舌の色はピンク
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2022年03月17日(木) 育休打ち合わせ、祝福、ディスコミュニケーション

食パン買い忘れ。
チーズオムレツを作った。
卵4コにマヨネーズ少量生クリーム少量片栗粉少量、
バター10gくらいを溶かして卵液を流し込み、
半熟になったところでシュレッダーチーズをのせる。
二つに畳んで半分にカット。
ケチャップをかけて食べる。美味い。


職場は武道館が近いからこの季節には晴れ着姿の大学生が賑わう。
着物で着飾ったお嬢さんたちを見かけるととてもうれしい気分になる。
美しさに目を惹かれる眼福はもちろんのこと、
それ以上に、「祝い」の機に触れて胸が高鳴る。
無限の祝福を捧げたくなる。
よかったね、おめでとう。
祝福あれ、祝福あれ。
なんだか泣きそうになる。


会社で育休について打ち合わせ。
現場レベルでも厚意的に済まされそうでほっとする。
この分なら3ヶ月とれっかな。


なりふり構わない究極のポテトサラダを作りたい。
思いついたレシピを覚え書き。
熱したジャガイモはマッシュ手前までつぶして、
マヨネーズとオールスパイスを練り混ぜる。
ベーコンを少量のオリーブオイルでジュウジュウ焼き、ブラックペッパーを振る。
アボカドを潰してバターと少量のマヨネーズを練り混ぜ、ムースっぽくさせる。
人参とキュウリに塩をまぶしておき水分をとったらミキサーで細かく刻む。
これをアボカドと混ぜ合わせる。
セルクルの中にポテト、ベーコン、アボカドを重ねていき、
乾燥オリーブとスライスしたゆで卵、アンチョビを乗っけて完成。
美味しくないわけがないと思われる。
週末作ってみよ。



昼、神保町の人気中華屋へ。
がっつり食べたくなって半チャンラーメン880円に目をつける。
ここの名物で、要は半チャーハンとラーメンなのだが、
今日は味噌ラーメンを食べたい気分であった。
半チャンラーメンは味噌にできますかと問うと、できるとの答え。
果たしてそれなりに美味い。
で会計は980円。
ああ…。
いやべつに店への悪感情とまではいかないし
想定しなくもなかったけど
この
割安のセットとして成立するかどうかを問うたのに
ただ その組み合わせの注文が可能かどうか で
答えられてしまうという齟齬。
金銭的に損したとかじゃなくて
ディスコミュニケーションのお手本みたいな現実をくらって
なんかゴリッとへこんだ。


夕飯は鶏団子。
醤油と生姜、胡椒、ちょっぴりの酒を混ぜて練って、
団子にして半量は茹で、半量は一個ずつラップにくるんで冷凍庫へ。
鶏団子を茹でた汁には余ってたニラとタケノコを入れて塩コショウ、
ゴマ油を一滴。
フライパンで玉ねぎを炒め、人参、パプリカ、しめじを加えて
かるくケチャップ入れて
醤油と水で溶いた片栗粉を入れてとろみをつけて
胡椒パッパ、鶏団子を絡めてできあがり。
美味い。
スープは薄味なのがバッチリはまった。


夕食時、テレビは見ずに妻と話し合い。
僕の実家には4月のどっかで二人で行き、
その後まぐろラーメンを食べることにした。
またその際に兄が置いていってるはずのベビーカーを回収する予定。
兄には取り立てて礼品を用意せず、その代わり、
これをお祝いとしてありがたく受け取るから、
そちらもあらためて出産祝いを贈ってもらわなくてよい、と伝える方針を立てた。


食後まもなく、雨が降り始めた。
妻と二人縁側に並んでノンビリながめてみる。
今日は暖かく、半身を外に置いても心地良い。
雨に濡れた土草のにおいも鼻に優しいし、
かなり気分が良かった。
妻が庭のあちこちを差して木や花の紹介をしてくれるが
まったく頭には入ってこない。
僕はそれでいいと思ってるし、妻もそう思ってる。
いやそんなには思ってないか。
でもこれで成立しているのだ。


ヘンタイ・プリズンのグランドルートをやりきった。
んんんんん……面白かったけど…面白かったけど!
個別ルートのできがあんまり良すぎたのと、
グランドの一斉集結のアツさが
ぬきたしの体感温度にまで迫らなかった。
あとテーマの深度か…。期待しすぎちゃったな。
自己表現と表現規制の相克。
ネットでよく聞かれるような意見の応酬からの
なにかハネアガリがあるものかと…。
ぬきたし2は良かったんだよな。
トランスジェンダーを扱って、
身体が男だけど心は女だ、その精神のギャップに苦しみ
歪みきってしまったキャラクターを相手に
互いの主張を放ちきり
オレはオマエを女と見なしてやれると主人公が叫ぶ、
しかしそれでも信じない相手に、
“オレはオマエで抜くことができる”
というエクストラな答え、
で実践すらする。
…そのくらいの異次元殺法を繰り広げてほしかった。
ただまだ、おまけシナリオにあたるアフターをとっといてある。
一発逆転なるか。


職場で読んだ転生悪役令嬢漫画の話をした。
「転生悪役令嬢は見せかけドS王子をお仕置きしたい」
というちょっとヒネクレた設定の。
冴えないOLが転倒して死んだら
昔やりこんだ乙女ゲーの悪役令嬢に転生。
で、正ヒロインに対して
ドS王子たちが攻め攻めのアピールをするのだけども
本作の主人公である悪役令嬢は
その男たちのドSムーブを
あぁそういえばそうだったこいつらこんなんだったわ、
プレイ中もムカついてしかたなかった、と断じ
徹底的に糾弾して精神的も肉体的にもいたぶる。
印象的なエピソードとして、
正ヒロインが逆賊にさらわれて
あわや暴行寸前、というところで王子たちが助けに入る。
騎士団長は、もう大丈夫だ安心しろ、と彼女をお姫様抱っこする。
少女漫画らしいキラキラシーンなのだが、
そこで悪役令嬢がキレる。
つい今しがた男たちに乱暴されかかった女の子に
男が気安く触れるな、女の子の気持ちを考えろと。
本当だ。
ほかにも少女漫画的、乙女ゲー的に描写されてるから許されてる
キラキラな言動を
現実世界で経験してきた元カレのダメ行動に結びつけて
バッサリ切っていく振る舞いが痛快で面白かった。


ドイツ、愚か者の村の話。
朝三暮四みたいに数字の扱いが転倒している愚か者のエピソードで面白かった。
6人がそれぞれ子ども一人ずつを連れて12人で泉に行ったのに
帰り道には11人になっている、はて誰が溺れ死んだのだろう、と首をかしげる……
狂ってる。


2022年03月16日(水) 春間近

晴れ。朝はやや冷えていたがもう冬ではない。
弁当はビビンパ。
冷凍していた牛肉を焼肉のタレで炒めて、
ビビンパ用野菜パックと混ぜ合わせて出来上がり。
実に美味かった。


推しの子を読み直した。
やっぱ重曹ちゃんのキャラがキレてる。
当人だけじゃなく、絡んだ相手のキャラも押し上げる点で、
作中の彼女の人物像とマッチしているともいえる。
そして作画がいい。
細々とした見せ場、大々的な見せ場、いずれも映えさせる漫画力。
これでまだ6巻とか。濃密だなあ。


トライアングルストラテジーのシナリオを聞いた。
ちょっと面白かった。
鉄、塩、貿易を強みとする三国が睨み合っているという基本構造があり
でもちょっと仲良くしましょうよという企図から
鉄の共同採掘が発生する、その現場権限は鉄の国にある、
そして採掘班がお宝?…だかなんだかをたまたま発見してしまう、
それを一人の手柄にしようと隠し通した人物のせいで
三国間の緊張が泥沼化していく…
ちょっと面白い。


トキノ、いいかげん書き終えたいのだけども…。
なかなか書き進まない。
いざ書こうとすると、はじめから読み直さないとノレない。
でも読み直すと、やっぱこれ面白いじゃん、となる。
完成させたい。
ところが時間かけるほど完成度あがってくから
完成が遠くなるばっかりだ。
ていうか今の時点だと完成度が低くてもったいないんだよな。


