2011年10月15日(土)
数ヶ月前から今日の日のことをいろいろと考えていました。 どんなことをしたら喜んでくれるのだろう。 大きくなったときに「こんなふうにお祝いしてもらったんだよ」と誇らしげに思ってほしい日になるように。
旅に出るのもよし。 夫の実家でお祝いしてもらうのもよし。 家で仲間を呼んでパーティーするのもよし。 日帰りで近場の温泉に行くのもよし。
でも、どれもこれもあまりピンときませんでした。 それもそのはず。 ホントは今日、どこでどう祝うかは、わが子が生まれるずっと前から決めていたのですから。
そう、今日はわが子の1歳の誕生日。 この1年、わが子は精いっぱい生き、私は必死で「母」になろうとしてきました。 去年、子どもに無縁だった私の生活に大きな産声をあげて入り込んできたわが子。 手探り状態の育児に愛想をつかすことなく、いつも私の手をぎゅっと握ってきてくれる愛(いと)しい子。 心に空白を抱えたような所在のない私の生き方が、大きく変わりました。
もう、ひとりぼっちじゃないんだな。
このぽっかりとしていた心の空間を満たしてくれたのは、無償の愛なのでしょうか。
ずっとお世話になっていて、今もこれからもずっとずっとお世話になるだろう洋食屋さんに、席の予約とお子さまランチの注文をしました。 私を支え続けてくれた場所で、わが子の誕生日を祝いたい。 いつか自分で自分の場所を認識できるようになったときに「ここでよかった。ここがいいんだ」と思えるように。
想像どおり、わが子の誕生日はあたたかいあたたかい人たちに囲まれて過ぎていきました。
また来年。 そのまた来年も。 誕生日は場所で。 成長をずっとずっと見守っていてくれるこの仲間たちに囲まれて祝ってあげたい。
私の手のなかですやすやと眠るわが子をみながら、そう思ったのでした。
おやすみ。
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