舌の色はピンク
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2022年03月27日(日) |
妻友人お招き、ゴッドギャンビッツ、朗読の醍醐味 |
8時半から休日トースト。洗濯機を回す。 OKストア行って9時過ぎにもどり。 風呂入って10時。 掃除などやった。
万全の態勢を整えて、10時半、ミュークルドリーミー。 さ、最終回…。あああ…。 さあどうなる… ストーリー上やるべきことは全部先週でやってくれてて 残るはアサヒくんとの恋物語くらいだが… 最後の最後でイカれた展開見せてくれるのか…? という予想をすべて覆し、まさかのふりかえり総集編。 ああ本当にカツカツだったんだなとかえって頭が下がる。 2期を完走してくれただけで十分だ。 最後の最後もバタバタッと終わったから なんか終わった感がなくって、そうすっと喪失感もなくって、 けむに巻かれたようで、しかしとにもかくにも悲しまずに済んでよかった。 ただ最終話サブタイが1期のOP曲のサビからとってて まさかその曲がかからないとはな。やるな。
11時、そうめんの用意。 薬味は大葉、小ねぎ、みょうが、いりゴマ。 美味しかったけどもやや肌寒かった。 もうちっとあったかくなってからだな。
食べ終わってすぐ、シュー生地用意してタルトシューを焼く。 その間にカスタードクリームを用意。 掃除も進めつつ、今度はシュークリーム用にシュー生地を焼く。 キャラメルクリームを用意。 掃除。掃除。
14時来客。 妻の友人3人。 彼女らは10年以上前から知っているが 3人とも着々とキレイになっている。 口に出すとワザトらしい感じにしか言えないので わざわざ僕からそう伝えることはない。
手土産にそれぞれ、ラベイユのジュースと練り切り、 クッキーを頂戴した。 妻が家を案内している間に僕はサントノーレキャラメルを仕上げた。 キャラメルクリームが…ぼそぼそとして美味しそうじゃない…。 とてもげんなりした。 妻は娘の名前候補を相談していた 維乃が一番人気だった。 そうか…維乃か… いちばん無難なようだ。 葉結はやや推せないようだったが こういうつもりでとアピールするとうなずいてくれた。 淡がもっとも不人気だった。 ペンネームっぽいと。
サントノーレキャラメルを出した後 僕は洗濯物を取り込むなど家事にいそしんで、 それから渋川栗のラビオリを用意した。 評判はまずまずか? めちゃめちゃ美味しい!とはならなかったな。
その後、いただいた和菓子を頂戴した。 練り切り。 可愛いし美味しい。 思った以上に美味しくて驚いた。
連中はしばらく雑談を楽しんで、 夕方を前に何か手軽に遊べるボードゲームはないかとの相談を持ちかけてきた。 カードゲームになるがゴッドギャンビッツを推した。 10分ほどルール説明した後、さっそくプレイしてもらう。 なかなか盛り上がっていた。 知力と運、たがいの思惑を読んでいく駆け引きなどが試されるゲームだが 4人間でのバランスが良かった。
それまで同室に居座るのは遠慮していたのだが ゲーム中はアドバイザーとしてスミッコで本を読みながら待機していた。 図書館で借りてきた、若者の貧困についての本。 前時代とは様変わりしつつある現代の貧困について 行政やNPO法人がいかに対応してきたか書かれている。 読みながら、ああそういえばウチも母子家庭だったし 母親は生活困窮者で僕らは学費にも貧していた、 りっぱな「若者の貧困」の体現者であったと思った。 全然自覚はなかったけど。 目の前にいる娘さんがたは4人とも、 まぁ実際にはどんな家庭であったかはわからないけれども、 一言にすれば中流家庭以上の育ちではあるようだ。 だから本来的には価値観の礎が僕とは違う。 まともに口が聞ける間柄じゃないんだよな、 とどこかで壁を感じる。 階層的な劣等感もつわけじゃないにせよ、ただ単純に、 人間としてのベースが違うと、たまに思う。
19時過ぎに解散。 後片付けをサッと済ませて飯を作った。 なんだか食べたくなったのでチャーハンを。 ニンニクとイカとキャベツで。 美味しい…。 油っこいけどシンプルに美味しい。 ダーウィンはアユモドキ。 用水路やら田畑を人間どもが アユモドキのためだけに毎年調整してやって、 ようやく30匹程度には居ついてもらっているのだとか。 それでも存続が危ぶまれているのだとか。そんな。
20時、義母と義祖父から電話がかかってくる手はずだったが 予定が遅れ21時過ぎになるとのことで、 いったん寝室に行って一緒に漫画を読んだ。セトウツミ6巻。 それから民話も1話だけ読み、ちょうど21時になって、 5分ほど電話をした。 4人いっぺんにスピーカーホンで話したのだが 声が割れやすく ご高齢の上に広島弁である義祖父の話は殆ど聞き取れなかった。 でも 「なんでも、いいようにいいように考えるんじゃけえよ」 「毎日が幸せよ」 という言葉は聞き取れた。何度も言ってくれていた。じゅうぶんだと思った。
夕飯にそれなりの量のチャーハンを食わせたのに 21時半を過ぎてどうしても米が食べたいと妻がゴネる。 今日手土産に生姜おかかのふりかけももらっていたので ご飯をあっためて食べさせてやった。 僕も一口もらったが絶妙に美味しかった。
入浴後、処理し損ねていた鶏むね肉を茹で、 そのほかの家事も済まし、0時過ぎに寝室へ。 もはや毎夜の恒例、民話を読み聞かせ。 話の内容も面白いけど、朗読自体を楽しんでいるところもある。 演劇芝居とは違い感情をあまりのせないのがミソかも。 淡々と読んでって、セリフのところは人物ごとにちょっとだけ演じ分け。 そして全体的にゆっくり読む。 この ゆっくり読む というのが独特で、 つい早口で読んでしまいたくなる自分には ちょうどいい訓練になる。 ごまかしにくい。難しい。 それがなかなか楽しい。 喉はとっても渇く。 寝床にコップ一杯の水を置くようになった。
2022年03月26日(土) |
掃除、義母おまねき、パフェ |
晴れ。朝はやや冷え込み。
9時から休日トースト。 あいかわらずマヨネーズが美味しすぎる。 9時半、図書館へ。本の取り寄せを2冊お願いした。 OKストアで買い物を済ませ、帰宅後には朝風呂。 天井や換気口を含め、浴室をこれでもかと全面的に掃除した。
10時半、洗濯物を干し、家事をこなしている間に 念願の座布団が届いた。 赤茶、藍、山吹、深緑、 いずれもくすんだ和っぽい色合いで、とてもそそる。 部屋に合う。 「旅館みが増したね」 という感想が漏れた。 初めて み というネットミームを使った。
11時半、辛ラーメン。妻はカップそば。 庭で食らう。やはりいい。幸せだ。
0時半、掃除。 家中を片付けていく。 本当は大掛かりに整理し直していくつもりだったが なんといっても妻が不調子につき 大物配置は現状のまま中小の物をまとめキレイにするとどめた。
義母が14時に来る予定がちょっと延びたようで、時間を持て余した。 その間に不十分だった箇所の掃除でもしていればよかったのだろうが、 どうにもこのテの 間延びした時間 の取扱いは不得手で、 見定めていた照準がぼかされ、なんにもやる気がなくなってしまう。 ただノンビリと待って、14時半過ぎに連絡が入った。 僕はバス停まで迎えに行った。 お義母さんは手荷物を提げている。 持ちますよ と声をかけかけたが 明らかに我が家への手土産でもあるそれを 今この場で持ちますよといいがてらに受け取っていいものか悩み 結局は言い出せなかった。 これこういうときの正解あんのかな。 いやこういうときの正解のなさが人間社会の面白みなのだけど。
テレビが大きくなったねえと驚かれた。 買い替えたのが年末だから それ以降来てもらっていなかったことになるのか。 ちょくちょく電話でのやりとりはあっただけに意外だった。 テレビの値段を40000円くらいと伝えてしまったが 後から調べ直したら56000円だった。えらい違い。
名前は、葉結を推してくれた。 維乃はちょっと弱いようだ。 淡は、タンと読んでしまわれるだろうと懸念していた。 しかしいずれも可愛いと。 とても参考になった。
手土産にいただいたイチゴがメチャウマだった。 甘くって…練乳も何もいらない。 ただ食べるだけで美味しいというイチゴ。
それから義弟と三人で電話。 結婚式について打ち合わせ。 誰を呼ぶの呼ばないのといった話などした。 僕は義弟に、当人の気持ちが一番だから、 君がしたいようにするべきだ、 ちゃんと伝えれば必ず皆に納得してもらえる、 ただ気持ちをハッキリさせないでいると皆困っちゃうから まずは自分の意志と向き合ってね、 といった意味のことを言った。 けどあまり呑み込んではもらえなかった気がする。
16時前、雨が降ってきた。 あわてて洗濯物を取り込んだ。 かろうじて無事といったところか。
