舌の色はピンク
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2022年04月16日(土) 未来のインテリア、代々木八幡ベビーカー、即興民話

8時起床9時休日トースト、
洗濯機回してOKストアと西荻へ。
ちょっと気が急いてしまい、肉屋に到着したのが10時前で、
開店を待つことになった。
何もせずただ待った。

帰宅後、洗濯ものを干して、ちょっと休んだ。
妻とぼんやりテレビを見ながら、
最近ちょっと思ったことを話してみた。
電子工学には明るくないからワカランけど、
お皿の表面に柄を映し出すっていうのはすでにできると思う。
液晶の柔ささえコーティングできれば。あと防水。
食品衛生上の問題があるからまずはソーサーから。
トントンと叩くと柄が変わる。20パターンくらい。
形と触り心地は変わらないとはいえ、柄だけは好きに変えられるっていう。
電池の問題もあるか。でもどうとでもなりそう。
いずれはテーブル、棚、カーテン、インテリアのいずれも
柄が変えられるようになるだろう。
つっまんねえの。
あほみたいな未来だな。訪れませんように。


お昼は本来なら昨日の夕飯であった中華粥をつくった。
干し椎茸と海老とネギで出汁は味わい深い。
体がよく温まる。


12時半に家を出て荻窪へ向かった。
相変わらず妻はたくさんの花を指差して名前を教えてくれる。
おそらく今が一年通して一番花の咲いている季節柄だそうだ。
荻窪駅から中央線で新宿、京王線に乗り換えて代々木八幡へ。
京王線久しぶりに乗った。
たまたまなのかなんなのか、
どの車両にもキレイ目のお姉さんがちらほらいた。
それに反してイモくさい男連中という対比。
コレに比べると中央線総武線はもっと平均的という感じがする。
私鉄って私鉄っぽさあるよなあ。

代々木八幡には初めて降りた。
ふらふらと商店街を歩く。
個人店が多く雰囲気はいい。活気がある。
そして道行く人が若い。20代が多い印象。
古本屋にだけちょっと寄らせてもらった。
雰囲気も品揃えも良かった。
井の頭通りに沿って、代々木公園前のベビーカー専門店へ。
入店制限をしている。
僕らが入ったあとも続々お客さんの列ができて、
なかなか人気店であるようだった。
店員さんからベビーカーの特徴を説明してもらい、
三輪の製品を紹介してもらった。
慣れた手つきでてきぱきと折り開きを繰り返す動作が小気味よかった。
実際に操作もさせてもらった。店の前をコロコロ転がす。
あまりの操作性の良さに感動した。180度回転もあんなにスムーズとは。
空気タイヤだからパンクのおそれがあったり、
空気を自転車みたいに注入してやる必要はあるとのことだったが、
それでもあまりある操作の心地よさ。
楽しいし、安定感もある。
もうほとんどこれで決まりなんじゃなかと思われた。
ほか、背もたれのマットも良さそうだった。
それだけで6000円するものだけど…。
妻はクマのタオルが可愛いと目をつけていた。
頬に傷があり、ヤクザのような見た目のクマが
デフォルメされたデザイン。
さすがに勘弁してくれと思った。

店を出てカフェへ。
居住用マンションの一室。
満席であったので、建物の前で待ちつつ、
僕だけ成城石井に行って明日のためのランプフィッシュキャビアを買った。
戻ってみるとちょうど客が出てきたところで、入れ替わりで入店させてもらった。
客席は8つほど。
店員さんは一人なのか、かなり忙しそうにしている。
席が片付くのを5、6分ほど待って着席した。
そんなに美味しいものでもないだろうと思われつつ注文したクランブルは
やけに味わい豊かだった。
ベリーの酸味がアイスクリームとよく合うこと。
僕のカフェオレは中身普通のカップが巨大なもので、
妻の頼んだロイヤルミルクティーがこの店いちばんの当たりだった。
甘いのに飲みやすい。
店内は僕以外全員女性。
隣にいた女子大生二人組の会話が
ところどころ面白かった。
「なんかね、マジ、陶芸したい欲。
欲っていうかマジ、陶芸したい」
…やけに面白い日本語だと感心した。
“したい”自体が”欲”であるし、
それをこう言い換えてみる試みは、
なんだか人の頭を狂わせる面白さがある。

店を出て駅へと向かう道すがら、
チョコレート専門店に入ってみた。
店内は狭いが、無数のチョコレートが売られ、
そのほとんどが試食できるという…。
何も買わなかったけど、
あんな店近所に欲しいな、と誰もが思うような店だった。

小田急線から新宿に向かい、しかし新宿駅からの
手段化された道を通っていくのは白けるからと、
一つ手前の南新宿で降りて歩いてみた。
高島屋のビルが見えるからそこへ向かうだけ。
とろとろ歩いて迂回して、10分くらいかかった。
高島屋かと思われたビルはdocomoタワーだった。
さらにビルを回り込んで高島屋に入店、
9Fに直行してベビー用品売り場へ。
ベビーカーを3,4紹介してもらう。
ほとんど8万円以上の価格帯だった。
やはり先ほどの店舗で目をつけた製品が一番良さそうだった。
ベビーカー以外の用品も一応見てみた。
やはりマールマールの製品がとびきりかわいい。
妻はそれとは別の、コアラ柄のタオルを買っていた。
無数のコアラがヨガのポーズをとっていてこれも実にかわいらしい。

店を出て、寄り道には目もくれず一目散に新宿を後にした。
荻窪では駅前の日本茶葉の店で抹茶ソフトクリームを買った。
去年、真夏に買ってあっというまに溶けてしまったもの。
今回は申し分なく味わえた。
20分近く歩いて帰宅。
ちょっとだけ休んでから家事をした。

夕飯は天ぷら。
タラの芽は春の苦み。美味しい。
かき揚げの甘みとよく合う。
あとは茄子。鉄板で美味い。

夕食後、本日二度目のOKストアに行って無塩バター買った。
でオペラづくりに入る。
今回は苦戦した…
バタークリームの油分がチョコを弾いてしまう。
またはチョコの油分がバタークリームを弾いてしまう…?
毎度のことだけど、その仕様のために
ナッペは他のどのケーキよりもカンペキにしなきゃならないし、
あとグラサージュのゼラチン具合で大幅にできが変わる。
今回は粘度が低く、かたまるまえに側面から剥がれ落ちてしまう。
だからなんどもなんどもかける。
でもうまくいかない。
最終的にはゼラチンをちょっと足した。
少量の生クリームで溶かして混ぜ込む。
後足しはしたことないから怖かったがなんとかなった…か?
ゼラチンが多いとこんどは
上がけが皮みたいな厚さになっちゃうからやなんだよな。


