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明日 咲く花
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2009年10月07日(水) 事なかれ主義
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20代 その十
結婚への道 その十歩 結婚への障害
店主が一肌脱いで電話してきたのだ。
たかが、若者の色恋沙汰に、店主が介入してきたのだ。
その頼みを断れず、アイツに会った。
その時点で、私の負けは決まった。
別れを告げられてから、どんなに悲しく辛かったかと、
アイツは語った。
「もう一度、付き合ってくれへんか?」そう言われた。
事なかれ主義で生きてきた私は、
「ま、いいか。他に好きな人もいないし、もう一度付き合おう」と思った。
なんという適当な性格だ。
我ながら、笑えちゃう。
それまでは、けして「結婚」という言葉を出さなかったアイツが、
「結婚」「結婚」と言うようになった。
魚に逃げられる前に捕獲しようと思ったのか?
恋愛イコール結婚だと思っていた私は、
「なんで今さら『結婚』という言葉を出すのだろう?」と不思議だった。
これまでも私は「結婚したら…」という話を何度もしてきた。
その時、アイツはいつも無言だった。
アイツは、それまでは結婚なんて考えていなかったのだね。
『結婚』は、ほとんどの若い女性の憧れの言葉。
その言葉は、魔法の言葉。
『結婚』すれば、それは幸せのゴール。
愛の実りが『結婚』。
な〜んて、思っているのは何歳まででしょう?
結婚が修行だという事を知るのは、いつからなのでしょう?
とにかく私は、
もう、この生活がイヤだった。
パチンコや麻雀に興じる父親も、
先の見えた自分の人生も。
私は見えた。
この田舎町で産まれ育って、結婚して、そして老いてゆく自分を。
この町から一歩も出ずに、生活に疲れ果ててゆく自分を。
大学受験を諦めた時から、自分の人生に夢なんて見なくなった。
ただ、流れて行く時に乗っているだけだった。
私が子供の頃、家の裏で泣く母を見た事がある。
その事を近所の遊び友達に「内緒だけど…」と話したら、
それはあっという間に近所の人たちの知れるところとなった。
私は、母にぶたれた事は、生涯3度だけだ。
その1度が、これだ。
母が泣いていた噂は、流れ流れて、母の元に戻ってきた。
母は私を手招きした「ゆう、ちょっとおいで」
何かと思って母の元へ行くと。
ガンっ。
お菓子の缶で、頭をぶたれたのだ。
当時、頂き物のお菓子は、紙の箱ではなくブリキの缶に入っていた。
全然、痛くはない。
力を入れて叩いてはいなかったのだろう。
ただ、ブリキゆえ、音は大きかった。
心のショックも、大きかった。
(内緒って言ったのに…誰がしゃべったんだろう?)と、
遊び友達を心の中で責めたけれど。
母のヒミツをしゃべった自分が一番悪い。
ブリキの「ガンっ」は、自分へのバツだ。
そんな母の苦労を見ているので、
私は、絶対に長男の家には嫁ぎたくなかった。
アイツは末っ子だ。
それも5人兄弟(姉2人兄2人)の末っ子だ。
アイツの申し出、『結婚』に、私は乗った。
結婚することで、
生まれてから現在までの自分とも別れ、
新しい人生が開けると思った。
「ワシの家にお前と結婚する事を、電話するわ」と、アイツが言った。
数日後、苦しそうな顔でアイツは言った。
「結婚には反対だと言われた。ワシは両親との縁を切った」
アイツと私の結婚に反対ですって?
どうして?
ーつづくー
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2009年10月06日(火) 雨の日は曼珠沙華
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20代 その九
結婚への道、第九歩 孤独が好き
アイツに別れを宣言したからといって、
「別れたら付き合おう」と言われていた男性と付き合うわけでもなく、
静かな日々を送っていた。
週に1度の音楽サークル通いは続けて、帰りにはサークル仲間とお茶したり、
サークルが所属している青少年会館の催しごとに参加したり。
いたって真面目に暮らしていた。
私は真面目に暮らしていたが、家の中は普通の家庭とは違っていた。
父親は昼間からパチンコ。
夕方になると麻雀仲間が集まって来て、家の二階で麻雀が始まる。
そのまま徹マンする時もあるが、たいていは夜中にお開きになり、
麻雀仲間たちは、夜の町に繰り出す。
当時は、母も麻雀に加わっていたので、夜に出かける時は母も一緒だ。
私は、夜に家にいる時は、ぼーとテレビを見たり、本を読んだり、
化粧の研究をしたり、居間で行われている麻雀観戦をしたりしていた。
麻雀を後ろから見ている時の、男の人の背中が好きだった。
特に気に入っていた背中の男性は、私との結婚をご破算にした人だった。
破談になっても、相変わらずその人は私の家に遊びに来ていた。
何のこだわりもなく、私の事を呼び捨てにしていた。
その後、私が結婚してからも何度か彼と出会っているが、
いつも静かに「おぉ!ゆうか!」と声をかけて来ていた。
なんとも変な関係だ。
夜中の喫茶店で、照明を暗くして、大音量で音楽を聴くことも
お気に入りの一つだった。
音楽といっても、たいていはJpopだ。めったにクラシックは聴かない。
どしゃぶりの雨の日、窓の外を眺めながら中島みゆきを聴く。なんて、
最高に美味な時間だった。
山口百恵の「曼珠沙華」という曲が最もお気に入りだった。
そう、私は孤独が好きだったのだ。
たまに友人が遊びに来て、店が終わったカウンターで話し込む事もあった。
泣き上戸の友人がいて、その子との話は、最後はいつも泣き崩れて終了。
その子のお母さんは、ガンだった。
10年ほど患って、天国にいきました。
その子は、お母さんが入退院を繰り返していた家で、お母さんの代わりに
頑張っていた。いつもは陽気で気丈な彼女だけれど、お酒を飲むと
カギが開いて、哀しみがあふれ出ていたっけ。
そんな風に時をつぶしていたある日、電話がかかってきた。
アイツからではない。
アイツの勤めている洋食屋さんの店主からだった。
アイツは、私が別れを告げてから全く元気がなくなり、
本当にかわいそうなくらい意気消沈していると。
どうか、一度アイツに会って、話を聞いてやってくれないか。
そう、頼まれた。
私は、その頼みを断れなかった。
ーつづくー
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