17時過ぎ、揃って西荻へ。 お義母さんが目当てとしていた二件のランプ屋のうち 一件はガチ目の欧風アンティークで こちらは外から見ただけで遠慮しておこうということになった。 その先の珈琲屋で豆を買った後、 僕らは銀行に預金しに行くつもりだったが 妻がキャッシュカードを忘れたとのことで それならばいっそ着いていこうと、二件目のランプ屋まで案内した。 いつぞや買った…買わされた、トルコランプ専門店。 今日も店主は親しげに話しかけてくる。 小サイランプアルヨ? ドコニ住ンデルノ? だがお義母さんは、これといって欲しい物が見つけられなかったようだ。 4分ほどで退店した。
駅前でお義母さんと別れ、 それから妻がネット上で目をつけたという店に パフェ目当てで向かってみた。 席数少なめのカフェバーで、僕らはカウンター席に案内された。 だがメニューを見て驚がく…。 パフェが2500円もする。 それでも本当に食べたいと思えるパフェならかまわないのだが、 2品あるパフェのうち1品はおかずパフェというもので、 もう1品は季節のパフェと銘打って、 桜をベースにアレコレと盛り付けている。 ところがこれがどうにも美味しそうに見えない。 意識高そうなだけで、実を伴っているとは見なしにくい。 ましてや2500円かけてコレというのは…。 すでに着席して水まで飲んではいたが、妻と念入りに相談して、 不躾ながら今日のところは店を後にすることにした。 これは本当に大人気なく、またお店側への心苦しさも強いものの、 パフェをいただくという貴重な機会を十全に満足したいという欲がまさった。 店員さんはこのキャンセルを快く受け入れてくださった。 また機会を見つけて来ますと伝えた。 嘘ではない。 おかずパフェは、今日の気分にそぐわなかっただけで興味はある。
小雨の中それいゆへ向かった。席は空いていた。 チョコバナナパフェ800円。 これだよねというスタンダードなもの。 2台注文して頬ばると、まさしくこれだよこれと、 パフェ欲が満たされた。 どれだけシャレぶったケーキつくって食べようと、 このわかりやすい甘味の暴力にあらがえんときがあるんだよな。 とはいえパフェは後半になるにつれて重たくもなってくる。 僕の好みで言えばチョコバナナクレープの方が上だ。 ああ食べてえなあ。
それいゆにいる間に雨は本降りとなった。 マイロードに入って肉屋で肉を買い、 妻は花屋でミモザを買っていた。 売れ残りをわずか200円で買えたらしい。 外は風が強まっていた。 傘を差したとたんにコウモリになる。 さいわい雨は弱まっていたから、 ちょっとだけ濡れながら帰ることにした。 帰宅間際になってまた降り出す。 今度は風が弱まっている。 なんとかかんとか家につき、 暖房をつけっぱなしにしていた部屋で暖まる。
ちょっと疲れてしまったのと、胃腸が乱れていたのとで、 20時近くまではごろごろと休んで、夕飯は10分で仕上げた。 麻婆茄子。 はじめてのこころみ。食べたのすら初めてかも。 夫婦ともに元々は茄子が苦手で、 食べられるようになってからも なんとなく汁気でグジュグジュになった茄子はダメだろうと尻込みしていて、 しかし今や茄子が好きといえるまでになったから とうとうやってみたわけだ。 美味かった。 感慨深い。
食ってから妻はゲーム、僕は読書…をする気にもなんだかなれず、 寝室で身体を暖めながら漫画を読んでいた。 それからしばし妻と交代してゲームを… カービィボウルをやった。 Switchでプレイするとプレイ時間の巻き戻しができてしまうから ちょっとしらミスを手軽に何度でもやり直せる。 やり直しありがたい…このゲームとの相性が良すぎる。 いやヌルゲーになるからゲーム性は半減なんだけども このゲーム1面につき8ラウンドあるのに その途中ワンミスでもしたら 世紀のやり直しは1ラウンド目からになる仕様で、 やりこんでいた小中学生の頃は本当に精神を消耗したのだ。 今こうして大人になってヌルい大人プレイで 颯爽とクリアしていくのは、あのころ夢想していた夢をかなえているのだ。 とても楽しい。
物件売買の情報見ていたら いつぞや福生で見かけた米軍兵士用居住地が売りに出ていた。 ちょっとコミュニティーっぽくて面白い土地柄だったんだよな。 実際済むとなったら不都合多すぎるの目に見えてるからあくまで妄想まで。 でも今回情報公開されていた家は部屋づくりも面白かった。 店っぽくて。 店っぽい部屋いいよねえ。
明日のケーキのために、タルト生地とキャラメルオランジュを用意。 で入浴、家事、民話。 ろくになんもできん一日だった。
2022年03月25日(金) |
ストレスと髪、換気扇死亡、エクリチュール |
晴れ。あったかめ。 それでも朝は暖房をつけている。
弁当は少量の豚バラ肉と多めのキャベツでホイコーロウ風。 ほんと豆板醤だけでカンタン横着料理になってる。 あ、みりんもチョットだけ加えてみたか…。 しかし今日は豚バラにナスを合わせるつもりだったのにと、 後になってから気づいた。 ナス余っちゃうな。明日の夕飯につかってみようかな。
換気扇がお亡くなりになった。 一昨日くらいの時点で音が不穏で グオ オオウオ ウオオオオオオ! と激しい雄叫びをあげていたのだが 今朝はもうウンともスンとも… おお あれだけ元気だったのに。 調べれば今からでも手入れのしようがあるか? しかし忙しい朝にはやってられない。 土日に対処しよう。今日のところは諦め。 調理の臭いが部屋中にこもった。
毎朝8時からのテレビには今も困っている。 Eテレの教育番組は子供向けだけあって 同じ内容を繰り返していて飽き飽きしつつある。 8時15分までナントカごまかしたら NHKの朝ドラも終わって朝イチが始まるのだが 今週はずっと再放送というのか 過去の映像をVTRとして垂れ流していた。 それもそんな昔じゃない…数ヶ月しか経ってないようなとこからだから 見覚えあって退屈すぎた。
やや早めに朝仕度が終わり8時半前に家を出れた。 寒くなくなると朝動きやすくっていい。
ここ一年ほどで白髪が増えた。 まだまばらといえるレベルだからいいけれども、増えたは増えた。 一時期心配していた生え際の後退は、まあ進退なしに落ち着いたか。 2年くらい前から1年くらい前までが精神的にキツくって ここ半年くらいは安定してる。 身体には時間差で現れると思う。
図書館の大魔術師読んだ。4巻まで。面白い。 どうしてこのシナリオをエロゲで味わえないのか。 エロゲにピッタリなんだけどなあ、もったいないなあ、 もちろん世間としては エロゲなんかにする方がよっぽどもったいないだろってハナシだけども これがおれの直感的な感想だからよお。
夕飯はさばの味噌煮。 冷凍のサバなのにいやに美味しい。 生姜とネギとともにミソみりんで煮立てただけなのに どうしてこんなに美味いのか。
なんとか夕飯とその後の片付けはしたが ものすごいダルさ。 今週ずっとダルかったけど 大抵は週末に向けて快調へ寄っていくのに。 これコロナの初期症状なんじゃ…と不安にまでなった。 でも熱や他の諸症状はなし。 ただただダルい。
妻にエクリチュールについて説明をした。 もともとは文学部でそれなりにがっつりやっていたはずで、 それこそ昔は妻が勉強している本を盗み読んで学習した覚えがある。 あれからいくらかの人文学の本を読んできて、 エクリチュールには複層的な意味があると知れてきた。 今回呼んでいる内田樹先生の本では、社会言語と言い換えている。 バルトが強調した言語における三つの概念のうち、 ラングは母語、スティルは好悪とまとめることができ、 その間にあるのがエクリチュールだという。 ラングは外面世界と癒着し、スティルは内面世界の発露といえるから、 間のエクリチュールの領分は社会となる、とするとわかりやすい。 ただエクリチュールは、その定義付けよりも、 その概念を用いてなにができるかの方がずっと厄介だ。 エクリチュールの概念による批評を試みたり、 批評文をエクリチュールの方式にはめこんで解体してみたり、 そうした実用の場面においてドンドン難化していく。 僕もそのへん曖昧だからうまく説明はできなかった。
民話を読んで寝た。
2022年03月24日(木) |
イヤホン戦争、感情論を切り捨てるな、弱者の叫び |
晴れ。 まだ寒い。 日中は気温が上がる見込み。 週末は暑いくらいになるそうだから寒暖差に気をつける。
弁当は生姜焼き。 妻が昨日あました豚コマを 醤油砂糖生姜酒のタレに漬けておいたので それを油も引かずにただ焼いただけ。