入浴後、1時間ほど執筆。
民話読んで、さらに語った。
アラブっぽい話しして、という雑なお題に答えた。
商人の男に妻子がいて、
妻と娘は絨毯を塗ってくれている。
失敗が続いていたがある日とうとう、魔法のじゅうたんが仕上がった。
ちょっとだけ浮く代物。
商人は歓喜して、これは市場に持っていくのはもったいない、
王様に披露して引き取ってもらおうと息巻く。
必ずたくさんの褒美をもらってくるぞ。
お願いします。お気をつけて。
で商人が砂漠を進んでいると、一人の旅人に出会う。
見ると裸足である。
灼熱の砂漠でこれはやりきれない。
二三のやりとりをして結局、商人は靴をやった。
いいんですか、こんな高価そうな靴を。
いいんだ、今日はとてもいい日だからね。
旅人の感謝を背に受けて、商人はまた宮殿に向かった。
今度は盗賊が現れた。
金目のものを置いていけという。
なるほど先ほどの旅人もこの盗賊たちに靴を奪われたのかもしれない。
私の靴はやってしまったし、絨毯をあげるわけにもいかない。
きみたち、じゃあこのロバで勘弁してくれんかね。
おお、これはいいロバだ、ありがとうよ。
盗賊が去ったのを見届けて、商人は絨毯を広げた。
これに乗っていけば砂漠も熱くないし荷運びも要らないぞ。
そして三人目の出会いがあり……
……でどうなったか、忘れてしまった。
一緒に乗せていってみたら宮殿の関係者だったんだっけな。
即興の割には割とよくできてたんだけど。


2022年04月15日(金) 雨中のウイルス、大日本人

雨。寒い。
7時前に起床して、雨のほとんど止んでいる瞬間を狙って
ダンボールを捨てに行った。
あとペットボトル。あと不燃ごみ。
雨の日にかぎって多い。
ほんとダンボールとペットボトルと資源ごみを同日にしないでくれ…

弁当はなし。
妻は今日、産休前の最終勤務日となる。
その都合で会社へと出勤するらしい。
長らく在宅勤務だったから、何ヶ月ぶりになるのやら知れない。


トキノを完成文章を
職場で縦書きに仕上げてPDFにしようと思っていたのに
データを持ってくるのを忘れてしまった。
まぬけだ。すごいへこんだ。


雨の中ぼんやり思ったこと。
ウイルスって土砂降りの中でも中空を漂えるんだろうか。
あまりに微小だから直撃されきれない?
またはあまり影響をうけないのか…
はたまた足元に流されうるのか…

あと仮に重力が何倍にもなったら
やはりウイルスはちょっとは下にとどまるのか…
自重が殆ど無いから影響受けない、としたら
どこまで重力強まれば地面にへばりつくのか…

あほみたいな疑問だけどこういう素朴な考え大事にしたい。


大日本人。
そこかしこで批評されてる文をこれまで見てきたけど
当を得てるものってほとんどない。
「ねらいが全部わかった上で、酷評せざるを得ない」みたいな文言に、
いやわかってないよ、と証すのはとてもむつかしい。
あのオチって、これまで彼がごっつやビジュアルバムでやってきた
“嫌ぁ感じ”と、
放送室などで語られてきた
少年-青少年期に見舞われる”ブルーさ”
などが、アメリカ人と対比させることで日本人のいじましさに背負われて…
とかなんとか言い出すと、まぁ言い切れなくもないのだけど、
あのお見事な表現を小さく浅くしてしまう。

メタミステリと世界観のちゃぶ台返しを同時にやってしまったのが失敗の要因、
という批評分をどっかで読んだが的外れも甚だしい。
映画批評の文脈で捉えようとしたときにかとうじて成立するかもしれないが、
大日本人は
「コントの要領で映画をやった」のではなく
「映画の要領でコントをやった」と見なくては本質をつかめない。
映画は表現手法に用立てられてただけで、
表現されるべきものを形にするにあたって、ある手法が取り入れられた。
だから、手法は主語にならない。
そこを転倒させている批評家が多い。

夕飯は妻のリクエストでニンニクチャーハン。
キャベツだけ足した。実に美味い。

チャンネルまわしているとコナンの映画がやっていた。
つっこみ入れながら観た。
刑事どもがわらわらと群れをなして
捜査本部で立ち尽くして何もしていない画が面白かった。


明日はお義母さんと三人でベビーカーを見に行く予定だったが、
なんでも熱が出てしまったらしい。
37.5度。
コロナの心配は薄いだろうという見込みだそうだが、
明日は二人で行くこととなった。

民話を読み聞かせて寝た。


2022年04月14日(木) 仕事と料理、ライト設置できず

雨。ちょっと寒い。
今朝も妻は明け方に起きていた。
その後は眠れたようだが、
僕は6時から起きていた。

弁当は鶏もも肉と玉ねぎ人参豆板醤炒め…にするつもりが、
またもや豚肉と間違えてしまった。
豚肉の小間、まるめて冷凍しておくと鶏ももと区別がつかない。
急きょ、玉ねぎはやめて長ネギにした。
あとキャベツを足してやった。


仕事について。
今の職場を去ったかつての後輩たちの去り際の声として
 仕事は好きなんですけど…
と何度も聞いた覚えがある。
この場合の「仕事」、料理と似たようなものだな。
一概に料理といっても、調理そのものの前後に、
献立決めや好き嫌いの聞き取りや
食材の購入や管理や食器の選定や
皿洗いや生ゴミの始末や残り物の保管など
「面倒くさい」ことが山ほどある。

「料理は好きだけど、洗いものが嫌い」
みたいな言葉にまとめられる。
仕事なら、実業務そのものの周りに、
上下への報告やクライアントとの連絡や
機器在庫管理や設備メンテナンスや
トラブル対応やスケジュール調整や
経費計上や法令の確認や
人間関係の調停や派閥による障害の緩和や
同僚のメンタルケアや会議や朝礼や打ち合わせや
メールや電話やメッセージのやりとりや
そういう雑多な面倒ごと全部ひっくるめて
「仕事」なわけで、
なるべくぶったぎるようなものじゃないんだけど
まぁ手ぇ動かす作業だけをそう呼びたい気持ちはわかる。
面倒だからな。
とはいっても人が面倒がるところ、人が嫌がるところに、
仕事って発生するわけだからな。


すげー今更だけど
ここの日記の文はあくまで自分用メモなので
それっぽいこと言ってても論理の飛躍があったり
結論がなかったり
人に聞かせられる体裁になってないことが多い。
あくまで種です。
あとで咲かせるためのもの。


夕飯はカツオの刺身。
どうしても食べたくなった。
塩と酒を揉み込んで数十分冷やしてから
キッチンペーパーで拭き取って、生姜醤油でいただく。
味噌汁が合うこと。美味しい。


食後、妻がソファに座ってくれといざなってくる。
そしてリモコンを手渡す。
テレビの方に向かってスイッチを押せという。
するとテレビが置かれている床の間に照明が灯った。
それもちかちかと点滅している。
「カラオケみたいだな」
電飾を壁にとりつけられるよう、せっせと工作したものらしい。
部屋の暗さをどうにかしたいといい続けていたが
こう解決されるのか。ちょっと面白かった。

