*黎明ノォト*

2006年08月20日(日) 結婚のすがた


私の結婚観はとても悪かった。
今も大きくは変わっていない。

それは、まあ……
私の幼少期が、成長期が、
俗に言う、どろどろの、ドラマのような、
けれど現実にはそのあたりで拾えてしまうような、
そんな家庭生活の在り方をしていた訳ではない。

そうではない。
ただ、私は小さい頃にはなんでも考えてしまうこどもだったので、
ありふれた家庭(だと思われる)で、ありそうな悩みやぶつかりのある
ありえる家庭生活の中で、
私は悲観的な考え方をたくさん養ってしまった。

こどもにとって、長じるにつれ「家庭」や「家族」は
とても不可解な場所になる。
物心がつくと、それまで信じていた事がウソだと知る。

私の結婚観はとても悪かった。
それはひとつのかたちだ。きっとそういう結婚がある。
今は、べつの結婚観も信じられるようになった。

*  *  *  *

それはおかしなもので、
心や気持ちを漢字で表現する事が最も似合っていた時期が過ぎ、
ひらがなで表現したい心が現れたのと同時であり、
その同時変化がとても似つかわしいものであった、
という、とても優しい事実だ。

ひとは変わる。
それはやさしいことだと思う。

…………
堕落だと思う瞬間が例えあったとしても。


 < 過去  INDEX  未来 >


那音 [MAIL]

My追加