2010年06月17日(木)
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主にMotherの感想
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丁寧に作ってあるし、映像が綺麗だし、角度や明度も含め考えて撮ってることが嬉しいし、志と自負の高さも感じる。 面白く見ている。
が、全く泣ける、ということはない。 今回も、"つぐみはつぐみは"繰り返す奈緒には、前回と同じく「人をセキュリティブランケットにしちゃいかんよ」と思い、最後のつぐみ(=れな)の泣き電話には、「捨て猫撫でて通り過ぎるみたいなことするから、余計可哀そうなことに」としか思わん。
そもそも、そこまで奈緒に懐くかね?が疑問。 大人の子供に抱くファンタジーだな、と、まぁその程度の感想。
一番眼に残ったシーンは、アクリル板に移った藤吉記者のお顔だったりと、どうにも不純。
母性というものを妙に特別視したり、特定様式での表現しか認めなかったり、強要されたりと、 あまり良い印象がないということもあるのかもしれない。
が、根本的に満たされているというのが、大きな要因なのでしょう。
もしくは生き物として本能的すぎる衝動だから、かもしれない。 本能で生きてますから。
赤ん坊を思っても、泣きは要するに欠乏の表現だと思っている。 全然泣くという気がしないのは、足りてるんでしょう。もしくは欲していないか。
私の泣きポイントは、抽象的な繋がりの脆さ、にあるように思う。 それはつまり友情とかそのようなもの。 もしくは意地とか行きがかりとか、自分で口に出すと途端に興ざめだが美学とか。
『ROOKIES』もそうだし、『組!』もそう。 これだけ並べると単なる"チーム男子"好きなので、他も並べると、 『RENT』とか『パコと魔法の絵本』とか、泣きとはちがうけどテレビドラマの『きらきらひかる』とか。
どっぷり恋愛モノだと全く駄目。 失恋だと、さっさと次の獲物見つけろや、だし、 引き裂かれる二人とかだと、惚れたのなんのなんて今だけなんだから、良い思い出にしとけしか思えないしー。
全くもってどうでもよい。
ものの本によると、 つかず離れず、時に毒を吐きつつ、でも、基本的には相手のことを信頼し、いざと言う時には絶対に助けてくれるという安心感だけはなぜかあり、かと言って、まさかそんなことは口にしない。
のような関係を性別に関わらず、BL というのだと言っていたが何かわかるような気もするのだよ。
今でも覚えているのだが、7歳の時に歩いていて、その歩いている場所も覚えているのだが、 「青が男で、赤が女の色ならば、私は緑なんだなぁ」と思った。
きっかけもなく唐突に。
子供の直感あなどれず。 長じても何年に一回かは思いだしてきた。あー緑だ、やっぱり緑だ、未だに緑な感じ。 今は、「もう、このままずっと緑だろうな。」と思う。
2010年06月14日(月)
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Dubai&Malta旅行メモ (11)
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------------------------------------------------------------- 2010年5月12日(水曜日) ------------------------------------------------------------- ハイポジウムのAPは12:00。 久しぶりに朝寝OK!今日の午前中はお休みだー ふぅ・・・。 って休暇中に何でお休み日があるんねん!!
ハイポジウムまでの道中は、宿⇒(徒歩5分)⇒フェリー乗り場⇒(フェリー5分)⇒Valletta埠頭⇒(徒歩10分)⇒バス乗り場⇒(バスで20分)⇒Paola square[最寄りのバス停の名前。ハイポジウムのチケット買った時に受付のお姉ちゃんが教えてくれた]。
Paola squareからはそこらの人に聞けば何とかなるだろう。 2名で50ユーロだからなっ!遅刻しないように行かなければ。
"全く普通の住宅街の一角にあるので見逃さないように"とガイドブックで読んでいなければ、通り過ぎてしまいそうに周囲に地味に溶け込んだ外観。 11:30到着。
あー良かった。遅刻しないで無事着いたよ。 何と言っても、見知らぬ土地でのバスは、 「このバスでいいんだよねいいんだよね。PaolaSquereで止まるよね」と運転手に必死に確認し、 「到着したら教えてね。絶対だよ!」と脅迫の勢いで念押しをしたりと、色々大変なのだ。 の割には寝たりしてるけど。