ソファ上にランプも取り付けたいらしく、そちらはちょっと苦労した。
配線が上手にいかない。
こうすればああすればと1時間弱ほど付き合ったが、あとは任せた。
寝室にこもってトキノを執筆した。
99%ってとこまでいった。

入浴は熱々でキメた。
春になっても冬の風情を楽しめるのはこれはこれでいいな。

洗濯、洗い物を済ませて0時過ぎに寝室へ。
今夜も民話を読み聞かせて寝た。


2022年04月13日(水) 金儲け、カツオ漁船とフェミニズム、異文化おもろ

あたたか。
弁当はビビンパ。
ちょっとご飯多めにしてしまった。

民放の朝番組で東大の入学式追っかけてた。
新入生をつかまえてインタビュー。
でどっかから引っ張ってきたアンケート結果を報じていた。
東大生が官僚よりも外資コンサルを志望しているとの話は
以前から聞いていたがつくづく嘆かわしい。
いやこのアンケート自体信用するにたるものではないし、
別に官僚志望であってほしいわけでもないし、
何より本人らが勝ち得た立場からどんな人生を希望するかは
本人らの勝手であって外野がどうこういうもんじゃない…のは
それはそうなんだけれども、
でも、あくまで大学は学問を追究する機関であってほしい。
その頂点たる東大が、就職の通過点のように扱われるのは気にくわない。
集まる頭脳ももったいない。

金儲けについて。
拝金主義への嫌悪とか
ゆきすぎた資本種社会への警鐘とか
そういう思想抜きにしても、
金というのはとことん手段なのであって
金集めの目的化は馬鹿馬鹿しいものだとは
(こんな)今でも言ってしまえると思う。
「金より大事なものはない」
「じゃあ、何にもお金を使えないね」
という撞着。

まあ実際には、保有資産そのものが
価値を付加させて事態を巻き込んでいくから
その場合は目的化し得るし
一概には否定しちゃならんのだけど。
それも虚だなと思う。
その虚の扱いはほとんどの人間が持て余すもので、
高級な不幸を呼びがちでやっぱり馬鹿らしい。


帰り道、毎日のように妻と電話している。
10分程度とはいえ、どうせ家に帰れば一緒にいるのに仲のいいことだ。
今日はプールに行ってみたらしい。
家のほとんど目の前に区立体育館があり、
家を出てから5分後には着水できるらしかった。
20分ほど泳いだり水中を歩いたりしたそうだ。
妊婦にはちょうどいい運動だろう。

帰宅後即調理。
夕飯はペペロンチーノ。
菜の花入れたかったけど買えず。
海老とキャベツで仕上げた。


録画しておいた100カメのカツオ漁船の回を
途中まで見た。面白い。
土佐の一本釣りという漫画を読んで以来、
カツオ漁船には興味惹かれている。

当然のことながら男所帯。
二十数人の乗組員はすべて男。
見るからに不衛生であるし、
飯は冷ましてすぐに食え、
いつでも動けるようにしろという厳しい労働環境。
ここに対して、
「女性も働ける環境づくりを怠るな!」
と誰が声をあげるだろうか。
力不足であったり、生理があったり、
男女平等を目指す社会において
そうしたハンディキャップは配慮されるべきだけれど、
ここに女がいても邪魔なだけだ。
別にやりたがりもしないだろう。
よしんばそういう声が
(軽率な男性が女性に「脱げば稼げるんだからいいよな」というのと似た感覚で)
あがったとして、
こうした男だけで構成されることを前提とした労働環境に
女性が組み込まれるよう改正措置が実施されるのは、
よほど後のことになるだろう。
優先順位の、後の後の後だ。

この「優先順位」が肝だ。
ここを呑み込んでくれたなら、
フェミニズム(にわかフェミも含む)に理解を示さない男たちも、
その男たちに呆れる女たちも、
それぞれちょっとは歩み寄ってくれそうなものなのだけど。
「いまだに○○が女性に配慮されてないのはおかしい!」
というご指摘は、単に優先順位の問題であることが多い。
いや、単にまとめるのは乱暴すぎるか…。
でもその考えかたを導入してみると、
もうちょっと理解がえやすいと思うんだけどな。

フェミニズム界隈の最大の問題は、
言論の正しさや妥当性よりも、
反論者と話が噛み合ってないことだ。
そこんとこに着目して、
両者が歩み寄れるように
議論の下地を整えてやるべきなのだけれど、
なかなかそういう話を聞かない。


入浴後、火照った身体にバスタオル一枚だけ巻いて庭で涼んだ。
なんてぜいたくなんだろう。


民話読み聞かせ。シリア。
友情の証。
父親が息子の友だちをぼろくそにけなす、
ついでに関係のないジプシーを引き合いに悪し様に罵り、
そしてお前の悪友たちの友情を確かめてやるという。
息子が殺人を犯してしまった、と一芝居打って、
ただワケありだから秘密にしてほしいと、その友人たちに言う。
だが友人たちはお城へと報告しに行った。
軍司令官が家に出向き、息子の代わりに父親は捕らえられた。
さんざんお騒がせさせておいてから、父親はことの次第を打ち明ける。
実は殺人なんてなかったのだと。
死体と見せかけたものは羊の死骸だと。
息子の友人たちがどう出るものか試したかったのだと…。
軍の司令官は感心して、父親には金を差し上げた。
息子の友人たちは友情の甲斐がないとして逮捕した。



はあああああーーー?

……ってびっくりしちまったけど、
これだから異文化は面白い。
今自分が無自覚に信仰している倫理観、正義、常識が、
絶対的なものではないのだと教えてくれる。
この話を「おかしいよ」ってあざ笑うのは違う。
まぁオフザケレベルではツッコミ入れて楽しんでるのだけど。


2022年04月12日(火) 飯田橋駅嫌い、遺失物センター、爆発オチ

晴れ。すっかり暑い。ここ数日は6月中旬並だとか。

今朝も早朝、妻に起こされた。
やはりよく眠れないのだという。
日中にプールへ行って運動してみるかと検討していた。
僕は再び寝たかったが、
ちくわ、ちくわ、と意味のない言葉をつぶやきつつ、ぶって妨害してくる。
「ふと思ったんだけど、ちくわって、竹の輪って書くよな、
竹の中が空洞だから、その構造からきてるのか…?」
「どうかな? 竹に巻きつけて焼くんじゃない?」
調べてみると僕の方が合っていた。
ちくわ、ちくわと妻は繰り返し、僕をぶった。


朝イチで豆腐特集。
またか!!
と妻が声を上げていた。
「どいつもこいつも! 豆腐食えって豆腐食えって…」
実際、妻の弱めの身体には最適とすらいいきれる食べ物なのだが
まだまだ好んで食べる気にはなれないようだ。

弁当は白菜と鶏もも肉を…と思って肉を解凍したら
豚肉だったけどもういいとして、
オイスターソースと醤油、みりん、胡椒で味付け。
それとは別に、自分用にタマゴサンドを用意した。