ワイヤレスイヤホン、くじけずリトライ。 デジタル機器も結局は物理機構だから まったく同じ施行でも 繰り返せば違う結果になったりもする。 で10回くらい繰り返したところでつながった。 しかし音が出力されない。 今度はそっからまた、できるかぎりのことを試していく。 すると一度だけ音が鳴った。 だが途切れ途切れ。 これではまったく用をなさない。 しかし直感的に、 これこのまま放っておいたらちょっとずつ 音の途切れがなくなっていくのでは…と 根拠なき期待がほとばしった。 果たして数分耐えてみると、 しだいに音の途切れが緩和してきた。 そして10分ほどでほぼ正常に鳴るようになった。
よかったよかった、で済ませるほど人間できてない。 この本来あるべき格好にたどり着くために、 昨日今日で都合1時間は無駄にしてるのだ。 そもそも有線ならば、という問題も解消されていない。 ただそれはそれとして、 根拠なき直感が正答を導いたことだけは愉快に思った。
感情論について。 理詰めで物を考え(てると思い込んで)る層が たびたび敵視する感情論は実のところ一義的じゃない。
「自身の感情を論理の中枢に組み込んでおり、普遍性、客観性が確保されず、 広く適用するには妥当といえない論理展開に陥っている」 これは感情論と呼ばれるだろう。 例として。 …私は過去に身内を殺されたことがある、 本当に悲しかった、さらにそれがきっかけで人生が狂った、 他の誰にもこんな思いはさせるべきではない、だから殺人はいけないことだ。…
さらに
「議論を始める前から自らの答えが定まっており、 その固定された答えに向かって理屈がこじつけられ、論理の飛躍や転倒が起きている」 これも感情論と呼ばれるだろう。 …殺人はいけないことだから、殺人に使われるような道具は流通を規制するべきだ。 殺傷事件の記録を見ると刃物が多く使われている。 だから包丁を始めとする刃物を誰もが買えないようにしなければならない。 それで支障があったとしても仕方がない。 なぜなら殺人はなによりいけないことだからだ。… 例に挙げたのは二つだが、この他にも感情論と片付けられる論の様式はいくつもある。 それらを一緒くたに「感情論」と名付け、等しく無価値と見なし、 「感情論だから」と切り捨てる態度は、到底理性的とはいえない。 「感情論だから」と切り捨てる態度は、まさに彼等がそう判断した理由から 「感情的な」振る舞いとなってしまう。
まず 「それは感情論であるのか」、 次いで 「どんな感情論であるのか」、 さらに 「なぜ感情論ではいけないのか」、 ……最低限このくらいは考えるべきなのだけど、 その程度すらも面倒臭がって自明扱いしたがる横着者は、 そりゃもうあなたは理屈側じゃなくて感情側ですよって話だ。
僕は、いわゆる感情論のほとんどに価値を置いている。 命題を繊細に切り分けて、適用すべき部分にだけ慎重に限局すれば、 大いに意味も意義も認められるのだ。 だから自称理屈屋が安直に感情論をばかにしている様には呆れる。
それなりに理詰めで物事を考えてきた自負のある者にとっては ヒステリックな声など相手取りたくないだろう。 まるごと聞き捨てたい、切り捨てたい、 そういう”感情”もわかるだけに、 諭されるのは本来君らのほうだよ、と思うのだ。
あと感情論に対して理屈屋なりの反論をして一向に埒が明かない、というのも、 だいたいアプローチが妥当でない。 相手の論理の破綻を指摘するよりも、 相手の中でだけ成立しているらしい論理の整序をすべきなのだ。力を合わせて。 そうしてようやく、 聞くに値しない感情論でしかなかった話に、論理めいた道筋が見えてくる。 これがスタート地点。 こっからあとは、相手を納得させることだ。 あなたの言っていることは部分的には正しく、 たしかに、これこれこういう場合には妥当である。 しかしながら、私の論もあなたの論も、場合が違えば妥当でなくなる。 今回の場合に妥当であるかどうかを、今一度考えていってみましょう。…
ディベートのような「議論そのものが目的」であるケースを除けば、 おおむね「議論は何らかの目的のための手段」に過ぎないはずだから、 その目的の方を達成するために理は最大活用されるべきなのだ。 であるのに、対話者の非論理性を難詰するのに終始しては、 イヤハヤかえって理に振り回されている。
弱者の叫びについて。 たとえばブラック校則で、 女子生徒の下着が白でないとけない決まりがあり、 それを男性教師がチェックする悪習がある、 実際に私の学校ではそうだった… という”叫び”があると、 そりゃあ学校がオカシイよと、つい信じてやりたくなる。 というか、そこに疑念を挟むと「寄り添ってない側ね」って扱いをされる。 しかしそこは切り離して考えるべきだろう。 問題の焦点がブレるから。 恒常的に男子教師が担当していたのか、それとも状況次第であったのか。 チェックするというが毎回どの生徒に向けても無条件で視認していたのか。 ある問題事を非難や批判、あるいは摘発、告発しようとするにあたっては、 たいてい、非難しやすく、批判しやすく問題点を抽象する。 多くの人が多くの場合そうする。 しかしここには、ものすごくたくさんの事情が省かれているわけだ。 省くこと自体に正当性も認められるけれども、 そうして問題事を解決できたとしても、 うわべの問題が取っ払われだけで根っこの部分に干渉できておらず、 これが後の火種になる……てことはままある。
疑いは信頼と離反しない。 むしろ信頼を構築するためのパーツであるはずだ。 無条件的に弱者の言い分を信じる姿勢は 果たして彼らのためになるだろうか。 表面上の優しさにとどまって、 いずれ結局は肥大した害を食らわせちゃうんじゃないか。
告発されている側を擁護するためってわけじゃなく、 告発側の正当性を保つためこそ、 両者の言い分を公正に扱うべきだ。 そして片側の言い分しか聞けていないときには、 もう片側になんらの悪感情をもつべきじゃない。 いや悪感情が発生すること自体は仕方ないにしても、 見えていない事情について察しようとする努力はするべきだ。
それが、弱者に優しい社会のありかたってもんでしょうよ。
今日は西荻から。 肉屋でラム肉を買うはずが品切れ。 たずねてみたところ、しばらく入荷はないとのこと。 ガーン…。 やむなく、調味済みの牛肉買った。焼けばいいだけのもの。
電車内でちょっとだけ乗り物酔いしたような感覚に見舞われて、 帰宅してからすこしだけ休んだ。 妻も、痛んだ腰をいたわって休んでいた。 僕は数ヶ月前に実は腰を痛めていたと白状した。 たしか初日だけ伝えてたきり、以降は隠していた腰痛。 「それ病院とか行かなくってよかったの」 「腰の痛みだからね…。安静にしてろってなるだけだから」 「そうかもしれないけど…」 「きみも、できることはほぼないから、ただ休んでたらいい。 そして不安にならないことだね」 「妊婦で、ずっと痛む人もいるんだって」 「そりゃあ情報が省かれてるよ。 個人差のレベルで、妊娠が理由となる腰痛が発生する妊婦さんがいる。 そのなかに、割と長期にわたって断続的な腰痛に苦しむ人がいる。 そのごく一握りのなかに、出産まで毎日ずっと腰痛に苦しむ人がいる……。 ずっとって言えば悲観的にも捉えられるけど、 だいぶ可能性は低いだろうから、あまり心配しないほうがいい」 と伝えてみると、まずまず納得したようだった。
妻にとって腰の痛みは 出かけたいのに出かけられないという絶望に結びつくらしく 精神的にキツそうだった。 パフェが食べたいという。 「喫茶店で。一緒に。パフェが食べたい」 「年中家でケーキ食べさせてもらってると、人はこうなるんだな」 「パフェ食べたい」 「いいよ」 「いいの? かわいそうだから?」 「うん。悲惨だから」 「やった。パフェだ。調べよ。『にしおぎ』、『パフェ』、『おしゃれ』…」 土曜日に食べに行くことになりそうだ。
牛肉はそれなりに美味かった。 にんにくの芽が嬉しい。 なぜかこのあたりのスーパーや八百屋には置いてないので。
食後20時あたり、買い出しへ。 荻窪に行って富澤商店で粉糖を買うつもりが、品切れしていた。 店員さんに訊いてみても、今は1kgの製品しか置いていない。 400gがちょうどよかったのだが…しかたないか、と諦めかけたところで、 純粉糖なら200gで置いていると指し示してもらった。 「純粉糖だと、どういった違いがありますか」 「グラニュー糖だけなんです。普通の粉糖だと、水あめとかが入っていたりもするので」 なるほどいつかどこかでそんな説明を読んだ気もする。 しかし袋越しの手触りでは塊ができているように見える。 「固くなりやすかったりしませんか」 「固く…は、大丈夫だと思います。私もいつも、純粉糖の方使ってます」 その言葉を信じて、ちょっとだけ割高な純粉糖を買った。 あと渋皮栗のパックを。 その足でOKストアにも寄りトイレットペーパーや炭酸水などを買った。
