へい太の日記

2002年08月14日(水) 変身願望の夢

桃太郎まつり うらじゃのフェイスペイントを見ながら
出店を覗いて回る
昔ながらのお面の店
格子の枠には仮面ライダーも飾られ 800円で売られていた

ぼくが正義の味方 仮面ライダーになった日
お面なんかなくたって
左手を腰 右手は左斜め上にまっすぐ突き上げさえすれば
頭の中には ピキーンという音が響き渡る
その瞬間(とき) 仮面ライダーが
自転車を乗り回し ライダーキックの練習をする
ショッカーはどこだ?
弟たちの役が決まる

山車に仕込まれた巨大スピーカーの
溢れ出す音の塊が頭を揺する
赤い鬼が 緑の鬼が目の前を駆け抜けて行き
黒や黄色の鬼装束が飛び跳ねる
お前たちを改造したのは一体誰なのか
フェイスペイントの下に潜む顔 語りはしない

ショッカーに囲まれ 仮面ライダーは変身
うらじゃに囲まれたので 桃太郎の姿を探したけれども 見あたらない
桃太郎になるものは誰もなく うらじゃに変身した姿だけがヨーカドーを巡る
仮面の下にはどんな顔があるのか うらじゃが集まる代ゼミ前から
総おどりを前にしてぼくはこっそり抜け出した

駅でトイレに立ち寄る
ここにもフェイスペイントを落とす人の姿
洗面台も顔も色が混ざり合って黒ずんでいる
仮面はなかなかはがれ落ちはしないよう
見事に変態を遂げればいいのだけれど
ハエ男だけはかんべんしてほしいものだ
ぼくは今 仮面ライダーにはなれない


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へい太 [おてがみ] [へい太のほむぺ]

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