まずは受付。
「あーこれは明日のですよ。」
って!おい!うっそーん! 頭のねじがいくつか飛ぶ。どーするどーする。どーすんのよ。
明日も来られるけれど、明日はBlueGlotto行きたいのに、えっじゃあそれを午後に回して、えっとー残りの日程組み直しかっ! えー買った時に、あのねーちゃん明日のって言ったじゃん。 そーいや何かだるそうなねーちゃんだった。あいつ絶対許さねぇ。 けど、隣の結婚詐欺っぽいソフトなおっさんも一応チェックしてたよなぁ。 そもそも、今日は何日の何曜日だ?何時も見てるTVがないと曜日とか日にちわかんなくなるのよね。 加えて時差もあるからさ。注意して注意して日にち確認してたんだけど、やっぱしどっかでずれてたか? えっ、ってことは帰国日間違えてない?大丈夫か?航空券無効になってたら窓口で買って帰るのか?まぁカードで払えば払えるよね。
と、脳内で複数の思考の矢が飛び交って、矢同士がぶつかって落ちるわ、刺さるわ、大騒ぎ。
あんまりわらわらしていたので、おっさんが肩をたたく。
「冗談だよ冗談。すまんすまん」
って、おい! 寿命が縮む。もうっ嫌い。
また、ラテンの親父の暇つぶしの種になってしまったよ・・・・。 これだからラテンの親父ってば。やれやれ全く。
行動パターンで言うと、ラテンのおっさんは猫。おばちゃんは犬って印象。 猫は家に付く、犬は人に付くって言う。そこからの連想。
ラテンはどこでも元気よくずーっとしゃべってるのだが、おばちゃんは総じて外で立ってしゃべる。 スーパーの前で教会の前でバスに乗ってきた知り合いを見つけて。
それに対し、おっさんは座ってしゃべる。 家の前でもしくは家の中で基本ちんまり座っている。 うろうろされても邪魔になるので"あんたは店番でもしてなさい。お座りっ"としつけられているようにも見える。
何をするでもなく。 知り合いが通りすがれば、"おおルチアーノ。今日はどこ行くんだね"、"クラウディオ。今日も暑いねぇ。うちのサングリア一杯飲んでく?"と声をかけ、 毛色の変わったの、つまり日本人のちびとかが通りすがれば、おお目新しいのがと、 "コニチワ"、"天気いいね"とか何とかいじって、そうこうしている内に一日が終わる。
和む。 "暇つぶしこそが人生です"というシンプルな風景がいい。 (いや実は経営戦略とかに頭を悩ませているのかもしれないが)
でも、もうっ。びっくりしたじゃん。 気を取り直して、というか動悸を沈めて、いざ本題。ハイポジウムの見学。総勢11名。 バッグはロッカーに強制的に入れさせられる。
イヤホンガイド支給。何と日本語がある!素晴らしい! ガイド一名とともにぞろぞろと中へ。
最初は掘り出されたものの展示ルームを見、地下に下っていく。 地下神殿である。
2010年06月13日(日)
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W杯と『Mother』の感想続き
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W杯が始まった。 日本代表はあまり調子が良くないようだけれども、だめだめ一色の報道というのも腹立たしい。
判官びいきはどこに行った?
民主党にしてもそうだけれども、瑕疵を見つけると嵩にかかるようにして非難する姿勢の方が 対象よりも気に障ることが多い。
話は変わるが。 前回の『Mother』について今一つ乗りきれなかったのは、もうひとつ理由があるのかもしれない。 それは、虐待されている子供を保護することと、その子の母になることがイコールになっていることへの違和感。
例えば、藤吉記者が子供を保護したとして、 「俺のことをお父さんと呼べるか?」と言う・・・・気がまるでしない。 世間的な体面を別にすると、"しゅんすけ"呼びがしっくりする。
と考えると、当初ドラマの内容や色彩とそぐわないなぁと思えた宣伝ポスターの真っ赤なバックや"母性が女性を狂わせる"の"狂わせる"という表現の強さが、ようやく腑に落ちた。
が、母性が女性を狂わせるではなく、"母性の渇望は歪んだ噴出は人を狂わせる"の方が正確かとも思う。 今まで見たところ、"狂い"は母性を誰かに向ける時ではなく、欲する時にあるようだから。
これだと"チェイス"のテーマにも合うしね。
2010年06月10日(木)
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『Mother』感想続き
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昨日の『Mother』で『チェイス 〜国税査察官』に連想が飛んだ。 2作は脚本家が同じ坂元裕二。