8時半に家を出て、駅に向かう途中、うぐいすの鳴き声がした。
どっかの民家の庭から聞こえてくる。
思わず妻に電話した。
すぐにそうやって伝えられる相手がいるってのはいいことだな。


昼休み。
九段下駅まで走って電車に乗り込み飯田橋へ。
徒歩5分で遺失物センターに到着。空いていた。
本当にそれらしい物が届いていないか調べなおしてもらったが、ない…。
鍵の番号はわかるかと問われ、観念して妻に連絡を取り、
紛失の旨を白状して番号を教えてもらった。
が、ない。
ウーン…。
しかし悪用のしようもないはずだから、
どっかからヒョッコリ出てくるものとして、
まだ待ってみることにした。


まだ12時20分だったので
飯田橋のブックオフに寄ったら20%オフやってた。
衛府の七忍がセット販売してたから買った。
レジ打ちの青年が研修中だったらしく
はじめ8900円とかにしちゃっていて
先輩店員が声掛けもしたのだけど
見向きもせず一人でノロノロと対処しようとしていて
よくなかった。
研修中だからね、仕方ない……。
しかし随分長々待たされたから謝ってはほしかった。
でも何か言うとクレームっぽくなってしまうから
どうもとだけ述べて去った。

飯田橋駅前の交差点は入り組んでいて、
複雑な車の行き来のせいで信号待ちがべらぼうに長い。
だからあほみたいにでかく長い歩道橋がある。
で五又くらいになっているのだけど
イッコだけ階段の延びていない角がある。
ちょうどそこに位置しながら、信号待ちにもひっかかり、
えらい待たされた。
ここを除いても飯田橋付近は道が悪い。駅構内もやたらと歩かされる。
東京有数の不快駅。
でも若いころの思い出もいくらかあるんだよな…。

12時40分。電車で帰るには惜しい天気。
サンドイッチを食べながら散歩がてら戻ろうと、
ろくでもねえ道を歩いてって九段下へ。
…本来なら10分程度で着くはずなのだけど、
なにしろ道が悪い。信号が長い。車通りも煩わしい。
戻りは休憩時間ぎりぎりとなった。


西荻から帰宅。
八百屋に寄ったが菜の花が売り切れており買えず。
肉屋に寄って今夜のハンバーグのための挽肉を買おう、
と思ったら少量か大量しかない。
挽肉は痛みやすいし、買ってきた挽肉を冷凍保存したことないから、
どちらを買うのもためらわれ、悩んだ挙句に
焼きゃあいい状態になってるハンバーグのタネを買った。
肉屋のだしな。ここのは他のも美味しいし信じられる。
あと牛肉を買った。総じて800円。ちょっとする。
帰り道で別の八百屋に寄り、菜の花を見かけたけれど
480円という高価格であったので諦めた。
まだマルエツがある…と最後の望みを託してみたのだが
こちらには売っておらず。断念。


帰宅して、鍵の件をこってり妻から絞られた。
冗談めかしていじってくれるだけありがたい。
夕飯のハンバーグは出来合いだから調理時間に余裕があり、
数十分持て余すとかえって何も動けなくなったりした。
大根をおろし、味噌汁を準備し、いつものサラダを整える。
人参は軽く茹でてからソテーする。
ハンバーグは両面を5分ずつ焼いて焦げ色を付け、
水を入れて蓋しさらに5分焼き、火を止めて5分蒸らす。
肉汁に醤油と酒を入れて、煮つめたソースをかけて、
大根おろし、小ねぎ、人参を添えてできあがり。
ンまかったな。
それでも自分で作ったほうがわずかに美味しいかな。
微差だけど…。

録画しておいた、Eテレの
魔改造技術者養成学校とかいう番組を見た。
大科学実験みたいな企画かと思われたけど、
こちらは企業の技術者同士を競わせていて、
そのスピンオフみたいな形で技術者に講義してもらおうという
半ドキュメンタリー的な構成。
講義自体はそんなに面白くない。
まるでビジネスマン向けみたいだったな。


食後ちょっと妻と窓際ソファでくつろいで、
寝室に移動して漫画読んでから
1時間少々トキノの執筆にあてた。
執筆っていってもやってることは推敲で、
ここの言葉を置き換えよううーんうーんと
唸ってる時間がほとんどだから書いてるって実感はない。


22時半入浴。
昨日の残り湯を追い焚きしたつもりが、
栓が閉まりきっていなかったらしく空っぽだった。
蓋してるから入るときまで気づかないという罠。
やむなくそのまま入った。
湯が溜まるまでは寒い…というほどでもない季節の移りに感謝した。

さよなら絵梨を読んだという妻が、
面白かった、ルックバックよりずっとよいという感想を漏らしていた。
「爆発好きだからね、私は…」
そういえばそうだった。
で、爆発で終わる映画なにがあったっけ、というので脳内検索してみたが、
気狂いピエロくらいしか思いつかない。
つまはスワロウテイルをあげた。そういえばそうだった。
あとは全然だった。
「たぶん、ハリウッド映画にたくさんあるんだと思うよ」
「あれ、私、全然爆発映画好きじゃない…?」
爆発そのものも好きだそうだが、
結末として
それまで丹念に積み重ねてきたものが
盛大に吹っ飛ぶという仕掛けがたまらないらしい。


今夜も倫理観の崩壊した民話を読み聞かせて寝た。


2022年04月11日(月) ちくわ、創作、老女と悪魔の民話

晴れ。あったけえ。
花粉はもりもり。

明け方、妻に起こされた。
道連れのテイだ。
僕を起こしたところで眠れるわけじゃないだろうに。
もうわけのワカラン言葉で許してもらうと、
ちくわ、
ちくわ、
と言ってたら寝入ってくれた。


昨日の生春巻きの出来が惜しく、
スイートチリソース作ってみた。
豆板醤、酢、砂糖、塩、にんにくを混ぜるだけ。
こんなもんだったんけ。ちゃんと美味しいし。

藤本タツキ先生の200P読みきり読んだ。
さよなら絵梨。
面白かったな。
ルックバックより好きだ。
映画の”編集”による映像選別が、
思い出したい記憶の選別と重なる構造に感動した。
で絵が超絶上手いっていう……。
こう見るともうほとんど沙村広明臭ないんだな。
イヤなのはネット上の…というかTwitter上の品評。
批評用語寄せ集めて一見ナルホドと思わせられるような
感想があちらこちらに発生している。
嫌だなあ、嫌としか言いようがないが……。

前回、ルックバックのときは、
ちょうど僕は天使の不在証明を書き終えるところだった。
今回はトキノを書き終えるところ。
いやがおうにも創作について考えてしまう。
圧倒的に、構成と表現手法、演出が上手い。
プロのなかでもほとんどテッペンの人といえるのだから
そりゃあそうなんだろうが、
自分の素人くささが際立つ。
そして、読者にうったえかけるものがある。
僕の創作は好き勝手にやってるだけで、
どれだけ読者に響くか、全くこころもとない。
近しい人間を読者に想定してみてすら、
読まれない、読み解かれない、好みじゃないだろう、
誤解されそう、退屈がられそう、…と、
どの人も気に入ってはくれなさそうだ。
それでも書くけどね……。
面白いものは書けてる。
あとは技量の問題なはずだ。
技量なんて書いてりゃあがんだろ。
それが若い頃ならねえとかいって踏みとどまるような
意気地のなさにさえ取り憑かれなければ、なんとかなる。


