ベッドにごそごそと侵入してくるものがいる。 あ… 犬だ… しかも 結構大きい犬だ… あんた だれ? 尋ねるわたしに犬派応えた。 My name is Jhon.Nakajima… ネイティブな発音 低めのよく響く魅力的な声だ。 で、ジョンだと しかもナカジマだし… 犬派ベッドの中で体を動かしながら自分のテリトリーを少しでも確保しようと束の間努力し そのあとは眠っていた。 ベッドの持ち主であるあたしのほうが犬を起こさないように気を遣って緊張して寝ていた… これは 何のこっちゃ。 これも予知夢だろうか… 午後 腹痛… なんもする気が起きない。
新じゃが 新たまねぎ たけのこ 今年は泣きたいほどに香りがよく、そしてうまい。 なすの味噌汁 ほのかに初夏のにおい。 きざんだねぎたっぷりの玉子焼きとで朝食。
******** 世の終わりに初めてわたしたちは決定的なある開眼に至るであろう。 すなわち、人間と国家の命運が時の権力者。為政者のさまざまな活動とか 不可抗力と見える各種の出来事によって築かれ展開しているのではなく むしろ世間的には無名の人々が静かに沈黙のうちに着実に行っているとりなしの祈りによって形作られてきていることに気付くのである。 --東洋の瞑想とキリスト者の祈り 著者 アントニー・デ・メロ著より
人は知らずに祈って暮らしているのかもしれない。 仕事に集中している時 だれかの無事を願うとき。 市井に暮らしルーティーンで社会を回しているたくさんの無名の人。 祈りのようなその暮らしが地球にとりなしを続けている。
連休の合間のぽっかりとした出勤。 黄砂注意報が出るほどの黄砂の舞いよう。 同僚が窓外が黄色くけむって見える様子におののいていた。 杉の花粉も終息して来たと思ったら黄砂ですか。 杉花粉より黄砂のほうが自分の体には悪い影響が出る。かゆいし、目がただれるようになるのだ。 あれはチェルノブイリの事故の頃の話だったか ある人がヨーロッパを車で旅をしていたところ、 杜から煙のようなものがもくもくと立ちのぼっていて あれは何かと尋ねたところ、チェルノブイリの事故以降杜の木々が危機を感じて種の保存のために異常なほどの花粉を出していたのだった。 植物は切実で繊細で的確でまったく賢い…とその時思った。 今は植物だけでない地球のすべてのものたちがそれぞれに呼応しているように思う。 地面の上、海の中、空の上 世界ではまたややこしい事件が起きている。 問題はもうそんなところにはないのに。 帰りの電車の中 同じシート すこし間を開けたところに泥酔のおじさん まだ明るいのに泥のように眠っている。 おじさん無事に家まで帰れるように。 ロザリオを祈りながら おじさんのこともお願いしといた。大丈夫 …。
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