23時半過ぎ、ちょっと大きめの地震があった。
大きいし、長い。
東京23区は震度4という観測。
宮城福島で震度6。最大震度は6強。
でもなんとなくだけれども、今回の地震に名前はつかない。
震度6強でもわざわざ名前がつかないのだ。
おそらくは被害が重度とは見なされないから。
ただ、これがさらなる大地震の予震である可能性もイナメナイ。
数日は要注意だ。


民話。アイルランド。
勤労の真面目なおっさん小人…つまりは妖精がたくわえてきた金品を
人間どもがかすめとろうとするが
妖精はうまくはぐらかして被害を免れる。
でも語り手はこれを妖精のイタズラみたいな、
困ったコだねえ的な感じで扱う。そんな…。


2022年03月15日(火) 流れやツキ、保育園えらび、SFC

晴れ。
あたたかい…とばかり思い込んでいたから
意想外に肌寒い朝にびっくりする。
日中には気温が上がるらしい。

弁当は昨日の春巻き。
一人1本じゃチョット足りないから
冷凍のソースカツをそれぞれ1コずつ足した。


外歩き用のポケットWi-fi端末が充電されておらず、
今日はスマホから直接4G回線をにつないでいた。
僕の契約では1GBを超過すると自動課金される。
だから容量が逼迫していないか常に把握しておきたいのだけれど、
それを確認する唯一の手段であるDoCoMoの専用アプリは
頻繁にアップデートを要する。
そしてひとたびアップデートを要した以上は、
アップデートするまで一切の機能が使えない。
こんなアホアホアプリを無駄に起動しておきたくはないのだが
起動する度にアップデートを要されるストレス仕様。
なにより、アップデートするにあたって
それなりの容量をダウンロードしなければならないわけだから馬鹿げている。
ホントあほだな。


ふと思ったこと。
よくある ギャンブラーの誤謬 の話で
「流れ」や「ツキ」について、
合理的な見地から否定しにかかる層がいる。
コレに対し すべてが合理性では片付かないぞ という反論はいかにも弱い。
べつに、合理性だけでもとてもカンタンに話は済むと思われるのだ。

思うに、自信満々に確率論を振りかざす人間には、前提が欠如している。
「正六面体のサイコロの目は、これまでどう出てきたかに関わらず、
次に何の目が出るかは常に1/6だ」というのは、
サイコロを振るという試行が「独立事象』であり
原因と結果の関係性が常に一定で「同様に確からしい」と設定されている場合に限る。
つまり机上の、お膳立てされた計算式の話なのだ。
しかし実際には、振る人間の手癖もあるし、
サイコロの磨耗もあり、
振る場所の高度や天気による気圧差、空調、
屋内であれば建物あるいは机のわずかな傾き、
……などなど、いくらでも
“ほんのわずかな”
変数による差があるわけだ。
だから揺らぎだとか傾向だとかは”生じうる”。
その揺らぎだとか傾向をいち早く察知できる人間が、
それを「ツキ」とか「流れ」と呼んでいるに過ぎないのだろう。

もうちょっというと、
それでもサイコロならまだ、独立性は高いと思われる。
揺らぎが傾向が”生じうる”のだとしても、
有意な差とまでは到達しにくくはあるだろう。
ところがこれが対人ゲーム……
麻雀なんかになると、人それぞれの心理が加わる分、
揺らぎや傾向は如実に増大し始める。

でも人によっては、
「射幸性のゲームなんて所詮は運ゲーでしょ」
なんて言ったりする。
でもそれはあくまで、
「確率論が計算しやすいように他事象を考慮しないで済む
お膳立てがされたペーパーテストの上で」成り立つ説なのだ。
そんな非実在世界の設定をなに信じてんのって。
科学的合理精神にのっとってるつもりでアタマお花畑か。
どっちがオカルトだよっていう。

フー、フー……。


夕飯は今日も妻に作ってもらった。
麻婆豆腐。
挽肉炒めてクックドゥーのタレをまぜて
みじん切りしたネギと湯通しした豆腐を絡めるだけだから
さすがに妻も こんなカンタンでいいのか と拍子抜けしていた。
麻婆豆腐は久しぶりだが美味い。
クックドゥーは味濃いし、明らかな添加物を感じはするのだけど美味いんだよな。


8月に予定されている義弟の結婚式について打ち合わせた。
産後1ヶ月半というタイミングは、母子ともにそう懸念ないとは思われる。
が、ややもすると主役を食ってしまいかねないのは問題だ。
でなくても、赤子は泣く、叫ぶ、周囲も巻き込まれる点で、
結婚式という場にはふさわしくない。
やはり参加は自粛しようという運びになった。
ではリモート参加するか?…については、こちらの方針より先に、
向こうの意向をうかがいたいと妻はいう。
また、祝儀についても話し合った。
披露宴に参加しないだけ差っ引いて、3万円にしようかという結論になった。
お祝いの意を示すべく個人的には5万円でもいいとは思うのだが
あんまり彼に現金を渡すべきでもないという妻の意志を尊重した。


保育園についての相談をし合った。
妻が用意してくれた近隣の保育園一覧マップ資料をもとに、
9つの候補を出し、そのうちの少なくとも5つには
見学を申し込んでみようという運びになった。
ただし保育園については、点数という基準が設けられている。
親の収入がどうとか…?なのだが、二人ともあんまり把握できていない。
それもひっくるめて、明日子ども支援センターに電話相談してみてはどうかと助言した。
助言っていうと当事者意識に欠けている感じになるか。
このあたりの現代的バランス感覚、やくい。


妻はトライアングルストラテジーを楽しんでいる。
しかしやはりストーリーに冗長さは感じるようだ。
固有名詞がやたらと多く、設定を追わされている感があり、
大局を作為や謀りでドラマティックに見せてはいるが
そのぶんだけ人物に厚みがなく薄っぺらい…といったところか。

Switchのサービスでスーパーファミコンのゲームが一部遊べるからと、
二人で何本かさわってみた。
カービィボウルは大変おもしろいゲームなのだが
妻は最初部分をちょっとプレイしただけで
なんだゴルフか、と見切りをつけてしまった。もったいない。
今度僕一人でやってみるかもしれない。
プレイできるゲームは50か60ほどもあった。
てっきり任天堂のゲームだけかと思われきやそれなりに別会社のソフトも並んでいる。
ラッシングビート乱がプレイできるのには驚いた。
小学生のころ狂ったようにやった。
友達の家で狂ったように
ラッシングビート乱やろうラッシングビート乱やろう
とせがみ
やがて狂った。ってくらいやった。
ファイナルファイトというオリジナルを知らなかったからな。
久しぶりにやったラッシングビート乱は大して面白めなかった。
コントローラーの難があるのと、
やはり協力プレイヤーが乗り気でないと発奮できない。
ぷよぷよ通もコントローラー操作に慣れずさんざんだった。
最短で必中5連鎖を組めるはずが、衰えたもんだ。


寝際には日本の民話。
耳ナントカ頭巾。
狐を助けて動物の声が聞こえるようになって
わりとバタバタッと何もかもが解決、作物は大豊作、
みんなが幸せになりましたってハッピーエンドでびっくりした。
そういえば日本の民話ってハッピーエンドそこそこあるよな。
めでたしめでたしっつって。


2022年03月14日(月) 花粉症ツライ、妻手料理、人口減少

晴れ。あったかい。
昨晩は雨が降ったようだ。
それでこの暖かさとなると、花粉飛散と虫の目覚めがはかどるだろうな。

弁当は昨日誤って茹でてしまった鶏もも肉をどうしようか、
フライパンに油を熱してからもなお悩み続け、
結局はニンニク玉ねぎニンジンとともに炒めて
黒酢と砂糖、醤油、オイスターソースで中華風甘酢炒めに。


昼過ぎから花粉症の症状が悪化。
くしゃみは回数こそ20分に一度程度だが、
一撃が重い。
そしてくしゃみから1、2分置いて、鼻水がどぱどぱ出る。
頭がぼーっとする。負担は増すばかり。
夕方にはひどい頭痛になった。
夜にはまたちょっとましに。