夕飯は餃子。
冷凍の美味しいやつ。
これをグレーテルのかまど見ながら食べた。
菜の花のケーキ作ってた。
苦くないようにないように…って工夫してたけど、
はたして美味いのかしらん。
クリームは豆腐をアレンジしたもの。マジか。
作る気にはなれないが、
せっかく春が来たし菜の花のパスタは近日中にやっとこうと思った。


食後、今夜もソファでくつろいだ。
夜風を浴びながらだらだらと話した。
今週末、妻の同僚が遊びに来ることとなった。
外資コンサルのなかでも、外資コンサルっぽくない面々らしい。
男1女1。
僕は飯でもてなすこととなる。
もてなすのは好きだ。
とくに初回は、レパートリーのなかでも
これぞという品を出せるしやりやすい。
ちょっと大変だけど。


民話読み聞かせ。
今夜はパレスチナの民話。
老女と悪魔とが、
どちらが人に嫌な思いをさせられるかの腕比べをする話。
この時点で面白いもんな。
悪魔と渡り合える老女何者だって話だし。

悪魔は男二人にちょっかいだして憎悪を煽って殺させてた。
老女は老女で、夫婦にちょっかいだして
夫が妻にひどい仕打ちをするよう仕向けたけど、
 実は私がウラで糸引いてただけで
 あなたが妻を憎む理由はないのでしたー
 ドッキリ大成功
みたいな打ち明けをすることで
夫婦仲をもとに戻してた。
で悪魔に
 お前さんは取り返しのつかないことはできるようだけど
 その点私のほうが一歩ウワテみたいだねえ
とかいっていきる。
は?
悪魔は悪魔で、
 負けを認めなくちゃならんようだ
とかいい出す。
え?
中東の論理わかんねえ。
わかんなさが面白い。


2022年04月10日(日) ピザ注文、執筆、さよならコンポ、廊下広縁ソファ

8時起床。晴れ。朝だけちょっと肌寒い。
休日トーストを食べてOKストアへ。
入浴。洗濯。

四隣人の食卓、読み終えた。
面白かったな…。
文章がとてもよかった。
現代的で、小説的で……
まさに自分に欠けてる能力だから勉強になる。

11時、妻は友人宅へ。
僕はピザを注文して、しばしゆっくりした。
2年前の、祖母の米寿祝いパーティーの映像を見てみた。
親族30人が集まった会の映像を、僕が編集したもの。
ここに映し出されているのは、一つの幸福の凝集だ。
人生のいろいろを経てきた積み重ねの結晶としての一日。
癌で余命幾ばくもなかった叔父が主催したパーティーのなかで、
祖母の人生および一族の歩みを写真で振り返るスライドショーを、
叔父はメインに据えていた。
これは叔父から名指しで依頼されて僕が手掛けたものだ。
叔父は病床で、何度も何度も…何百回も見ては泣いたという。
その話ありきで見ると、僕もまた泣けてきてしまう。
「みんな仲良く」という主題を、今回書いているトキノには込めている。
正確には、「みんな仲良く」が、生の祝福に紐付けられるというものだ。
僕の子供時代には、たしかに祝福が感じ取れていたと、
これらの古い写真を見返していくと実感する。


さてピザを食べたら書き始めるぞというつもりでいるのに、こない。
12時15分から30分の間に指定してあり、
予約確認ページにおいては到着予定時刻が12時15分とされている。
12時35分になって、店に電話を入れてみた。
「いまオーブンに入れたところですので……」という返答。
ああー……その返事よお……通じねえやつだぞ!と思い、
今回ははっきり訊いた。
「予定より遅れてるってことですか?」
「はい……」
「大分遅れてますよね。10分程度待ってても来ないってことですか?」
「はい」
「どのくらいになるか教えてもらっていいですか?」
「20分ほど…だと思います」
となると、提示してきた予定時刻より40分遅れということだ。
別に遅れるなら遅れるでもいいのだが、
さすがそこまでの遅れになるなら一報くれよ…。
という思いを押し殺して、丁重によろしく頼んで電話を切った。
で12時55分、ようやく到着。
何一つお詫びの言葉はなかった。まあいいけど……。
ドミノピザデラックスL1枚。
これを庭で食べてみた。うめえ。
のどかでのんびりして…よい。
しかし、思いのほか暑かった。
3切れだけ食べて、残りは部屋でいただいた。

13時20分。
予定よりだいぶ遅れたが、執筆体勢を整えた。
音楽は無し。
テーブルにノートPCだけのっけて、座布団に座り文を打つ。
途中5分や15分程度の休憩をはさみつつ、18時まで向き合って、
ようやく全体の95%くらいはできあがった。
達成感ある……。
16時過ぎからは涼しい風が入ってきて、
めちゃくちゃ気分気持ちよかった。
帰途についている妻から電話がかかってきてからラストスパートをかけた。
ちょっと遅れて帰ってきてくれたおかげで捗った部分もある。

19時近くなって帰宅した妻に、窓際の席を勧めた。
普段は居間に置いているソファのうち一つを
今日は窓際の廊下に移動してみたのだが、
旅館の広縁のようになるし
風が間近に感じられて恍惚的なのだ。
妻もうっとりしていた。
僕は大急ぎで夕飯の支度を始めた。
生春巻きのために鶏むね肉を茹で、
人参千切りを塩もみ、大根とキュウリも千切りにしておいて、
ライスペーパーにリーフレタスを置き、それぞれを包んでいく。
並行して、ニンニク長ネギ味噌醤油みりんで、
ご飯のお供も用意した。

19時半のダーウィンにはなんとか間に合った。
でも飯はちょっと失敗した。
スイートチリソースが開栓してから随分経っていて、
味が変わってしまったようだ。
それに、サラダと生春巻きで野菜過剰なところに、
別の肉や油っけがなかったから、ちょっと物足りなかったか。
とはいえかたや昼飯ピザ、
かたや昼飯バーベキューだったのだから
1日のトータルで見ればちょうどよくはある。

ダーウィンは森のなかで産卵するペンギンの特集。
森のなかにはアシカもいてオドロキ空間だった。

食後、かけそこなっていた掃除機をかけた。
こう遅くなってしまったのは不本意ながら
それでもサボらないのは我ながらエライ。

で、改めて窓際の廊下にソファを置いた。
向き合う格好で1席ずつ。
妻と二人、何もしない贅沢な時間を楽しんだ。

友人宅でも楽しく過ごしたようだったが、
新築建売のその家は、やはり好みではなかったようだ。
ケチを付けられるような物件ではない。
駅チカ4LDKの、広く、明るく、お利口な家だ。
だが、ときめかないという。よくわかる。
クルミのパウンドはその場で食べたそうだが、
クルミが上部に固まっていたようで、
「クルミって浮くんだっけ?」となったらしい。
もちろん浮かない。それどころか、沈む。
沈むから、底面に集まらないように、
生地の中段から上段にかけて散りばめて焼成するのだが、
今回はびびりすぎて、結果的に全然沈みもしなかったようだ。
味はよかったらしい。