21時前に帰宅。 妻はゲームをしていた。 「面白いキャラが入ったよ」 「見てくれが? 言動? 性能?」 「ぜんぶ」 見るとブリキ人形であった。 「まさか人間じゃないとは」 「でもこれ、誰だっけ、声優も有名な人だよ」 釘宮理恵。 「とらドラの、タイガーの人だね。ものすごい上手な。 そして…ミュークルドリーミーの、ゆにさまでもある」 「ああ」 聞こえてくる声は確かに聞き覚えがある。 「日曜までは…」 「え?」 「日曜まではいい。この声を聞いても。 でも日曜が過ぎたら…。 ミュークルドリーミーが終わってしばらくは、 この声聞きたくない…」 妻は笑っていたが、僕には真面目な問題だ。
妻が初恋の世界を最新刊まで読み切った。 西炯子の。 楽しんでくれていたようで何より。 魅力的な女は多いのに魅力的な男がいない、 という意見を合致させた。
今夜の寝入りの民話読み聞かせは日本から。 頭に柿の根を植え付けられた男が これだけなってるんならっつってその柿を売るようになって 枯れたら今度は頭からキノコが生えるようになって同様に売って 今度は頭に池ができて鯉を売って 最終的には頭に野原ができて それを畑として耕して農作物を得られるようになって 人にその農地を貸すようにまでなって 地主になった。
狂ってるにもほどがある。
2022年03月23日(水) |
ワイヤレスイヤホンの害、湯神くん、妻料理 |
寒い。真冬。 尋常じゃない。 こごえながら朝支度。 妻を起こす前にコーヒーとともにトーストを一枚食べてしまった。 妻を起こしてさらに一枚。 昼飯は鶏もも肉とキャベツを炒めてポン酢で味付けしたもの。 手抜きだけどテッパンで美味い。
iPhoneのですねー Bluetoothのイヤホンがつながらなくって。 何をどう試しても。 再起動やデバイスの認識を解除、 その他やれる限りのことを全部やってもダメ。 調べても、自分の試したこと以上できることがない。
ものっ
ッッ
……ッ…
………
…ッすごい腹立つんですねー 何が腹立つかって、 そもそもiPhoneに有線イヤホンを差せなくなった、 これに激怒してたんですねー 選択肢がある分にはよかったのに ワイヤレスしか受け付けられなくなって いちいちイヤホンの電源押して Bluetooth認識させて ハーウォン ペーリン ケネクテッ とかいう外人女の声聞かされて 毎回ちまちまちまちまストレスがある。 有線はハイ差しました、で1秒後には使える。 ワイヤレスイヤホンはどうしたって数秒はかかる。 しかも不具合もある。 なにコレ。 「有線イヤホンを差せない」 という仕様変更自体そのものを本来否定したくもないのだが、 それには 「ワイヤレスイヤホンの不利点の解消」 が最重要課題であるのに そこんとこをおろそかなまま 利益優先でユーザーに迷惑かけるって
ホンッ ッ…
………
……
……………
…ッットーに恥知らずだと思うんですねー 関係者一同は尻に 恥 の一字を焼印しろ。
湯神くんには友達がいない。一気読み。 良かった……。 キャラクターがドンドン立っていって皆を好きになる。 ヘンに漫画的技術がなくって、イマっぽいあざとさ皆無で、 キャラクターに集中できる。 キャラクターの関係性もよく、 後半になるにつれてグッとくる。 ちひろちゃんええやっちゃ…。 ラブコメでもなくギャグマンガでもなく萌え漫画でもなく、 なんのジャンルになるのだろうこれは、思春期コメディーでいいのか。 このテのコンセプトで 本当に「友だちがいない」を貫き通して かつ「恋愛路線に頼らず」最後までいったのはメチャ良い。 そう思える自分ですら、途中途中、 そっち路線を期待しそうに…というか期待させられちゃってたもんな。 でも読者の安い期待におもねらず、よくやりきってくれた。 しばらく余韻に浸れる良さ。
夕飯は妻が用意。 夕方を前に やはり腰が痛むから買い物できず諦め、 という旨のメッセージが入っていたのだが、 20時頃には ちょっと楽になってきたから買えた、つくる、 と予定を翻し、 豚コマの丼をつくってくれていた。 甘辛いタレと大根おろしが絡まされている。 一緒に盛られたベビーリーフと大葉が嬉しい。 僕はサラダだけ用意して、 今も腰が痛むと嘆く妻をねぎらいながら食した。
正直なところ 後片付けの難などをひっくるめると 自分で調理したほうが総合的には楽なのだが 僕が妻の料理上達の機会を奪ってきているともいえるし やはり任せられそうなときには任せることにする。
土曜日に家へ来るかもとされていたお義母さんは キャンセルとのこと。 予定としては楽になるけれど もてなしの機を逸してやや拍子抜けの気持ちもある。
今夜の民話読み聞かせはアフリカもの。 荒唐無稽。 前後のつながりが不明瞭で アッパー系ドラッグ決めてるとしか思えない。 アメリカとは違うと思った。
2022年03月22日(火) |
電力逼迫、誤読、エゴと妊婦、妄想読書会 |
雨。さっむい。なめとんのか。 でも心構えはあったからまだ気が楽。
弁当は牛丼。 もはや定番化しつつあるな。 簡単だし美味しい。 肉屋様様。
先週の自身の影響で電力が逼迫している。 関東一円に警報が発令された。 東日本大震災で制定されて以来初めてらしい。 我が家は電力を東京ガスと契約している。 「だから東京電力とは関係ないってことでいいの?」 と妻が問う。 「いや、そうはならないでしょう」 「だよね? でもこの警報の言い方だとわからない。 推測はついても、実際にはどっちかわからない」 それに対し、どうあれ電力は切り売りされているのだから、 おおもとが逼迫している以上は、 東京電力にかかわらず各社に影響が出るわけだから 全的な警報だと見るべきだろう、 対象を指定していないからこそそのまま全世帯が対象なのだろう、 と見解を開陳したが妻はまだ納得していない。 だいいちがペーパーテスト的に ハイこっからここまではオーケー、 こっからここまではダメですといった 竹を割ったような答えを現実問題に求めるほうがおかしい、 じゃあ津波の警報が発令されました、 どこそこにお住まいの方は避難してくださいといって、 その指定区域からちょっと外れているからと避難しかなった人が 結局は被害に遭いました、 それで文句を言うのはやはりおかしいだろうとたたみかけた。 「これっておかしくない?」と問題提起してきた側に 「そんなにおかしいことじゃない」と反論して 「おかしい、という指摘がおかしい」と指摘したまでだた イヤにこじれてしまった。 寝起きで頭がまわってないの、ごめんねと妻が謝る。 こちらも言い負かすのが楽しいわけじゃないのでそこまでにした。
朝イチですき焼きの特集。 苦味がどうのこうのといって、 視聴者に四択を出している。 ゴーヤ、生姜、コーヒー、ビール。 くさみや尖りを緩和させると言えば生姜だなあと思って見ていると 果たして正解は生姜。 しかし問題を誤読していた。 苦味、という言葉から即時に 「苦味をとるには」と思い込んでしまったのだが 実際には 「苦味を出すには」だった。 読解の穴。 これは猛省しなければならぬ。 思い込み、先入観て良くない。
「自分の傷にだけ敏感で他人の傷に鈍感な人が増えている」 というツイートを見て、 ウム確かにと一瞬は同感したものの 他人の傷に鈍感な人、という手合いこそが 本当に救われなくちゃいけない対象なんじゃないだろうか。 少なくとも、 他人の傷に敏感でありたい人が 切り捨てていい対象じゃないと思った。 物語の主人公になれない「普通のひと」が 物語の主人公に敢えて据えられるようになって久しいけれど、 そこからすらこぼれおちた 「普通のひとに半歩満たないひと」 が最も苦しいって、ままあると思う。 僕はソレを『割拠』で書きたかったはずなのだけど まず『トキノ』仕上げないと…な。
エゴについて。 「自分のことだけ考える」、 「自分に利するのを第一に置く」、 という身の振り方は、 まぁそれを悪徳とするかは議論の余地あるけども、 一般的には美徳でない、という前提で話をすすめる。
妊娠というのは特異な在り方だ。 お腹の中の子を守るには 傍目からは利己的な行動も必要になってくる。 たとえばハイ今回のように電力の節減が推奨されました、 一般家庭ではなるべく暖房を切るか温度を低めに設定してください、 という状況の中で、 しかし妊婦は身体を冷やさないように、 とすると暖房は切れない。温度も下げられない。 ここで胎児は、利己の”己”の一部に当たるのだろうか。 古くは、まだ人の身になれていない子は神の子(持ち物)とされたろうし、 それでなくても共同体の産物として扱われたろう。 現代でいえば社会的な資本ともなりうる。 なにより、子どもには子どもの人格が認められる。 しかしまだ産まれてはないない。 「お腹の子どものために」は果たして利己的であるかどうか? もうちょっというと、利他的であるかどうか? この問いかけに対してスラスラ答えを述べられる理屈屋は、 大した頭の持ち主じゃないだろう。 エゴにまつわる命題はほとんど常に 答えにたどり着かない道筋を延々さ迷うだけ。 そのさ迷いそのものを楽しんだり、 なんらかの価値を見いだせる人物が僕は好きだ。