今夜の夕飯は妻に任せてみた。
買ってきてもいいし自由に作ってもいいと振ってみたところ、
夕方にメッセージが。
「人参とネギと生姜使っていい?」
「中華だしはどこ?」
何が作られるのかパッとは思い浮かばなかったが、
妻の好物で僕が作らず、かつ中華となると
春巻きかなと類推できた。
21時50分に帰宅。春巻きだった。
こんがりとたいへん上手に揚がっている。
色も形も申し分ない。
キッチンは散らかりまくっているがこれは仕方ない。
サラダは大根と大葉、サラダ菜にマヨネーズ。
大根は明らかに厚かったがこれはレシピを読み違えたようだ。
春巻きはしっかり美味しかった。
なんでも、19時間からずっと作っていたらしい。
つごう2時間半に及んで…。まったく大事業だ。
材料を切るだけでも1時間かかったという。
「でも皆は、15分で切り終えちゃったりするんでしょう?」
分量から察するに10分程度の仕事量だと思われたが口を噤んだ。

なんであれ慣れない料理を
ガンバッて振る舞ってくれたのだから嬉しいものだ。
後片付けは普段の倍量くらいあるけれどもやってやる。
ただ春巻き実物の揚げ具合はカンペキに良かったが、
コンロまわりには油が垂れ、こぼれ、飛び散っている。
これは果たして揚げ物が上手だといえるのだろうか、難しい。


ご褒美とばかりに昨日の残りのサントノーレキャラメルを食べた。
やっぱ美味しい。でも昨日のほうが美味しい。
賞味期限当日中か。厳しいな。


人口減少について話してやった。
論者によって隔たりはあるが、
「なぜ人口が減少しているのか」について、
実は明確な答えは出せない…という見解は
ある程度共通している。
それでも減少に歯止めをかけるためには、
こんな対策を練ればいいのではないか、
といった考えをいろんな人が披露しているが
僕はその姿勢に与さない。
そうしたソリューションの考え方をしている限りは
破綻が免れないと思われる。

少なからず、共感できる論者もいる。
人口減少についてを解決させる方向性ではなく、
人口が増減しようと受け止められる社会そのものを
形作ろうとする立場だ。
人口は労働力、購買力に直結する変数で、
人口増は限りある資源に対する諸問題を生んでしまうものの、
基本的には市場経済と好相性である。
20世紀に人々が望んできたように、
現在の社会は形成されている。
今更市場経済に背を向けきるのは現実的ではないが、
行き過ぎにブレーキをかける意識改革を模索する余地はある。
それにあたっては地縁を基とする小さな共同体の
創生あるいは復活、維持が肝要となる……。

そしてまた、僕個人としては、
問題を解決させるのではなく、
問題そのものを無化させてしまえばいいとする立場だ。
問題は問題として捉えなければ、問題ではない。
進歩主義は「問題点を克服していこう」とする。
そのために”潜在的な問題点もすべて”俎上に上げようとする。
つまりは問題を減らしながら、新たに増やしてもいるのだ。
資本主義は人々に”不要な”問題意識を植え付けて成長してきた。
電車広告にはその構造が凝縮されている。

アメリカには
“食べたいものを食べ”
“言いたいことが言える”自由がある。
そして、
そんな自由を今もって享受できていない国があるなんてかわいそうだ、
彼らにも是非我々のような生活を達成させてやりたい、
という正義を振りかざす。
彼らにとってそれはいたって自然なことで、
当たり前すぎるほど当たり前のことで、
これに反対される意味がわからないと……

……ちょっと、ここまでにしておこう。


寝る前の民話読み聞かせ。今夜はイスラエル。
もとは同じ店を共同経営していた
けちな男と大様な男が袂を分かって
それぞれ旅に出た。
大様な男は旅先で、
悪魔たちが霊薬の作り方を噂しているのを小耳に挟んで、
それで作った薬を病気にあえぐ王子に飲ませて
謝礼金を得てこれを元手に店を出して大成功した。
けちな男が彼を尋ねて、彼と同じように行動しようとしたところ
悪魔たちは盗み聞きされてるぞと感づいて、
けちな男を唐突に焼き殺した。おわり。
そんな……。
けちな男、別に悪いこともしてなかったのに。


2022年03月13日(日) 実家へPC、Switchがやってきた、金継ぎに興味

8時半起床、9時休日トースト、洗濯機を回して図書館とOKストア、
図書館では酔狂で、みんなのうたのCDを借りてみた。
10時に洗濯物を干してケーキづくりの準備整えてミュークルドリーミー。
終盤にしてはおとなしめか?
でもアックムーちゃんがオモローちゃんになってほとんどすべてが解決した。
来週も最終回マークはついていない。終わらないでほしい…。

11時から、サントノーレキャラメル。
シュー生地を用意して昨日のタルトを円形に抜いて縁にシュー生地を盛って焼いて、
その間にカスタードクリーム作って、
11時半、昼飯のぶっかけを作って食べる。
さらにプチシューを焼いて、その間に生クリームかために立てて、
昨日のキャラメルドランジュと混ぜる。
このクリームがとんでもなく美味しい。
プチシューにカスタードクリーム入れたら
表面にキャラメルをかけて固めて、組み立て。
タルトの中央に杏ジャムとオレンジピールを少量、
そこにキャラメルクリームを盛って、
プチシュー三個で囲む。
隙間と上にキャラメルクリームを盛ったらできあがり。
12時半を前にできあがった。
キャラメルを冷やす時間がなかったから歯にこびりつくのが残念だったが
味はスバラシク美味しかった。

13時、実家へ出発。
自転車の調子がちょっと悪くなってきた。
そろそろ買い替えたろか。
2年弱だから早いんだけどな。
たしか12000円くらいの安いものだった。
できれば今回もそのくらいで買いたい。
でも明らかに物価上がってる。
道中は暑いくらいだった。
薄手のコートさえも脱ぎ、袖をめくって向かった。
あと体力が落ちている。
後半、フクラハギの筋力がやや痛んだ。


14時過ぎ、実家へ到着。
めあてのノートPCを母親に手渡した。
ネットがつながってないわねえ、
といって、チャキチャキとネットワーク接続設定を表示させて
自宅のWi-fiにつないでいた。
いまどき簡明に自動化されているとはいえ、
よくもまあ70過ぎでデジタルに臆せずやってのけるもんだ。
Excelの操作も覚束ないながらちゃんと処理できてはいるし、
コンビニでプリントするためによどみなくPDF保存までしていた。
こうなるとそう出番はない。
いや口出し手出しの余地は多分にあるのだが、
本人が悩みながら試して調べての繰り返しで目的を達せられるのなら、
助言者は必ずしも要されない。
もう一つの用件であった漫画本の回収…
30冊分ほどのキャプテン翼を荷物にまとめて、
15時ごろオイトマすることにした。


帰りは中板橋を経由してから高円寺のDORAMAに寄った。
懐かしい店員さんに見つからないよう店内をウロチョロ。
しかし何も買えず。
新高円寺を経由してさらにブックオフによりつつ、
友人と約束してある16時半に間に合うよう、
また時間が余らぬよう綿密に時間配分を心がけた結果、
果たして16時半にピッタリ間に合った。
正確には16時29分30秒くらいか。
すごい…。
自分に感心した。

友人はちょっとだけスリムになっていた。
去年知り合いに紹介してもらった女性が、
痩せたら付き合ってあげる、と発破をかけてきたらしい。
「別にオマエと付き合いたくもねえしって思ったけどね?。
でもなんかムカついたから、それで痩せた」
言い回しが幼稚なのは否めず
スリムとはいっても
もとが100kg近くあったのを80kg台まで落としたに過ぎないわけだが
とはいえ食事制限してジム通いして結果出してるのは立派だと思った。

我が家に通して、さっそくSwitchをお披露目してもらった。
それとともにバウムクーヘンをいただく。
地元の美味しい店のものらしい。律儀なやつだ。
シーズンもので、桜の意匠が施されていた。
可愛いし、味わい深くもあった。
妻に珈琲をいれてもらい、こちらもキャラメルサントノーレを出してやった。
Switchはただトライアングルストラテジーをプレイできさえすればよかったが、
マリオカートや聖剣伝説なども持参してきてくれた。
ただもうまずは本命を…ということで、トライアングルストラテジーを起動。
オープニングを進行してみていた。
渋いとは聞いていたがそれは上辺の世界観だけで、
キャラクターにも雰囲気にも厚みが感じられない。
固有名詞がダサいな、とか、セリフがダサいな、とか
とにかくはじめはダサさが目についた。
戦闘も僕が信奉するFFTに比べれば至ってシンプルだ。変数が少ない。
でもこれから加速していくんかな。


