*黎明ノォト*

2009年07月12日(日) 植物を育てられるひと


私は植物を育てられる人になりたい。

*  *  *

久しぶりの黎明ノォト。
もうすこし義務的に書いてみようかと思う今日この頃、
那音宅では植物育成プログラム進行中でございます。

新居に移り、念願の大型観葉植物を購入したのはよいのですが、
雪の降る日にぽそぽそと濡れて宅にやって来た
見上げるほど大きなそのコは、
陽照りつける夏に猛烈な勢いで成長し、
その反動でか秋以降、急激に枯れてしまいました。

まだ観葉植物初心者の那音はあわあわとそれを見守るだけで
一向によい治療をしてやることができず、
無念に見送ったのであります。

傷心の冬を過ごし、
春と同時にQ氏と心を入れ替え、
「小さいコから時間をかけて大きくしていこう。
 その中で、育て方を覚えていこう」
と方針転換し、
今やその希望で飼われる植物が多数、宅に転がっております。

呪文のような
フィカス・ベンジャミナ (Q氏の独居時代からのおとも)
新入りの
フィカス・ベンガレンシ と
フィカス・アルティシマ
王道の
アイビー (3種ほどあるが、名が不明)
そしてカネノナルキ。

*  *  *

植物と縁近い職を持っている一方で、
ちっとも育てられない那音。
もっぱらQ氏が育てているような・・・

少しずつで良い、
植物を育てられるひとになりたい。
宅の中がジャングルのような、そういう部屋に憧れている。

*  *  *

けれど、その一方で庭先に色とりどりの花を咲かせた
ガーデニングにあふれた一軒家には
少し胡散臭いものを感じて、私は好きでない。

明るく鮮やかで華々しく分かり易く美しい、
そのような押し付けがましさが怪しい。

対照的に家の中は暗く、停滞し、すれ違い、
こごった憎しみやほぐれることのない怒りが
(渦巻くほどではなく)
足元に沈殿して澱のようにはなっていないだろうか?

と、そんなことを想像してしまうから、好きでない。

ベランダが植物で足の踏み場もなさそうなマンションの一室も、
遠くから眺める私には同じように感じられる。

**  **  **

あなたはその無数の植物と同じように
ひとを愛していますか?

もの言わぬ植物はただ己を感じて生きているだけ。

**  **  **

…だと私は思っている。


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那音 [MAIL]

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