妄想の話。 恥ずかしくってとても人には言えないが、 「今の記憶を引き継いだまま学生時代に戻れたら」を こんな歳になっても考えることがある。 かなうなら、中学校一年生時点で読書部を作ってみたい。 本を勧め合い感想を言い合うソフトな読書会から始めて、 ゆくゆくは課題図書に批評文を書くまで。 学年内の本好きや国語の優良生などを勧誘して、 教師陣は作文および小論文で丸め込む。 出版業界や製本について学ぶのもいいだろう。 イベントごととしては地域の、 あるいは中学生を対象としたビブリオバトルに参加する。 数々の図書館を渡り歩いたりもしてみたい。
で、ちょっと思ったこと。 親の夢を子どもに引き継がせるって割と批判されるけど、 夢ですらないこうした妄想を継がせようって話、あまり聞かない。 たとえばだ、子どもが小学校の時点で僕が読書会を主催する。 僕の友達やその子どもを集めて、 そのなかに自分の子ども加える。 子どものレベルに合わせるのではなく、背伸びしてもらう。 すると早い段階で本に親しみ、 本を通じて人と親しむことにもなる。 そうして中学校に入ったのち、 自ら読書部を組織してくれたら、 ああなんて素敵なことだろう。
これ覚えとこ。 10年くらい待たなくちゃいけないけど 10年くらい猶予期間があるともいえる。
あの娘にキスと白百合を。 全10巻読みきった。 ああ…あああ…… だめだやっぱキモキモオジサンになってしまう。 女の子同士の純愛って…まずい。 こう…ヒャアアアアってなっちまう。 ましてや キ キス とか、刺激が強すぎる…… 封印だ封印。 少女漫画やエロゲの方がずっと健全だ。いやほんとに。
夕飯はマグロの漬け丼。 海苔とウールガイを加え、 さらには熟したアボカドまでのっけてしまう暴挙。 これに味噌汁。サラダ。 美味い。 美味いけどウールガイの風味が強くってアボカドがあんまわからんかった。
寒さに耐えかねて早めに入浴。 妻は腰を痛めている。 できることが少なく一日を早じまい。 フィナンシェだけ食べさせた。 レンジで1分弱温めてからトースターで1分焼く。 しかしこれは下策だった。やわらかくなりすぎる。 レンジで温めるのは十数秒でよかった。 香りは抜群に良かった。
0時を前に寝室へ。 寝際には今夜も民話を読み聞かせた。 アメリカの幽霊屋敷。 牧師が悪霊祓いに幽霊屋敷に乗り込む。 若い女の幽霊は、聞けば金貨目当てに婚約者に殺されて埋められた。 その男をとっちめてくれれば金貨を差し出すという。 で、とっちめて金貨を得て牧師は幽霊屋敷を改築して牧師堂にした。 歴史がない国の民話には綻びがなくってつまらないね、と妻が言った。 さもありなんさもありなん。
2022年03月21日(月) |
写真投稿アイデア、図書館員、ベビーカー事故、ブラック校則 |
晴れ。 弁当はウールガイに鶏もも肉。 祝日だけど出勤。 いつもだけ2分だけ早く家を出た。 週末に庭掃除したぶんのゴミ袋をたくさん出した。
チョット思いついたアイデア覚え書き。 Twitterで風景写真をアップし続けているアカウント。 路上から見える景色を写すだけの素朴なもの。 毎日無言で1枚ずつアップしている。 バズりはしないが、毎日数十のいいねがついている。 たまには3桁いったりとか。 フォロワーは400人くらい。 で、毎日タイムラインにあがってくるその写真を 見るともなく見ていると、 ふと見覚えのある風景だと気づく。 駅からちょっと歩いたあの場所だと。 そういうつもりで見てみると、翌日からの風景も知っている。 ちょっとずつ移動して撮っているようだ。 馴染みのある風景がキレイな写真となって、 それに少なからぬ人がいいねをつける。 ちょっと嬉しいもんだ、とノンキしていたのもつかのま、 日が進むにつれて不安になってくる。 その写真は、日に日に我が家へ近づいてきている。 たまたまであると思い込みたいけれど、恐ろしくもなってくる。 しばらく放っておいてみたが、怖さに耐えきれず数日ぶりに見てみると、 とうとう遠景に自宅が映っている。 あと十数日で到着する……。 半狂乱になって、ドタバタと引っ越しをした。 写真は自分を追ってくるわけではなかったが、 とうとう自分の去ったその建物にまでたどり着いた。 ドアの写真。 翌日、玄関の写真。翌日、からっぽの部屋の写真。 一日ずつ、部屋の中を探索するような写真がアップされていく。 いいねの数は増えていく。
……で、あとは終盤へ。 これは漫画がいいかな。 小説だとあんまりだし、 ホントは短編映画がいい気がするけど、 やりやすいのは漫画だろうな。
ここまできたらオチはどうとでもなる、 割とどうしたって面白い。 たとえば… 主人公は現実に、その部屋に向かってみる。 いつもの道を駆け抜けてたどり着く。 ドアの前で立ち止まる。 開けるか、開けないか…。 ドアノブに手をかけ…たところで、向こうからドアが開かれる。 (ページをめくって一枚絵) Twttier投稿の最新写真、玄関からの視点で 主人公がドアを開けられ立ち尽くしている、 しかしカメラを構えている、 (左ページで)同構図、主人公がスマホを操作する絵、 (ページをめくって一枚絵) 主人公によるTwttier投稿の最新写真、 玄関外からの視点で“犯人にあたるその人物”がスマホ片手に立っている絵。 その背景にあたる家の窓にカメラが寄っていって、 そっからも撮ってるやつがいて…
うん、どうとでもなるな。 さらに別案。 主人公はその部屋には向かわない。 ただ毎日、もといた部屋が投稿されていくのを観察している。 やがて部屋に物が置かれた写真が投稿される。 日を増すごとに物は増える。 みるみる”部屋”ができあがっていく。 それもおしゃれな映える部屋。 それはあたかも、自分の捨てた女はこんなにいい女だったのだ、 と見せつけられるがごとく……。 いいねの数は増えていく。ちょっとしたインフルエンサーにもなっている。 ああこっちの方がいいかもな。 そうすると冒頭、つまんねー地味女だって突き放した元カノが、 今はアイドルやってるみたいなエピソードを加えてもいいな。
昼休み、九段下の図書館へ。 館内の検索機は23区それぞれでシステムが違う。 中野区、練馬区、杉並区と触ってきて、 千代田区の検索機はかなり見劣りする。 目当ての本は見つけられなかった。 なんとなくモロッコの民話集を借りてみた。 あと子どもたちの居場所に関する本。 それから論語のCD。 ただ貸出カードの期限が切れていて、 窓口で手続きを要した。 昼休み中なだけに時間はシビアだったけれど 手続き自体はほとんど一瞬で済むだろう…と思われきや意外にてこずった。 担当してくれた職員の胸元には研修中のバッチ。 たどたどしい、というほど不案内ではなかったけれども、 ところどころで手が止まるし、説明ややり取りが冗長だった。 僕は千代田区民でもなけれは隣接する区の住民でもなく、 勤務地が千代田区にあるという利用枠であるから、 勤務地の記載がある身分証明書がいる。 それはわきまえているので保険証を差し出したのだが、 名刺はありませんかという。 二重確認? たしかに一部の民間ではある措置だけど、 図書館で名刺を求められるとは…。 ないと答えるとポカンという顔。 保険証に記載されてますがと言い伝えると、 それに従って手続きを再開していた。 僕は新人には優しいつもりだ。 ありとあらゆる、うまくいかなさがついてまわる。 だからそれ自体は気にしない。 時間がかかっても仕方ない。 だけれども一通りの手続きが済んだ最後に挨拶がなかった。 こちらから、席を立ち際に ありがとうございました とも言い放ってみたが口の中で小さく ドモー みたいな低音を発したのみで、これにはこの野郎と思った。 思っただけ。 でも思った…ということを正直にここに書き残す。
定時上がりして電車に乗って座ってたら 途中の停車駅でなにやらトラブルの気配。 乗降口で女性がベビーカーを出そうとしたところ 車輪がホームとの溝にひっかかってしまったようだった。 これは一大事、と助けようとしたがすてに三人ほどの男性が協力している。 邪魔になるだけかと静観しかけたものの、割と荒く力を込めているようだったから、 反動で跳ねてもいいように支えだけはした。 おおよそ1分ほどで車輪は抜けて、おおよかったよかったと場は和んだ。 「すいませんごめんなさい、ありがとうございました」 「いい、いい。よかったねえ。よかったよかった」 女性と、気のいいオッチャンの声が微笑ましい。 ふとベビーカーの中が覗けた。 ブルドッグだった。
犬じゃねぇーか!