友人が18時過ぎに帰った後、掃除機をざっとかけた。
夕飯はコンニャクの唐揚げ。
昨晩から凍らせておいたコンニャクを解凍しておくのはずが
スッカリ忘れていたから、
オーブンレンジの庫内を温めて、その中に入れて解凍した。
水分をギュッと絞って水気を抜いて、
そこに下味をつける。
が醤油に漬けたところで、
そういえば余っている油淋鶏の出来合いのタレを使うつもりなのだと思い直し、
改めてキッチンペーパーで水分を拭き取った。
片栗粉まぶしてカラッと揚げ焼きに。
これだけだと寂しいかもと思い、
無計画に買ってしまった挽肉をチーズとともに
余っていた餃子の皮2枚でつつんでラザニアみたいにして、
オリーブオイルで焼いた。
味は塩コショウだけ。
あと二週間に一度の、日曜日の茹で鶏…をミスった。
何も考えずウッカリももにくを茹でてしまった。
半茹での状態で取り出して、改めてむね肉を茹でた。
もも肉をどうしようか途方に暮れた。
明日の弁当の予定を鶏もも肉に変更することにして、冷蔵庫へ。


今週も19時半のダーウィンに合わせて夕飯。
コンニャクの唐揚げは思った以上に美味しかった。
歯ごたえバツグン。ちょっと噛み切りにくいのが惜しいところか。
ダーウィンは15周年スペシャルで、ほとんど総集編みたいなもの。
視聴者ランキングトップ10を発表していた。
二位がウォンバットで意表を突かれた。
で一位はダイオウイカかなと思われきや、マヌルネコ。
ハァーざんす。
出来レースみたいなもんだこんなの。


食後妻は、仲のいい友人たちとzoomで長時間会話。
僕はその間、ヘンタイプリズンをプレイした。
グランドルートはテンポよく他の3ルートで見せた課題を、
それぞれ別の解決法でクリアーしていく。
そのテンポの表現がみごとだった。
ダイジェストっぽいのに急いでなくて、しっかり描写もあって。
そしてこれまで見せてきた舞台背景の裏っかわにも接近し、不穏さも漂わせている。
ぬきたしもそうだったけど、フィクションレベルの調整がバツグンだ。
しょっぱなバカでムチャな設定から入ってるぶん
途中からそれっぽいこと言われると飲み込めてしまう。
ハッタリが効いている。
「こんな場所、まずないけど、ないのはわかるけど、
たしかにありえないとは言い切れないかも…」
と思わされるのだ。その絶妙な加減よ。


シュー生地余ってたから焼いてたら
そのさなか、お気に入りの皿を割ってしまった。
ショックだったが、かなりキレイな割れ方をしていて、
欠損もない。
いっそいい機会だからと金継ぎを学んでみようか。
最低限の道具、素材を揃えるのにはおおよそ1万円ほどのようだ。
とりあえず手引を図書館で借りてみようと思った。


入浴は23時を過ぎた。
出てからバナナジュースを飲み、金継ぎを調べつつ就寝準備へ。
寝室入りは0時半近く。
今日読んだアフリカの民話は、
ヨワヨワであるカバが昼間は水のなかでノンビリ過ごして
夜は食べ物をノンビリ得る生活を実現した経緯を描いていた。
しかし現実にはカバが強いことを知っているのでイマイチぴんとこなかった。
続けて、世界の民話という本からも一本読んだ。
国も話も忘れてしまったが、訳が良かった。
韓国の民話の方は悪文だったからな。


2022年03月12日(土) 2円贈与、池袋ベビー用品買い物、「ありがとう」

6時半起床。なぜ…。
晴れ。ほとんど寒くない。
どうせ時間あるしと1時間少々、ヘンタイプリズンをプレイした。
朝から泣いた。
紅林…というかソフりんルート、これ出色だな。
これまでのルートで一番良かった。
グランドはこれを越えられるのか?


9時前に休日トースト、洗濯機を回してOKストアへ。
レジで僕の前に並んでいた少年が、
すいませんコレやっぱり返します、と商品を店員に戻していた。
どうやら手持ちの金が足りなかったようだ。
店員は店員で、一度会計を通した後に
レジをどう処理したものか慣れないらしく、先輩店員を呼んでいる。
横目から伺うに、おそらく2円足りないだけのようだった。
さすがにこれならいいだろうと、
「お金足りないの」と声をかけ、
その場で2円をあげた。
少年はたいへんありがたがってくれた。
ありがとうございます、ありがとうございますと繰り返す。
店員さんも何度も頭を下げてくれた。
 大丈夫大丈夫、大丈夫ですよー大丈夫
くらいの意味のない言葉しかその場では出せなかった。
もうちょっとくらいは気の利いたセリフを差し出してやりたいものだけど。
クリスマス前の、雑貨屋での買い物を思い出す。
あのときはクラスメイトの女の子だかにあげようとしているプレゼントを
こちらが出資してやるのがためらわれて結局が動かずにいたが、
もし買ってやってたら、という妄想はした。
「きみもいつか、同じようにしてやってね」
とこう言ってやりたかったのだ。
しかし今回は 2円!
2円でのそれはカッコつかない。
いや金額じゃなく、実際に善意を行動にうつすだけの気構えが本体なのだが、
それにしてもカンチガイ臭が漂ってしまう。

でもいい気分で店を出た。
ありがとうと言われるのはスゴク気持ちのいいことだ。


帰宅して、10時に洗濯物を干し、さらに西荻へ向かい買い物。
ダイソーに寄ったが目当てのイヤホンは買えなかった。
1000円のものは売っていたのだけれど。
500円でいい。
どうせ今回みたいにまた、ポケットに入れたまま洗濯しちゃって壊れました、
とかすぐに繰り返しそうであるし。

11時前に帰宅、昼飯をつくる。
コンニャクのユッケ風。
そんなに美味しくはなかったが、
付け合せのキュウリが涼やかで、良い休日に昼飯を演出してくれた。


一息だけ入れて、12時半に出発。
荻窪駅までとろとろと歩いていく道すがら、
子どもと一緒にやりたいことはあるかと妻から問われた。
パッと思いつかない。
してやりたいことならあるし、連れて行ってやりたいところもある。
ただそれらはあくまで子どもの為であって、
自分主体の”一緒にやりたいこと”というと、途端に難しい。
男の子だったらまだあったかもしれない。
サッカーぐらいなら一緒にやりたくはある。
女の子相手に何がしたいだろうか。
そもそも女の子相手には、
口説くような接し方以外では上手に関われないのが僕だ。
やはり一緒になにかするというよりは、
やることなすことを暖かく見守るくらいがちょうどいい。

中央線、山手線を乗り継いで
25分程で池袋駅へ。
若い人間が多い…。
そしてこうしてみると、ここ数年でファッションが様変わりした。
テレビやネットで見かけるとおりというか、嫌でも実証を見せつけられる。
90年代初頭風とか韓流ぽい感じとか。

サンシャイン通りにも時代の隔たりを感じた。
あちらこちらの店が入れ替わっている。
それ自体はいいのだが、複数の店舗が入っていた建物が一新されて、
ユニクロや携帯キャリアショップなどの巨大資本がデデンと居を構えるようになっていて、
こうして町が死んでいくんだねと気分が暗くなった。
中学時代に通いつめていたとらのあなも無くなっていた。
めちゃめちゃ怖い黒人なんかも今はいない。
中2のころ友達と麻雀牌を買いに来て、
その一週間後に無差別通り魔が発生して戦慄した思い出のある東急ハンズもなくなった。
寂しく思いながらサンシャイン入り。
ベビーカーをひいている若夫婦がちらほらいる。
ショッピング店舗の立ち並ぶアルパを素通りしていって、
喉が渇いた、どうしてもメロンソーダが飲みたいとねだる妻を休ませて、
クレープ屋に並んだ。
昔もこのクレープ屋に並んだ覚えがある。
やたらと時間のかかるのは記憶どおりだった。
10分近くかかってメロンソーダフロートを手に妻の元へ。
アイスが浮かんでいるメロンソーダはグロテスクだったが
妻はコレが飲みたかったのだよ満足げだった。


