。

こちらで使うはずだったペニシリンも西郷に使ってしまってもう無い。



「それから数日間、俺は患者を見送り続けた。俺は無力だった。神の定めた歴史の前に。

俺は何のために来たのだろう。何をするためにここへ。この時代へ。」



江戸の町にタイムスリップしなくても、今この時にそれを感じている人はいっぱいいるのですよね。



「死んでいった者らに報いる方法は一つしかないと思わんかえ。

もいっぺん生まれてきたい。そう思える国にすることじゃき。そう思わんかい。」


龍馬さーん!

豪快で人懐っこい内野龍馬さんとも、久々にお目にかかれてうれしいわー。

福山龍馬さんも大好きでしたが、仁先生と一緒にいてぴったりなのはやはり内野龍馬さんですね。



そして最後にきいちがちょーGJでした。

もう生きていても仕方がない、と嘆く栄に、


「おいらもそうでした。おっかさんが死んだとき、おいらもコロリから助からなきゃよかった、って思いました。

 だけどおいら、あれからいいこと、いっぱいありました。変わったことだっていっぱいあります。

 ペニシリンができて今度は脚気に効くお菓子ができて、南方先生が来て江戸はすごく変わりました。

 だからこれからもきっと変わります。奥方さまが笑える日はきっと来ます。でも死んだらダメなんです。

 生きてなきゃ笑えないんです。」


子役なんて2年も経てば別人のようにデカくなって変わってしまうのに、きいちあんまり変わってないわー、

と思っていたのですが、中身は立派に成長していたよ。いやマジすまんかったきいち。




そしてそんなきいちに救われた栄さまの本領発揮。


「負けは許しませんよ、咲。オマエは戦のような人生を歩むのでしょう。でも選んだのはおまえです。

ならば勝ちなさい。同じような道を歩む世の女子たちのためにも、道を開きなさい。

くじけることは許しませんよ。楽しみにしています。咲。」


栄さまはやっぱりこのくらい強くて迫力がなきゃね。




「神の許した行為、神の許さなかった行為。その違いがどこにあるのか俺にはわからない。

だけどひとつだけ確かなことがある。この手を止めてしまっては何も変わらないということだ。」


そう。わからないことばかりだけど、仁先生はひたすら誠実に医療を続けるだけ。



そしてその努力や成果を妬み、足をすくおうと悪意を向けてくる者も必ずいる。

はあー。次回も濃そうですなあ。そして楽しみですなあ。





2011年04月16日(土)  大学一年生


震災の影響でどうなるかと思いましたが、息子の大学も予定通りに新学期が始まり、

二週間が過ぎました。

大学によっては、まだこれから入学式、というところもあるようですね。



自分も大学の入学式には30年以上前に出席したはずなのだが、さっぱり覚えていないのは

どーいうわけだ。大して印象的な入学式ではなかったということかな。(記憶力の衰えを棚に上げて失礼千万)



息子の通う大学は理学療法、整復医療、看護、の各学科を中心としたこじんまりした大学で、

新設校(開校してまだ5年)なので、近場から通ってくる学生さんばかりなのかなー、と思って

いたのですが、意外にもそうではなかったそうで。



新入生代表で挨拶したのは福島県出身者で、息子が最初に話したのは青森の八戸出身者だったとか。

どちらの学生さんもこの震災で少なからず被災したそうで、はるばる千葉の大学に来てみれば

その近辺も液状化でひどいことになっているとは、なんとも心落ち着かないことでありましょう。




というか、息子にいたっては、柔道整復師→柔道部出身者が多いに違いない→イカツくて荒いの

ばかりで学内は相撲部屋か「クローズ・ゼロ」もどきの様相を呈しているのではないか、

という予想だったようなのですが、全然そんなことはなく、ちゃんと勉強できそうだ、とのこと。(とことん失礼)



考えてみれば、入ってしまえばあとは卒業すればどうにか箔がつく、というような大学ではなく

(これも失礼)、卒業までに国家試験に通らなきゃいけないのだから、それなりに

ちゃんと勉強するつもりの学生しかいないわけですね。



むしろイカツくてやたら強そうなのは、生徒より先生方だそうですよ。

この人たちの前でうかつな態度はとれない、と、息子は思ったそうな。(弱えー)

柔道五段とかがふつーにおられるのはもちろん、柔道に限らず

色々なスポーツ分野の日本代表チームのコーチやトレーナーもなさっている

文武両道な先生方があたりまえにいらっしゃるので、そちらの方に少々ビビッているようです。



いやいや、いくらイカツくても強そうでも、勉強しない学生をシメて無理やり勉強させるほど

親切なことは大学ではしてくれませんて。自分でやらなきゃ落第するだけ。

早速「解剖学」のぶ厚い教科書など広げてため息ついたりしてます。ま、がんばれ。






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