いや全然いいんだけど。 危なかったね、よかったねって気持ちに変わりもないんだけど。 人間の赤子だと思い込んでたところに ブルドッグの面がまえが飛び込んできたものだから ビックリしたしビビッたし瞬間的に犬じゃねぇーかって思いが湧いた。 騙されたみたいな。 いや何も騙されてはないのだけど……。
それはそれとして。 ベビーカーの中で大人しくしているとはいえ 電車内に飼い犬を持ち込むという 社会的規範からちょっとだけ逸脱している行為、 その心理までを察するとかなり共感性羞恥みたいな感情がうずまく。 彼女なりになんらかの理由付けがあってそうしているわけです。 傍からは言い訳がましくしか思えなかったとしても、 なんらかの理由はあるはずなのです。 で実際、「何も起きなければ」、 「なんでもなく」乗車の時間をやり過ごせたはずで。 彼女はそれを祈っていたろうに、電車を降りるという終盤で、 問題が発生してしまった。 その瞬間の焦りや、申し訳なさや、不安、 または自己弁明、不条理への嘆き、 早くどうにかしなくっちゃ、やばい、 いや焦っちゃダメだ、ああ人に見られている、 集まってきてる、ごめんなさい、私が悪い、でも悪くない、 でもごめんなさい、………… 我がことのようにトレースされてツライ。
見知らぬオッチャンが 僕には決して出せない声音で 「よかったねえ」 と声をかけている姿に本当に救われた。 僕はああいうオッチャンになりたい、 でもなれない、 じゃあどんなふうに…… ってここ数年ずっと考えてる。
今日は西荻で降りて西友に寄った。 ゴミ箱の消臭シートを買う。 200円で2ヶ月持つ。 100円で買えないものかな。 5月末に張り替えね、はいはい。覚えてられない。 渋川栗を瓶詰めかパックで買いたかったが売っていない。 さすがに富澤商店まで行かないと無理か。
帰り道で妻から電話。 トライアングルストラテジーの1周目をクリアしたらしい。 早いな。 その興奮で電話をかけてきたようだ。 しょうもない世界観とシナリオなのかなと危ぶんでいたから それなりに楽しめているならいいと思った。
夕飯は肉じゃがと春巻き。 春巻きは妻が先週作った余りを冷凍しておいたもの。 これを揚げただけ。 ちょっとだけ気が急いてキレイなきつね色にはならなかったが 皮はパリッとしていて。十分うまい。 肉じゃがも美味しい。玉ねぎの甘味タマラナイ。 たらふく食って大満足。
食べ終えて20時、義父に電話。 妻は嫌がっていたが、事務的に報告をした。 義父からは簡単ながら祝いの言葉を頂戴した。 大手企業の役員職を辞して興した会社が、 いま瀬戸際だそうで、かなり忙しいとのことだ。 通り一遍の労いの言葉は向けたが 我ながら中身のない社交辞令だと自省した。 それでも報告ができてよかった。
さああとは今日はゆっくりするかと くつろぎかけたところで腹具合を壊した。 食べ過ぎだったのか、それとも冷えたのか…。 そもそも最近…ここ2ヶ月ほど、胃腸の調子がかんばしくない。 バナナジュースやヨーグルトで整えてるつもりではあるのだけど。
身体を温めたくて今日は早めに入浴。
ブラック校則について妻と語った。 白い下着でないといけない、という校則は いかにも馬鹿げているが、おそらくは旧時代、 この規則に正当性が大いに認められていた時期があった。 それが、そのまま現代に生き残っている。 じゃあ変えましょう、となったときに、 どれだけの手続きや根回し、書類、労力がかかるのか、 いまいちわからない、といった話をした。 表側の事情も裏側の事情もあり、 学校なんてものは企業よりもいっそ シガラミが複雑化していると思われるのだが、 表側だけ見て「なんで変えられないの!」と騒いでいるうちは自己満足だと思う。 本気で変えたいなら別のアプローチをするべきだ。
にわかの革新家、改革家は、保守の力をなめている。 というか見ようとしない。 保守というのは立場じゃなく、ある仕組み、機構だ。 その仕組みの方にねらいをつけるべきなのだが 自分の見える範疇で物事を扱いたがる連中は 「どうして理想がかなえられないのか」 と文句ばかり言っている。 そして理想論が悪いと非難されている、 そういうカンチガイすら巻き起こす。 理想論が悪いのではなく、 理想論の実用にあたって 見たくないものを見ないようにしている、 そうした精神的な甘えや幼さ、都合の良さが癌なのだ。
入浴後、明日のためにマグロを醤油とみりんに漬けておいた。 バナナジュースを飲み、寝室へも早めに向かった。
今夜も民話を読み聞かせた。 アイルランドだったっけ…。 野卑な連中が人形をボッコボコにして 弑逆の限りを尽くす胸糞な話で 彼等は軒並み懲らしめられたけど 人形たちの恨みが怖くて震えた。
2022年03月20日(日) |
調布、男の晴れ着、シンデレラサイクル |
8時起床。 めずらしく朝の眠気が心地よく ずっと布団に入っていたかったが そんな日に限って妻が目を覚ましている。 「お腹すいた」 「鬼か」 そんなやりとりを十数分しながらまどろんで、 休日トーストを焼いて日曜日が始まる。
まずは図書館へ。 コレといって借りたいものがなく 新着図書から庭造りの本だけを借りた。 続けてOKストアでパッパと買い物。 入店したときにはレジが空いててよいと思われたが 10分後には並んでいた。 どのレジに並ぼうか、ここかなと選んで番を待つ。 その列では左右に一台ずつあるレジの、どちらかを直前で選ぶことになる。 右のほうが客数は少なかった。 がこちらの店員さんはだいぶ手つきがもたついている。 左の方は二人がかりでサクサクと進んでいた。 左を選んだ。 案の定、こちらの方がペースがはやい。 このまま進んでくれよ…と祈ったところで、 右レジの方でなにかエラーが発生したらしい。 すると、左レジの人が一人そちらへとられた。 その都合のせいか、左レジでは会計が滞ってしまい、 右レジの問題が解決してからも、 左レジでは待ちが発生していた。 しかも途中からは参与できないのか、 左レジに戻ってきた一人は直立不動で待機している。 結果的にはヤタラと時間がかかった。
店員さんを恨むつもりは勿論ないし、 店に不備があるとも思わない。 前に並んでいた客になんらかの不手際があったとしても、 攻めるのはお門違いだ。 だからイライラするのはおかしい…… と断ずるのも本当はオカシイ。 なんか僕はこう、ここに、世界の妙理があると確信しているのだ。 核心は 「その時時で最適な判断をしたとしても」 であって、かつ 「その時時で最適な判断をしたからこそ」 でもある。 ぜん………っぶわかってるから、だから嫌なんよ、 ということが、生きてるとよくある。 ただこれはたやすく誤解されがちなので口には出せない。
風呂は諦め。 洗濯物を干して、10時半、ミュークルドリーミー。 このアニメのいいトコを寄せ集めたような回だった。 カワイクッて狂ってて面白かった。 これまでのキャラクターも勢揃いして ラスト2分でカンペキに終了した。 カーテンコール的な集合絵だったし。 でも最終回は来週。 サブタイトルが「くるくるきっとくる」。 とうとうシリーズ終わっちゃうかもしれない。 アアア 絶対終わってほしくない……。
11時から庭で草むしり。 雑草のたぐいとザクザク抜いていく。 ていうかニラが多い。 花ニラというらしい。 食べるには向いてないそうだが臭いはまんまニラ。 この季節はまだ生き物がいないから 一切ビビらずに強気に草をむしれるのは楽しい。
昼飯は醤油ラーメン。 ネギとメンマだけ足して庭で食べた。 ものすごい幸福感。 美味しいし気持ちいいしあったかいし涼しいし。 向こう一ヶ月くらいはこうしてチョイチョイ外で飯食べたい。
義父から返信があった。 かんたんな挨拶文だったけれど、 さらに妻から、電話でも報告させることにした。 明日の夜にこちらから電話をかける。 二言三言でも会話してくれればいい。
洗い物を済ませたら出支度。 12時半前に家を出た。 のんびりと自転車をこいでいく。 西荻でDVDだけ返したらあとは自由。 ただなんとなく調布方面に向かおうというつもりでいたので 西南を目指した。 途中で母親から電話があった。 先日叔母に贈ったPCを設定してやってるらしい。 叔母から謝辞の言葉も頂戴した。 「お世話になってきた恩返しですからね」 「全然世話なんかしてないのに」 「いえ、小さい頃からの」 そう伝えると叔母は笑っていた。
吉祥寺界隈は避けたかったが結局は 井の頭恩賜公園の知らない区域に着いた。 井の頭公園といえば10代20代のワカモノの多い、 まったく気の休まらない公園だけれども、 その果ての端っこの部分のようだった。 子連れの家族勢がほとんだ。 ナワバリでもあんのかってくらい たんなるワカモノはいない。 でも雰囲気良かったな。 たんなる草っぱらでピクニックなんかしてて。