で思った。 そっか。これは同じプロットの青版と赤版なんだな。
2作品の話の背骨は同じものだ。 主人公が欲しいのは母親の愛情。が、それを認めることが出来ない。 無視するが故に高まる欲求を代替物で埋めようし、暴走し、遂に破綻にいたる。 −以上−
代替物が青版では金銭になり、赤版では小さきものに自己を投影しつつ母性を注ぐ行為になる。
舞台設定と表現方法を変えると同じ種でもこうも違う作品になるかと思うと、表現の無限の可能性を感じる。
2010年06月09日(水)
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本日のMother感想 & 主にDubai&Malta旅行メモ (10)
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うーん。今日の『Mother』はうまく出来ているのだろうけれど、個人的には今一つ乗りきれず。
奈緒の気持ちに寄り添えないからだと思う。 虐待されている子供を保護、というよりは、奈緒の方が継美という存在にすがっている気がして、 『ひとんちの子供をセキュリティブランケットにしちゃいかんよ』と言いたくなる。
あと、やっぱり前回の仁美への説教の悪印象が残っているのかな。 おそらくは碌な学歴もなく、親親戚も頼れない中、何年も孤軍奮闘してきた仁美に、 ほんの数カ月子供の面倒見ただけで、それも二人の母親と二人の妹に支えられ、住むところにも不自由することない環境のくせして、上から目線で仁美を諭すシーンは、大変感じ悪かった。
その分、仁美の『あの女嫌い』発言には、すんなり納得できたから、あれはあれできっちり話が繋がってるってことだろうな。
Motherの登場人物で一番シンクロ出来るのは、まず芽衣ちゃん。芽衣ちゃん大好き。 次に藤子さん。 仁美の気持ちもわかるなぁ。すごくわかる。 葉菜さんは、母性の原型むき出しなところが生臭くて苦手だ。
後2話。次週が待ちきれない。
さて、いい加減飽きてもきたが書いておくと、本格的に記憶が薄れた時に自分が楽しいのだ。 だから頑張る。旅行メモ続き。 ------------------------------------------------------------- 2010年5月11日(火曜日) の続き その2 ------------------------------------------------------------- BlueGlottoからハジャー・イム神殿とイムナイドラ神殿までは約2キロ。 見晴らしの良い一本道で充分に徒歩可能と、ガイドブックには書いてあった。
嘘じゃないけど、人には勧めない。 BlueGlottoでTaxiを見つけ、5ユーロ以下で交渉しTaxi使うのが妥当と見た。
なぜって・・・ まず、BlueGlottoのボート乗り場からバス停までがちょっとした坂道。10分ほど。 バス通りに出てからは遠目には万里の長城を思わせる一本道を30分ほどなだらかに上る。 そこから脇道に入り、駐車場を抜け、Ticket売り場までは10分は見たい。
しかもTicketを買ったら終わりではなく、 まず、ハジャー・イム神殿の入り口まで炎天下の下、石ころの転がる野原の一本道を5分ほど歩かなければ着かない。 イムナイドラ神殿は、さらに10分先である。 戻ってこなければなので、さらに倍。
"海を見ながら歩きたい"欲求はTicket買ってからでも充分満たされるはず。
そして、そもそも・・・ 巨石文明遺跡に資料的価値よりも風景的価値を見出しているのならば、敢えて行くほどのものでもない。
GOZOで巨石神殿遺跡を見たのに、なぜこっちにも足を伸ばしたかと言うと、 【青い海を背に崖に立つ巨大遺跡!】っつーのが見たかったわけですよ。
全くの期待はずれ。
遺跡全体が東京ドーム(ただし壁はない)に覆われており、しかも天井が石にくっ付きそうな低さ。 おそらく去年とかに出来たのでしょうね。ガイドブックには書いていなかったもの。
「何でテントなんかたてんだよー!前のが良かったー!」とは完全に想定内なのでしょう。
Ticketを買うとまず、5分ほどのVを見せられる。 テーマは"当遺跡の説明"ではなく、"なぜこのテントが必要か"。
「直射日光で石の温度が急激にUP、日が陰ると海風で急激に冷えて、その繰り返しで石にぱりん!と亀裂が入って、大切な遺跡が壊れてしまう。だから日よけを作ったんだよ。」と言っていたようだ。
理由はわかる。 わかるけれどもー。残念。
とは言え、ここまでに一時間歩き、一人10ユーロ近くの入場料を払った以上、勿体無い精神で両方見る。 石ですねぇ・・・という以上の感想はない。 いっそ、思い切って入場券捨てる気で帰ってしまえば良かった。