奥まで進みいよいよ本丸、ベビザらスへ。
ベビーカーは思いの外軽く感じる製品が多かった。
その割にはなかなか安定している。技術の進歩を感じる。
バウンサーは実物を見ると、なるほどゆりかごなのだとわかる。
ベビーカーは乳母車なわけだし、
これだけ見てもまぁ道具だけでいえば昔よりずっと
子どもは育てやすいのだろう。
 
店員さんから抱っこひもについて話を伺った。
製品差は、どちらかといえば、赤子に対する向き不向きよりかは
抱える親の身体への負担が主体となっているようだ。
肩に置くか腰に置くかといった違いとか。
また、ベビーカーを併用するにあたっては
たしかに抱っこひもの出番は少なくなってくる、
ましてや歩けるようになってきたらナオサラだが、
ただ子どもが出先で寝てしまった場合、
親が抱きかかえるわけだけども連中は寝るとズシンと重くなる。
だからあった方がいいという話には説得力があった。
ただ購入時期は、産まれてから実際の子どもで試して買う、
というお客さんも多いらしい。
ナルホドこちらもそのつもりでいさせてもらおう。
ありがたい知見を得た。


店を出てからトイレに寄ってみると
個室にベビーキープが設置されている。
そういえば何年か前からそこかしこで見かけるようになった。
けれどもまともに観察したことはないな、と注意書きを読んでみると
生後5ヶ月からの使用となるようだった。
おおこういうの大事だぜ。
覚えてられるかワカランけど気には留めておく。


NITORIにも寄った。ベビザらスの向かいにあったので。
ベビー用品特集みたいなコーナーが設けられていた。
市場が拓けているのを感じる。
少子化にも関わらずこう展開しているってことは
単価に期待できるのだろう。
置かれている品の中では
子ども用の布団一式が1万円で置いてあり悪くないと思った。
今日のところは何も買わずに店を出た。

途中途中で妻を座らせながら、ゆっくり歩いて外へ出て、
路地裏の皇琲亭に向かった。
そこそこ気に入っている喫茶店だけれども人気があるのか並んでいる。
しばし悩んでから、サンシャイン通り入り口にある集に入った。
ここでも人の並びはあるものの椅子に座って待てる。
それも2分ほどで中に通された。
妻のどうしてもという願いを聞き入れ、
チョコレートバナナパフェを注文し二人で分けた。
美味しいけれども、ケーキ類ならまだも
パフェにかかる費用というのはたかがしれている。
バニラアイス、チョコアイス、バナナ、ポッキー、生クリームで
1200円というのは明らかに高いのだが、場代と思って割り切った。
ベビー用品についていろいろと話し合った。
なんといっても今日の収穫は、
買い物をそう急がなくていいという確信だ。
とくに抱っこひもは、生後一ヶ月以上経ってからでいいわけだ。


店を出て駅に向かい、とくに用件もなく西武へ。
ベビー用品のフロアでは、主に衣類が目についた。
可愛らしい服の多いこと。
とくに、ミキハウスのニットの上着がめちゃんこ可愛かった。
ミキハウスをなめていた。
いや他の製品はそう可愛いとも思えなかったのだけど、これだけは図抜けていた。
ただしオーガニックらしく20000円する。
我々の服より高い。
それでも買ってやりたくなる求心力はあった。

通路で、2歳くらいの男の子を母親が抱きかかえた拍子に、
かたっぽの靴が脱げたのを目撃した。
母親は気づいていないようだったから、
「落ちちゃったみたいです」
と声をかけて、さらに両手のふさがっている母親に配慮して、
そのまま靴を履かせてやった。
でもこれお節介なんかな。
コロナ禍でもあるし、知らんオジサンが子どもに靴を履かせるというのは…
いや考えすぎか。


一つ階を昇って、ライフスタイル雑貨のフロア。
全国の職人芸、伝統芸に根ざした製品が多くあり面白かった。
気になる皿があったが2700円。
二枚買ったら5400円。
やや重い。今回は諦めた。

全体的に、年々西武に手応えを感じるようになってきている。
パルコやルミネよりもずっと。
大人になってしまう。


帰りの電車で、それなりに混んでしまったから
妻を座らせられないと諦めかけたところで、
目の前の座席に座っていた青年が席を譲ってくれた。
二人でありがとうございますと繰り返し、
折り際にもまたありがとうございましたと繰り返した。


荻窪駅を降り、夕飯を食べて帰ることにした。
前々から目をつけていた、環八通り沿いにあるインドカレー店。
パリッと揚げてある小麦粉センベイみたいなのが…美味い。
スパイスも効いてて…からさが…タマラナイ。
肉は炭火で焼いてある。美味い。
インドカレー店、どこで食べても美味しい分、
あまり店舗ごとの差を感じてなかったけれども、
ここは美味い。違う。
そしてチーズナンを初めて食べた。
犯罪的だった。
こんなん脳汁ビュルビュル出る。
どんなに多くても年に一回までだな。犯罪だ。

二人でたらふく食って3000円。
集の会計が3900円だったことを思うと破格だ。

ちょっとウェップとなりながら帰り道をゆらゆら歩いて行く。
妻は、テレビゲームをプレイしたくて仕方ないという。
できればそれなりのやりごたえがあって、
インディーズじゃなく、かつ据え置きゲーム機で、
難しすぎず簡単すぎず…がいいという。
僕は、最近ネット上で評判を耳にしたゲーム、
トライアングルストラテジーを紹介してみた。
世界観やゲーム性が渋いと噂のシミュレーションRPGで、
しかし戦闘に失敗しても、使ったアイテムは復活、
得た経験値はママでリトライできるという仕様。
だから難しいといってもプレイしていれば勝ち越せる…。
妻はこれを気に入り、買う、もう今夜から始めると息巻いていた。


20時前に帰宅。動けない。
動けないが洗濯物は取り込む。
トライアングルストラテジーをPS4で検索したが、出てこない。
調べてみるとどうやら僕の記憶違いで、
このゲームはNintendoSwitchのみらしい。
じゃあ諦めよう、と次のゲーム探しを促してみたのだが
妻はすっかり気分がソレになってしまっていたようで、
もうSwitchを買う、とまで言い出した。
購入は3万円ほどする。
そのコストより怖いのは、
これまで控えてきたSwichを導入してしまうと、
やりたいゲームがワンサカ出てくるだろうという堕落への未来だ。
今回限りプレイするのならばまだしも…。
と考えたところで思いつき、
だめもとで友達にSwich貸してくれよと相談してみたところ、了承してくれた。
それも明日、荻窪駅まで来てくれるという。
ありがたいことだ。
その足でうちにまで来てもらい、ケーキを食べさせることにした。
スケジュールは忙しめになるが余裕がないわけではない。
むしろやる気を出した。

セトウツミを二人でチョットだけ読み、
風呂に入って、それからケーキ作りの前日準備をした。
タルト生地をせっせと作る。冷蔵庫へ。
さらにキャラメルドランジュというのをこしらえた。
オレンジの皮…今回は国産オレンジが見つけられなかったから
代替の伊予柑だが、この皮を1/8ほどすりおろして、
生クリーム60mlほどとともに煮立てて火を止め、5分ほど蒸らす。
その間に砂糖を熱してキャラメルを用意する。
キャラメルにそのクリーム液を混ぜる。
いい香り…。
バチバチいっててめちゃ怖いけど…うっとりさせる香りが立った。

さらに、明日の夕飯のためにコンニャクを凍らせておく。
ざくざくと角切りにしてタッパーに詰めて冷凍庫に入れるだけ。


0時半頃寝室へ。
今日電車内で席を譲ってもらったことを
日記に書き残しておきなよと妻に促した。
ありがとうと言ったこと、ありがとうと言われたこと、
それだけ書ければ十分いい日記だ。


セトウツミをちょっとだけ読み、
アフリカ、韓国の民話を読み聞かせて寝た。
アフリカの話は珍しく悲しいもので、
韓国の方は明日図書館に返すからラストだったけど
今回も相変わらず陰惨だった。


2022年03月11日(金) 尋常の金曜日

晴れ。そんなに寒くない。
弁当は豚バラ肉とキャベツでホイコーロウ風。
行かないで行かないでと引き止める妻を無視して出勤。


たまに見ていたQuora、
ここ最近は1日に何度も見てる。
知識を得る場として認識するのはキケンだけれども
知識欲を刺激するのは確かではあるし
きっかけにはなるんだよな。