しばらく走りやがて調布エリアに入った。 ちらほらと大学生が卒業式帰りと思しき晴れ着姿で歩いている。 そのなかに、男の晴れ着姿というのがあった。 女装、って感じでもなく ファッションで、って感じでもなく ごくごく自然に馴染んでた。 なんかこうそこに強いメッセージ性とか込められてなくって 無理してない佇まいが好感持てた。 現代的であることよなあ。 いや個人的にはオカマ嫌いだし トランスジェンダーにだって複雑な思いがあるのだけど これは良かった。
布田って知らないなあでもこの辺栄えてるなあと観察していたら そのまま調布駅に着いていた。 デカイ駅だ。 以前一度は訪れたはずだけれど全然印象が違う。 見どころはそんなにない。 典型的な地方の繁華駅。 おなじみのチェーン店の看板が駅前に並んで 路地にチョコチョコと個人店がある。 そっからは国領駅を経由して、 千川を通り過ぎ、千歳烏山あたりで迷うことにした。 自由な旅 それ自体が目的となっている 全然腹立たないで済む 全然高校生の時と変わらない わーわー言って走ってる そういえば中高生の頃はまったく金使わんかったな ラーメンぐらい食ってもよかったろうに
クタクタで帰ってきたがやることは多い。 まずは手を洗う。洗濯物を取り込む。 服をしまい、布団一式をセット。 ブラックオリーブをオーブンにかける。 妻が買ってきた竹のすだれの設置が任せたが部分部分は監督した。 あとは掃除機がけと夕飯作り…を前にして、トーストを食べた。 チーズのせて焼いて、さらにベーコンをのせたもの。 美味い。まあ…そりゃまあ美味いよな。 掃除機がけは30分ほどかけて丁寧めに。 今ぐらいからどれだけ床をきれいに保てるか次第で、 今夏の虫の出現率も変わってくるってもんよ。 オリーブは110度のオーブンで150分くらい乾燥させて ドライオリーブに…するつもりが、 事前に水分を拭き取るのを怠けたために、180分くらいかかった。 し、以前つくったみたいにはカラッカラにならなかった。 こりゃリベンジだな。
夕飯は肉じゃが。 具はいつも通りに玉葱人参豚バラしらたき。 味もいつも通りにめんつゆ醤油みりん生姜。 あと大根のウールガイも用意した。 今日の買い物で買いそびれたから余ってた大根をつかった。 そしてポテサラ。 ……今回はアボカドを加えたから、一晩経ってその水分がにじみ出ている。 色も悪い。 味は悪くない…から、傷んではいないだろうと判断。 でもチョットびびって、全部はつかわず、一部捨てた。 ドライオリーブとアンチョビペーストを加えた。 ご飯は少なめにしたがトータルでお腹いっぱい。 今夜も満足の夕飯でした。 ダーウィンは総集編で、あんまり見応えなし。
食後、土日の間に届いたバルミューダのサーキュレーターと ブルーノの空気清浄機を開けた。 どちらもそう大きくはなく、重くもない。 しかし家電が部屋の中に増えるのは望ましくない。 あんまりノレない、というのが正直なところだ。 サーキュレーターはなるほどそこそこの風力で、 窓を開け放して風を楽しむ初夏には活躍しそうだった。
それからしばらく、 居間から一続きになっている6畳の部屋の方で スポット照明を頼りにへうげものを読んでいた。 21時ごろ妻の方へ義母から電話があり、 どうやら次の土曜日に来るという話になった。 歓迎したいところなのだけれど もともと土曜日は掃除にあてるつもりだったから 掃除前か掃除中に招いてしまうことになるか。 膨らんだお腹を見たいだけとのことで、 滞在時間も短いようだからこちらとしてはいいのだけども なんのもてなしもできないのは寂しい。
入浴前、卵白余ってたからフィナンシェの生地をこしらえた。 先週と同じくほうじ茶の。 冷蔵庫で生地ねかせて入浴後に焼いた。 なんかえらい上手く焼けてメチャンコ美味しかった。
今夜も民話読み聞かせ。 フランスのサンドリヨン。 シンデレラの原型みたいな話。 魔法使いではなく聖母が諸問題を解決してくれる。 継母とその実子は嫉妬のあまり石になったというエピローグが酷。 解説によると「継母たちにいじめられた継子が彼女らを見返す」、 シンデレラサイクルといわれる話は 欧州のみならずインドやミャンマー、日本と世界中にあるらしい。 その祖型は9世紀頃の、中国の葉限という話。 この話だとラストで継母とその実子は どこからか飛んできた石に当たって死んだ。雑だし酷。 日本のも。 二人とも荷車ごと田んぼに落ちてタニシになった。雑だし酷。
2022年03月19日(土) |
庭花見、Apple悪徳、ドライブ・マイ・カー |
午前中にOKストア。 西荻。TSUTAYAでDVDを借りる。 八百屋、肉屋というお定まりのコース。
きゅうりを買いそびれていて帰り道できゅうり難民になった。 自宅近辺にある八百屋に寄った。 3本180円。 今日は1本しか要さない… 2本ならまだ浅漬けにして食べる道があるが 3本は多い、それにきゅうりに180円というのは…と ぐるぐるモノスゴイ悩んだ。 でも個人店を応援したいし…と思って買った。
そのきゅうりを使ってポテトサラダ。 じゃがいもはマッシュしてバターとマヨネーズ。 キュウリと人参は、塩もみして水気を抜いて、みじん切りにした。 オリーブオイルでベーコンをカリカリにして、これもみじん切りに。 いつもとは違う食感で美味しい。 メインは焼きおにぎり。 すっかり上手に焼けるようになって嬉しい。
妻の懐妊を義父にLINEで報告。 妻としては極力縁をもちたくないとの構えだが さすがに報告の義理を省くにはためらいのあるようで 僕の送るメッセージにどうにか頷いてくれた。
なんとなくテレビつけていたら 甲子園春の選抜がやってて 11回ウラで11対1だった。 これは… …延長10回まで大接戦やってきて、 11回オモテでいきなり10点入って…ってことだよな。 そんなことあるんか。 まああるんだろうけど、 数字だけでその事実関係が推し量れるというのは面白かった。
14時過ぎ、縁側で花見。 隣の家の五分咲きの桜を眺めながら ほうじ茶で草もちとおはぎを頬張る。 ぽかぽかというにはやや肌寒かったが 春の気配はあじわえた。 そのノンビリした時間を味わうには風情が欠けるが 妻がiPadを持ち出して保育園情報を聞かせてくれた。 どこも良さそうに見える。 まあアピールのための情報よりかは 早く見学して自分の目で確かめたいところだ。
1週間ぶりに原神やった。 深境螺旋だけチャッチャとクリア。 その後ちょっと寝室で休んだ。 へうげものを読む。 少し前にどっかの配信で 一日限定無料公開していたらしい。 へうげもの3巻冒頭は漫画誌に残したい1話だ。 あの呼吸でトビラ絵にたどり着く感じ、唯一無二。 3巻まで読んで、それから20分くらいだけうたた寝した。
夕飯はチキン南蛮のタルタルソース。 しかし卵の茹でを横着してしまい半熟に。 半熟卵の殻を剥く手間は、 あらゆる調理のあらゆる工程のなかで一番のストレス。 いや半熟も成熟寄りだったならいいのだけど 今回は四半熟といおうか どうしたって白身が殻と癒着してしまっていてダメだった。
出来上がりもよくなかった。 甘酢ダレまで用意して、実際には美味しかったは美味しかったのだけど、 油分や塩分をどっちゃり接種してしまうのだから とびっきりの美味しさじゃないと割に合わない。 お店でチキン南蛮食べたくなった。
食後、iPhoneのデータ整理。 僕が使っているiPhoneの容量はカツカツ。 削減できるところはしたいのだけど、 ストレージ状況をよく見てみると メモのアプリで2GB以上も使われている。 しかし実際のメモファイルを確認すると、 どう見ても数十KBほどしか使っていない。 あれこれ試したがワカランので検索してみると 同様の症状に悩まされている人が少なからずいた。 しかしAppleは公式の返答で、 原因わかりまてん で済ませてるようだ。 ばかじゃねえの。 ばかっていうかもう詐欺じゃないのかこれは。 端末の容量次第で大幅な価格差を設けている商売で、 もうちょっというとクラウドサービスへの誘導もしている商売で、 だからこそ容量の提供には極めて 自ら厳しくあるべき なのにコレ。 失望に次ぐ失望。うんざり。
