2014年03月28日(金) |
『クスノキ』ができるまで |
うほほーい♪
4月を目前に「himekuri-makuri 2014」も届き、来年度も日替わりでましゃのお顔を見ることができます。
来週末に迫った東京ドームのチケットも届きました。わくわくですー。
さて、今日は、ましゃの創作方法について。
ラジオでも雑誌でも、「クスノキ」ができるまでのことを詳しく語っておられました。
ましゃは常に「曲先」なので、まず曲が浮かび、
そこからその曲が何を言いたがっているかを探していくんですって。
曲が出てきた時点で、その曲が言いたがっていることはすでにあるのだけれど
自分自身にもそれが何か、はっきりとはわからないので、時間をかけてそれを探していくのだそう。
この「クスノキ」もメロディだけは5年以上前からましゃの脳内にあり、
メロディと共に「わが魂は故郷(ふるさと)へ帰る」という言葉だけが浮かんでいたのだそうです。
ただ、被ばくクスノキとこの曲とは、最初はまったく結びつかなかったようですね。
クスノキの存在はもちろんずっと前から知っていて、
いつかこの木を歌にしたい、と、思ってはいたそうですが。
先週のラジオではこんなふうに。
福 「この曲は、戦争なりなんなりで、自分の故郷を離れなくてはいけなくなった人が、
道半ばで帰れなくなり、でも魂だけは帰るんだ、という内容の歌なのかな? と思っていた。
そう思いながらも手を付けずにいた理由は、たぶん、
必然性が自分の中で感じられなかったからだと思う。
兵士とか軍人とかの気持ちに自分の気持ちを載せて歌を作る、ということが腑に落ちなかった。
で、そのまま置いておいた。
捨てずに置いておいたのも、なんとなく、とても大切な1曲になるな、
という予感があったからだと思う。」
福 「たとえば『桜坂』だと、『愛はいまも愛のままで』『夢はいまも夢のままで』というフレーズが
一番最初にキーワードとして出てきた。
そこで『これはいったいどういう歌なんだ?』と、自分への大喜利を始める。
それと同じように、『わが魂はふるさとへ帰る』とはいったい何だ?という大喜利が
自分の中では5年前から始まっていた。
今年に入ってから、『わが魂』は俺自身の魂のことじゃないな、と思い始めた。
そんなふうにだんだんピントが合ってくる。
そして、そういえば、あの被ばくクスノキの歌をいつか作ろうとずっと思っていたけど
作っていなかったな。じゃあ、『わが魂』をあのクスノキの魂として書いてみようかな、
というコンセプトが決まった途端、ものの30分くらいでばーっと書けちゃった。
パズルのピースがはまるみたいに。
ああ、こういうことだったんだ、これが言いたかったんだ、と。
そうか、わが魂はふるさとへ帰るんじゃなく、
『この土に根ざし 決して朽ちずに、決して倒れずに』なんだ、と。」
面白いですねー。
最初に浮かんだキーワードが、そのまま歌詞として残ることもあれば、
しかるべきところへちゃんと導くためだけのキーワード、というのもあるのですね。
『故郷へ帰る』は歌詞にはならなかったけど、ましゃが自分の故郷である長崎を思い、
そこにある被ばくクスノキに思い至るには絶対必要だった言葉だったわけですね。
ある時ふと、堰を切ったように正解の言葉がさらさらと出てくる、その前には、
あーでもないこーでもないと、探して探して、ひたすら探し続ける日々がある。
それくらい真剣に言葉と向き合ってくれる人にしか、創作の神さまも力を貸したくないでしょうね。
「『HUMAN』『暁』『クスノキ』という、柱となる3曲ができたことで、
他の曲は音楽的にも歌詞でも、もうちょっと遊んでもいいな、という余裕も生まれた」そうなので、
そのちょっと遊んでる方も早く聞きたいです。
2014年03月26日(水) |
TMR(タモリ・マサハル・レボリューション)/ 「クスノキ」 |
楽しいトークだけでなく、ましゃのギター伴奏でタモさんの歌まで聴けるとは!