コンポ捨てた。思い切って…。
19歳の、一人暮らしを始めた当時に買った思い出の品だった。
CD5枚を切り替えて聞ける優れもの。
音質とかはわからないから実用性だけで選んだ。
たいへん世話になった。
引っ越しに際しても処分できず
大量のCDとともに持ってはきたのだが…
結局はダンボールに詰められていたし、
今後登場する機会があるとしたら、さらなる引越し後だろう。
そのときにはさすがに新調するか、と思い切った。

思い切りのよい男になりたくもあり、
一方でウジウジと不合理に悩んでいたい自分も維持していたい。
今回は現実がまさった。


早めの入浴を済ませて、風呂上がりの火照った身体で、
再び窓際で夫婦向き合った。
夜風が気持ちよすぎるのだ。
ぽつりぽつりと、話したり黙ったりしつつ、
22時半からはまた執筆に入らせてもらった。
おかげで、98%くらいまではいった。
あと数日あれば書き終わる。
めちゃくちゃ楽しく、めちゃくちゃ恐ろしい。
誰もに読ませたいし、誰にも読ませたくない。


民話読み聞かせて寝た。


2022年04月09日(土) 庭掃除、求肥大失敗、それでも春

洗濯。
普段は日曜日にしている布団の洗濯、
先週が雨で洗えなかったからせめて一日前倒しをと、
今日とりかかった。
それに兄からもらったバウンサーの布地も。
これは汚れがあるわけじゃないけれども、
甥のにおいが染みついている。
べつに臭いとかじゃなく、ただよその家のにおいが
我が家に漂うのを好まないだけ…なんだけど
なかなか強く染みついていて
水曜日に一度洗って天日干しして放置してもまだまだ残ってるから
今日は柔軟剤の力も借りて洗濯。

でOKストアへ。
洗濯もの干して、続けて西荻へ。
DVDを借りた。

昼飯は庭でラーメン。
よく晴れている。
幸せすぎる……

食後、庭掃除。
草刈りはストレス解消になると、
これ多くの男性に教えてあげたいな。
一心不乱になれることもそうだし、
あと獲物を握っていれば、暴力性も発揮できる。
草を…刈るッ! 抜くッ! ぶった切るッ!
すっきりします。
僕はねじり鎌という道具を気に入った。
延々作業していられる。
ただ妻は、庭に現れる生き物を楽しみにしているから、
僕がなんの草でも刈ろうとするのをいやがる。
僕は刈りたすぎるし、妻は刈ちたがらなさすぎる。
ちょうどいいバランスだと思う。

妻によると水曜日には今年はじめてのカナヘビさんと遭遇したらしい。
ちょっと楽しみにしていたが、今日は姿を見せなかった。


その後、案外時間を持て余して居間でのんびりした。
庭など眺めてとても気持ちがいい。
ゴロゴロしたくなって漫画読んじまった。
原恵一郎の麻雀漫画。
トラックの荷台が賭場になっててアジールだなこれって思った。


15時近くになって、
おやつに求肥作ろうと思って白玉粉で大失敗こいた。
へこんだ…
以前つくったときはあっさりだったのにな。
白玉粉100g,砂糖100g、水200mlを耐熱ボウルに入れて混ぜて
レンジで3分温めてよく混ぜて
さらにレンジで1分温めてゴムベラで練って…。
という段階でかなり水っぽくって
軽量が正確じゃなかったのかも。
パットに片栗粉散らして求肥生地を乗せたら
ちょっとだけ固まったけど結局はベチャッとなって
これじゃ食べられん…と断念。へこんだ。
勉強料だと思おう。

代わりのおやつとして、じゃがいもを薄めにスライスして素揚げした。
塩振るだけで美味い、簡易版ポテトチップス。
あんまりパリッとせんかったな。
揚げる前に水分抜かないとふにゃふにゃ。


夕方、映画鑑賞。
処女の泉。
ベルイマンの白黒映画。
天真爛漫のイイコが、賊に……。
で父親がきれて……。
で最後に……。
奇跡。
すごかった。これぞ奇跡っていう。ああー美し。
これ好っきだなあ。
人にすすめるには抵抗あるけど、僕のツボにはドンピシャだ。


夕飯はテレビで見かけて美味しそうだった玉ねぎのコンソメスープ、
この前神保町のスペイン料理点で美味しかったマッシュルームのアヒージョ、
それにシーザーサラダとカジキマグロのバジルソテー。
玉ねぎは皮向いて両端だけ切り落としたまるごとの状態でバターで炒めて、
水を注いで蓋してひたすら煮る。味つけはコンソメキューブと塩こしょうだけ。
アヒージョはフライパンにたっぷりのオリーブオイル入れて
つぶしたニンニク2片入れてじっくりあげて、
それから半分に割っていったマッシュルームを入れて塩振るだけ。
シーザーサラダの具はルッコラとトマトと海老で、
ドレッシングがなかったから自分で用意してみた。
にんにくチューブと牛乳とマヨネーズとブラックペッパー。
かなり覚えのある味になったけどちょっと牛乳が多くなってしまった。
カジキマグロのソテーは焼けばいいというもの。
ご飯と、今日は特別にバゲッドを切って焼いて出した。
アヒージョ美味かったけどニンニク足りなかったな。
スープも美味しかったけどコンソメが強すぎた。
いずれも、けどけど尽くしながら、まぁ満足の行く夕飯ではあった。

夕食後、無限にあると思われていた無塩バターの不足に気づき、
本日二度目のOKストアへ、
ついでに西荻にDVDも返しにいった。
22分の旅。
家を出る直前にくるみを170度のオーブンで20分ローストしていったのだが
帰ってみると焦げ果てていた。
……よう見たら、もともとローストされてあるものだこれ。

あらためて、くるみのヌガーパウンドケーキと向き合う。
妻に明日持たせるためのもの。
[くるみヌガー]
・くるみ 40g
・バター 8g
・ハチミツ 5g
・グラニュー糖5g
・生クリーム5g
・インスタントコーヒー 小さじ1/2
1.くるみを天板に広げ、170度に温めたオーブンで20分ほど、香ばしくなるまで焼き、手で細かく割る
 ローストしてあるものなら細かく割るだけでOK
2.小鍋にバター、ハチミツ、グラニュー糖、生クリームを入れて中火にかけ、
煮立って泡がゆっくり弾けるようになったら火を止め、インスタントコーヒーを加えて混ぜ、
くるみを加えて木べらでからめるようにし、ボウルに移して熱を取る