20時から映画。 ドライブ・マイ・カー。 ろくでもねえ映画だった、が素直な感想になる。 まず冒頭から繰り広げられる奇想がツマラナイ。 女子高生がクラスメイトの部屋に忍び込んでウンヌンっていう。 こういう 「非日常的だけれども現実にありうる」奇想、 それ自体は僕自身の好みにあるのでそれだけに厳しくなる。 その線で考えるとちょうツマラナイ。嫌い。 そういった話を マグワイ中に男へ語り聞かせる女、という奇想の具合も ほんとサムくって肌が粟立つ。 で肝心の映画の主題は、 既存の男性性の規範に我知らず則って 傷つくことへの向き合い方もできなかった中年男性が 人とのかかわり合いの中で過去から解放され向き合えるようになる、 という テーマ自体は奥行きがあるはずなんだけれども 浅さを露呈しきったできだった。 漫画に馴染みのある人間なら「今更ソレ?」と呆れ返るような既視感。 漫画読みの期待を満たせない。そんなもんか、となる。 これを 「この映画は深みある人生を送ってきた人間ほど身にしみる」とか 「傷ついた経験のないものにはわからないかもしれない」とか そういうバカな感想言い出す輩が一定量要るんだよな。 しょうもねえ。 もっと映画見て文学読んでそんで生の人間を見ろ。 自分と一万時間対話しろ。 大きなわっかりやすいキズにばっか拘泥してないで 小さい誰の目にも止まらないキズを大事にしろ。 納豆を食え。 ドクターペッパー買ってこい。
よかった点。 魔法はよかった。 まぐわい中の物語や社内での朗読が、 娘を喪ったという傷を克服する魔法になっている…それはよかった。 でもそうなるとやっぱ、じゃあなんで妻に対してだけ 僕が殺してしまったんだって話になるんだよって、 整合性の欠如が浮きぼりになる。 あと全体的に…ではないか、部分的に、ダサいんだよな。 バーの会話とかキツすぎる。 村上春樹が結局前時代的なのはいいとして、 せっかくその前時代的な話をベースにこの時代映画撮るんだから 村上春樹らしさを壊さないように再現するんじゃなく解体して再構築して 村上春樹ぎらいを巻き込んでみせろよな。 ああマッタクマッタク。
一緒に観た妻がカッカしてるのはよかった。 彼女が最も不満をもった点としては、 結局若い女じゃないと結局ダメなんじゃんっていう、 そういう意図はなくてもそう捉えられかねない、 というかそう捉えざるをえないような描写についてで、 チェーホフのワーニャおじさんがその構造をくぐり抜けているだけに、 いっそう今作には苛立ちを覚えたようだ。 「最後いきなり、僕たちは…とか語りだすの本当気持ち悪い。 何が僕たちはだよ。バカじゃないの」 妻が誰に遠慮することもなくキレ散らかしている姿は良いものだ。
おっさんの悲哀としては、マッツミケルセンの…なんだっけ まともな男 っていったっけな、あの映画がよかった。 そうそう男の泣き方ってこうだよねっていう。 それが言葉じゃなく演技で伝わる。 シナリオの帰着でもあるしバツグンに良かったな。 タイトルはうろ覚えだけど。
あとはもっと車中の…ドライブのシーンなが観たかったな個人的には。 で満たされなかった分を、Youtubeで動画検索して 高速道路をただ走ってる映像見て埋めた。 20分くらいただ見てたか。 これいつまででも見れる。 テレビおっきくなって没入感が増したし 暗い部屋の中でボーッと見てるとかなりドライブの雰囲気味わえる。 たまにやってもいいかもしれない。 車社会は嫌い、交通事故も大嫌い、 理念的に車自体この世からなくなってしまえばいいとすら思ってるけど、 理性じゃないところでドライブは好きなのだ。 これをダブルスタンダードだと安直に指弾しようとする者は相手にしない。
「この映画、誰が気にいるんだろうね? 自分の心に寄り添ってくれたとか、誰がなるの?」 「いやでも、例えばだよ。 おっさんでもなんでもない、20そこそこの女性がだよ。 この映画を見てね、涙を流して……」 「うわ」 「おっさんの悲哀を見て言うわけだよ。 『わかるー』」 「わかるんだ…。それ、『意味プー』と同じだよ」 「同じだね」
民話読み聞かせて寝た。
2022年03月18日(金) |
寒い、ヘロイン、ヘンプリ、 |
寒い。冬。 めちゃ寒いと言っても過言ではありません(紅林)。 でもこちとら何日も前から天気予報を見て警戒していたのだな。 肌着は二枚、真冬用のコートも羽織って万全。 ……と見せかけてニット帽が見つからなかった。 ヒェー。
弁当は昨日の残り。鶏団子と彩り野菜。 ラクチンに済むし、美味い。
九条の大罪。 ウシジマくんから闇社会要素薄めにして 社会派サスペンス強めた感じか。 でも漫画としての読みにくさはアップしちゃってるような。
それより あの娘にキスと白百合を、がヤベエ。 前々から聞くタイトルではあったけども…。 百合モノってよくない。よくないよ。 刺激が強すぎる…。 キャラ萌えみたいなのははるか昔に卒業しているつもりだけども、 百合って関係性からなるわけで、 そこに発せられる感情の露、雫、滝、濁流に僕はいとも簡単にやられる、 笑みが止められないキモキモおじさんになってしまう…。 リズと青い鳥を観たときに、 アこりゃイカンって劇物認定したんだ。 小中学生に刺激の強すぎるエロを避けさせるべきなように おじさんに刺激の強すぎる百合を与えちゃならんのだ。 いや作品で描かれるのはソフト百合の範疇なんだけれども 作品内の日常の描写が上手で 知らぬ間にこっちの感度を高めさせられてるから 相対的に刺激はハードになるという。 とりあえず全巻読んだら禁百合する。人間の尊厳のために…。
ヘロインについて。 ヘロインがもたらす快感というのはスサマジク、 人間が生涯で得る快感の総量に匹敵するとかなんとか、 以前どこかで読んだ。 どういう算出だよってハナシで正面から受け入れるには疑わしいものの、 尋常の生活をしているだけではまず体得できないレベルの快感ではあるのだろう。 では自分が病気などでもう長くはないと知れている場合には、 最期にやってみたくはならないだろうか。 もちろん金がかかるしルートも確保しなければならない、 何より重犯罪だから関わる人間全員に多大な迷惑をかけるし 反社会集団に金を落としてうんぬんという問題も生じる。 だからあくまで空想仮想の思考実験として。 「あと3日で死にますよ」という状況に 「ここにヘロインがありますよ」という設定が足されたら、 どうだろうか、やるだろうか。
帰路、雨が強まっていた。 寒いし冷たい。 でもま、こんな機会も今季最後だろ、と割り切って楽しんだ。
夕飯はうどんにした。 キムチ、ネギ、ニラ。 卵も落とすつもりだったが妻がおやつにオムレツを作って食べたらしい。 大誤算だ。 雨も強く、今さら買い出しにも行けず、あきらめた。
妻は辺獄のシュヴェスタを一気読みしたようで、 たいへん面白かったそうだ。 うれしい。 あのキャラがいいよなとか展開がとか感想を言い合った。
食後、妻と打ち合わせ。 保育園はやはり見学5つ分くらいはする。 どこかしらに入れはできそうだ。杉並区強い。 そのなかで、なるべく近くで安心で…というところを選ぶわけだ。 ベビー用品購入リストは費用が嵩んできている。 ベビーベッドが4万円。 おむつ用のゴミ箱が8000円…これはかなり反対していたが おむつ期間が2年に及ぶことを考え 日々の精神衛生のためやむなしと渋々呑んだ。
ヘンタイ・プリズン、アフター。 ちょっとしたおまけエピローグかと思われきや、 なんちゅうボリュームだ。 男キャラで終わらせるのはありだ、ありだけども、 釘谷さんがそこまでのキャラというためには、 もすこし作中の説得力が欲しかった。 波多江の強肩がイイ友達してただけに。 グランドルートはハッピーエンドって意味では申し分ないけれど 総決算って意味では 個別ルートが良くできすぎていたために かえって味気なさがあったともいえる。 なによりソフりん刑務官やめちゃってるのが残念でならない。 あとゲーム制作のほうがシナリオ上の動機づけやロジックとして機能していたけれど もうちょっとドラマ性の方に迫ってほしくもあった。 あぁスタッフローフのスペシャルサンクス花丸凛様すっごいよかった。 Qruppoは良くも悪くもキャラクターいじりが達者で、 まさにその キャラクターいじり というのが、 キャラクターを生き物として扱ってる、 ユーザーの認知に訴えかける仕掛けであるのだと思った。 ぬきたしはやりすぎってくらいだったけど。
イヤーでも面白かった。 人に勧めたいけど誰もエロゲやんねえからな。 しかも十全に楽しんでもらうために ぬきたしからプレイしてもらいたい、 となるとトータル70時間くらいは要する。 そんな時間を、まあ割ける手合はいても 割こうとする熱意の持ち主が、もはやいない。 もったいねー。
岩手で震度5。 なんでも東日本大震災のときに似通った地震状況らしい。 ニュージーランドで強めの地震があって、 東北地方にさらに強い地震があって、 その数日後にドカンという……。 勘弁してください。 あと50年くらいは勘弁してほしい。 でも実際問題それはムチャだよねと思う。 ムチャだよねと思う…? ってことは、数年後なり十数年後なりに、 なんらかの震災の被害には遭うだろうという見込みが 自分にはあるということか? ホンキでそう思ってるんなら安全圏に身を移すとかするべきだよなあ。
民話を読み聞かせて寝た。
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