てくてくミーハー道場
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| 2015年02月14日(土) |
NINAGAWA×SHAKESPEARE LEGEND �供悒魯爛譽奪函戞覆気い燭涎歃儼狆譟� |
オフィーリアが迎えることができなかった聖バレンタインデーに観てまいりました(オフィーリアは2月13日に死んでしまうので)
(名前が出てきたので最初に言及しますが)ぼくは、これまで観て来たどのオフィーリアにもいまいち満足できていなくて(植本潤が暫定一位)、巷間“個性派女優”と噂される満島ひかりがキャストとして発表されてから、けっこう期待しておりました。
ですが、「尼寺へ行け」が終わった時点で、すっかり落胆。
・・・こんなもんだったか。
もうこの際、年齢なんかどうでもいい!(よ、良くないよ・・・)あの長たらしくわざとらしいシェイクスピア台詞を息切れせずに言える女優にオフィーリアをやらせてくれ。
が、狂ってからのオフィーリアは、なかなかいじらしく。
思うに、本人の技量で差配しなければならない“せりふ”ではなく、“歌”を一本調子で(狂っているという設定だから、上手に歌うのはむしろNG)歌えば「オフィーリアになれる」からではないだろううか。
まあ、なんて手ひどい批評でしょう。(←シェイクスピア調)
でも、やせっぽちで目がぎょろぎょろしている満島ひかりには、狂った後のオフィーリアは確かにとても似合っていた。
ぼくが一番感心したのは、「ご婦人方」って言いながら、手をゆらゆらさせるところ。本人の工夫とは思えない(演出だろう、たぶん)ところだけれども、とても上手だった。
一方で、オフィーリアの兄・レアーティーズを演った満島弟(弟が兄役で、姉が妹役。演劇に造詣のない三流マスコミが食いつきそうなポイントですが、ぼくの周りでは誰も面白がってない・・・)=真之介、こいつが、期待値比100%増しで良かった。
普通に「期待通りのレアーティーズ」
あんまり上手に演ってるもんだから、レアーティーズって簡単な役なのか知らん? と失礼な感想を抱くほど上手かった。
彼がこれまでに出演した舞台をぼくは3本観てるのだが、正直どれも彼の印象は薄い。
そんなにすごい役者だという事前の知識がなかっただけに、逆に持ってかれた感じだ。
12年前に観た竜也くん初のハムレットのときは、当時、ストレートプレイ初挑戦の井上芳雄くんがレアーティーズだったが、実はあんまり覚えてないんだよね。
あまりにも下手だったらむしろ覚えてるはずだし、あまりにも上手でも強烈に覚えてるはずだから、どっちでもなかったんだろうなあ。さびしい感想ですまん。
ちなみに、このときのフォーティンブラスが小栗旬と長身ぞろいのキャスティングだったもんだから、口の悪い連中は、
「三次元乙女ゲー版ハムレット」
なんて揶揄してた(コクーンの二階席から見て、「ほんまや」と思いました(^^;))
蜷川さんは『ハムレット』をやるたんびにフォーティンブラスを劇的にキャラ変させるのだが、このときのフォーティンブラスは、最後の場で死んでるハムレットにキスするという、腐女子ウケを狙った腐った演出で(て、ておどるさん、抑えて/汗)、自分も腐の癖にかなり苦々しい気持ちになったものです。
で、話の流れで今回のフォーティンブラス。
さいたまネクストシアターという、蜷川さんが次代の若手俳優を粛々と育てている手駒劇団の子だったんですが、今回もコレ賛否両論(ほぼ“否”に傾いてるみたいだけど)の嵐。
セリフが、徹頭徹尾、ぜんっぜん聞き取れない。
教室の後ろで独り言言ってる厨二(古い2ちゃんねる用語)みたいなフォーティンブラス。
これ、わざとなのは分かってるんです。
蜷川さんが、「セリフ(の声)を張るな」と命令してるのは。
ただ、
「わざと客に聞こえないようにしゃべれ」
という意味なのか、
「『シェイクスピア=絶叫芝居』ていう考えを捨てろ(叫ばなくても、聞こえるようにセリフをしゃべることはできる。現に、今回出演の他の名優さんたちはそうだった)」
という意味なのか、そこが分からない。
でも、あのまんま毎公演続いてるってことは、たぶん前者なんだろうな。
これまたかつて観た竜也くん版『ロミオとジュリエット』で月川悠貴がやったパリスも相当変なキャラ設定だったので、明らかに蜷川幸雄の趣味(←言葉を選べ!)なんだろうな。
実験に付き合わされる客はえらい迷惑である。(こ、怖いもの知らず・・・)
この子(内田健司くん)が次に出る芝居で、この子に対する本当の評価をすることにしましょう。
さて、やっと主役の話をします。
藤原竜也。世界のニナガワの秘蔵っ子。いまさら申すまでもないことなのだが、正直言って、今回の出来にはちょっと戸惑いを隠せない。
あまりにも期待しすぎたのかもしれない(初演のハムレットが良すぎたので)
いや、でもやっぱり気のせいだけじゃない。
声が、相当出なくなってる。
酒のせいだろうか?