[くるみのヌガーパウンド]
・くるみヌガー 50g
・全卵 2.3コ
・無塩バター 105g

・三温糖 45g
・粉砂糖 45g

・ハチミツ 25g
・ラム酒 15g

・薄力粉 105g
・アーモンドP 30g
・ベーキングP 小さじ1

1.室温に戻して泡立てたバターをボウルに入れて泡立て器で織り交ぜ、
 合わせた砂糖を数回に分けて加え、ふんわりするまで泡立てる
2.全卵をほぐして湯せんにかけ、フォークで混ぜながら人肌程度に温め、数回に分けて1に加え、
 その都度バターと馴染むまで混ぜ合わせる
3.別のボウルにラム酒とはちみつを入れて湯せんで温め、
 2に加えて混ぜ合わせ、大きめのボウルに移し替える
4粉類を再びふるいながら加えて、ゴムヘラで切り混ぜ、ツヤが出るまで混ぜる
5.準備しておいた型に生地とくるみヌガーを交互に入れ、最後に残りのヌガーをふりかける
6. 180度に予熱しておいたオーブンで15分(+1分)焼き、170度に下げて30分(+4分)焼く
7. アプリコットジャムと水飴を塗り、刻んだくるみとで飾り付け

なんか今回めっちゃ膨らんで盛々の見た目になった。
生地量も多かったのかな。
香りはいいし、美味しいとは思う。
味見できないのが惜しい。


妻が原稿に勤しむ予定もあったはずだが、
花粉と眠気にやられていて、ろくに作業できないようだ。
無料公開中のゴールデンカムイを読んでいる。
僕は1時間少々、トキノの執筆にとりかかった。
執筆は明日の日中が本命となる。
22時半くらいに切り上げて風呂へ。
入浴後は本読んで、家事して、民話読み聞かせて寝た。


2022年04月08日(金) 下手なごまかし、三島論、甘ったれの顔

晴れ。あたたか!
6時半に目が覚めて完全に土曜日だと勘違いしながら
居間に行ってから金曜だと気づいた。
べつにショックとかなかった。

弁当は昨日の残りのスタミナ。
あっためてごはんに乗せただけのもの。


うちの部署の仕事を一部請け負うことになった後輩が育たない。
正確には、求めてもないのに上の浅はかな判断で
こちらのごくカンタンな仕事を渡すよう義務付けられた相手だけれど…。
教えるにあたって、彼女の席での指導は制されている。
「密になるから」とのお達しだ。
したがって僕ら側の席へ呼び込んで教えなくちゃならないのだが
もとより密度はこちらの方が高い。馬鹿か?
でもまあ従ってるわけです。
おかげでものすごく非効率的で、
当然のごとく育たないのだけど。
あの上司の経験と見識が浅いからこういうことになるんだよな。
「密になるから」は名目に過ぎず
別の事情を覆い隠すためのお為ごかしであるんだろうけどへたくそ過ぎる。
実損こうむってる後輩がかわいそうなのでなるべく丁重に扱ってる。


夕飯はサバの味噌煮。
妻は喜ばないが、ごちそうばかりではいられない。

テレビをだらだらと観た。
三島の自決。
三島の自決に際する主張とかって
ほとんど必ず三島論になるの嘆かわしい。
というか相当苛立たしい。
檄文なんかも、それそのものが語られることはまずなくって、
「このとき三島は」とかいって三島研究になっちゃう。


網野善彦先生の無縁、公界…を読んでるけど
あれ…? あんまり楽しめない。
難しい、というよりは退屈なのか。
いや意味内容の充実した本ではあるはずだ、
ただ僕の方に、カタメの歴史事情を味わえる適性がない。
もったいないことだ。


妻と、下の世代の甘ったれ顔についての話をした。
男たちの顔につまりは殺気がない。
「でも殺気を奪われてきたわけでしょう。だめだよって」
まさにその通りだ。
そんな話をしばらくした。
僕は、命かけられるかどうかだと思う。
それは趣味でもなんでもいい。
男は守るべきもんがあれば楽なのだ。
女とか。
でも今や、守らせてもらえない。
女性は庇護対象ではないと、民主主義の発展が決定しつつある。
女に比べて、男は器用じゃない。
女は何事につけ、スパンが早い。
なかなか、なにか一つを大事にしようとし続けない。
ファッションをはじめとする消費活動がわかりやすい例だが
これは悩みかたでもそうだと思う。
たくさんの悩みを同時に抱えて、
しかもその悩みがつらくて大変で、
「わからなく」なっちゃったりする。
対して男は、比べれば悩みが限られている。
そして明確だ。たしかな悩みが重くのしかかっている。
これにおいても、女の方が生存的に器用だ。
そんなような話をした。


民話を読み聞かせて寝た。


2022年04月07日(木) 言いたいお礼、交番のやりとり、スマホ充電残酷物語

晴れ。かなり春。桜は散ってきている。
7時半に起き、
7時につくよう設定しておいた暖房が
たかだか30分で部屋を暖めてくれているのを
しみじみ実感して意気揚々停止させる。

弁当は鶏もも肉とキャベツのポン酢炒め。
換気扇が機能していてうれしい…。


出勤途中ぼんやり歩いてて
なんとなく同窓会がしたいなあと思った。
中学の。

中2の6月に父親が死んで、
葬式だので数日学校休んでから登校してみたら
ことさらに優しくふるまうクラスメイトもいれば
わざとらしいほどいつも通りのクラスメイトもいた。
その中で、たまに軽口をたたき合う程度だった女子が、
つらくなったら言ってね、別に何ができるわけじゃないけど、
私には言っていいからね、と声をかけてくれた。
僕は心配されるほど傷ついてはいなかったし、
そのときも軽口で応答しておしまいだった。
でもあのとき声をかけてもらったことは心に残っている。
別に仲良しでもなく、
隠れた好意を寄せる相手でも全くなく、
それだけに純粋な善意だと信じられて、
「世の中捨てたもんじゃないんだな」
と思えた。
言われたその時よりも、以後に振り返る度そう思えた。
とても感謝している。
礼がいいたい。

…けど、実際その礼は伝えにくい。
相手が忘れているだろうことは構わない、
言葉並びがくさくなろうが今更テレも恥じらいもない。
ただ、どうしてもきっと、口説くみたいになってしまう。
勿論そんな気はない。
でも表面上はそうなる。
だから礼を言う機会がもてない、って、
おお、なんだか不条理だな。
老人になってからなら美談になるかな。


九段下に降り立ってみると大量の若者。
大学の入学式のようだ。
スーツを着慣れない男ばかりがあふれかえっていたのだけど
顔つきがまるで子供でびっくりした。
18歳ってこんなガキだったか。
大学出たての新入社員の顔つきに締まりがない、
というのには慣れてたつもりだっったけど
18歳があまりにも…中学生みたいな幼さで…
いや時代だけじゃなく世代の差はもちろんあるんでしょうよ、
おれもおっさんになったなあガハハで済む話でもあるかもしれない、
しかし自分の18歳は確実にここまで幼くはなかった。
精悍には程遠いにせよ、
あんなに甘ったれの洟垂れ小僧ではけっして……。
……これオモテには出さんほうがいいな。
どうしたって訳知り顔でさとされるやつだ。

