2010年11月22日(月)
授乳クッション代わりに、ちょっと古ぼけた枕を膝の上に置いて授乳をしています。 最初は、わが子の体のほうが小さかったのに、今はちょっと手狭な様子。 それでも、授乳後はその枕の上ですやすや、すやすや。 起こさないように枕から布団に移すのが一苦労です。 わが子を布団に移すと、今度はその枕に私の頭をのせて、今度は私もいっしょにすやすや、すやすや……。 ちょっと古ぼけていますが、どことなく懐かしい枕……。
その懐かしさの理由が先日、判明しました。
「枕カバー、洗濯するよ」
ちょっと古ぼけている枕、ホントは枕カバーが古ぼけているだけだったのかも……と思い、枕を母に渡しました。
「……(あっ!)」
なんとその枕は、私があの日あの夜、無我夢中で持ち出した物でした。
この枕で眠れば、すべてが元に戻るかも。
一家離散の夜。 奇跡を起こしてもらおうと持ち出した枕。 当然、奇跡は起こらず私の生活は大きく変わりました。 その枕で寝るときにはいつも、家族といっしょだったときの暮らしを思いながら眠りにつくことができました。 朝、起きたときに涙で枕がびっしょりと濡れていることもありました。 現実逃避をするかのように、枕に顔をうずめて「これはウソだウソだウソだ」と呪文のように唱えていたこともありました。
そんな枕を私は今、わが子の授乳用に使っています。 私の子どものころを知る数少ない思い出の一品を、再び濡らしてしまいそうです。
おやすみ。
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