てくてくミーハー道場
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2019年04月13日(土) |
『毛皮のマリー』(新国立劇場 中劇場)〈予告〉 |
決定版()美輪様バージョンであります。
先日の日記に書いたように、はるか大昔に観たことがある美輪様バージョンですが、今回は“心の目”どころか、コヤもかなりデカくなり客席から舞台も遠くなり、色々と色々(なんのこっちゃ)な感じになりました。
“女優”としての美輪様には、えーと、あまり言及しないようにしますが(おいっ!)、演出家としてのその豪奢さにはやはり感服せざるを得ません。
特に、音楽の使い方(これはほとんど寺山修司本人の指定でもあるそうですが)のハイセンスさに脱帽。
キャストの皆さんも実力が粒ぞろいで感服したんですが、一番瞠目したのは、欣也を演じた藤堂日向君。
宣伝写真だとめっちゃ童顔ですごい子供に見えたんですが、舞台で見たらすらっと背が高く(176センチだそうです)、演技力も抜群でした(実年齢は23歳!)
そしてひとつ面白かったのは、青蛾館バージョンと“同じ”オリジナル脚本だったはずなのに、ラストシーンの印象がまるで違っていたこと。
妙な言い方だけど、青蛾館バージョンでは、欣也は結局マリーから逃れられなかった、という印象だったのに、美輪様バージョンでは、欣也がマリーを支配してしまったような印象を受けた。
ぶっちゃけて言うと、藤堂君が美輪様を“食ってしまった”感じだ。
これは、美輪様の“仕掛け”なのだろうか。それとも・・・。
そら恐ろしいぞ、藤堂日向。
今後別作品で出会うのが楽しみすぎる。
乞うご期待。(?)
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