タバコのせいだろうか。
いや、声が出る出ないだけでもないな。
「ザ・藤原竜也」の呪縛が気になった。
昔は、「この若さで、なんて上手なの」というのが藤原竜也に対する評価だった。
でも、竜也くんももう32歳。(・・・えっ?! “まだ”32歳なの?!)
いや、歳とかではなく、このところ、「いつもいつでもフジワラタツヤ」なのが、正直気になっている。
『ムサシ』の初演ぐらいからそう思い始めた(すごく前じゃん!)
今回も、変に姿勢が悪く(ハムレットが常にうじうじしてるキャラだからっていう役づくり以上に悪い姿勢に見えた。あえて言うなら、古畑任三郎みたいだった。しかも、声や台詞回しが似てるし!)、若さのない(これが一番痛かった)ハムレット。
ううむ。このまま老いてしまうのか藤原竜也。(だ、だから、まだ32歳だって!)
悲しすぎるぞ。
とりあえず一回蜷川さんから離れてみたらどうだろうか。(お、おい・・・)
映画やテレビドラマの竜也くんを一切見てないぼくが言ってもアレですけどね。
あ、『DEATH NOTE』はとにかく観なきゃな(話がどんどんそれてますよ!)
竜也くんの素晴らしさを並べ立てて某ジャニーズのダイコンさん(言うねー。オタのクセに)をdisろうと思ってたけど、そうは問屋がおろさなかったな。でもまあ、根本的にレベルが違うんですけど。
「満点の星よ!大地よ!おれをしっかりと支えていてくれ!」(←これは『SHOCK』版)っていうセリフの言い方が全く違うのですよ。ハムレットという人物の解釈からして違うんだろうけど。
けどまあ、とにかく、物足りないハムレットだった。
勘九郎あたりが演って、ぼくのこの物足りなさを満たしてくんないかな。
いやもしかしたら、勘九郎も、こういう役はダメかもな。彼の“赤毛もの”を観たことないから、どうとも言えないな。
と、主役に関しては残念な結果ではありましたが、それを補って余りあった平幹二朗、鳳蘭、たかお鷹などの“大人チーム”の面々に、心から感謝申し上げたいと思います。
特に平幹二朗丈のクローディアスは、絶品中の絶品。
普通にしゃべってるのに、王様。
普通にしゃべってるのに、シェイクスピア作品の中の人。
厳格なようでいて、剽軽。悪党のようで、間抜け。でもやっぱり、厳格な悪党。
まさに、シェイクスピアは、こういうクローディアスを描きたかったんじゃないかと思わせる造形であった。
特に、クローディアスが、例の芝居を観た後で自分の罪にひとり慄き神に祈るシーンがあるのだけど、そこの演出にはびっくり&舌を巻きました(ネタばれしたくないので書けない・・・ここが全編中一番面白かった←)
まさに、○寄りの冷や水!(こ、こら/汗)
蜷川さん、面白すぎます。てか、平さん、さすがすぎます。
このシーンがあったゆえに、「今回の『ハムレット』、超面白いよ!」と宣伝して回りたいほどです(←趣味が変だぞ?お前)
そして、シェイクスピア作品にこの人が出ていれば何の心配もない二大俳優(ておどる基準)の一人・横田栄司なのですが(もう一人は吉田鋼太郎)、その横田さん、今回のホレイシオは、登場場面でちょっと「いつもの調子じゃないのかな?」と思わせたが、その後は滞りなく進行。相変わらず良い声でありました。
役者連についてはこんな感じです。
今回新演出ということで、前回の竜也くん主演『ハムレット』とは全然違う大道具だったのですが、それに関しては、「ああ、そうですか」ぐらいの感想しかないな(何ですと?!)
だって、これ完全に『唐版 滝(略)・・・うにゃむにゃ。
ザ・ニナガワでした。
そういや、旅役者たちの芝居のくだり、装置(でっかいお雛飾り)といい、芝居の感じといい、花組芝居みたいだったな。
加納幸和が『ハムレット』を演出したら、どんな感じかな(花組はシェイクスピア作品はいくつかやってるけど、『ハムレット』はやってないはず)
そういや、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』に旅役者の座長の役で出たことがあったな。
・・・今関係ない話をしてすみません。
さて、いつも裏道から“さい芸”入りするので今日まで知らなかったのですが、与野本町駅方面から劇場に向かう道に、シェイクスピア作品のセリフを書いた電光板が埋め込まれているんですね。
面白い、とも言えるが、あんなん見ながら歩いてたら、危なくないか?(それとも、スマホ歩き防止の工夫だろうか?)
あと、さい芸ゆかりの俳優たちの手形とサインを記した看板が舗道横に並んでいる。
んー。
街を彩る素材に、金属とか電気とか、自然にないものを使うのは、正直やめてほしいんだけどな。
与野本町駅前にはバラがたくさん植えられてて、昔からそれが好きなだけに(これだって、「完全な自然」ではなくて「人工の自然」なんだけどさ、やっぱ違うじゃん)、残念な気分にさせられたのであった。
なんか、かんばしくない感想になってしまった。
竜也くんについては、「次回作品に期待」としておきましょう。
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