ファイアパンチ読み終わった。
ンー……?
1巻が一番面白かった。
風呂敷を広げた上から
別の大風呂敷を重ねて広げていって
最終的に極大の風呂敷でくるんだ感じ。
はじめの風呂敷が好きだったな。
あと沙村広明リスペクトの絵柄自体はいいとして
人物の見分けがつかない、
その上同じ顔とか似た顔とか
名前を踏襲するとか錯誤するとかやってるから
話が難しいとかじゃなく単純に分かりづらかった。


夕飯はペペロンチーノ。
キャベツのあまりと、冷凍イカとエビ。
ウマーい。
味はいつも通り安定して美味いし、
今回はブリンブリンのエビが嬉しい。


テレビはねほりんはほりん。
震災復興をやめたひと。を途中から。
高校生のころから自己承認欲求のためだけに
復興支援活動をし続けて、
放課後は友達と遊びに行くこともなく
だいたいいつも活動に繰り出していた、
多くの大人たちが褒めに褒めちぎってくれた、
しかしイイコちゃん、マジメちゃんである品行方正の人品を
保っていかなければならない重圧もわずらわしく、
段々と疲れてきていよいよ辞めようと思い
SNS上で引退宣言をした、すると労いの言葉はあっても
引き止めの言葉は誰も差し向けてくれず
そのまま身を引くこととなった、
その後はガールズバー店員になった……。
なんだか示唆的だ。
納得もし得る。


寝際には今日も、アフリカと韓国の民話を読んだ。
情緒が狂う。


2022年03月10日(木) 無神経レポーター、マッ愚劣ドナルド、ハロウィン乱痴気

晴れ。まだ寒い。
朝イチで震災地の軽トラ焼きそば屋台を取材していた。
ご主人は震災で亡くした奥さんの遺影を調理スペースに飾っている。
リポーターのタレントがそれを見て
「奥さんに見守られながら作る焼きそばはいかがですか」
と質問していた。
なんか…いくとこまでいったドSプレイみたいだな。
「お前の死んだ妻に見られながら…どんな気持ちだい?」って。
いや解釈でふざけているようだけれど
それ抜きにしても単純に配慮がかけてる質問じゃないかと思った。


弁当は鶏肉の照り焼き。
皮目からパリッと焼いて
醤油と砂糖と胡椒に山椒もちょっと足して仕上げた。


昼休み、隣駅までチャッチャと電車乗って
ブックオフ行った。
帰りは歩いて会社まで。
道すがらコンビニでコーヒーとパン買って歩きながら食べた。
気持ちよかった……。
九段下駅ついてからさらにハンバーガー一個買った。
いつも路上に客を並ばせてる低劣店舗。
どう案内してるものかちゃんと学んでおこうと利用してみたら
まったくひどいものだった……。
まず路上にうろうろとまばらに並んでいる客5人ほどが全員、
並んでいるのではなく注文後に待っているだけだった。
それを店員が放置している。
「ご注文お済みのお客様はこちらでお待ち下さい」もなければ、
「ご注文お待ちのお客様はこちらへどうぞ」もない。
だから路上にこの店の客がうろうろしてる。
僕を含む未注文客もどこに並んだらいいかわからないし、
横にいる先客を差し置いてレジに行っていいものかもわからない。
なのに、よくみると案内のためだけのバイト店員は一人確保されている。
この一人は、できあがった商品を注文済み待機客に「どうぞ」と渡すだけの役で、
まばらな客連中をさばくまではしない。
というかできそうにない。
これが60代前後のうだつのあがらないオジサンなのだ。
こちらとしては店への不快さを露わにすることすらためらわれた。

まあ…こういう経営方針でやってるマクドナルド自体が
やはり愚劣で汚い。
犬畜生にも劣るモラル。
社会のゴミ。一店舗でもなくなった方が世のためになる。
二度とこの店は利用しないし、マクドナルド自体も使いたくない。


近年にわかに旺盛なハロウィンのばかさわぎについて
苦々しく感じている側だったのをちょっと見方改めた。
あれは若い衆にとっての「マツリ」なのであって、
そうしてみれば連中がゴミを散らかしていこうと
「仕方のない奴らだ」と大人たちが笑って
ケツ拭いてやるべきもんなのではないかと。
若者たちの「マツリ」なんて、
よほど管理されている場でしかもはや実現しない。
ハレとケで言えば、ある意味では恒常的にハレは実践されるようになった。
娯楽に満ち溢れ、毎日イベントは催され、
その気になればどこにだって行ける。
だから斟酌しないでもいいようなもんだけれど、
それでも、ああやって乱痴気騒ぎできる場は、もうないのだ。
いまの若者には元気がない、と”勝手に”ため息する連中が、
ああした”勝手な”発散に向けて別のため息をするのは滑稽でもある。
いや迷惑は迷惑だし規制は規制、取り締まりは軟化させるべきでないし
今もっておサムイ行事だという印象は変わらないけれど、
「若者側の気持ちもわかる」という理解の示し方じゃなく、
「大人として気構えを律する」観点も大事だと思った。


夕飯は牛肉ともやしを焼肉のタレで炒めた丼。
なんて美味しいんだ。
ていうか西荻の肉屋で買う牛肉が美味しい。
もうあそこ以外で買いたくないな。

食べながら、録画しておいた
みんなのうた60周年スペシャルを見た。
期待していたほどには楽曲映像が流れるわけではない。
こうした特番にありがちな、スタジオにタレントを呼んで
おしゃべりさせる構成のせいで、かったるい時間が長い。
「これまでの1500曲のなかから、
もっとも多く使われていた単語をAIが分析!」とか
「最も多く出ていた色は?」とか
ホントしょうもないコーナーに時間割いて
それについてさらにタレントに語らせるという…
民法ならまだしも…ばかばかしいったらない。
その分一曲でも多く流してほしかった。

僕はみんなのうたに全然思い入れがないのだけれども、
こうしてみると少なからぬ有名曲が
みんなのうた発祥だったりして驚いた。
ちいさいあきみつけた とか。
おもいでのナントカとか。
ノスタルジックな曲が好きなのは小学2年生のときから。
「小学1年生のころ楽しかったなあ、懐かしいなあ」
って浸ったのをよく覚えている。


兄からベビーカーとバウンサーを貰う件について連絡を入れた。
承諾してもらった。来週末に実家に持っていくとのこと。


21時まで20分ほど妻は原稿…文芸誌の表紙絵を描いていたが
疲れたと言い居間に陣取った。ココアを入れてやった。
ベビー用品の購入予定リストとにらめっこしている。
本来的には今の段階だと他にやるべきことはあるのだが、
どうやら気晴らしにもなっているようだ。
服などは母親にねだるつもりでいるらしく、
その話の流れで義母に電話をかけて話していた。
途中からはスピーカーホンにして三人で。
義母自身、初孫にはいろいろ買ってあげたいらしい。
ありがたい話だ。
この服を着せたい、お宮参りではこう、と盛り上がっていた。
僕は世の多くの父親に等しく、
着飾る方面にはそんなに興味がもてない。
でもまあ実際に着飾られた娘を目の当たりにしたら
舞い上がるのかもしれない。


話題の邦画、ドライブ・マイ・カーを
チェーホフと絡ませて批評した文をTwitterで読んだと、
妻が面白そうな議論をふっかけてきた。
焦点は、生きづらいオジサンの救いかたとなる。
妻の観点の面白さはなんといっても、
フェミニズム文法から発せられる逆説にある。
すなわち、
これまでさんざん”声を上げてきた”女性たちと違って、
男性たちにはそのノウハウがなく、味方や共感を得にくく、
場も形成されていない、あるにはあっても発見されにくい、
または取り沙汰されにくい…といった問題意識だ。
今日の話はあまりまとまりがなかったが、
今月中にドライブ・マイ・カーを見てみようという予定を立てた。

油絵の画題について語ってみたがイマイチ伝わらなかった。
ハロウィンの方については賛同していた。
ただし僕とは向き合い方がちがう。
妻は、もっと大人は子どもに寛容になってやるべきで、
彼らを縛り付ける取り締まりや規制などは撤廃すべきだとする。
僕はむしろ逆で、規制も取り締まりもガンガンやったらいい、
それでも連中が”本当にやりたいこと”ならば、
どんなか細い抜け道だろうと、または罰をくらおうとも、
やる奴はやる…と信じ、それを応援する立場だ。
“本当にやりたい”わけじゃないのにできてしまうゆるやかさが、
莫大な不幸の温床になっているとすら考える。
また、外からの
自由や希望や幸福の像が浸透しきっているのも問題だ。
「私には何もない」という空虚感が、なぜいけないのか?
その人には、その人だけの幸せがあればそれでいいはずだ。

