へい太の日記

2002年02月03日(日) ring links

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真っ赤な リング
きっと今から 39年前
あのとき戦いのゴングは 鳴り響いていた
光と歓声の 渦の中に投げ出され
いつも思わず 泣き出した
ぼくは ここに立っている
周りはよく見えない 聞こえない
ひとりぼっちの ままだった
だのにあちこちから パンチがやってくる
倒れたまま 涙した
立ち上がった
なぜ立ち上がるのか
誰と戦うのかも わからないまま

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ベルが鳴っている
呼びさます声がした
その輝きを 守ろうと思ったよ
今でもそれは変わらない
自分が 自分でいられる気がしたんだ 君を 見ていると
ぼくはひとりぼっちでなくなった
あれから 何度もベルが鳴った
出掛けていったよ
海を越え
船に揺られながら

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あの指輪はいまどこにあるんだろう
あの日あのとき渡したはずの
いつのまにかふたりとも
指輪を はずしたまま
お互いを縛らないためだったのか
お茶碗を 傷つけないためだったのかは
よくわからないけれども
きっとタンスの中 ふたつなかよく並んでいるはず
きっと君の心の中 いつでも取り出して見せてくれるよね
きっと

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年輪が 見えてくる
湯舟が電車に揺られてたガード横のアパート
砂ネズミがぼくたちの友達だった 植民地
捨て犬がぼくたちの子どもになり
産婦人科医が娘を用意してくれた
捨て犬は捨て猫たちを呼び
捨て猫たちはつぎの娘を呼んだ
娘たちは誰を呼ぶのだろう

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つながりはここに生まれる



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