Maltaの日中の気温は滞在中およそ20度〜21度。 風は涼しい。
が、日差しがとにかく強い。 東京の日差しは何となくぼやぁっとしている。空気中にある湿気の水滴とか排気ガスとかで日光が拡散されて勢いがない。 南欧の日差しははるか何万光年先の太陽から、暗黒の宇宙空間を爆走してきた光の矢印がそのまま皮膚を通り越して、細胞にぐさっとささる。
紫外線って浴びるだけで疲れるってホントね・・・。とこれほど実感したことはない。
とぼとぼとTicket売り場に戻り、(しつこいようだが戻るのに30分かかる)、さらにバス乗り場まで5分。 1時間に1本のバスを待つ。
とても疲れたので今日のイムディーナは明日に回す。 ここら辺から、どうも予定が狂ってるぞと思い、焦りだす。
Maltaなんて淡路島の2/3くらいしかない小さな島でしょう。 2,3日もあれば全部見終わってしまって、もう、プールサイドとか室内プールとかでぐだぐだしているしかやることが無くなってしまうに違いない。 じゃあホテルを楽しめるようにリゾートホテル奮発しちゃおう。 憧れの"何もしない優雅な休日"というものをを出来るに違いない。 きっと持っていった本も全部読んでしまうよねー。 何にも無くなったらDubaiのモールにあるという紀伊国屋書店に行くしかないな・・・
と、かように考えていた。
本日は火曜日。 残りは水・木・金(午前中)。
朝ごはんもそこそこに宿を飛び出し、夕方疲れきって部屋に戻る。 あれれ。 こんなはずでは・・・。
プールサイドでまったりは? スパは?
これから先の見通しも暗い。
だって、明日は午前中はハイポジウムでしょう、午後はイムディーナでしょう。これで一日おしまい。 明後日、木曜日は天気が良ければ、BlueGlotoのリベンジでしょう。 午後は特に何もないけれど・・・GOZOのツアーにくっついてきた、HarBarCruiseの只券があるのよー。 使わなきゃ勿体無い!
で残りは金曜日ですがー。 12時のチェックアウトを前にプールでぱしゃぱしゃするのって、全然イメージと違う!
こんなことなら、足場のいい寝るだけのホテルにしておけばー。ホテル代軽く半額にはなったのに。 しかし、おかしいなー。何で6泊もしているのに日が足りないんだ?おかしいな。おかしいな。
これでも、3Citysとかマルサシュロックとかは時間がないからって、諦めたのにな。 おかしいな。 あと3泊くらいすれば、一日くらいプールサイドに居られただろうか?と自問自答。
何時来るかは保証の限りでない(バス停に時刻表がないもので)バスもちゃんと着てくれて、無事Valletaに帰着。 イムディーナに行かないのであれば、今日はValletta散策に当てることにした。
日曜日に入ることが出来なかった聖ヨハネ大聖堂に入る。一人6ユーロ。 例によって、外側は質素なのに内側はごってごての豪華。
床は大理石の墓標。 毎度思うんだけど、床下に死体を置いて、その上を歩くという感覚がどうにも理解できない。 そこにあるのは身体と言う魂の入れ物であって、魂は神の御許におはすから良しということだろうか?
大聖堂の室内は見る価値合ったが、昔の武具やら祭礼服などはさっくり流し見で済まし、さて、聖ヨハネ大聖堂は終わり!。 さぁ銀のアクセサリーを買いに行こう!
道中、ウィンドウで他の店のも横目で見たけれど、やっぱりあのお店のが一番繊細で綺麗。 お店の名前は"The SilverSmith's Shop"。 後で気がついたのだが、出発前に買った本『地中海のとっておきの島 マルタへ』にも載っていた。
キラキラとした銀糸のレース編みのように見えるパーツは全て手作業の賜物。 確認するのにルーペが必要な密度に関わらず、想像を超える安さ。 帰りのフェリーの時間をにらみつつ、物色する。
ピアスとネックレスとBOXとブローチの計4点をカードでお買上げ。 (後日の請求額は9,007円。ユーロ安の恩恵もあるももの、信じられない価格!)
大満足で帰途。 埠頭でオレンジジュースを飲みながら、フェリー待ち。 夕方だが、日差しはまだまだ力強い。
外出て行くのもしんどいため、近くのスーパーで夕食を購入し、お部屋で食す。
本日のお夕食 ■ 地中海風サラダ 3.5ユーロ 流石イタリア圏。スーパーのパックサラダなのに、ドレッシングではなく、オリーブオイルとバルサミコの小袋が付いている。 ■ トマト 0.7ユーロ ■ ベーコン&チキン ラップ 3.45ユーロ
もちろんビールのロング缶とワインもねっ
満足して就寝。明日はハイポジウムだ!
alain
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