僕はあさひなぐの三須さんを引き合いにして語った。
他の誰にも気づかれない自分だけの誉れを大事にしている三須さんの気高さ。
思い出しただけで泣きそうになる。


それから面白半分に、今日ネット上で見かけた、
どっかの知識層界隈で流行っているらしい問題を持ち出してみた。
「世界中のドアと車輪、どちらの方が多いか?」
これは明らかに、明確な答えを判定できる問いかけではない。
だから思考プロセスそのものに面白さがある。
今回のこれは、ドアと車輪っていう、
なんだそりゃって組み合わせが考えるほど面白い。
まずは定義付けがいる。
何をドアとし何をドアと見なさないか、
車輪と一口に言っても機工に組み込まれた部位も入れるのか…
そして、「世界中の」が肝となる。
自分の生活範囲から逸脱した広大な対象に
どれだけ想像力を及ばせられるか。
これが、なかなか人間が見えるのだ。


寝際の読み聞かせ、今日も二本立て。
アフリカの民話の方は、
清廉実直な貧者が隣の家に住む嫌味たらしい富豪に
馬鹿にされ続けこき使われてきた挙句に
もうあなたのもとでは働いてられないと
辞職を申し出たところ
「あのびんぼうやろう、よくもおれにそんな口を叩けたものだ。
焼き殺してやる!」
というオドロキの展開に。
で実際に火をつけるのだけれど
風がビュウと吹いて富豪の家の方が燃えてしまった。
すべてを失くした富豪は貧者に頼ることとなる。
そのてん末の記述が
「びんぼうやろうと馬鹿にしていた相手よりもっとまずしい、
だいびんぼうやろうになってしまいました」
ナレーションの口が悪い。

韓国の民話は今日も陰惨。
出だしで 処女が と言いだしたから
こりゃもう死ぬか犯されるわと身構えてたら
物語中盤で処女だけが死ぬ疫病が急に流行ってやむなく死んだ。
でも彼女は霊として村人の夢枕に立ち祠を作ってくれと訴えて、
近隣の人は願いを聞き入れこしらえてやった。
そして、ここがよくわからないのだが
村の人達はその後この祠に
木で削った男性器の像をお供えすると
豊漁になるとかいってその新しい風習が定着したと。
あ?


2022年03月09日(水) アホの製造業、油絵の画題、子供向け人形

晴れ。朝、やや寒い。
弁当は茄子と挽肉の豆板醤炒め。


カロリーメイトフルーツ味をたまに食べる。
健康食品としてではなくお菓子と割り切っている。
さすがに不健康だとなあと思って調べてみると
1箱(ブロック4本)糖質が40gあるらしい。
それを紹介していたページでは、
WHOが一日の砂糖摂取量を25gとしているという情報を引き合いに、
だからカロリーメイト1箱で1日の砂糖摂取限度を越えちゃうんです!
と言い切っていた。
いやいや……。
なんで糖質の話が砂糖にすげ変わってんだよ。
でももしかしたら自分の知らない常識があるのかとも思い、
さらに調べてみたところ、
砂糖1gはほぼ糖質1gと換算できるらしい。
だがだからといって、糖質1gを砂糖1gと勘定するのは早合点だ。
十分条件だか必要条件だか、
僕は学がないのでどちらだったかすぐわからなくなるが…
イコールに結びつけてはならないだろう。
で、糖質の1日の接種上限量はといえば、
400gほど。
そりゃそうだ。
糖質たっぷりのご飯でもパンでも毎日食べるのだから。
でもそれらは砂糖ではない。

「いかがでしたか?」系のページは全部潰れたらいい。
あのテの記事ページを書くためのライター指南書を
以前読んだことあるけど
賤業という言葉を世に残したいとしか思えないほど
社会の膿まるだしのゲスなナリワイだった。
でこいつらみたいなカビがのさばっているのは
グーグル型検索システムという
不潔で不衛生な垢まみれの土壌が腐りきっているからで
今ようやくネット上でも
グーグルに失望感を抱いている人たちの声が聞こえ始めてきてるけど
はやくくたばんねえかな。
こいつらのやってることってアホの製造だからな。
そうともグーグルは製造業。


夕飯は茄子の蒲焼き。
僕の方には余ったニラを刻んでのっけてみた。合う合う。


画題。
ちょっと現代アート的な発想になってしまうかもしれないけれど、
「オンラインゲームのキャラクターが行列をなしている」
という構図を油絵で描くというのは、ちょっと面白いんじゃないだろうか。
仮想現実の中でお行儀よく何かの待機列を組んでいるキャラクターたち、
という時点で示唆的であるし、
それをさらに絵画に落とし込めるというのが
現実を裏返した虚妄の最果てみたいな面白さがあるように思えたのだけど、
どうだろう、いや面白いかどうか言ってる暇があるなら
実際描いてカタチにしてみせろって話なんでしょうけども
でも油絵の技術ないし
僕はこれは油絵で描くのが一番面白いと直感しているし
そして着実な技術に裏打ちされた油絵が最適だとも確信している。
そのために油絵技術を学ぶというのも
魅力的なエピソード的ではあるけども
そんな暇ねえしな。文章描くほうが大事だ。
じゃあこのアイデアは埋もれてしまうの?って、
それはそれでもったいねえんだよな。


妻が子供用にぬいぐるみを買いたがっている。
ぬいぐるみ及び人形は、僕は反対しているが
妻からすれば
「私たちがどう思おうが、どう抗おうが、
見えないチカラが働いて最終的には
ウチの子はたくさんの人形に囲まれるよ」
となんだか恐ろしいようなことを言う。

さらに、イベントごとに興味はあるかとの問い。
お宮参りとかお食い初めとか?
赤子の間のそれってあまり浮かばないけれど。
僕としては、まぁ子育てに限らないが
世間に足並みを揃えるようないわば外圧的なイベントは好まない。
そのくらいなら自分らで勝手にお祝いごとを用意したいものだ。
ただし近代国家となる以前からある風習についてはほとんど忌避はしない。
たとえば、昔は新生児の死亡率が高かったからだろうけれども、
産まれて七日目までは神の子であって、
その先から自分の子となる、
…という見方には頷きたい。
いかにも地域差がありそうだけれども、
それにどんな名前がつけられていようと、
七日目の祝いはしっかりやってやりたいつもりでいる。


今日も民話は陰陽の二本立て。
アフリカの方は、ケニアのある民族の始祖の伝説。
二人の男女が…聖書でいうアダムとイブが…出会って
10人の娘を産み育てた。
10人の娘にはそれぞれナニナニという名前をつけていったが、
名前は9人分しかなかったので末娘には名前がつけられなかった。
それから山頂で神から神託を授かり、
9人の青年を村に迎え入れ、子孫を増やした。
その後も神託を大事にして人を増やし村を広げ、
いつしか村は立派な国となった…
みたいな話だったんだけど
いや名付けられなかった娘はどこ行ったんだ、
めちゃくちゃ面白い設定で伏線立てたと思ったら……
最後まで全然出てこなかった。打ち切りかよ。
でも解説を読むに、どうやらもとは大変長いお話のようだ。
収録にあたって簡略化したものなのだろう。
まぁそれくらいなら名付けの部分だって端折ってくれと思うけど。

続けて韓国の民話。
美しい16歳の処女が……という出だしからしてもう剣呑だ。
どうせ不幸になるんだろうと身構えたが想像以上だった。
なんでも昔の風習で、男女が婚約してから結婚するまでの間に
どちらかが死んでしまったら、
新婦の死んだ場合には新郎は新たに女を娶ってかまわないけれども
新郎に先立たれた新婦は
たとえ一度も新郎の顔姿を見たことがなかったとしても
彼の方の家に嫁がなければならない。
そして以後は貞淑であることが求められる。
男の寄り付くおそれのない隔離された場所で
編み物などをしてひっそり過ごす。
で、このお話でも、どんなに男どもに求められようと
彼女は危難を回避し続けた。
だが不運が重なりイヨイヨという段になって、
彼女は無数の蝶々となり、中空に飛んでいった。
最後まで貞操を守り抜いたのだ……。
いやなに美談みたいにしてるんだよ。
…これが短めの話だったからもう一本読んでやった。
情操の木というタイトル。
倭軍が攻めてきました。
男という男を殺し女という女を犯しました。
という
ブランキージェットシティの 悪い人たち を地でいく話だった。