一方で
この中にどれだけのヤングケアラーがいることだろう。
過酷な状況に置かれている子たちは大学進学を諦めてる方に多いだろうし、
またこの子らよりさらに下の世代の方がおそらく自体は深刻だ。
顔つき一つじゃどれだけの絶望かかえてるかなんてワカランからな。


昼休みをつかって千代田図書館へ返却。
論語のCDはブックポストでは返せない。
9階まで行き来する必要があり
時間のロスは著しいのだが
まだ12時半だしと余裕のつもりで行って
ちょびっとだけ本を物色して降りて12時40分。
そっから近隣の交番へ。
50過ぎとみられる、スマートさからは程遠い警察官がひとり。
落とし物の届け出をしたいのですがと口を切り、
簡潔に事情を伝える。
ちょっとした反応の一つ一つにに不安を覚える。
個人的には好きなタイプのオッチャンなのだが、
こちらの情報を正確に受け取っていないフシがある。
それに休憩時間の終わりも迫っている。
無駄なやりとりは避けたいが…。
書類を記入し終えて、彼がさぁ然るべきところへの
電話を入れるぞというところで、交番に来訪者。
「拾いました。すみません時間無いんで渡すだけ。これ」
と、青年が運転免許証を警察官に手渡す。
「おおどうもありがとうございます。どのあたりで?」
「急いでます。神田のあたりです」
「拾ったのは何時頃?」
「ちょっとね、1時までに戻らないといけないんで」
「はい、はい。何時頃に拾いました?」
「ついさっきです」
「はいどうもー」
「じゃっ」
……ものの1分程度のやりとりだったが、いろいろなことを思った。
まずこちらの手続きを阻害されたこと。
1時までに戻らないといけないのは僕も同じなのだ……。
しかしその、「1時までに戻らないといけないんで」という、
主観的に過ぎる言葉の意味の不確かさ。
彼の世界だけで成立している文法に呆れた。
仕事でもこの文法の答え方するんだろうな。
『それあと何分くらいで終わる?』
『今これとこれをやってるところなので…。その後これをやったら終わりです』
みたいな。
呆れかえる。
ただそれはともかく、急いでいるのだけは伝わる。
なのに警察官はのんびりしていたわけだ。
「場所と時間だけ教えてくださいねー」と先に言えば済むのに、
あれでは届けた方もどれだけ質疑応答が続くかもわからず、たしかに難儀する。
で、彼が立ち去ってからそんなような考えを巡らせていたところに、
警察官の嘆息が漏れ聞こえた。
「1時までにって言われても、困っちゃうよねえ」
そうなんよ。
いや本当そうなんよ。
でも事情だけでいうとおれも同じなんよ、
本当はおれだってその事情を開陳したくはあるんよ……。
『休憩時間を利用して来ているので、12時55分までに手続きを完了させるか、
その時点で切り上げさせてください』
と明瞭な申し出をぶつけたいんよ。
でももうできない。

警察官は僕が記入した書類の情報を電話相手に読み上げながら、
遺失物センターにいま届いているかどうかを確認しているようだった。
遺失物センターへの電話連絡はしたと…12時52分…
最初に伝えたんだけどな…12時53分…
「まだ届いてないみたいんですねー」
そうだろうとも…12時54分…
「これからもし届いたらそちらへ電話いきますんでね」
はじめからその一言だけが欲しかった。
そのためだけの遺失物届け出なのだ…はじめに言ったけど…12時55分。
「どうも。よろしくお願いします。ありがとうございました」
交番を去って目の前の信号につかまりもしたけれど
小走りで会社に戻って時間に間に合いはした。


18時退勤後、飯田橋の遺失物センターに寄りたかったが
小説に気を取られて乗り過ごしてしまった。
数秒早く気づいていれば…。
隣の神楽坂駅も反対行きの電車はホームが違うし、
続く早稲田駅も同様で、戻る気力を失ってしまった。
こうなるともう小説も読めたもんじゃなく、
ただダラダラと荻窪駅まで行った。気分は悪い。

荻窪のOKストアにサラダ菜が売っておらず、
サニーレタスも売り切れていてげんなりした。
ここの店は売り切れが多い。
今夜の予定は生春巻きだったが
適した葉がないとなると無理に作る気までは起こらない。
白菜は売っていたので
余ってる牛肉を使ってスタミナにすることにした。


昨晩はスマホが接触不良で充電されておらず
今日一日ほとんど起動せずに乗り切ったのだが
途中でChromeアプリがあほだから
ページの読み込みが途中までされた後に
 読み込めまてーん
とかなって
そーっすっとガンガン充電減ってくのよな。
 余力を振り絞って通信するね
って。
しかも読み込めないのだから始末に負えない。
通常、10分ほどの連続使用で1%ほど減るにすぎないはずが、
この2分くらいで6%ほど使われたんですねー。
急きょSafariに切り替えたらあっさり読み込めたし。
Googleってそのうちあほの代名詞にならんかな。
PCではChromeつかってないけど
メモリのバカ食いが有名ですね。
さんざん侮られてきたマイクロソフトのEdgeのほうが
今やよっぽど優秀なんだとか。

で昼間にそういう罠にかかって
夕方には充電残り3%、
LINEのメッセージだけ確認しておくかと起動してみたら
これまで全然なかったのに
いきなり問答無用の動画広告が再生され始めてびっくりした。
停止ボタン無いし。
15秒くらい? 勝手に再生されてなけなしの充電食われていった。
しかも動画には僕の嫌いな宮迫が。
そりゃあ戦争なくならないよなって実感できるほど
平和的精神がすりへった。


帰宅後即調理。
もやしだけ先に炒めてとっておいて、
たまねぎ人参白菜牛肉をゴマ油でいためて
ウスターソースとオイスターソースと醤油とみりんと塩こしょうで調味、
水溶き片栗粉でとろみをつける。
うん美味しい。こういうのでいいんだよっていう。

食後はフィナンシェを食べて、
それから妻がどうしても眠たくてしかたないというから
寝室に付き合い風光るを1冊だけ読んだ。


今夜は早めの入浴。
風呂から出てみるとEテレで料理版のソーイングビーがやっていた。
全体を通してはパンと菓子作りがメインらしい。
まだ1回目らしいが、どうにも出演者が味気ない。
今回のお題はケーキ。
作ろうとしているプランの時点で見た目に華やかさがなく、
予想される味も野暮ったい。
イギリスのイメージには合う。
よく言えば気取っておらず、地に足がついているという感じ。
僕はわかりやすく美味しく気取った見た目のケーキばかりやってきたから、
伝統菓子は避けちゃってるんだよな。

0時に寝室へ。
風光るを読み、今夜も民話を読み聞かせて寝た。


れどれ |MAIL