ギターをしっかり持ち込み、最後のチャンスを逃さなかったましゃがグッジョブすぎです。
リリーさんのお誕生会でタモさんが披露した即興の4曲は本当に素晴らしかったって、
ラジオでもおっしゃってましたものね。
おふたりのあ・うんの呼吸も素晴らしく、
「音はブルースだけど歌詞はフォーク」な即興が、とても楽しかったです。
タモさんやっぱりすごいわ。
昨日の、中居くんからのリクエストに応えての、
「もうだめだ!ってくらい落ち込んだ時に励ましてもらえるビデオ」と、
「調子に乗っちゃった時にいさめてもらえるビデオ」の撮影風景もすごくよかったし。
タモさんの「なんとかなる!」も「足すくわれるぞ!」も、めっちゃ説得力ありましたもんね。
落ち込んだ時だけじゃなく、調子に乗っちゃった時用のビデオもちゃんとお願いする中居君もさすがだわ。
さてさて、ようやく『クスノキ』初聴きの感想を。
アルバム「HUMAN」の根幹となる1曲目ですね。
これは長崎の山王神社に現存する「被ばくクスノキ」をテーマにした曲だそう。
原爆のモニュメントと言えば広島の原爆ドームくらいしか知らないわたしは、
そんな木があることすら知りませんでした。
もちろん、歌詞に出てくる「片足鳥居」(正式名称は「一本柱鳥居」)のことも。
なので、「Cut」のインタビューを読んでいなかったら、この歌の意味はまったくわからなかっただろうな、と。
「わが魂は この土に根ざし けして朽ちずに けして倒れずに」
というフレーズから始まる歌詞からは、凛とした力強さが伝わってきます。
自分にふりかかるすべてを受けとめたうえで、
自分のあるべき姿であり続ける、やるべきことをやり続ける、というしなやかな強さ。
「被ばくクスノキ」をテーマにした時点で、
そこに反戦や反核への願いが込められていないはずはありませんが、
誰かを糾弾したりといったアグレッシブさはまったく感じられません。
被ばくの様子が生々しく伝わってくる歌詞でもあるのだけど、
全体から受ける印象はとても力強く清々しい。
ましゃがこの木のあり方を、そのように捉えていらっしゃるからでしょうね。
SWITCH4月号では以下のように。
「メッセージ色の強いものを歌にしていくときに、特に気をつけなければと思っていることがあります。
それは、被害者目線、被害者意識のみで作品を作ってはいけないということ。
被害者意識というのは、明らかな加害者が存在して、そのために自分はこうなってしまった、
環境がこうなってしまったという一方的な見方を生んでしまう。
それはエンターテインメントという枠の中で表現するものとしては違うだろうなと感じているんです。
どちらの立ち位置もふまえた上で、結局のところ自分は『被害者でもあるし加害者でもある』と。
被害者、加害者というのが限定的な言い方だとすれば、『自分も当事者である』ということですね」
当事者意識とはつまり、
今自分が生きている世界で起きていることすべてに、自分にも何かしら責任があると自覚する、
ということですよね。
だから、「どちらの立ち位置もふまえる」という姿勢は、
けっして「どっちつかず」の無責任ということではないと思います。
Cut4月号では次のようにも。
「その被ばくクスノキのあり様が昔から好きだったんですけど、なぜ好きだったのかというと、
今、考えると、加害者側にも被害者側にも傾くことなく立っている、
あのあり方に畏敬の念を抱いていたのかな、そしてそのあり方が心地好かったのかなって
今は思うんですよね」
「僕自身のエンターテインメントとしてのあり方もそうありたいし、なるべく人としてもそうありたい」
この木を題材にした詩や歌や物語はきっとたくさんあるのでしょうね。
わたしはましゃの書いたこの詞しか知りませんが、この木の想いをすべて聴けた気がしています。
この曲が出来上がるまでのお話もすごく興味深かったので、それはまた後日。
2014年03月25日(火) |
フェニックス福山から最後の楽園を行くましゃまで |
楽しい週末&週始まりでした。
金曜日のMステの「フェニックス福山」に始まり、土曜日にはたまラジで「クスノキ」初披露、
日曜日には高崎映画祭の授賞式に「そして父になる」で最優秀主演男優賞受賞、
そして月曜日にはNHK「福山雅治 最後の楽園を行く 野生の王国 アフリカへ」。
「不死鳥」と書いて「フェニックス」と読む。
ましゃがつけたバンド名ではないけど、ご友人がその名前に決めた時のエピソードは
たまラジでも聴いたことがあります。いかにもつっぱらかった中坊のやりそうなことで、
若かりし頃の思い出として笑い飛ばしておられましたな。
そりゃ今更「フェニックス福山」言われましてもねー。
ちなみにましゃの後ろで爆笑なさっていたファンキー加藤さんも、ご自身のツイッターで、
やはりかつて「皇帝」と書いて「エンペラー」と読ませるバンドに居たとおっしゃっていました。
みんな通るセンスなのだな。
高崎映画祭の授賞式はUstreamの生放送がありましたが、ましゃのスピーチがとてもステキでした。
最優秀監督賞を受賞なさった是枝監督もおっしゃっていましたが、
表彰状に書かれている言葉が、受賞者ごとにすべて違っていました。
個々の作品、俳優の演技を丁寧に観ていなければ書けない内容で、映画への愛情と関係者の心意気が感じられる
ステキな映画祭だと思いました。
そして昨夜の「福山雅治 最後の楽園を行く」。楽しかったー。
本編は今秋からですが、ましゃはすでに去年アフリカには行かれているので、そのときの映像がいろいろ。
大自然に敬意と畏怖を示しつつ、その場所の生き物たちとがっつり触れ合っていくましゃが、
いつもながら最高にオトコマエです。
いやしかし、すっごいきれい好きなのに、ああいう場所に行くと
触るものや口に入れるものに結構頓着なくなるのが凄いわー。十分にお気をつけていただきたいです。
画的にはマウンテンゴリラとかゾウとかがダイナミックでいいのだろうけど、
鳥類好きのわたしとしては、ダチョウが横一列になって疾走している様子とか、
ハシビロコウが睨みきかせている様子とか、もう大好き!
鳥の正面図ってなんであんなにらぶりーなのかしらん。
番組直前には、
と、ましゃからの「心からの番宣」もあり。
「HUMAN」を作るきっかけのひとつがこの「ホットスポット 最後の楽園」で、
この番組に出演なさるきっかけのひとつはおそらく「龍馬伝」で、
その龍馬さんの経験がとても濃く現れたのは、わたしの大好きな「少年」という曲で。
すべての経験をステキな作品につなげていくって、すごいことですよね。
そして! たまラジで初お披露目された「クスノキ」という曲。
この曲については書きたいことがいっぱいあるので、あらためてまた後日。
明日の「いいとも」にもましゃご出演ですって。録画予約完了です。
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