2022年03月08日(火) 交際記念日、育休打ち合わせ、婚外子率

雨。久しぶりの雨。やや寒い。
また食パンを買い忘れていた。抜けてるな。
やむなく冷凍ご飯を解凍して、突貫の焼きおにぎり。
鯛味噌を醤油とみりんで溶かしたものを塗って。
しかし急ぎすぎて形は崩れた。味は良かった。

弁当は鶏ももキャベツポン酢。
僕はかなり好きなやつ。

朝イチでミキサーを特集していた。
美味しいバナナジュースの作り方の紹介では
氷を使うと味が薄くなるから冷やしたバナナを使おうとのことだったが
半冷凍のバナナが最適だと思う。
さらに常温のバナナも入れるのが極意とのこと。
おうやってるやってる。
そして長く撹拌しすぎると繊維が壊れてしまうから短く決めろと。
それには経験的に頷けもするものの、
丹念に混ぜるとアワアワになるのよな。
あのアワアワは良いものだ。


会社の管理部…人事と経理を兼ねた総務の部署に赴いて、
育児休暇についての打ち合わせ。
うちの会社ではまだ前例がない。
子どもを持つ男性社員はことごとく
妻の出産などもう十数年前のできごとで、
あとはこの期間、結婚した人間すら稀にしかいない。
いや退職していった者の中にはいたか。
それにしてもほとんどいない。
だから会社の方としても手探りとなるわけだが、
全体的には厚意的ではあった。
あまり仕事のことは考えず、
都合のいいように期間を決めてくれてかまわないという。
とはいえ実際には、現場レベルでのややこしい調整は要る。
そうするとそう長期間の休みをとるのは、
気遣いのみならず、総合的に見て自身への損失もあるだろう。
ひとまずは、どんなに短くても8週間という数字だけ示しておいた。
あとは今月のうちに現場の長たちも合わせた打ち合わせをすることとなる。
問題は引き継ぎうんぬんよりも、残業日の調整だ。
「仕事が入ってくるかもしれないから残っていないといけない」体制である限りは
まとわりつく諸問題を、コレを機会に是正できたらいいのだけれど。


妻に会社での打ち合わせを報告すると
上首尾と見て妻は喜んでいた。
今では最低でも2ヶ月、できれば3ヶ月の休暇を望んでいる。
会社内の話を人にするのはつまらないからあまりしたくない。
本当につまらない。
会社の愚痴を人に聞かせる人間を嫌悪するとき、
同時にいつも複雑な感情がめばえる。あれが自分にも向けられるわけだ。
「伝わるわけがない」のと
「一方的な見方になり公平性に欠ける」のが主要因かな。


夕飯はエビチリ。
先日義母から頂戴したブラックタイガーを解凍して、
片栗粉をまぶして長ネギと一緒にサラダ油で炒め、
クックドゥーのソースを絡める。
スープはリケンのわかめスープ。
サラダはちょっとだけ豪華に、タコにガンバッてもらった。
水菜ときゅうりで爽やかに。ドレッシングはゴマ油と醤油、リンゴ酢、塩で。
まあまあ豪華。記念日だしな。
ウマカッタゼー。

食べながら、めちゃめちゃくだらない番組を見た。
妻が敢えて見たがる、再現VTRを主軸にした海外の実録サスペンスの。
下劣な。
今回はテレ東の。
今やどの局でもチョイチョイやってるけど
構成から見るにおそらくは局を問わず
請け負ってる制作会社が同じか、二つ三つしかないのだろうと思われる。
スタジオタレントの反応を見せる画面抜き出し方とか
テロップのタイミング、浮き出方、ちょっとした演出が似通うというより同じで、
よくもまぁ人をこれだけいらいらさせてくれるものだ。
付き合って最後まで見たがくだらない話だった。
点と点とは実際にあった事実であろうとも
それらを勝手に結びつけて描いた絵図をさも
「これは実際にあったことである」
と紹介する恥知らずの手口。先祖代々に謝って子々孫々に恥じ入れよ。


夕食後のデザートには妻に買ってきてもらったケーキを食べた。
今回はホールではなく1カットずつを指定した。
久我山方面にある店で買ってきてくれたようで、
いわゆる町のケーキ屋さん、という印象が強かったと強調したが、
まずチョコレートのケーキは他の味に頼ることなく
ストレートにチョコレートが美味しかった。
ただただチョコレートなのにクリーム、ガナッシュそれぞれに
食感差があるから味わい深い。濃厚なのに後味さわやか。これは当たりだ。
僕が自分でチョコレートをどうしたって、こうはならない。
モンブランも美味しかった。ラム酒がよく効いている。
甘ったるさがちょうどいい。


抱っこひもを検討。
僕の考えでは、一応あれば役立つだろう程度のものと考えている。
少なくとも新生児の間は。
だから性能は求めない。
首がすわるまでは外出の機会が極端に少なく、
その少なく短い機会には布にくるんだ上で
最新の注意で両腕を抱きしめればいいわけだし、第一ベビーカーもある。
新生児を過ぎて、その子の特性が知れてから
本格のものを導入するのがおそらくは賢い。

ベビーカーは兄から譲り受けることにした。A型のもの。
現時点で、A型なんぞや、B型なんぞやってなってるけど。
あとバウンサー。
どちらも二つ余っていて、状態のいい方をくれるらしい。ありがたいことだ。

絵本は何冊くらい置いてもいいものかと妻が尋ねるので
ピーク30冊、最終的には10冊と答えた。
妻は、少なすぎると抗弁する。
どんなに制限しても50は欲しいとのことだ。
僕からすれば、どうあれ図書館には頼るのだし、
何よりうちには大量の漫画がある。
そして実例として、僕は絵本のない環境で育った。
それでもこんなにも…情緒豊かで…お話好きで…お話を作れもする…
のだから、0冊でもいいくらいだと主張した。
だがまた一方で、絵本により育てられた妻という実例があるのも確かだ。
さらに弱みはある。
現状、何千冊という本や漫画をかかえているのだから
今更数十冊の絵本がなんだと言われれば窮してしまう。
ただなんであれ、いっぺんに数十冊をセットで買うことはないからと、
いったんは棚上げにした。


ここ数日、人口減少についての本を読んでいる。
内田樹編で複数の著述者によるもの。
今日読んだ部分では、日本の出生率について、
結婚した女性が出産する率はそう変わっておらず、
ただ晩婚化については確かであり、
これは有縁共同体に頼らずに済む生き方として
資本主義の発展に伴う成果でもあって、
先進諸国に同様の傾向はあるのだが、
重要なのは婚外子率である、
つまり日本や韓国では結婚した上での子どもという常識が根強く、
若い男女の結婚を促進するような手当や福祉政策が充実される一方で、
これがフランスとなると結婚していない男女が子どもを持つにあたっての
地位、権利の確保をしている、
すなわち婚外子率を高めることで人口減少に歯止めをかけているというのだ。
スウェーデンも似たようなものらしい。
タテの家族構造が強い国ほどこれを是とはしがたいだろうし、
一概には飲み込みかねる説ではあるのだけど、面白いとは思った。


就寝を前に、
今日もアフリカと韓国の民話を両方読んでね、と妻がねだる。
「あれ、クセになりそう」
甘いのと塩辛いのを交互に食べ進めるみたいな感じか。
脳天気アッパードラッグと陰惨ダウナードラッグ。
サウナからの冷水風呂。
健康には悪そうだ。


アフリカの民話、今日読んだのは蛇とナマコ。
お互いに足と目を交換し合って、
ナマコは目をあげちゃったから海に落ちて海中ぐらしになった、
蛇は目を得たから人間のきらびやかな生活を見るのが楽しくって
屋根裏に住み着くようになった、
というおとなしめな話。
韓国の方はまたしても女人が凄惨な目に合っていた。


れどれ |MAIL